JIS C 1513-1:2020 電気音響―オクターブバンド及び1/Nオクターブバンドフィルタ(分析器)―第1部:仕様

JIS C 1513-1:2020 規格概要

この規格 C1513-1は、アナログフィルタ,標本化データフィルタ及びディジタルフィルタによるバンドパスフィルタに関する性能要求事項について規定。

JISC1513-1 規格全文情報

規格番号
JIS C1513-1 
規格名称
電気音響―オクターブバンド及び1/Nオクターブバンドフィルタ(分析器)―第1部 : 仕様
規格名称英語訳
Electroacoustics -- Octave-band and 1/N (fractional) -octave-band filters -- Part 1:Specifications
制定年月日
2020年12月21日
最新改正日
2020年12月21日
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対応国際規格

ISO

IEC 61260-1:2014(IDT)
国際規格分類

ICS

17.140.50
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2020-12-21 制定
ページ
JIS C 1513-1:2020 PDF [39]
                                                                C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[2]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 基準環境条件・・・・[7]
  •  5 性能要求事項・・・・[7]
  •  5.1 一般事項・・・・[7]
  •  5.2 オクターブ周波数比・・・・[8]
  •  5.3 基準周波数・・・・[8]
  •  5.4 厳密中心周波数・・・・[8]
  •  5.5 公称中心周波数・・・・[8]
  •  5.6 帯域端周波数・・・・[9]
  •  5.7 時間平均信号レベル・・・・[9]
  •  5.8 フィルタ減衰量・・・・[9]
  •  5.9 基準減衰量・・・・[9]
  •  5.10 相対減衰量・・・・[9]
  •  5.11 規準化実効帯域幅・・・・[12]
  •  5.12 実効帯域幅偏差・・・・[13]
  •  5.13 直線動作範囲・・・・[13]
  •  5.14 時不変動作・・・・[14]
  •  5.15 アンチエリアシングフィルタ・・・・[15]
  •  5.16 出力信号の和・・・・[15]
  •  5.17 過負荷指示・・・・[15]
  •  5.18 フィルタ減衰時間・・・・[16]
  •  5.19 最大入力信号・・・・[16]
  •  5.20 出力端子及び終端インピーダンス・・・・[16]
  •  5.21 電源の点検・・・・[16]
  •  5.22 環境変化による影響・・・・[16]
  •  5.23 静電気放電及び電磁両立性の要求・・・・[17]
  •  6 表記・・・・[20]
  •  7 取扱説明書・・・・[20]
  •  7.1 一般事項・・・・[20]
  •  7.2 動作・・・・[21]
  •  7.3 試験・・・・[21]
  •  附属書A(参考)許容区間及び受容区間と測定の不確かさの最大許容値との関係・・・・[22]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS C 1513-1 pdf 1] ―――――

           C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)

pdf 目次

ページ

  •  附属書B(規定)測定の不確かさの最大許容値・・・・[23]
  •  附属書C(参考)この規格の仕様に対する適合性の評価例・・・・[24]
  •  附属書D(参考)ベース2フィルタ・・・・[27]
  •  附属書E(規定)公称中心周波数・・・・[28]
  •  附属書F(参考)1/3オクターブバンドフィルタに対する最小及び最大相対減衰量の受容限度値の不連続点での規準化周波数・・・・[30]
  •  附属書G(参考)指数的に周波数掃引する正弦波信号に対するフィルタ応答・・・・[32]
  •  附属書H(参考)フィルタ減衰時間の測定・・・・[35]

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS C 1513-1 pdf 2] ―――――

                                                               C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)

まえがき

  この規格は,産業標準化法第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人日本騒音制御工学会
(INCE/J)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を制定すべ
きとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本産業規格である。
  この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
  この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
  JIS C 1513規格群[電気音響−オクターブバンド及び1/Nオクターブバンドフィルタ(分析器)]は,
次に示す部で構成する。
    JIS C 1513-1 第1部 : 仕様
    JIS C 1513-2 第2部 : 型式評価試験(予定)
    JIS C 1513-3 第3部 : 定期試験(予定)

(pdf 一覧ページ番号 3)

――――― [JIS C 1513-1 pdf 3] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
                                                                           C 1513-1 : 2020
                                                                         (IEC 61260-1 : 2014)

電気音響−オクターブバンド及び1/Nオクターブバンドフィルタ(分析器)−第1部 : 仕様

Electroacoustics-Octave-band and 1/N (fractional) -octave-band filters- Part 1: Specifications

序文

 この規格は,2014年に第1版として発行されたIEC 61260-1を基に,技術的内容及び構成を変更するこ
となく作成した日本産業規格である。
  なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

1 適用範囲

1.1  この規格は,アナログフィルタ,標本化データフィルタ及びディジタルフィルタによるバンドパス
フィルタに関する性能要求事項について規定する。フィルタの相対減衰特性の通過帯域の幅は,帯域幅の
全ての周波数で,厳密中心周波数に対して定比である。この規格の要求事項に適合する機器は,任意の数
のバンドパスフィルタを備えていて,いかなる周波数範囲であってもその測定範囲とすることが可能であ
る。
1.2 フィルタの性能要求事項には,クラス1及びクラス2の二つのクラスがある。一般に,クラス1及
びクラス2のフィルタの仕様は,同じ設計目標をもち,主に受容限度値及び動作温度範囲が異なる。クラ
ス2の受容限度値は,クラス1の受容限度値よりも大きいか又は等しい。測定の不確かさの最大許容値も
規定する。
1.3  オクターブ周波数比及び中心周波数は,10のべき乗による設計に対して性能要求事項を規定する。
1.4 この規格の性能要求事項に適合するバンドパスフィルタは,様々な測定システムの一部であっても,
スペクトルアナライザなど特定の機器の構成要素であってもよい。
1.5 この規格は,フィルタの動作に対して環境条件の範囲を規定する。環境条件の範囲は,フィルタを
含む機器が管理された環境で動作するように設計されているか,又はより一般的に現場で動作するように
設計されているかによって異なる。
1.6 この要求事項に適合するバンドパスフィルタは,例えば,間欠的又は定常的な時間変動の信号,広
帯域又は離散的な周波数をもつ信号,長い継続時間又は短い継続時間の信号という,様々な信号に対する
スペクトル情報を提供する能力をもつ。
  注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
        IEC 61260-1:2014,Electroacoustics−Octave-band and fractional-octave-band filters−Part 1:

――――― [JIS C 1513-1 pdf 4] ―――――

           2
C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
            Specifications(IDT)
          なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こと
        を示す。

2 引用規格

  次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによって,その一部又は全部がこの規格の要求事項
を構成している。これらの引用規格のうち,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その
後の改正版(追補を含む。)は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)
を適用する。
    JIS C 1509-1 電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第1部 : 仕様
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61672-1,Electroacoustics−Sound level meters−Part 1:
             Specifications
    JIS C 61000-4-2 電磁両立性−第4-2部 : 試験及び測定技術−静電気放電イミュニティ試験
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61000-4-2,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-
             2: Testing and measurement techniques−Electrostatic discharge immunity test
    JIS C 61000-4-3:2012 電磁両立性−第4-3部 : 試験及び測定技術−放射無線周波電磁界イミュニティ
        試験
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61000-4-3:2006,Electromagnetic compatibility (EMC)−
            Part 4-3: Testing and measurement techniques−Radiated, radio-frequency, electromagnetic field
             immunity test
    JIS C 61000-6-1:2019 電磁両立性−第6-1部 : 共通規格−住宅,商業及び軽工業環境におけるイミュ
        ニティ規格
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61000-6-1:2005,Electromagnetic compatibility (EMC)−
             Part 6-1: Generic standards−Immunity for residential, commercial and light-industrial environments
    JIS C 61000-6-2:2019 電磁両立性−第6−2部 : 共通規格−工業環境におけるイミュニティ規格
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61000-6-2:2005,Electromagnetic compatibility (EMC)−
             Part 6-2: Generic standards−Immunity for industrial environments
    IEC 61000-6-3:2006+AMD1:2010,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 6-3: Generic standards−
        Emission standard for residential, commercial and light-industrial environments
    ISO/IEC Guide 98-3,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression of uncertainty in
        measurement (GUM:1995)
    ISO/IEC Guide 98-4:2012,Uncertainty of measurement−Part 4: Role of measurement uncertainty in
        conformity assessment
    CISPR 32:2019,Electromagnetic compatibility of multimedia equipment−Emission requirements
      注記 対応国際規格では,CISPR 22:2008を引用しているが,既に廃止されているため,この規格
             では,CISPR 32:2019を引用している。

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次によるほか,JIS C 61000-4-2,JIS C 61000-4-3:2012,JIS C
61000-6-1:2019,JIS C 61000-6-2:2019及びIEC 61000-6-3:2006+AMD1:2010による。

――――― [JIS C 1513-1 pdf 5] ―――――

                                                                                             3
                                                                C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
3.1
バンドパスフィルタ(band-pass filter)
  ゼロよりも大きい下端周波数から有限の上端周波数までの伝送帯域(又は小さな相対減衰量の通過帯
域)をもつ単一のフィルタ
3.2
オクターブ周波数比(octave frequency ratio)
  2対1の周波数比に等しい公称周波数比
  注釈1 この規格のオクターブ周波数比を求める式を5.2.1に示す。
3.3
帯域幅表示(bandwidth designator)
  オクターブバンドの帯域幅を表す,正の整数bを分母とする分数
  注釈1 帯域幅表示は,フィルタセットにおけるフィルタの公称帯域幅を表すために用いる。例えば,
          1/b=1/12は,1/12オクターブバンドフィルタを表す。1/bの“b”は,用語“1/Nオクターブバ
          ンドフィルタ”の“N”と同じである(3.11参照)。
3.4
基準周波数(reference frequency)
  フィルタセットの全てのバンドパスフィルタの減衰応答を規準化するために選択された単一の周波数
  注釈1 基準周波数の単位は,ヘルツ(Hz)で表す。
3.5
厳密中心周波数(exact mid-band frequency)
  規定する帯域幅のフィルタセットの全てのフィルタで,任意の二つの隣接するバンドパスフィルタの中
心周波数の比が同一となるように基準周波数に対して規定する周波数
  注釈1 厳密中心周波数の単位は,ヘルツ(Hz)で表す。
3.6
公称中心周波数(nominal mid-band frequency)
  バンドパスフィルタを識別するために,中心周波数を丸めた周波数
  注釈1 公称中心周波数の単位は,ヘルツ(Hz)で表す。
  注釈2 公称中心周波数は,附属書E参照。
3.7
規準化周波数(normalized frequency)
  あるバンドパスフィルタで,厳密中心周波数に対する周波数の比
3.8
帯域端周波数(band-edge frequencies)
  厳密中心周波数がそのバンドパスフィルタの下端及び上端周波数の幾何平均となるようなフィルタ通過
帯域の下端及び上端の周波数
  注釈1 帯域端周波数の単位は,ヘルツ(Hz)で表す。
3.9
フィルタの規準化帯域幅(normalized bandwidth of a filter)

――――― [JIS C 1513-1 pdf 6] ―――――

           4
C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
  厳密中心周波数に対する上限の帯域端周波数から,対応する下限の帯域端周波数を減じた差分との比で
あるフィルタの相対帯域幅
3.10
オクターブバンドフィルタ(octave-band filter)
  上端周波数と下端周波数との比がオクターブ周波数比であるバンドパスフィルタ
3.11
1/Nオクターブバンドフィルタ[1/N (fractional) -octave-band filter]
  下端周波数と上端周波数との比が,該当する帯域幅表示を指数とするオクターブ比のべき乗であるバン
ドパスフィルタ
  注釈1 オクターブバンドフィルタも1/Nオクターブバンドフィルタ(1/b=1/1)である。
  注釈2 この規格では,対応国際規格での“fractional”の訳として,我が国で広く用いられている“1/N”
          を用いた。
3.12
信号レベル,時間平均信号レベル(signal level,time-average signal level)
  任意の周波数において,指定する基準値の二乗に対する二乗時間平均信号の比の常用対数の10倍の値
  注釈1 信号レベル及び時間平均信号レベルの単位は,デシベル(dB)で表す。
3.13
フィルタ減衰量(filter attenuation)
  バンドパスフィルタの任意の周波数における,入力信号レベルから対応する出力信号レベルを減じた値
  注釈1 フィルタ減衰量の単位は,デシベル(dB)で表す。
3.14
基準減衰量(reference attenuation)
  機器の全てのバンドパスフィルタに対して,相対減衰量を求めるための通過帯域内の公称フィルタ減衰
量
  注釈1 基準減衰量の単位は,デシベル(dB)で表す。
3.15
相対減衰量(relative attenuation)
  フィルタ減衰量から基準減衰量を減じた値
  注釈1 相対減衰量の単位は,デシベル(dB)で表す。
3.16
規準化レスポンス(normalized response)
  任意の規準化周波数において,相対減衰量の−1/10の値の10のべき乗の値
3.17
規準化実効帯域幅(normalized effective bandwidth)
  定常正弦波入力信号に対して,バンドパスフィルタの規準化レスポンスを規準化周波数にわたって積分
した値
  注釈1 規準化レスポンスは,規準化周波数の逆数で重み付ける。

――――― [JIS C 1513-1 pdf 7] ―――――

                                                                                             5
                                                                C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
3.18
規準化基準実効帯域幅(normalized reference effective bandwidth)
  通過帯域において相対減衰量がゼロで,通過帯域外の周波数において相対減衰量が無限のバンドパスフ
ィルタの規準化実効帯域幅
3.19
実効帯域幅偏差(effective bandwidth deviation)
  フィルタの規準化実効帯域幅の規準化基準実効帯域幅に対する比の常用対数の10倍の値
  注釈1 実効帯域幅偏差の単位は,デシベル(dB)で表す。
3.20
基準レベルレンジ(reference level range)
  フィルタセット内のバンドパスフィルタの電気的性能特性を試験するために製造業者が指定する一つの
レベルレンジ
3.21
基準入力信号レベル(reference input signal level)
  基準レベルレンジにおいて製造業者が指定する入力信号の基準レベル
  注釈1 基準入力信号レベルの単位は,デシベル(dB)で表す。
3.22
レベル直線性偏差(level linearity deviation)
  厳密中心周波数における任意のレベルレンジにおいて,特に明記しない限り,指示される出力信号レベ
ルから予想される出力信号レベルを減じた値
  注釈1 レベル直線性偏差の単位は,デシベル(dB)で表す。
3.23
直線動作範囲(linear operating range)
  指定のフィルタ及びレベルレンジにおいて,レベル直線性偏差がこの規格に規定する受容限度値を超え
ない定常正弦波入力信号レベルの範囲
  注釈1 直線動作範囲の単位は,デシベル(dB)で表す。
3.24
レベルレンジ調整器(level range control)
  フィルタの全体動作を直線動作範囲内に維持するために,入力信号のレベルの変化に対応してバンドパ
スフィルタの感度を調整する装置
3.25
測定範囲(measurement range)
  任意の厳密中心周波数に対して,最も感度の高いレベルレンジにおける直線動作範囲の入力信号レベル
の下限から,最も感度の低いレベルレンジにおける直線動作範囲の入力信号レベルの上限までの範囲
  注釈1 測定範囲の単位は,デシベル(dB)で表す。
3.26
アナログフィルタ(analogue filter)
  フィルタ出力を生成するために,アナログ入力信号に対して連続に動作するフィルタ

――――― [JIS C 1513-1 pdf 8] ―――――

           6
C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
3.27
標本化データフィルタ(sampled-data filter)
  フィルタ出力を生成するために入力信号の標本に対して操作する演算処理
3.28
ディジタルフィルタ(digital filter)
  入力データをディジタル化した標本に操作する標本化データフィルタの一種
3.29
時不変動作(time-invariant operation)
  信号に対する応答が信号を加えた時間に依存しないような,バンドパスフィルタシステムの動作モード
又は能力
3.30
フィルタ減衰時間(filter decay time)
  特定の周波数において,フィルタへの入力信号を突然停止した後,出力信号レベルが60 dB減衰するの
に要する時間
  注釈1 フィルタ減衰時間の単位は,秒(s)で表す。
3.31
基準の向き(reference orientation)
  無線周波電磁界の発信器又は受信器の主方向に対するバンドパスフィルタの向き
3.32
グループXバンドパスフィルタ(group X band-pass filter)
  この規格の要求事項に適合するバンドパスフィルタ機能を備え,通常動作モードのために内蔵電池を指
定し,機器を動作させるために他の装置への外部接続を必要としない一体型の機器
3.33
グループYバンドパスフィルタ(group Y band-pass filter)
  バンドパスフィルタ機能を備え,通常動作モードのために商用電源への接続を指定するとともに,機器
を動作させるために他の装置への外部接続を必要としない一体型の機器
3.34
グループZバンドパスフィルタ(group Z band-pass filter)
  バンドパスフィルタ機能を備え,電池又は商用電源のいずれかで動作する,通常動作モードのために何
らかの方法で複数の機器との接続を必要とする機器
  注釈1 構成機器が,無線又は光学的方法によって通信し,導電性のケーブル又はコネクタにて接続し
          ない場合,機器は,グループZバンドパスフィルタではない。
3.35
包含確率(coverage probability)
  測定値の真の値が,指定した包含区間に含まれる確率
  (出典 : ISO/IEC Guide 98-4:2012の3.2.8)
3.36
受容限度値(acceptance limit)

――――― [JIS C 1513-1 pdf 9] ―――――

                                                                                             7
                                                                C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
  測定値の許容される上限又は下限の値
  (出典 : ISO/IEC Guide 98-4:2012の3.3.8)

4 基準環境条件

  基準環境条件は,次による。
a) 温度 :        23 ℃
b) 静圧 :        101.325 kPa
c) 相対湿度 :    50 %

5 性能要求事項

5.1 一般事項

5.1.1 オクターブバンドフィルタ及び1/Nオクターブバンドフィルタの電気応答特性は,特に規定されな
い限り,箇条4の基準環境条件下で適用する。
5.1.2 この規格の該当する全ての要求事項に適合させるために,いかなるフィルタ設計方法を採用しても
よい。
5.1.3 バンドパスフィルタは,電池又は外部電源から電力供給してもよい。
5.1.4 フィルタの構成を,必須の附属品を含め,通常の動作モードの一つについて,取扱説明書に記載し
なければならない。
5.1.5 取外し可能な前置増幅器(以下,プリアンプという。)を備えたサウンドレベルメータに内蔵され
たフィルタの場合,フィルタへの信号の入力は,製造業者によって指定され,マイクロホンに代わり適切
な入力装置を通したプリアンプへの入力,又はプリアンプが通常接続されている端子への入力とする。
5.1.6 受容限度値には,設計,製造及び経年劣化の許容差が含まれる。
5.1.7 5.1.85.1.10では,設計目標値からの測定偏差の許容値として,受容限度値を定める。許容区間及
び受容区間と測定の不確かさの最大許容値との関係を附属書Aに記載する。
5.1.8 型式評価試験及び定期試験については,試験所及び校正機関は,ISO/IEC Guide 98-3及びISO/IEC
Guide 98-4:2012に合致した包含確率が95 %の実際の拡張不確かさを決定し,附属書Bに定める拡張不確
かさの最大許容値を超えてはならない。
5.1.9 次を満たす場合,この規格の仕様に適合するとみなす。
a) 設計目標値からの偏差が,受容限度値を超えない。
b) 95 %の包含確率で算出した実際の測定の不確かさが,附属書Bによる測定の不確かさの最大許容値を
    超えない。
5.1.10 この規格の仕様に対する適合性の評価例を,附属書Cに記載する。

――――― [JIS C 1513-1 pdf 10] ―――――

           8
C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)

5.2 オクターブ周波数比

5.2.1 オクターブ周波数比Gは,式(1)で求める。
                        G=103/10 (1)
5.2.2 式(1)で求められる有効数字6桁のオクターブ周波数比は,“1.995 26”である。この比に従って設計
したフィルタを,ベース10(10のべきによる。)フィルタと呼ぶ。
  注記1 この規格で規定するフィルタは,一般的にオクターブバンドフィルタ及び1/Nオクターブバン
          ドフィルタという。
  注記2 技術的な理由から,一部のフィルタは,“G=2”に基づいて設計されている。このような設計の
          フィルタを,ベース2(2のべきによる。)フィルタという。ベース2フィルタがこの規格の要
          求事項に適合する確率は,中心周波数と基準周波数との差が増加するにつれて,減少する(附
          属書D参照)。

5.3 基準周波数

  基準周波数frは,厳密に1 000 Hzとする。

5.4 厳密中心周波数

5.4.1 帯域幅表示の分母が奇数の場合,フィルタセットの任意のフィルタの厳密中心周波数fmは,式(2)
による。
                        fm=frGx/b (2)
  ここで,frは基準周波数であり,1/bは帯域幅表示である。例えば,それぞれオクターブバンドフィルタ
又は1/3オクターブバンドフィルタに対して,1/1又は1/3である。
5.4.2 帯域幅表示の分母が偶数の場合,フィルタセットの任意のフィルタの厳密中心周波数は,式(3)によ
る。
                        fm=frG(2x+1)/(2b) (3)
  式(2)及び式(3)のxは,任意の整数である。
  注記1 式(2)又は式(3)によって決定する厳密中心周波数をもつ1/Nオクターブバンドフィルタの出力
          は,対応する厳密中心周波数及び対応する帯域端周波数をもつ,より広い帯域幅のフィルタが
          指示するバンドレベルを近似するように合成することが可能である。
  注記2 帯域幅表示の分母が奇数のとき,フィルタセット中の一つのフィルタの中心周波数は,1 000 Hz
          とすることが可能である。帯域幅表示の分母が偶数のとき,フィルタセット中のある隣接した
          フィルタ対の帯域端周波数を1 000 Hzとすることは可能であるが,中心周波数を1 000 Hzとす
          ることはない。

5.5 公称中心周波数

  オクターブバンドフィルタ及び1/Nオクターブバンドフィルタを,それらの公称中心周波数によって識
別する。通常の可聴周波数範囲におけるオクターブバンドフィルタ及び1/3オクターブバンドフィルタの
厳密中心周波数及び公称中心周波数を,附属書Eに規定する。他の帯域幅の1/Nオクターブバンドフィル
タの公称中心周波数を求めるための手順も附属書Eに規定する。

――――― [JIS C 1513-1 pdf 11] ―――――

                                                                                             9
                                                                C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)

5.6 帯域端周波数

5.6.1 バンドパスフィルタの下端及び上端周波数は,式(4)及び式(5)による。
                        f1=fm G−1/(2b) (4)
                        f2=fm G+1/(2b) (5)
                       ここで,   f1 :  下端周波数
                                   f2 :  上端周波数
                                   G :  式(1)によって与えられるオクターブ周波数比
                                  fm :  式(2)又は式(3)によって与えられる厳密中心周波数
  注記 厳密中心周波数は,帯域端周波数の幾何平均で, fm     12 によって求められる。
                                                           ff
5.6.2 帯域幅周波数比は,f2/f1=G1/bで表され,例えば,オクターブバンドフィルタでは103/10であって,
1/3オクターブバンドフィルタでは101/10である。
5.6.3 フィルタの規準化帯域幅は,“(f2−f1)/fm=G+1/(2b)−G−1/(2b)”で表す。

5.7 時間平均信号レベル

5.7.1 時間平均信号レベルLは,式(6)による。
                                     T
                                        2
                                  TVtt
                                (1/)   ()   d
                                     0
                         L 10lg     2

(pdf 一覧ページ番号 )

                                     V0
                       ここで,  V(t) :  瞬時入力信号で時刻tの関数
                                    T :  積分及び平均化のための経過時間
                                   V0 :  信号が電圧である場合,1 μVなどの適切な基準値
  注記 lgは,常用対数を表す。
5.7.2 入力信号及び出力信号の基準値は,同一とする。

5.8 フィルタ減衰量

5.8.1 任意の規準化周波数(Ω=f/fm)に対して,フィルタ減衰量[A(Ω)]は,式(7)による。
                        A(Ω)=Lin(Ω)−Lout(Ω) (7)
                       ここで,   Lin(Ω) :  時間平均した入力信号のレベル
                                  Lout(Ω) :  対応する時間平均した出力信号のレベル
5.8.2 フィルタ減衰量を測定する場合,入力信号及び出力信号のレベルの表示の分解能は,0.1 dB以下と
する。

5.9 基準減衰量

5.9.1 取扱説明書に通過帯域の基準減衰量を記載する。基準減衰量は,フィルタセットの全ての利用可能
なフィルタ帯域幅の全てのフィルタに対し同一とする。
5.9.2 基準減衰量の検証では取扱説明書の手順に従い,フィルタの調整が必要な場合がある。

5.10 相対減衰量

5.10.1 規準化周波数(Ω=f/fm)における相対減衰量[ΔA(Ω)]は,式(8)による。
                        ΔA(Ω)=A(Ω)−Aref (8)

――――― [JIS C 1513-1 pdf 12] ―――――

           10
C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
                       ここで, Aref :  基準減衰量
5.10.2 クラス1又はクラス2のオクターブバンドフィルタでは,Ω1からΩ2までの通過帯域において,任
意のフィルタの相対減衰量は,オクターブ帯域規準化周波数における最小及び最大相対減衰量に対して表
1の受容限度値内になければならない。“Ω<Ω1”及び“Ω>Ω2”の阻止帯では,相対減衰量は,表1の受
容限度値の最小値以上でなければならない。
                     表1−オクターブバンドフィルタの相対減衰量の受容限度値
              規準化周波数                      相対減衰量の受容限度値
                Ω=f/fm                                 dB
                                         クラス1                    クラス2
                                   最小値       最大値       最小値       最大値
            Ωl     ≦G−4       +70          +∞        +60          +∞
            Ωl      G−3        +60          +∞        +54          +∞
            Ωl      G−2        +40.5        +∞        +39.5        +∞
           Ωl       G−1        +16.6        +∞        +15.6        +∞
          Ω1−εa)   −1/2−ε     +1.2        +∞         +0.8        +∞
          Ω1+εa)   −1/2+ε     −0.4       +5.3         −0.6       +5.8
            Ωl     G−3/8        −0.4       +1.4         −0.6       +1.7
            Ωl     G−1/4        −0.4       +0.7         −0.6       +0.9
            Ωl     G−1/8        −0.4       +0.5         −0.6       +0.7
          Ωl,Ωh  G0=1         −0.4       +0.4         −0.6       +0.6
           Ωh      G+1/8        −0.4       +0.5         −0.6       +0.7
           Ωh      G+1/4        −0.4       +0.7         −0.6       +0.9
           Ωh      G+3/8        −0.4       +1.4         −0.6       +1.7
          Ω2−εa)   +1/2−ε     −0.4       +5.3         −0.6       +5.8
          Ω2+εa)   +1/2+ε     +1.2        +∞         +0.8        +∞
           Ωh       G+1        +16.6        +∞        +15.6        +∞
           Ωh       G+2        +40.5        +∞        +39.5        +∞
           Ωh       G+3        +60          +∞        +54          +∞
           Ωh      ≧G+4       +70         +∞         +60         +∞
           注a) εは,下端及び上端規準化帯域端周波数の周りのゼロに近づく任意の小さい数。
5.10.3 帯域幅表示が1/bの1/Nオクターブバンドフィルタで,有限のオクターブバンド相対減衰量の受容
限度値に対応する高い周波数側の1/Nオクターブバンド規準化周波数[Ωh(1/b)]は,“Ωh(1/b)≧1”に対して,
式(9)で求める。
                                     b
                                  G1/(2) 1
                               1
                         Ωh(1/b)  1/2
                                                1]
                                          [Ωh(1/1) (9)
                                   G   1
  ここで,Ωh(1/1)は,オクターブバンドフィルタの規準化周波数である。
5.10.4 “Ω<1”の場合,相対減衰量に関して同じ受容限度値となる,対応する低い周波数側の1/Nオク
ターブ帯域規準化周波数[Ωl(1/b)]は,式(10)で求める。
                        Ωl(1/b)=1/Ωh(1/b) (10)
  相対減衰量の受容限度値は,同じである。
5.10.5 1/3オクターブバンドフィルタの最小及び最大相対減衰量の受容限度値に対する表1の不連続点に
おける規準化周波数の計算例を,附属書Fに示す。

――――― [JIS C 1513-1 pdf 13] ―――――

                                                                                            11
                                                                C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
5.10.6 オクターブバンドフィルタに対して,表1に示す規準化不連続点周波数(Ωa)及び(Ωb),又は1/N
オクターブバンドフィルタに対する式(9)又は式(10)に従って求めた規準化1/Nオクターブ帯域不連続点の
周波数間では,規準化周波数(Ωx)における相対減衰量(ΔAx)の受容限度値を,式(11)に従って直線補間
によって求める。
                                                x/
                                            lg(ΩΩa)
                          Ax  Aa ( Ab Aa )   lg(    (11)
                                                b/
                                              ΩΩ a)
                       ここで,  ΔAa :  規準化周波数(Ωa)における相対減衰量の受容限度値
                                  ΔAb :  規準化周波数(Ωb)における相対減衰量の受容限度値
5.10.7 オクターブバンドフィルタの受容限度値の相対減衰量の最小値及び最大値を,図1に示す。また,
図1は,帯域端周波数の最小及び最大相対減衰量で不連続に変化し,表1の規準化周波数の間では相対減
衰量の変化は,直線的であることを示す。

――――― [JIS C 1513-1 pdf 14] ―――――

           12
C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
                 2
                  0
                              1                                        3
                  2
                              2
                  B
                                                     4
                ,d
                  4
               A
                  6
                  8
                 10
                  G1            G0,5          G0            G0,5          G1
                                                f/fm
                 10
                  0
                 10
                 20
                 30
               A,dB
                 40           3
                                                         2
                 50
                 60
                                         1
                                                         4
                 70
                 80
                  G6   G5 G4  G3  G2  G1  G0  G1  G2  G3  G4  G5  G6
                                                f/fm
               記号説明
               X軸 : 規準化周波数(f/fm)−対数尺度
               Y軸 : 相対減衰量ΔA(dB)
               1  : クラス1のフィルタの相対減衰量の受容限度値の最小値
               2  : クラス1のフィルタの相対減衰量の受容限度値の最大値
               3  : クラス2のフィルタの相対減衰量の受容限度値の最小値
               4  : クラス2のフィルタの相対減衰量の受容限度値の最大値
               図1−クラス1及びクラス2のオクターブバンドフィルタの相対減衰量の
                        f/fmの関数で表示した受容限度値の最小値及び最大値

5.11 規準化実効帯域幅

5.11.1 正弦波入力信号に対するバンドパスフィルタの規準化レスポンスは,式(12)による。
                        10−0.1ΔA(Ω) (12)
  ここで,“ΔA(Ω)”は,式(8)に規定する,規準化周波数(Ω)におけるデシベル単位の相対減衰量である。

――――― [JIS C 1513-1 pdf 15] ―――――

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JIS C 1513-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61260-1:2014(IDT)

JIS C 1513-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 1513-1:2020の関連規格と引用規格一覧

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