JIS C 6102-3:2019 AM/FM放送受信機試験方法―第3部:FM放送受信機 | ページ 4

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2.6.3 結果の表示
偏移感度は,2.6.2で測定した周波数偏移で示す。このときの信号周波数も示す。

2.7 入出力特性

2.7.1  一般
受信機の最も重要で有益な特性の一つは,可聴周波出力電圧又は出力電力,及び無線周波入力有能電力
との関係である。特に,可聴周波雑音出力電圧又は出力電力(2.2参照)を入力信号レベルの関数として同
じ図上に描いたときに有益である。
次のような,受信機の多くの特性は,このような図から求められる。
a) −3 dBリミッティングレベル
b) 雑音制限感度及び利得制限感度
c) 最大信号対雑音比
d) 増幅余裕度
e) 偏移感度
f) 5.2の測定では示されない過負荷の影響
ステレオ受信では,次の特性も求められる。
g) ステレオモードでの信号対雑音比
h) ステレオ動作レベル
i) ステレオ表示動作レベル
j) ミューティングレベル
k) ミューティング減衰量
これらの用語は,1.3で定義している。
2.7.2 測定方法
図8の回路配置でスイッチS1を3の位置に置き,受信機を標準測定条件(1.4.2.8参照)で動作させる。
次に,無線周波入力信号レベルを低い値[例えば,0 dB (fW)]とし可聴周波出力電圧又は出力電力を測定
する。
無線周波入力信号レベルを段階的に増加し,各段階で出力電圧又は出力電力を測定する。
信号対雑音比が小さいような低い入力信号レベルでの測定では,S2は3の位置に置き1 kHzの出力電圧
を選択的に測定する。このような測定を行ったときは,測定結果で報告する。受信機は,入力信号レベル
を増加するごとに再同調させる(1.4.4.2参照)。入力信号レベルによる同調の著しい変化があった場合に
は,測定結果で報告する。
受信機が可聴周波電力増幅器を備えている場合には,入力信号レベルを70 dB (fW) 以上に増加するとこ
の増幅器が過負荷になることがある。これは,出力電圧又は出力電力が定格ひずみ制限値の1/3を超えた
とき,音量調節による減衰を既知の値だけ増加することによって防止できる。
測定は,その他の周波数偏移,特にステレオモードでの100 %偏移で繰り返してもよい。
2.7.3 結果の表示
曲線は,横軸に等分目盛で無線周波入力電力レベル(1 fWを基準とすることが望ましい。)をとり,縦
軸に等分目盛で可聴周波出力電圧又は出力電力の基準レベルからのデシベル(dB)差をとって描く。過負
荷を防ぐため,とった音量調節の減衰は,補正する。異なる周波数偏移に対する曲線群で表してもよく,
また,モノ受信及びステレオ受信に対する曲線を,それぞれの信号対雑音特性とともに同じ図に描いても
よい。例を図12に示す。

――――― [JIS C 6102-3 pdf 16] ―――――

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3 不要信号の除去

3.1 キャプチャレシオ

3.1.1  一般
受信機のキャプチャレシオは,同一搬送波周波数の弱い妨害信号が存在するときの強い信号の受信能力
を表す。信号の強度比がキャプチャレシオを超えれば,測定された可聴周波信号対妨害比は大きい(30 dB
程度)。しかし,両方の信号が変調されているときは,まだ,可聴妨害が残る(同一チャネルヒス)。
キャプチャレシオは,標準変調(1.4.2.4参照)された希望信号による受信機の可聴周波出力レベルが,
同一周波数の不要信号によって1 dB減少するときの妨害搬送波レベルと,30 dB減少するときのレベルと
の差の半分で定義する。ただし,受信機はモノモードとし,不要信号は無変調無線周波信号とする。
3.1.2 測定方法
希望信号及び不要信号は,JIS C 6102-1に示されている結合回路網又は2信号擬似アンテナ(1.4.2.7参
照)によって同時に受信機に加える。
まず,準備として二つの信号発生器の同調と出力レベルとを相互校正する。この測定の所要精度は,通
常,個別の直接校正の精度以上になるからである。一方の信号の出力をゼロにし,他方の信号を標準無線
周波入力信号(1.4.2.6参照)に調節する。
受信機を1.4.4.2に従って注意深く同調させ,可聴出力電圧又は出力電力を記録する(音量調節器があれ
ば適切な出力になるように調節してもよい。)。次に,変調を切り,その他の無変調信号発生器を60 dB (fW)
の出力レベルに調節し,受信機の可聴出力で低周波数のビート音(例えば,200 Hz)が発生するように同
調させる。
次に,連続的な可変減衰器で第2の信号発生器の出力レベルを,ビート音の振幅が最大になるまで調節
する。そして,ゼロビートになるようにその発生器の周波数を微調する。代わりに,出力レベルを相互校
正した後で,周波数カウンタを使用して二つの信号発生器を正確に同一周波数に合わせてもよい。
これによって,二つの信号発生器の出力周波数とレベルとは等しくなり,次の測定ができる。
変調を再び加え,無変調信号発生器の信号出力レベルを,可聴出力信号レベルが前に記録した値よりも
1 dB低い値になるように調節する。このときの無変調信号発生器の信号出力レベルを記録する。
注記1 この条件で変調信号が受信機をキャプチャしたという。
次に,無変調信号発生器の出力信号レベルを,可聴出力信号レベルが前に記録した値よりも30 dB低く
なるまで増加し,無変調信号発生器の出力信号レベルを再び記録する。
注記2 この条件で無変調信号が受信機をキャプチャしたという。
キャプチャレシオは,無変調信号発生器で求めた二つの出力信号レベルの差の半分として求めることが
できる。
キャプチャレシオは,受信機の振幅変調抑圧度及び帯域幅に依存するが,これらは信号レベルの関数と
なるので,測定は,その他の入力信号レベルでも繰り返すことが望ましい。
3.1.3 結果の表示
曲線は,変調搬送波の入力信号レベルをデシベルの等分目盛で横軸にとり,キャプチャレシオをデシベ
ルの等分目盛で縦軸にとって表す。例を図13に示す。

3.2 選択度及び近傍チャネルの除去(2信号)

3.2.1  一般
受信機は,希望搬送波に近い周波数の信号を除くことが必要である。この試験は,可聴周波信号対妨害
比(S/I)が30 dBのときの希望無線周波信号レベルと不要信号レベルとの比を測定する。標準変調信号

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(1.4.2.4参照)で変調された希望無線周波信号で得られる可聴周波出力を基準レベルとする。
様々な特性をもった不要無線入力信号は,次に示すような様々な選択度の尺度を与える。
a) 正弦波信号変調を使用したときの選択度
− 不要無線周波入力信号は,標準変調信号で変調する。
b) カラードノイズ変調を使用したときの選択度
− 不要無線周波入力信号は,標準カラードノイズ(1.4.2.3参照)で変調する。
注記1 カラードノイズを使用したとき,最大信号対雑音比(1.3.10参照)が,60 dB以上の受信
機ならば,可聴周波数SI比を50 dB,又はその他明示した値としてもよい。
注記2 最大信号対雑音比は,信号対雑音比(2.2参照)においてJIS C 6102-1の附属書A[雑音
評価用回路網(雑音評価フィルタ)及び準ピーク値計]に規定されている雑音評価用回
路網(雑音評価フィルタ)及び準ピーク値計を使用した信号対雑音比を示す。
注記3 測定の目的によって,適切な方法を選択してよい。使用した方法は,測定結果に示す。
希望信号の周波数は,放送電波による妨害を防ぐように選定する。
3.2.2 測定方法
希望信号及び不要信号の両方を,JIS C 6102-1に規定の結合回路網又は2信号擬似アンテナ(1.4.2.7参
照)で同時に受信機に加える。
測定は,次の手順で行う(図6参照)。
3.2.2.1 正弦波法による2信号選択度
a) 受信機を標準測定条件(1.4.2.8参照)で動作させ,図6のスイッチS1を3の位置(200 Hzから15 kHz
までの帯域フィルタを使用)に置く。
b) 不要信号のレベルを最小にし,希望信号を標準試験信号(1.4.2.6参照)とする。
c) 受信機を1.4.4に従って注意深く同調させ,可聴出力電圧又は出力電力を測定する。ステレオ受信機で
音量調節器又はバランス調節器があるときは,各チャネルが同一出力になるように調節する。
d) 希望信号の変調を切る。ただし,ステレオモードでの測定ではパイロットトーン信号は残す。
e) 不要信号を3.2.1で示した適切な変調信号によるモノモードで変調する。
f) 不要信号の周波数を調節し,不要信号と希望信号との周波数差が,h)で規定した値の一つになるよう
にする。周波数カウンタなどの適切な技術で周波数差を確認する。
g) 不要信号のレベルを可聴周波信号対妨害比(S/I)が,正弦波変調では30 dBになるように調節する。
最後に,不要信号の変調を切ったとき,可聴周波出力が少なくとも10 dB低下することを確認する。
h) 測定は,不要信号の搬送周波数を希望周波数の両側に,0 kHz,100 kHz,200 kHz,300 kHz及び400 kHz
離した各周波数で行う。必要があれば,これらの周波数の間の周波数で行ってもよい。特に,オフセ
ット周波数の送信を行っている国で使用する受信機では必要である。さらに,希望信号の入力レベル
を20 dB増加した場合でも測定する。測定は,30 dB又は50 dB以外の可聴周波S/I及び±40 kHzの偏
移の不要信号変調で行ってもよい。また,必要があれば,その他の周波数偏移で行ってもよい。偏移
の値及びS/Iの値を測定結果に示す。
i) 測定結果は,図14 a)のモノモードのように,横軸に希望信号と不要信号の周波数差とをkHzの等分目
盛で,縦軸に2信号選択度をdBの等分目盛で表す。
なお,パラメータとして,可聴周波SI比及び希望信号の入力レベルを用いる。
注記 測定AFC動作によって大きく影響されるため,AFCスイッチがある場合は必要に応じて入で
測定してもよい。その場合,測定結果に付記する。

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3.2.2.2 カラードノイズ法による2信号選択度
a) 受信機を標準測定条件(1.4.2.8参照)で動作させ,図6のスイッチS1を3の位置,スイッチS3を2
の位置にして,3.2.2.1に従って行う。
b) 不要信号として,1 kHzの変調を行う代わりに,図5に示すようなカラードノイズフィルタと,遮断
周波数が15 kHzで減衰勾配が60 dB/octの低域通過フィルタと,プリエンファシス特性(50 μs又は75
μsのいずれか適切な方)とをもったフィルタを通したノイズ信号で変調をかける。
注記1 測定に使用する信号発生器の変調段の振幅対周波数は,低域通過フィルタの遮断周波数に
至るまで,2 dB以上の変化があってはならない。
特に,測定精度を上げるためには,信号発生器の周波数偏移を正確に設定することが必要である。
そのために,次の手順どおり注意深く設定する。
不要信号の周波数偏移を,準ピーク値電圧計V1を用いて設定する。まず,必要な偏移条件を得るた
めに,スイッチS4を1の位置にし,可聴周波数発生器によって,500 Hzの周波数で±32 kHzの周波
数偏移に調整する。そのときの準ピーク値電圧計V1を読む。次に,スイッチS4を2の位置にし,準
ピーク値電圧計V1の読み値が先に記録した値と同じになるようにノイズ発生器の出力を調整する。
注記2 500 Hz変調の周波数偏移は,信号発生器に正確な偏移データがない場合は,別の正確な偏
移メータでチェックする。
c) スイッチS3を3の位置に,そしてスイッチS4を1の位置に切り換え,受信機に希望周波数として標
準試験信号を加え,不要信号の入力レベルを最小とし,受信機を1.4.4に従って注意深く同調する。
d) 希望信号を,500 Hzの正弦波の標準周波数で変調し,音量調節器で標準試験出力に調整する。スイッ
チS3を3の位置に切り換えたときの準ピーク値電圧計V3の読みが基準出力レベルである。
注記3 受信機の出力端子における希望信号による出力と,不要信号による出力とを測定するため
のノイズ電圧計は,過度特性が明確になっている準ピーク値電圧計と,雑音評価用フィル
タ{JIS C 6102-1の附属書A[雑音評価用回路網(雑音評価フィルタ)及び準ピーク値計]
参照}とで構成する。
e) スイッチS1を2の位置に,スイッチS3を2の位置に切り換える。次に,希望信号の変調を切り,ス
イッチS4を2の位置にして不要信号レベルを調整して,準ピーク値電圧計V3による受信機の可聴周
波SI比が30 dBになるようにする。そのときの不要信号の入力信号レベルを測定する。
f) 以上の手順で得られた不要信号の入力レベルと希望信号の入力レベルとの比が,求める2信号選択度
である。測定は,入力信号レベルを20 dB増加した場合について行う。また,必要があれば,その他
の周波数偏移で行ってもよい。偏移の値及びS/Iの値を測定結果に示す。
g) 測定結果は,図14 b) のステレオモードのように,横軸に希望信号と不要信号の周波数差とをkHzの
等分目盛で,横軸に2信号選択度をdBの等分目盛で表す。
なお,パラメータとして,可聴周波SI比及び希望信号の入力レベルを用いる。
3.2.3 隣接及び隣隣接チャネルの除去
これらは,特に,隣接及び隣隣接チャネルの周波数間隔で測定した値である。
注記 チャネル間隔は,ITUの第1地域では100 kHz,ITUの第2及び第3地域では200 kHzである。
しかし,通常,同一区域をカバーする送信(異なる国のものも含め)には,隣接チャネル周波
数は割り当てられていない。
3.2.4 結果の表示
曲線は,可聴周波SI比及び希望信号のレベルをパラメータとして表す。横軸には希望信号と不要信号と

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の周波数差を等分目盛でとり,縦軸にはデシベルで表した無線周波希望信号対不要信号比を等分目盛でと
る(図14参照)。

3.3 中間周波及びイメージ周波の除去並びにスプリアスレスポンス

3.3.1  一般
スーパーヘテロダイン又は類似の受信機は,同調周波数近傍の周波数のレスポンスに加えて中間周波数
(二重又は多重スーパーの場合は複数の中間周波数),イメージ周波数(又は複数のイメージ周波数),信
号周波数の高調波及び局部発振周波数(又は複数の局部発振周波数)の高調波に関連する周波数にレスポ
ンスがある。
これらのレスポンスは,1信号法又は2信号法で測定できるが,測定条件及び測定結果には重大な差異
がある。したがって,測定結果,特にステレオ受信機をステレオモードで測定したときの結果は,測定条
件を明確に区別する必要がある。
このため,次のような除去比及びレスポンスを定義する。
a) 中間周波除去比(1信号)
b) 中間周波除去比(2信号)
c) イメージ周波除去比(1信号)
d) イメージ周波除去比(2信号)
e) スプリアスレスポンス(1信号)
f) スプリアスレスポンス(2信号)
g) カラードノイズ変調を使用するときのスプリアスレスポンス(2信号)
1信号法は,可聴周波出力又は雑音抑圧を,同調周波数と妨害周波数(中間周波数,イメージ周波数及
びスプリアスレスポンス周波数)とで順次測定する。
1信号の中間周波除去比,イメージ周波除去比,又はスプリアスレスポンス除去比は,可聴周波出力電
圧又は出力電力が等しくなるときの,同調周波数の入力信号レベルと妨害周波数での入力信号レベルとの
比をデシベルで求める。雑音抑圧による測定値は,ある場合には,周波数偏移の増加の効果を分離するた
め使用できる。
同調周波数での入力信号レベルは,−3 dBリミッティングレベル(1.3.7参照)よりも低くとる。
2信号法は,二つの無線周波入力信号による可聴周波ビート音を測定する。
2信号の中間周波除去比,イメージ周波除去比,又はスプリアスレスポンス除去比は,次の条件を満足
するときの同調周波数の入力信号レベルと,中間周波数,イメージ周波数又はスプリアスレスポンス周波
数での妨害信号レベルとの比で,デシベルで表す。
− 妨害信号の周波数及びレベルは,相互変調による不要可聴周波信号の周波数が1 kHzで,レベルが標
準無線周波数入力信号による可聴信号レベルに対し,40 dB低いレベルになるようにする。
− 希望信号レベルは,不要信号が存在しないときの可聴周波の信号対雑音比が少なくとも40 dBになる
ようにする。
可聴周波出力は,信号対雑音比が低い場合には,選択的に測定する。
受信機が平衡入力回路を備えているときには,中間周波信号を不平衡モードで加えた場合と,平衡モー
ドで加えた場合との両方について中間周波除去比の特性を測定する。前者の特性は,受信機がその他の受
信機及びアンテナを共用せずに直接アンテナに接続されている場合に,実用上より重要である。
スーパーヘテロダイン受信機又は類似の受信機のイメージ周波数は,局部ヘテロダイン発振器の周波数
が信号周波数よりも高いか低いかによって,それぞれ,中間周波数の2倍を同調周波数に加えた周波数,

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JIS C 6102-3:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60315-4:1997(MOD)

JIS C 6102-3:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6102-3:2019の関連規格と引用規格一覧