JIS C 3801-2:1999 がいし試験方法―第2部:発変電所用ポストがいし | ページ 7

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小さな無めっき箇所は許容する。個々の無めっき箇所の面積は,最大4mm2とする。ただし,無めっき
面の合計は,次の値を超えてはならない。
− 総面積が4 000mm2未満の場合,鉄部分の近似総面積の0.5%
− 総面積が4 000mm2から100 000mm2までの場合,20mm2
− 総面積が100 000mm2を超える場合,鉄部分の近似総面積の0.02%とし,
この場合,個々の無めっき箇所の面積は,最大7mm2としてもよい。
めっきは,製品の通常の取扱いに対してはく離しない,十分な密着性をもつものとする。
備考 ねじ山のある鉄製部品は,ねじ加工後亜鉛めっきする。受渡当事者間で特に協定しない限り,
ナットとねじ穴は,亜鉛めっき後タップ加工する。タップ加工後,ねじ穴内部は,油,グリー
ス又はその他この目的に沿う物質を適切に塗布することによって保護するのがよい。
5.7.2.2 めっき量の判定基準 測定値の算術平均によって求めためっき量は,次に規定した最小値以上と
する。
非常に厳しい環境でがいしを使用する場合に,より高い値をあらかじめ受渡当事者間で協定しない限り,
次の標準最小値を適用する。
最小平均めっき量
− 鉄及び鋼の鋳物品及び鍛造品に対して,
全試料に対しては600g/m2,個々の試料に対しては500g/m2
− ボルト,ナット,及びワッシャーに対して,
全試料に対しては375g/m2,個々の試料に対しては300g/m2
備考 ガイドとして,上記の値に相当する概略の厚さは,次のとおり。
600g/m2=85
500g/m2=70
375g/m2=54
300g/m2=43
全試料に対する平均値は満足するが,個々の試料に対する平均値のうち一つだけが満足しない場合は,
再試験を3.4.2に従い実施する。個々の試料に対する平均値は満足するが全試料に対する平均値が満足しな
い場合は,質量測定法又は顕微鏡測定法のいずれかによる判定試験を実施するものとする(5.7.1参照)。

5.8 全数外観試験

 すべてのポストがいしを試験する。絶縁部材への金具の取付けは,図面による。
5.8.1 磁器製のポストがいし ポストがいしの色は,図面指定の色にほぼ一致するものとする。うわぐす
りの若干の色調の変化は許容されており,それをポストがいしの受入れ拒否の理由としてはならない。こ
のことは,うわぐすりが薄くなり色調が薄めになった部分(例えば,小さい半径の角)に対しても有効で
ある。
図面上で施ゆう(釉)と指定されている部分は,クラックや使用上有害な欠陥のない,滑らかで光沢の
ある硬質なうわぐすりで覆うものとする。
うわぐすりの欠陥とは,うわぐすりのはげ,欠け,うわぐすり中の異物,及びピンホールのことをいう。
次に示す外観欠陥の許容範囲は,それぞれのポストがいしユニットに対し適用する。
それぞれのポストがいしユニットにおけるうわぐすり欠陥の総面積は,次の値以下とする。
100 (D F 2/ 000) mm2
個々のうわぐすり欠陥の面積は,次の値以下とする。
50 (D mm2
F / 2 000)

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ここに, D : ポストがいしユニットの最大径 (mm)
F : ポストがいしユニットの表面漏れ距離 (mm)
円柱状ポストがいしユニットの胴部については,欠けやクラックのような表面欠陥は許容しない。面積
25mm2までのうわぐすりのはげとうわぐすり中の軽微な異物は許容する。
うわぐすり内の異物(例えば,上側かさに付いたサンド粒)も総面積25mm2を超えてはならず,個々の
異物は表面から2mmを超えて出っ張ってはならない。
異物(例えば,サンド粒)が集中している場合は,単一のうわぐすり欠陥とみなす。これら異物の包絡
線を境界とする面積は,うわぐすり欠陥の総面積に含むものとする。
直径1mm未満の非常に小さなうわぐすり中のピンホール(例えば,うわぐすり工程中のほこり付着に
よって引き起こされるピンホール)は,うわぐすり欠陥の総面積に含めてはならない。ただし,毎(50mm
×10mmの部分)においても,ピンホールの数は,15個を超えてはならない。さらに,ポストがいしユニ
ットのピンホールの総数は,次の値以下とする。
50 (D F 1/500)
ここに,D及びFは前述のとおりである。
5.8.2 ガラス製のポストがいし 絶縁部材は,しわ,ブローホールなど,使用上有害な表面欠陥があって
はならない。また,ガラス中に直径5mmを超える気泡があってはならない。

5.9 全数機械試験

 ポストがいしへの全数機械試験の適用は,設計分類(2.1.1参照)とがいしの高さに
よって決定する。
5.9.1 公称高さh>770mmの設計分類 1),2)及び6)の円柱状ポストがいし
5.9.1.1 組立品のポストがいし 全数機械試験は,曲げ試験を完成品のポストがいしについて実施する。
ポストがいしは堅固な台に取り付け,試験荷重をがいしの自由端に,がいしの軸に対し直角方向に加える。
備考 全数機械試験は,個々のポストがいしユニットで実施してもよい。この場合,製造業者は,例
えば,供試ポストがいしユニットの上部のユニットと同じ長さの延長ジグを使用して,試験荷
重及び曲げ応力が,完成品のポストがいしと同等になるようにするのがよい。
購入者の要求があった場合,例えば,IEC 60273の表IVの9列目の注記の要求事項を超える曲げモーメ
ントの指定があった場合,通常の全数検査の一部として,又は追加試験として,全数曲げモーメント試験
を上部金具部に適用する。
5.9.1.1.1 完成品のポストがいしの全数機械試験 標準の試験荷重は,規定の破壊荷重の50%とする。荷
重は,相互に直角な4方向に,それぞれ最低3秒間加える。
受渡当事者間の発注時の協定によって,上記の代わりに,規定の破壊荷重の70%までの荷重での曲げ試
験を次の条件で実施してもよい。荷重方向は2方向以上とし,それぞれ最低3秒間加える。
備考 この受渡当事者間の協定は,高い試験荷重が磁器製又はガラス製の部材と金具との接合部の健
全性に及ぼすおそれを考慮すべきである。
5.9.1.1.2 上部金具の全数機械試験 使用する試験法は,購入者が指定した強度要求に基づく。
− 購入者が0.5P0h又は0.2P0h(ポストがいしの製品呼称による。)からP0hまでの間で強度が直線
的に増加することを規定した場合,全数検査は,延長ジグを使用して,完成品のポストがいしに
対して行う。延長ジグの長さと加える荷重は,ポストがいし下部における5.9.1.1.1を考慮して,
要求の曲げモーメント分布を達成するように調整する。
− 購入者が強度が直線的に増加することを指定しなかった場合,延長ジグを使用して,完成品のポ
ストがいしについての全数機械試験を実施しない場合がある。この場合又は上部金具部での曲げ

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強度が特に重要な場合,購入者によって要求されたときは,追加試験を上部ユニットについて行
う。試験の詳細(延長ジグを用いるのか,ユニットを倒立させて試験を行うか)は,発注時に協
議する。
5.9.1.1.3 使用状態によって決まる全数機械試験 実使用状態から要求される場合,受渡当事者間の協定
によって,例えば,ねじり試験,引張試験又は圧縮試験など,異なる形の全数検査を実施してもよい。詳
細は,発注時に協議する。
5.9.1.2 組立前のポストがいし 組み立てられたポストがいしに対する全数曲げ試験の代わりに,受渡当
事者間の協定によって,全数機械試験を円柱状ポストがいし又はポストがいしユニットの絶縁部材につい
て組立前に実施してもよい。この場合,曲げ荷重は数方向に加える。曲げ荷重は,絶縁部材の長さ方向の
各点の曲げ応力が,規定の最小破壊荷重に対する各点の応力の70%以上となるような大きさとする。ただ
し,材料の設計応力の100%を超える応力を発生させてはならない。
備考 絶縁部材単体での全数機械試験の適切な方法を,附属書Bに示す。
5.9.2 公称高さh≦770mmの設計分類 1),2),3),4)及び6)の円柱状ポストがいし 受渡当事者間で特
に協定しない限り,公称高さh≦770mmの円柱状ポストがいしについて全数機械試験を実施する必要はな
い。全数機械試験の要求があった場合は,通常,引張試験又は曲げ試験とし,詳細は発注時に協議する。
5.9.3 設計分類 5)のピン形ポストがいし 通常,全数機械試験は引張試験とする。試験荷重は規定の破
壊荷重の30%とし,引張状態で最低3秒間加える。
設計分類4)及び5)のポストがいしについての全数機械試験は,全数電気試験の前に実施する。
5.9.4 判定基準 全数機械試験後,それぞれのポストがいしを注意深く検査する。損傷したがいし(金具
が破壊したもの又は金具が脱落し始めているものを含む。)は,除去する。
第6章 ポストがいしに適用する試験

6.1 形式検査

6.1.1  標準試験 3.3及び3.1.1に従い,対象ポストがいしに対して次の試験のうち該当する試験を1度だ
け実施する。
a) 雷インパルス乾燥耐電圧試験 (4.5)
b) 開閉インパルス乾燥耐電圧試験 (4.6)
− この試験は,屋内で使用するポストがいしにだけ適用する。
c) 開閉インパルス注水耐電圧試験 (4.6)
− この試験は,屋外で使用するポストがいしにだけ適用する。
d) 商用周波乾燥耐電圧試験 (4.7)
− この試験は,屋内で使用するポストがいしにだけ適用する。
e) 商用周波注水耐電圧試験 (4.8)
− この試験は,屋外で使用するポストがいしにだけ適用する。
f) 破壊荷重試験 (5.2)
備考 ポストがいしの各設計分類に対して適用する標準形式検査のまとめを附属書付表3 (6.4)に示す。
6.1.2 特別試験 受渡当事者間の協定によって,次の試験を実施してもよい。
− 荷重によるたわみの試験 (5.3)
− ラジオ障害電圧試験(IEC 60437参照)
− 人工汚損試験(IEC 60507参照)

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6.2 抜取検査

 3.4.1に従い,対象ロットから無作為に抜き取った規定数量のポストがいしについて,次
の抜取試験のうち該当する試験を実施する。
a) 寸法試験 (5.1)
b) 冷熱試験 (5.4)
c) 破壊荷重試験 (5.2)
d) 貫通破壊試験 (4.9) 設計分類4)及び5)(2.1.1参照)のポストがいしだけに適用する。
e) 吸湿試験 (5.6) 磁器製がいしにだけ適用する。
f) 亜鉛めっき試験 (5.7)
抜き取ったポストがいしのすべてについて,a),b),e)(磁器がいしだけ)及びf)の試験を実施する。
それぞれの破壊荷重試験(曲げ,ねじり,引張り,圧縮)に対する抜取試料の分配の仕方,及び貫
通破壊試験を行うがいしの個数は,受渡当事者間の協定による。使用上の特別な要因がない場合には,
破壊荷重試験は,通常曲げ試験とする。
ポストがいし又は金具が抜取検査のいずれかの項目で不合格となった場合は,再試験が適用される
ものとする(3.4.2参照)。
備考 ポストがいしの各設計分類に対して適用する抜取検査のまとめを附属書付表4 (6.4) に示す。

6.3 全数検査

 すべてのポストがいしについて,該当する試験を次の順序で実施する。
a) 全数熱衝撃試験 (5.5) 強化ガラス部材だけに適用する。
b) 全数外観試験 (5.8)
c) 全数電気試験 (4.10.2参照) 設計分類2)(2.1.1参照)の中空ポストがいしの磁器部材に適用する。
d) 全数機械試験 (5.9)
e) 全数電気試験 (4.10.1参照) 設計分類 4)及び5)(2.1.1参照)のポストがいしだけに適用する。
備考1. 内部欠陥やクラックの検出のため超音波試験を円柱状ポストがいしに使用する場合には,注
意が必要である。超音波の周波数は0.8MHz5MHzがよい。この試験は,金具部品を取り付
ける前に,ポストがいしの軸方向に行う。また,協議によって,軸に垂直な方向にも行う。
超音波試験の結果を解釈するには経験が必要である。そのため,現時点では,詳細な試験要
領をIEC規格として採用することはできない。
2. ポストがいしの各設計分類に対して適用する全数検査のまとめを附属書付表5 (6.4) に示す。

6.4 ポストがいしに関する試験のまとめ

 6.1,6.2及び6.3にポストがいしに適用する形式検査,抜取検
査及び全数検査の詳細を示す。附属書付表3(形式検査),附属書付表4(抜取検査),附属書付表5(全数
検査)に,すべての試験項目と,磁器製又はガラス製のポストがいしの設計分類別の適用する試験項目の
詳細を示す。

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附属書付表3 ポストがいしに適用する形式検査
1個のがいしについての形式検査 屋内用ポストがいし屋外用ポストがいし
(6.1参照) 磁器製 ガラス製 磁器製 ガラス製
箇条の番号,及び形式検査
4.5 雷インパルス乾燥耐電圧試験 X X X X
4.6 開閉インパルス乾燥耐電圧試験 X X − −
300kV以上の系統電
圧で使用するポス
トがいしにだけ適

4.6 開閉インパルス注水耐電圧試験 − − X X
300kV以上の系統電
圧で使用するポス
トがいしにだけ適

4.7 商用周波乾燥耐電圧試験 X X − −
4.8 商用周波注水耐電圧試験 − − X X
5.2 破壊荷重試験 X X X X
備考 設計分類 3)又は4)は,IEC 60273における屋内用ポストがいしを代表
している。その他のポストがいしを屋内で使用してもよい。設計分類1),
2),3),4),5),6)はIEC 60273における屋外用ポストがいしを代表して
いる。
附属書付表4 ポストがいしに適用する抜取検査
無作為に抜取りしたがいしについて 2.1.1で定義し,付図16に示す設計分類
の抜取検査 1) 2) 3) 4) 5) 6)
(3.4.1及び6.2参照)
箇条の番号及び抜取検査
5.1 寸法試験 X X X X X X
5.4 冷熱試験 X X X X X X
5.2 破壊荷重試験 X X X X X X
4.9 貫通破壊試験 − − − X X −
5.6 吸湿試験 X X X X X X
(磁器製ポストがいしにだけ適用)
5.7 亜鉛めっき試験 X X (X) (X) X X

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JIS C 3801-2:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60168:1994(NEQ)
  • IEC 60168:1994/AMENDMENT 1:1997(NEQ)

JIS C 3801-2:1999の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 3801-2:1999の関連規格と引用規格一覧