この規格ページの目次
9
C 5566 : 1997
図2 入力信号スペクトル
混変調成分Uf3及びUf4は,テープの非直線性によって,周波数f3及びf4に生じる。
なお,f3=f0−3/2f ,f4=f0+3/2fである。
図3 出力信号スペクトル
混変調ひずみは,混変調成分Uf3と混変調成分Uf4の振幅の実効値 (RMS) の和と成分Uf1と成分Uf2
の振幅の実効値 (RMS) の和の比を百分率で表し,5%混変調ひずみは次の式による。
Uf3 Uf4 実行値(RMS)
100 5 %混変調ひずみ
Uf1 Uf2 実行値(RMS)
f3とf4間にいかなる周波数レスポンスの差もない場合には,次のどちらを用いてもよい。
i) 成分Uf3の振幅と成分Uf1の振幅の比を百分率で表す。
ii) 成分Uf4の振幅と成分Uf2の振幅の比を百分率で表す。
すべての測定には,実効値 (RMS) 指示計を使用する[2.3d)参照]。
測定
a) 業務用6.30mm幅テープは,表6による。
b) 民生用6.30mm幅テープは,表7による。
c) 民生用3.81mm幅テープは,表8による。
――――― [JIS C 5566 pdf 11] ―――――
10
C 5566 : 1997
すべての最大出力レベルの測定は,測定バイアスで行う。さらに,さまざまなバイアス値で測定し
て,バイアス曲線を描いてもよい。
結果 最大出力レベルは,当該キャリブレーションテープの基準出力レベルと比較して,デシベルで表
す。10kHz最大出力レベルの絶対値は,補正して求める。
すなわち,10kHzでの最大出力レベル絶対値=測定最大出力レベル値+補正値,とする。
1) 業務用テープの補正値は,当該リファレンステープに対して規定された最大出力レベルの値と,使
用する試験装置における同一リファレンステープから得られる最大出力レベルの測定値によって求
める。
具体的には,業務用テープの補正値は,当該リファレンステープに対して規定された10kHzの最
大出力レベルの値をA,使用する試験装置における同一リファレンステープの10kHz測定最大出力
レベルの値をBとした場合,次の式によって求める。
補正値=A−B
2) 民生用テープの補正値は,当該リファレンステープに対して規定された315Hzの最大出力レベルの
値に基づき求める。すなわち,規定された最大出力レベル差と,使用する試験装置における同一リ
ファレンステープから得られる最大出力レベル差から求める(表4参照)。
具体的には,民生用テープの補正値は,当該リファレンステープに対して規定された315Hzの最
大出力レベル値をA1,規定された最大出力レベル差をA2,使用する試験装置における同一リファレ
ンステープから得られる10kHzの測定最大出力レベルの値をBとした場合,次の式によって求める
(表4参照)。
補正値= (A1−A2) −B
3.3 相対テープ感度
定義 :
相対テープ感度 (Relative tape sensitivity)供試テープとリファレンステープにそれぞれ同じ測定周波
数の電流で,それぞれの場合において適切な値のバイアス電流によって録音した,同じ信号の二つの再生
出力レベル間の差をいう。
規定の周波数における供試テープの相対テー
逆方向相対テープ感度 (Reverse relative tape sensitivity)
プ感度と,そのテープの逆の走行方向での相対テープ感度との差の絶対値をいう。
方法 すべての規定周波数での測定は,録音ヘッドに同じ値の記録電流を流して行う。録音ヘッドに流
れる記録電流の値は,基準バイアスを用いてリファレンステープに録音する場合,1kHz(業務用テープ)
及び315Hz(民生用テープ)において,当該基準出力レベルに対し−20dBの出力レベルが得られる値とす
る。
供試テープの相対感度の測定は,測定バイアスを用い,基準バイアスで測定したリファレンステープの
測定値と比較する。さらに,様々なバイアス値で測定して,相対感度曲線を描いてもよい。
測定
a) 業務用6.30mm幅テープは,表6による。
b) 民生用6.30mm幅テープは,表7による。
c) 民生用3.81mm幅テープは,表8による。
表6 ,表7及び表8に規定する以外の周波数での測定は,任意とする。
結果 相対テープ感度は,当該プライマリーリファレンステープのテープ感度に対してデシベルで表す。
――――― [JIS C 5566 pdf 12] ―――――
11
C 5566 : 1997
3.4 基準出力レベル対バイアスノイズ比
(Reference level to bias noise ratio)
定義 :
当該キャリブレーションテープから得られる基準出力レベルとバイアスノイズの比をいう。バイアスノ
イズは,磁気テープを消去ヘッドと録音ヘッドからのそれぞれの高周波磁界で消去し,かつ,バイアスが
かけられた後,残留するテープノイズのレベルである。
方法 ノイズレベルの測定は,実効値 (RMS) 指示計[2.3d)参照]と,JIS C 1505 (IEC 651) のA特性
として規定された特性をもつ補正回路を再生系の出力に接続して行う。さらに,IEC 268-1の附属書Aに
従って疑似ピーク検出の聴感補正曲線を用いてもよい。
測定 すべてのノイズレベルの測定は,測定バイアスを用いて行う。他のバイアス値でのノイズレベル
の測定は,任意とする。
a) 業務用6.30mm幅テープは,表6による。
b) 民生用6.30mm幅テープは,表7による。
c) 民生用3.81mm幅テープは,表8による。
結果 基準出力レベル対バイアスノイズ比は,当該キャリブレーションテープの基準出力レベルと補正し
たバイアスノイズの比とし,デシベルで表す(附属書A参照)。
3.5 信号対バイアスノイズ比
(Signal to bias noise ratio)
定義 :
最大出力レベルとバイアスノイズの比をいう。
方法 3.4参照
測定 すべてのノイズレベルの測定は,測定バイアスを用いて行う。他のバイアス値での信号とノイズ
のレベルの測定は任意とする。
a) 業務用6.30mm幅テープ 信号対バイアスノイズ比は,表6に示すように1kHzの最大出力レベルと
基準出力レベル対バイアスノイズ比(3.4参照)の値から求める。
b) 民生用6.30mm幅テープ 信号対バイアスノイズ比は,表7に示すように315kHzの最大出力レベル
と基準出力レベル対バイアスノイズ比(3.4参照)の値から求める。
c) 民生用3.81mm幅テープ 信号対バイアスノイズ比は,表8に示すように315kHzの最大出力レベル
と基準出力レベル対バイアスノイズ比(3.4参照)の値から求める。
結果 信号対バイアスノイズ比は,最大出力レベルと補正したテープノイズの比とし,デシベルで表す(附
属書A参照)。
3.6 基準出力レベル対DCノイズ比
(Reference level to d. c. noise ratio) (業務用テープに限る。)
定義 :
当該キャリブレーションテープの基準出力レベルとDCノイズレベルの比をいう。DCノイズは,録音
ヘッドに測定バイアスで規定の値の直流電流を流して記録した後,再生系の出力において測定したテープ
ノイズのレベルである。
方法 推奨できる方法は,供試テープに測定バイアスを用いて,基準出力レベルを得るのに必要な信号
電流の実効値と等しい値の直流電流を記録することである。ノイズレベルの測定は,実効値 (RMS) 指示
計[2.3d)参照]と図4の特性をもつ図5に示すハイパスフィルタを用いた再生系の出力において2分間行
う。10秒以上の間隔で現れるピークノイズの読みは,結果に含めない。
図5に示す増幅器の入力インピーダンスは10k 地 利得は10dBとする。
――――― [JIS C 5566 pdf 13] ―――――
12
C 5566 : 1997
図4 DCノイズ測定用ハイパスフィルタの特性
図5 DCノイズ測定用回路
測定 当該キャリブレーションテープからの基準出力レベルを得るために用いる録音信号の周波数は
1kHzであり,測定は表6による。
結果 基準出力レベル対DCノイズ比は,当該キャリブレーションテープからの基準レベルと供試テー
プにおけるフィルタをかけられたDCノイズの比とし,デシベルで表す。
3.7 基準出力レベル対転写比
定義 :
転写による転写信号レベルと原信号の再生出力レベルの比をいい,通
転写レベル (Print-through level)
常デシベルで表す。
転写効果 (Print-through effect) 磁気テープがハブ又は巻取リールに巻かれ,幾層かが接触したとき,
層間で生じる録音された信号からの望ましくない写りをいう。
バルク消磁器 (Bulk eraser)一時にすべての録音を消去する装置。
方法 供試テープを供給リールから引き出し,非磁性巻取リールの外周1周以内のテープ長に試験信号
を録音し,次いで巻取リールの10周以上のテープ長にバイアス電流を流して無信号録音する。この手順を
3回以上繰り返し,録音終了後,テープは磁性面を内側にして非磁性巻取リールに巻かれた状態にして保
存する。
なお,測定前にテープを巻き直したり,又は再生してはならない。
規定保存期間中,外部磁界の強さは300A/m未満でなければならない。規定の期間保存した後,テープ
を再生する。
規定周波数の転写信号は,再生系の出力に適切なフィルタ又は周波数分析器を接続し,ペンレコーダを
――――― [JIS C 5566 pdf 14] ―――――
13
C 5566 : 1997
用いて測定する。
測定 転写測定では,供試テープをバルク消磁した後,測定バイアスを用いて,当該キャリブレーショ
ンテープの基準出力レベルを得るのに必要な信号電流値で規定周波数を録音する。
規定の試験信号を録音した供試テープを次の条件で保存した後試験を行う。
[必す(須)] 温度20±1℃ 24時間保存
(任意) 温度50±2℃ 24時間保存
(任意) 温度20℃又は50℃ 72時間保存
さらに,測定バイアス以外の他のバイアス値での転写の測定は,任意とする。
a) 業務用6.30mm幅テープは,表6による。
b) 民生用6.30mm幅テープは,表7による。
c) 民生用3.81mm幅テープは,表8による。
結果 基準出力レベル対転写比は,当該キャリブレーションテープから得られる基準出力レベルと供試
テープから得られる転写信号の最大値の比とし,デシベルで表す。
3.8 消去
(Erasing attenuation)
定義 :
テープの再生出力レベルと消去後の残留信号の出力レベルとの比をいい,デシベルで表す。
方法 供試テープに基準周波数の試験信号をほぼ最大出力レベルとなるように録音する。再生出力電圧
U1を測定し,次に録音ヘッドにバイアス電流を流さずに消去ヘッドで供試テープを消去する。消去ヘッド
のコイルを流れる消去電流は,リファレンステープで70dBの消去効果を与える消去電流よりも10%大き
い電流とし,消去周波数は80kHz以上とする。
テープの消去部分を直ちに再生して,残った再生出力電圧U2をノイズによる誤差がでないように狭帯域
フィルタを通して測定する。
結果 消去は次の式による。
U1
20 log10 (dB)
U2
3.9 出力変動
定義 :
録音信号の再生時に,周期的又は非周期的に持続して起きる出力レベ
出力変動 (Uniformity Variations)
ルの変化をいう。
短周期出力変動 (Short term uniformity Variations) 0.04秒から1秒までの間の変化をいい,ドロップア
ウトを含まない。
1秒間を超える変化をいう。
長周期出力変動 (Long term uniformity Variations)
方法 測定バイアスを用い,規定の周波数で供試テープを測定する。録音ヘッドの記録電流は,3.3で規
定した方法による。
a) 業務用6.30mm幅テープ
短周期出力変動 表2に規定したヘッドを用い,両方のトラックで変動を測定する。測定するテー
プの長さは,表6に示す必す(須)のテープ速さで少なくとも20分間の再生時間に相当する長さとす
る。
長周期出力変動 表2に規定したヘッドを用い,両方のトラックで変動を測定する。測定するテー
プの長さは,表6に示す必す(須)のテープ速さで少なくとも30分間の再生時間に相当する長さとす
――――― [JIS C 5566 pdf 15] ―――――
次のページ PDF 16
JIS C 5566:1997の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60094-5:1988(IDT)
- IEC 60094-5:1988/AMENDMENT 1:1996(IDT)
JIS C 5566:1997の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.160 : オーディオ,ビデオ及びAV技術 > 33.160.30 : オーディオシステム
JIS C 5566:1997の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1505:1988
- 精密騒音計
- JISC5562:1996
- 磁気テープ録音再生システム 第1部 一般条件及び要求事項
- JISC5563:1996
- 磁気テープ録音再生システム 第2部 キャリブレーションテープ
- JISC5567:1989
- 磁気テープ録音再生システム 第6部 リール・ツー・リールシステム
- JISC5568:1997
- 磁気テープ録音再生システム 第7部 テープレコード用及び民生用カセット
- JISC5569:1991
- 録音再生機器における速さ変動の測定方法