JIS C 2807:2003 絶縁被覆付閉端接続子 | ページ 2

4
C 2807 : 2003
7.6 温度上昇試験 温度上昇試験は,次による。
a) 図1に示す方法によって,測定点の温度が一定(4)となるまで表3の温度上昇試験電流を連続通電する。
注(4) 一定の温度とは,10分間隔で連続して3回測定した温度上昇値(測定点の温度−周囲温度)にお
いて,それぞれ0.5 K以上の差がなくなったときの温度をいう。
b) 接続する電線の長さは,約1 mとする。
c) 試料は,ほぼ水平に空中に張り,壁から30 cm以上,天井及び床から60 cm以上並びに他の電線から
20 cm以上離す。
d) 温度の測定は,通風などの影響を受けない室内でJIS Z 8704の熱電対を用いる方法のC級測定方法又
はこれと同等以上のものによって行う。熱電対は,JIS C 1602で規定する素線の線径が0.32 mmのも
の又は素線の線径が0.20.3 mmのものを用いる。
なお,測定点は,絶縁体圧着部に切込みを入れ,感温部を絶縁体の内部で導体に密着させる。
e) 温度上昇値は,測定点の温度から周囲温度を差し引いて求める。
表3 試験電流値及び引張荷重値
性能試験に使用する 温度上昇試験電流値 過電流サイクル 引張荷重値
電線の断面積 (交流) 試験電流値 通電時間 休止時間
(交流)
mm2 A A s s N
0.3(5) 3 10 1 19 40
0.5 5 17 70
0.75 7 24 100
1.25 12 42 170
2.0 17 60 250
3.5 23 80 450
注(5) 断面積が0.3 mm2の電線は,附属書を参照する。
備考 試料を適宜の個数,直列に接続してもよい。
図1 温度上昇試験方法
7.7 過電流サイクル試験 過電流サイクル試験は,図1に示す方法によって,表3の過電流サイクル試
験電流値を同表に示す時間通電及び休止する。これを1サイクルとし,10万サイクル行う。その他の試験
条件は,7.6 b)及びc)による。
7.8 引張強さ試験 引張強さ試験は,次による。
a) 図2に示す方法によって,表3に示す値以上の引張荷重を10秒間加える。
b) 表3に示す値に達するまでの引張速度は25 mm/minの一定速度とし,張力はなるべく電線の中心にか
かるようにする。

――――― [JIS C 2807 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
C 2807 : 2003
c) 引張試験機に取り付ける電線の部分は,張力が電線に均一にかかるようにはんだ処理などを行って固
定する。
図2 引張強さ試験方法
7.9 絶縁抵抗試験 絶縁抵抗試験は,図3に示す方法によって,電極と充電部との間の絶縁抵抗をJIS C
1302に規定する500 V絶縁抵抗計又はこれと同等以上の精度をもつ絶縁抵抗計を用いて測定する。
図3 絶縁抵抗・耐電圧試験方法
7.10 耐電圧試験 耐電圧試験は,図3の方法によって,電極と充電部との間にほぼ正弦波に近い周波数
50 Hz又は60 Hzの1 500 Vの電圧を1分間印加する。
7.11 耐老化性試験 耐老化性試験は,接続子に電線を圧着接続した試料及び圧着接続していない試料を
90±3 ℃の温度の恒温槽に入れ,7日間放置する。その後,圧着接続していない試料を常温20±15 ℃,常
湿(65±20) %で約1時間放置してから圧着接続を行い,既に圧着接続されている試料とともに,目視によ
って絶縁体の状態を調べた後,7.10の試験を行う。
なお,接続子は,常温常湿で約1時間放置する前に,温度40±3 ℃,相対湿度(90±2) %の雰囲気中に
24時間放置する。
7.12 絶縁体固定度試験 絶縁体固定度試験は,次による。
a) 図4に示す方法によって軸方向に50 Nの荷重を静かに10秒間加える。
b) 引張試験機に取り付ける電線の部分は,張力が電線に均一にかかるようにはんだ処理などを行って固
定する。

――――― [JIS C 2807 pdf 7] ―――――

6
C 2807 : 2003
図4 絶縁体固定度試験方法
7.13 難燃性試験 難燃性試験は,図5の(a)に示すガスバーナによって空気口を閉じた状態で,図5の(b)
又は(c)に示す状態に保持し,通風の影響を受けない場所で絶縁体のほぼ中央に炎の先端を5秒間当てた後,
炎を取り去り,残炎が消えたら直ちに同じ場所に5秒間接炎する操作を3回行う。
単位 mm
(a) ガスバーナ (b) 接炎方法(1) (c) 接炎方法(2)
注(6) ガスは,JIS K 2240に規定する1種1号又は2種4号を使用する。
(7) 電線を保持する位置は,接続子の先端から約100 mmとする。
図5 燃焼試験のガスバーナ及び接炎方法
7.14 耐油性試験 耐油性試験は,70±3 ℃に加熱したJIS C 2320で規定する1種2号絶縁油中に試料を
4時間浸せきして取り出し,目視によって接続子の状態を調べた後,7.10の試験を行う。
7.15 耐冷熱サイクル試験 耐冷熱サイクル試験は,表4に示す試験条件によって,5サイクルを連続して
行う。試料は,一つの槽から他の槽へ移すものにあっては,移すときに強制循環空気を当ててはならない。
試験終了後,室温で熱平衡に達してから7.10の試験を行う。
表4 耐冷熱サイクル試験条件
段階 試験条件
温度 時間
℃ min
1サイクル 1 −25±3 30
2 20±15 3
3 85±2 30
4 20±15 3

――――― [JIS C 2807 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
C 2807 : 2003

8. 検査

8.1   形式検査 表5に示す項目について7.によって試験を行ったとき,4.,5.及び10.に適合しなければ
ならない。
表5 形式検査
項目 試験方法 備考
(1) 外観 7.2 −
(2) 寸法 7.3 −
(3) めっき厚さ 7.4 −
(4) 圧着接続性 7.5 −
(5) 温度上昇 7.6 −
(6) 過電流サイクル 7.7 この試験の後に7.6の試験を行う。
(7) 引張強さ 7.8 −
(8) 絶縁抵抗 7.9 −
(9) 耐電圧 7.10 −
(10) 耐老化性 7.11 この試験の後に7.10の試験を行う。
(11) 絶縁体固定度 7.12 −
(12) 難燃性 7.13 −
(13) 耐油性 7.14 この試験の後に7.10の試験を行う。
(14) 耐冷熱サイクル 7.15 この試験の後に7.10の試験を行う。
8.2 受渡検査 次の検査項目について,7.によって試験を行ったとき,4.,5.及び10.に適合しなければな
らない。ただし,受渡当事者間の協定によってその一部又はすべてを省略することができる。
a) 外観
b) 寸法
c) 圧着接続性
d) 耐電圧

9. 製品の呼び方

 製品の呼び方は,種類,記号及び呼びによる。
例 絶縁被覆付閉端接続子 CE1

10. 表示

10.1 製品表示 製品の見やすい箇所に,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならない。
a) 呼び
b) 製造業者名又はその略号
10.2 包装表示 製品の包装には,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならない。
a) 種類,記号及び呼び
b) 製造業者名又はその略号
c) 数量
d) 製造年月又はロット番号
e) 推奨する接続工具

――――― [JIS C 2807 pdf 9] ―――――

8
C 2807 : 2003
付表1 呼び及び接続子の寸法
記号 呼び 寸法 参考
φd1 φd2 l1 t φD1 φD2 L l2 T (8) 電線抱合容量 圧着工具の 最大通電
基本寸法 許容差 最小 最小 最小 最大 最小 最大 最小 基本寸法 ダイスに表 電流値
(mm2)(9)(10)
す記号 (A)(11)
CE 1 3.4 ±0.2 2.1 6.0 0.4 5.3 6.0 22.0 8.0 0.8 0.51.75 1 7
2 4.0 2.8 6.5 6.0 7.5 23.0 9.0 1.03.0 2 12
5 5.6 ±0.3 3.7 7.0 0.7 7.6 9.0 30.0 10.0 0.9 2.56.0 5 17
8 7.1 4.2 8.0 1.0 10.0 10.0 11.0 1.0 4.09.0 8 23
注(8) 寸法の最小値は,基本寸法の80 %以上でなければならない。
(9) 接続子に接続する電線の断面積の総和は,原則として接続子の電線抱合容量内でなければならない。
(10) 接続子に挿入する場合,電線相互の導体を軽くより合わせる。
(11) 最大通電電流は,表2の試験用電線の組合せが最大の場合に連続して通電できる値を示す(交流又は直流)。
備考1. 電線を圧着接続する場合,単線及びより線の素線径の最大は1 mmとする。
2. 素線径が異なる電線を圧着接続する場合で,素線径の大きい方の電線の素線径が0.5 mmを超える場合に
は,原則として素線径の小さい方の電線の素線径を素線径の大きい方の電線の素線径の1/2以上とする。
3. 接続子導体は,その外周全体が絶縁体内面にすべて接する位置に挿入する。また,はんだ処理した電線は
圧着しない。
4. 付表1の電線抱合容量を超えた接続をする場合は,4.で規定する性能を満足することを確認して使用する。
関連規格 JIS C 0025 環境試験方法(電気・電子)温度変化試験方法
JIS C 0061 環境試験方法(電気・電子)ニードルフレーム(注射針バーナ)試験方法
JIS C 2805 銅線用圧着端子
JIS C 2806 銅線用裸圧着スリーブ
JCS 246 通信機器用電線
UL 486 C Splicing Wire Connectors

――――― [JIS C 2807 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS C 2807:2003の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 2807:2003の関連規格と引用規格一覧