JIS C 60079-2:2008 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第2部:内圧防爆構造“p” | ページ 9

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C 60079-2 : 2008 (IEC 60079-2 : 2007)
附属書G
(規定)
故障を生じないとみなす封入システムの試験

序文

  この附属書は,故障を生じないとみなす封入システムの試験について規定する。
1 ヘリウムを充てん(填)した試験槽
2 試験中のシステム
3 圧力観測デバイス
4 排出システム
5 限界流量のオリフィス直径
6 接続部のオリフィス直径
二つのバルブ開放(IV1及びIV2)した状態での絶対圧力が0.1 Pa以下の場合,試験は満足している。
注記1 このシステムの試験においては,容器V2は,容積V1より大きい。
注記2 限界のオリフィス直径D0の断面積は,接続部のオリフィス直径Dxの断面積より小さい。
注記3 圧力観測デバイス(P)は,漏えい試験ガス(例えば,ヘリウム)の特性を考慮して補正してもよい。
注記4 漏えい(洩)がある場合,その割合は,IV1の開放とIV2の閉鎖とで決定することができる。
図G.1−16.6.2 a)に示す故障を生じないとみなす封入システムの試験の概念図の例

――――― [JIS C 60079-2 pdf 41] ―――――

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C 60079-2 : 2008 (IEC 60079-2 : 2007)
附属書H
(参考)
Ex機器のための“機器の保護レベル”を
含んだ代替のリスクアセスメントの手引

序文

  この附属書は,Ex機器のための“機器の保護レベル”を含んだ代替のリスクアセスメントの手引につい
て記載するもので,規定の一部ではない。
H.0 概要
EPLを含んだリスクアセスメントの概念をこの附属書に記載する。従来のEx機器の選定方法に代わっ
て,これらのEPLが使用可能である。
H.1 背景
点火の可能性に対する保証は,すべての防爆構造で同等ではないことが歴史的によく知られている。危
険区域内の電気設備の規格であるJIS C 60079-14は,統計的に爆発性雰囲気発生が頻繁になるほど機器の
保護レベルが高くなる。特定のゾーンに対して適切な防爆構造を選定する。
危険区域(通常,炭鉱は除外する。)は,危険度等級に従ってゾーンに分類されている。危険度等級は,
爆発性雰囲気の発生の確率によって定義する。一般的に,原料の有害性などの他の要因による爆発の可能
性については考慮しない。しかし,真のリスクアセスメントは,すべての要因を考慮すべきである。
それぞれのゾーンでの機器の採用は,歴史的に防爆構造の種類を基礎としている。幾つかのケースでは,
保護方式を,改めて歴史的な相関をとった個々の様々な保護レベルに分類してもよい。例えば,本質安全
防爆構造の保護レベルは,“ia”及び“ib”に分類される。樹脂充てん(填)防爆方式“m”は,2種類の
保護レベル“ma”及び“mb”を規格に取り込んでいる。
機器の選定に関する規格は,過去には機器を使用できるゾーンと機器の防爆構造との間の関連性を規定
していた。前述したように,防爆システムは,過去に発生した爆発事故を考慮している。
しかし,プラントのオペレータは,これらのゾーンについての拡大(又は限定)判断を即座に行うこと
が必要である。代表的な例として,ゾーン2の海上石油精製施設で予想外の長期のガス放出に対して防爆
性能を持続させるためにゾーン1方式の航行機器を設置することが挙げられる。逆の見方をすれば,例え
ば,人命及び地域への危険が少ない場所のゾーン1であっても,爆発の可能性があるガスの総量がわずか
である場合,ゾーン2方式の(小さいポンプの)回転機を所有者が遠隔運転をすることは問題がないと考
える。
ゾーン0で使用する機器に適用される追加要件が導入されたIEC 60079-26の第1版の発行によってこの
状況は複雑となった。IEC 60079-26の発行以前は,Ex iaがゾーン0で唯一認められる方法であった。
すべての製品を,固有の発火リスクに従って評価及び区分することが,優れていると認められている。
これは,機器の選定をより容易にし,より効率的なリスクアセスメントへの取組みの提供が可能である。
H.2 一般
Ex機器で採用されているリスクアセスメントの手引は,現行方法の代替として機器及びゾーンに一般的

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C 60079-2 : 2008 (IEC 60079-2 : 2007)
に使われている。使用する防爆構造がいかなるものであってもEPLのシステムは,機器が固有の発火リス
クをもつことを容易に明らかにできる。
EPLの設計方法を,次に示す。
H.2.1 鉱山用(グループI)
H.2.1.1 EPL Ma
“極めて高い”保護レベルをもっているので,爆発性ガスが存在するなかで通電しても,ほとんど点火
源となることはない鉱山用機器。
注記 一般的に通信回路及びガス検出器は,例えば,Ex iaの電話回路に適用する要求事項Maで構成
されるべきである。
H.2.1.2 EPL Mb
“高い”保護レベルをもっているので,爆発性ガスの発生から機器の通電停止までの時間において,ほ
とんど点火源となることがない十分な安全性をもつ鉱山用機器。
注記 一般的に,鉱山用機器は,例えば,Ex dの回転機及び遮断器に適用するMbで構成している。
H.2.2 ガス・蒸気(グループII)
H.2.2.1 EPL Ga
“極めて高い”保護レベルをもっているので,ガス状爆発性雰囲気で使用する機器の通電停止までの時
間において,ほとんど点火源になることがない十分な安全性をもつ防爆機器。
H.2.2.2 EPL Gb
“高い”保護レベルをもっているので,通常運転又は規則的ではない想定内の故障が発生したとき点火
源になることがない防爆機器。
注記 この規格の保護概念の大部分は,このEPLを与える。
H.2.2.3 EPL Gc
“少し高い”保護レベルをもっているので,通常運転では点火源とならず,通常想定内の故障(例えば,
ランプの故障)であっても点火源とならない追加の保護を施した防爆機器。
注記 一般的に,タイプn防爆構造を示している。
H.2.3 粉じん(塵)用(グループIII)
H.2.3.1 EPL Da
“非常に高い”保護レベルをもっているので,通常運転又はまれな故障であっても点火源とはならない
粉じん防爆機器。
H.2.3.2 EPL Db
“高い”保護レベルをもっているので,通常運転又は規則的ではない想定内の故障であっても点火源と
ならない粉じん防爆機器。
H.2.3.3 EPL Dc
“少し高い”保護レベルをもっているので,通常運転では点火源とならず,通常想定内の故障であって
も点火源とならない追加の保護を施した粉じん防爆機器。
一般的な爆発後の結果を考慮し,危険区域内で使用する機器の適用を次に示す(危険区域の概念が一般
に適用されない鉱山は対象外)(表H.1参照)。

――――― [JIS C 60079-2 pdf 43] ―――――

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C 60079-2 : 2008 (IEC 60079-2 : 2007)
表H.1−ゾーンとEPLとの従来の関係(リスクアセスメントは考慮していない。)
EPL ゾーン
Ga 0
Gb 1
Gc 2
Da 20
Db 21
Dc 22
H.3 防爆構造の点火リスク
防爆構造の様々なレベルは,製造業者がそれぞれの保護レベルについて定める運用上のパラメータと一
致して機能できなければならない(表H.2参照)。
表H.2−防爆構造の点火リスクの解説
提供される防爆 EPL 防爆構造の性能 運転状態
構造保護 グループ
極めて高い Ma 二つ別々に故障が発生した 爆発性雰囲気が発生しても,
グループI 機器の機能は維持し続ける。
ときでも,保護又は安全の二
つの別々の手段をもつ。
極めて高い Ga 二つ別々に故障が発生した ゾーン0,ゾーン1及びゾー
グループII ン2内でも機器の機能は維持
ときでも,保護又は安全の二
つの別々の手段をもつ。 し続ける。
極めて高い Da 二つ別々に故障が発生した ゾーン20,ゾーン21及びゾ
グループIII ーン22内でも機器の機能は
ときでも,保護又は安全の二
つの別々の手段をもつ。 維持し続ける。
高い Mb 通常運転及び厳しい運転条 爆発性雰囲気が発生したと
グループI 件に適用する。 き,機器の通電が停止する。
高い Gb 通常運転及びしばしば発生 ゾーン1,ゾーン2内でも機
グループII 器の機能は維持し続ける。
する外部要因,又は通常考慮
される機器の故障に適用す
る。
高い Db 通常運転及びしばしば発生 ゾーン21,ゾーン22内でも
グループIII 機器の機能は維持し続ける。
する外部要因,又は通常考慮
される機器の故障に適用す
る。
少し高い Gc 通常運転に適用する。 ゾーン2内でも機器の機能は
グループII 維持し続ける。
少し高い Dc 通常運転に適用する。 ゾーン22内でも機器の機能
グループIII は維持し続ける。
H.4 実施方法
JIS C 60079-14は,機器の選択のための代替の方法として広範囲にわたる“リスクアセスメント”に適
用する機器の防爆レベル(EPL)を規定している。また,記号とその記号が指示する対象との関係は,
IEC 60079-10-1(検討中)及びIEC 60079-10-2(検討中)に規定することを予定している。
現在の防爆構造の追加の表示との相関関係は,次に示すJIS又はIEC規格の改正後に取り入れられる予

――――― [JIS C 60079-2 pdf 44] ―――――

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C 60079-2 : 2008 (IEC 60079-2 : 2007)
定である。
− JIS C 60079-0
− JIS C 60079-1
− JIS C 60079-2
− JIS C 60079-6
− JIS C 60079-7
− JIS C 60079-11
− JIS C 60079-15
− JIS C 60079-18
− IEC 60079-5
− IEC 60079-26
− IEC 60079-28
ガス状爆発性雰囲気で使用する防爆機器は,EPLの追加表示を要求している。
なお,粉じん防爆の機器は,ゾーンの表示からEPLへの変更が予定されている。

――――― [JIS C 60079-2 pdf 45] ―――――

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JIS C 60079-2:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60079-2:2007(IDT)

JIS C 60079-2:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 60079-2:2008の関連規格と引用規格一覧