JIS C 60695-2-10:2015 耐火性試験―電気・電子―第2-10部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―グローワイヤ試験装置及び一般試験方法 | ページ 2

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C 60695-2-10 : 2015 (IEC 60695-2-10 : 2013)

4.3 温度測定システム

  グローワイヤ先端の温度は,絶縁した接点をもつ,クラス1(JIS C 1602参照)の無機絶縁で金属被覆
の熱電対によって測定する。熱電対は,全体にわたる公称径が1.0 mmとする。熱電対は温度960 ℃まで
の連続使用に耐えるもの[例えば,種類K(JIS C 1602参照)]とする。
溶接点はシースの内側で,実用できる範囲で最も先端近くの位置とする。熱電対のシースは,1 050 ℃
以上の温度による連続使用に耐える金属で構成する。
注記 ニッケルベースの耐熱合金でできた金属シースは,この細分箇条の要求事項に適合している。
グローワイヤへの熱電対の挿入について,図1のZ部の拡大図に示す。
熱電対は,図1のZ部の拡大図に示すように,グローワイヤ先端の裏にあけた穴にしっかり密着させて
取り付ける。あけた穴は,試験中の汚染物の侵入を減らすために,挿入する熱電対を収容できる最も小さ
い直径とする。熱電対先端と穴の最深部との熱的接触を維持する。取付けに当たっては,加熱によって生
じるグローワイヤ先端の寸法変化に,熱電対が追従できるように十分に注意する。
熱電対の電圧の測定装置は,基準接点内蔵形のデジタル式温度計でもよい。
その他の温度測定装置も使用できるが,疑義のあるときには,熱電対を用いる。

4.4 指定の敷物

  試験片から落下する燃焼又は赤熱している小片などによる火の広がりの可能性を調べるために,指定の
敷物を試験片の下方に置く。
特に指定がない場合は,グローワイヤが試験片に接触している位置から下方200 mm±5 mmの距離に置
いた,木板(平滑で最小厚さ10 mm)に包装用ティシュ1枚を密着させて置く[図3のa)及びb)参照]。
包装用ティシュ(JIS P 0001の6228参照)は,単位面積質量12 g/m230 g/m2の柔らかくて強く,かつ,
軽いものを用いる。

4.5 試験チャンバ

  試験チャンバは,次のような十分な容積をもち,ドラフトフリー環境の下で用いる。
− 試験中の酸素消費量が試験結果に重大な影響を及ぼさない。
− 試験片が全ての壁面から100 mm以上離れている。
注記1 容積が0.5 m3以上のチャンバは,試験のために十分な容積と考える。
試験位置において,グローワイヤに通電しない状態で,試験片に当たる周囲の光の照度を20 lx以下に
する。
注記2 チャンバ内を濃い色にした場合,20 lx以下の十分な暗さが得られる。
各試験後,試験箇所は消費された酸素を入れ替えるために排気する。

4.6 時間計測器

  時間計測器は,0.2秒以下の分解能をもたなくてはならない。

5 装置の確認

5.1 グローワイヤ先端の確認

  一連の試験の前に,図1のZ部の拡大図に示す寸法Aを測定し記録して,グローワイヤ先端を確認する。
グローワイヤの寸法Aが,最初の寸法から97.5 %以下に減少していた場合,グローワイヤを交換する。
試験の終了後,グローワイヤ先端を洗浄する。必要に応じて,ワイヤブラシなどを用いて,前の試験材
料の残さ(渣)を取り除き,グローワイヤ先端に亀裂がないか確認する。損傷を与えることなく先端を洗
浄できない場合[例えば,ガラス繊維の融解した残さ(渣)がある場合],グローワイヤを交換する。

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5.2 温度測定システムの確認

  4.3に規定する温度測定システムは,次に示す手順で定期的に確認する。
グローワイヤの温度の1点を確認するために,純度99.8 %以上,面積約2 mm2,厚さ約0.06 mmの銀ぱ
く(箔)をグローワイヤ先端の表面に置いて行う。グローワイヤは,最初に銀ぱく(箔)の融点よりも少
し低い温度で安定化させる。その後,融点が正確に観察できるように,グローワイヤの温度をゆっくりと
した加熱速度で上げる。銀ぱく(箔)が溶け始めたとき,温度計の読みは960 ℃±10 ℃でなければなら
ない。合金化を抑えるため,この確認プロセスの後,グローワイヤがまだ熱いうちに,銀ぱく(箔)の残
りを取り除く。判定に疑義のある場合には,定期的な確認のほかに,その都度この確認を行う。
注記 附属書Cは,グローワイヤを加熱させるための電流(以下,加熱電流という。)とグローワイ
ヤ温度との関係を明示することによって,グローワイヤ温度測定システムの1点を確認する手
順を補足するための指針を提供している。試験温度を設定するときの助けとするため,温度測
定システムの確認後,直ちに,加熱電流とグローワイヤ温度との関係を示す温度−電流の相関
グラフを作成することが有用である。このグラフは,温度−電流の関係が一貫していることを
確認するときに参照できる。温度に対する電流値が,相関グラフ上の電流値に対し2 %を逸脱
する場合,装置に何らかの変化が起こっていることを示している。この状況は,試験装置の確
認及び再校正の必要性を示唆している。

6 状態調節

  試験前に,木板及び包装用ティシュを温度15 ℃35 ℃,相対湿度45 %75 %の雰囲気に24時間以上
保管する。

7 一般試験手順

警告 試験実施者の健康を守るため,次の事項に対して予防措置を講じる。
− 爆発,燃焼又は火災の危険
− 火傷及び感電の危険
− 煙及び/又は毒性生成物の吸入
− 毒性残留物による危険
注記 (対応国際規格の7.2の注意事項は,箇条7全体に深く関わることから,移動した。)

7.1 試験片の保持

  試験片は,次の事項を考慮して保持又は固定する。
a) 支持又は固定方法による熱損失の影響を少なくする(図4参照)。
b) グローワイヤを押し付ける試験片表面の平面部分は,垂直にする。
c) グローワイヤ先端は,試験片表面の平面部分の中央に押し付ける。
一連の試験の前に,グローワイヤを押し付ける力は,適切な装置で確認する。また,全軌道に沿って運
台が自由に移動することを確認する。

7.2 グローワイヤ温度

  グローワイヤは,規定する温度になるように加熱し,温度は,5.2で確認した温度測定システムで測定す
る。グローワイヤ先端を試験片に押し付ける前に,次の事項を確実にする。
a) グローワイヤの温度が60秒間以上,規定する温度に対して5 K以内で一定である。
b) グローワイヤにあけた熱電対の穴が汚れていない。また,グローワイヤと熱電対とが適切に接触して

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いる。適切な接触は,グローワイヤにあけた穴の最深部に熱電対を優しく押し込むことで達成する。
c) 試験片に熱放射の影響がないように,試験片とグローワイヤとの間の距離を5.0 cm以上離すか,又は
適切な遮蔽物を用いる。
d) 試験が完了するまで,加熱電流の追加調整は行わない。

7.3 グローワイヤの押付け

  グローワイヤ先端は,試験片と接触させ,30秒±1秒間維持する。グローワイヤを試験片に接近させる
ときの速度及び試験片から引き離す速度は,約10 mm/s25 mm/sが望ましい。ただし,グローワイヤを押
し付ける場合,試験片に接触する寸前に速度をゼロに近づけて,衝撃力が1.05 Nを超えないようにする。
試験片が溶けてグローワイヤから離れてしまう場合は,離れたまま試験を継続する。規定する押付け時間
の後,試験結果に影響を与えるような,試験片への追加加熱及び空気の動きがないようにして,グローワ
イヤと試験片とをゆっくりと引き離す。グローワイヤ先端の試験片への侵入深さ又は貫通距離は,7 mm±
0.5 mmを限度とする。
注記 JIS C 60695-2-11,JIS C 60695-2-12及びJIS C 60695-2-13に従って実施する試験中に,観察す
る着火及び燃焼の指針は,附属書Bに記載がある。

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単位 mm
グローワイヤ材 : ニッケル77 %超かつクロム(20±1)%のニッケル・クロム
直径 : 4.0 mm±0.07 mm(曲げ加工前)
直径A : 5.1参照(曲げ加工後)
グローワイヤをループ状に曲げるとき,先端に微細な亀裂ができないように注意する。
注記 焼きなまし処理は,先端に微細な亀裂ができないようにするための適切な方法である。
主要箇所
1 グローワイヤ
2 熱電対
3 支柱
図1−グローワイヤ及び熱電対の配置
図2−試験回路

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C 60695-2-10 : 2015 (IEC 60695-2-10 : 2013)
主要箇所
1 試験片保持具(図4参照) 8 侵入深さ調節用目盛板
2 運台 9 グローワイヤ
3 引きひも 10 試験片から落下する小片用基台開口部
4 基台 11 グローワイヤ取付け支柱
5 おもり 12 低摩擦ローラ
6 ストッパ 13 規定の敷物
7 火炎高さ測定用目盛板
a) 試験装置−グローワイヤ固定,試験片移動(例)
図3−試験装置の例

――――― [JIS C 60695-2-10 pdf 10] ―――――

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JIS C 60695-2-10:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60695-2-10:2013(IDT)

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JIS C 60695-2-10:2015の関連規格と引用規格一覧