JIS C 6102-3:2019 AM/FM放送受信機試験方法―第3部:FM放送受信機 | ページ 7

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に,入力信号レベルを段階的,例えば,10 dBごとに増加させる。このとき,可聴周波出力電圧は音量調
節器があれば,ほぼ一定になるように調節する。また,各段階で受信機の同調を検査する。
各入力信号電力について,被測定チャネルの可聴周波出力信号の全高調波ひずみを記録する。
ステレオ受信機の場合には,各チャネルを個別に測定する。
測定は,その他の変調周波数及びその他の周波数偏移値で繰り返してもよい。また,可聴周波増幅器の
入力に端子がある場合には,この端子での測定も行ってよい。
5.2.2.4 周波数偏移対ひずみ
測定方法は,5.2.2.1による。音量調節器を備えているときは,可聴周波段の雑音及びひずみが最小にな
るように5.2.2.3に従って調節する。音量調節器の最適な調節位置は,5.2.2.1の測定結果から決定できる。
ステレオ受信機の場合には,測定は各チャネルを同相及び逆相の等しいレベルで変調してもよい。
注記 規定最大周波数偏移よりも大きい周波数偏移での測定も有用なことがある。
5.2.2.5 離調周波数対ひずみ
受信機を標準測定条件(1.4.2.8参照)で動作させる。音量調節器を備えている場合は,可聴周波段の雑
音及びひずみを最小にするため,5.2.2.3に従って調節する。このときの可聴周波出力信号の全高調波ひず
みを記録する。次に,入力信号周波数を受信機の通過帯域の範囲内で変化させ,各周波数での全高調波ひ
ずみを測定する。このとき,音量調節器があれば,可聴周波出力電圧がほぼ一定になるように調節する。
測定は,その他の入力電力で繰り返してもよい。自動周波数制御を備えている場合は,これによって測
定結果がかなり影響を受ける。自動周波数制御をスイッチで切断できる場合には,測定は,自動周波数制
御あり・なしの両方について測定することが望ましい。
プリセット同調受信機では,受信機の同調範囲全体を範囲とするように調整したプリセットで測定する。
注記 これらの測定は,3.6.2の測定と組み合わせると便利である。
5.2.2.6 変調周波数対ひずみ
測定は,5.2.2.1に従って行う。だだし,音量調節器を備えているときは,5.2.2.3に示したように可聴周
波段の雑音及びひずみが最小になるように調節する。
測定は,標準周波数偏移及び±22.5 kHz(±15 kHz)偏移で行うが,その他の明示した周波数偏移値で
も行ってよい。
ステレオ受信機の場合は,次の条件で測定する。
a) 両方のチャネルを同相で変調(図22のS1を1の位置に置く。)
b) 両方のチャネルを逆相で変調(図22のS1を2の位置に置く。)
c) 各チャネルを交互に変調(図22のS1を3又は4の位置に置く。)
結果は,約5 kHzまでの変調周波数については,主として高調波ひずみを示す。モノフォニック受信機
の場合には,7.5 kHz以上の変調周波数に対する結果は雑音を示すが,ステレオ受信機の場合には,これら
の変調周波数に対する結果は大部分,相互変調による差周波数ひずみ積[5.3.2のc)参照]である。
5.2.2.7 電源電圧及び周囲温度対ひずみ
測定は,5.2.2.1に従って行うが,電源電圧は製造業者が指定した範囲内,又はJIS C 6102-1に規定する
表2(各種電源の電圧の調査)に従って様々な値に設定する。測定を行った際の出力電圧又は出力電力は
結果に付記する。
周囲温度の影響を評価するためには,測定を製造業者が指定した範囲又はJIS C 6102-1の規定に従って
様々な周囲温度について5.2.2.1の測定を行う。
周囲温度による効果並びに周囲温度及び受信機の自己加熱による効果を区別することに留意する。

――――― [JIS C 6102-3 pdf 31] ―――――

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5.2.3 結果の表示
a) 出力電圧又は出力電力対ひずみ ひずみ特性は,等分目盛の縦軸に全高調波ひずみをパーセント又は
基本波レベルを基準とするデシベル値でとった図で表す。横軸は,対数目盛でとった出力電圧若しく
は出力電力とするか(図23参照),等分目盛でとった明示した基準に対するデシベル値とするか,又
は対数目盛でとった変調周波数とすることができる。
全高調波ひずみの規定値に対する出力電圧又は出力電力を等分目盛で縦軸にとり,横軸に変調周波
数を対数目盛でとった図で表すことができる(例を図24に示す。)。
b) ひずみ制限出力電力 IEC 60268-3の規定による。
c) 入力信号レベル対ひずみ 無線周波入力電力に対する全高調波ひずみを示す曲線は,等分目盛の縦軸
に全高調波ひずみをパーセント,又は基本波レベルを基準とするデシベル値でとり,等分目盛の横軸
に入力信号レベルをデシベル[dB (fW)]で示す(図25参照)。
d) 周波数偏移対ひずみ 周波数偏移に対するひずみを示す曲線は,等分目盛の縦軸に全高調波ひずみを
パーセント,又は基本波レベルを基準とするデシベル値でとり,等分目盛の横軸に周波数偏移をキロ
ヘルツでとって示す(図26参照)。
e) 離調周波数対ひずみ 同調の不正確さによって生じるひずみを示す曲線は,等分目盛の縦軸に,全高
調波ひずみをパーセント,又は基本周波数のレベルを基準とするデシベル値でとり,等分目盛の横軸
に,正規の同調周波数と入力搬送波周波数との差をとって示す(図27参照)。
特別な同調方法(1.4.4.2参照)を使用したときは,結果に付記する。
f) 変調周波数対ひずみ 結果は,a)に示したように図で表す。例を,図28に示す。
g) 電源電圧及び周囲温度対ひずみ 結果は,電源電圧若しくは周囲温度を横軸にとった図,又はこれら
の変数をパラメータとした曲線群で表す。

5.3 相互変調ひずみ

5.3.1  一般
検波又は復調された可聴周波信号の相互変調ひずみは,受信機の無線周波段,中間周波段及び検波段の
非直線性,特に中間周波の帯域制限及び検波器の非直線性の効果によって発生する。可聴周波増幅器を備
えている場合には,この増幅器による相互変調ひずみも無視できないので,この増幅器の入力に端子があ
れば,測定はこの端子で行う。ステレオ受信機の場合には,変調周波数と,パイロットトーン又は副搬送
波若しくはその高調波との差周波数ひずみ成分が可聴周波帯域内になることがある。パイロットトーン方
式では,4 kHz又はそれ以上の変調周波数と,19 kHzのパイロットトーン周波数との間の2次の相互変調
によって,このひずみ成分が発生する。
5.3.2 測定方法
a) チャネル内の相互変調 受信機を標準測定条件で動作させ,音量調節器を備えている場合は,5.2.2.3
に従って調節する。1 kHzと約1.2 kHzとの二つの振幅の等しい信号をステレオ信号発生器の一つの可
聴周波入力端子(L又はR)に加え,最大(ピーク)周波数偏移が±67.5 kHz(±45 kHz)となるよう
に調節する。出力電圧又は出力電力は,各変調周波数,約200 Hzとその倍数,その他15 kHz以下で
顕著な出力が認められる周波数で測定する。測定は,約200 Hz離れたその他の周波数の組についても
行い,14.8 kHz及び15 kHzまで繰り返す。約200 Hzの差周波数は,選択電圧計での測定に便利なよ
うに選ばれている。正確な差周波数は,電源周波数の高調波の妨害を避けるように選定する。
測定は,その他の周波数偏移値で繰り返してもよい。ステレオ受信機の場合,測定は最初,両方の
チャネルを同相で等しく変調して行い,2番目は逆相の等しい変調で行う。それぞれの場合,パイロ

――――― [JIS C 6102-3 pdf 32] ―――――

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ットトーン又は副搬送波は存在する状態とする。3番目は,パイロットトーン又は副搬送波がない状
態で同相の等しい変調を行って測定する。これらの測定は,ステレオ復調器の動作の相互変調ひずみ
に対する影響を示す。測定は,100 %変調を超えないようにして行う。
b) ステレオ受信機のチャネル間相互変調 ステレオ信号発生器の一方のチャネルに8.7 kHzを,他方の
チャネルに11 kHzを加え,等しい振幅で変調する。各信号の振幅は,それぞれ他方の信号がないとき
に±67.5 kHz(±45 kHz)のピークピーク周波数偏移が得られるように調節する。
注記 これらの周波数は,パイロットトーン方式に適していることが知られている(その他の方式
でも使用できる。)。これらの周波数は,各種の異なるメカニズムで発生する相互変調積がJIS
C 6102-1に規定の標準周波数よりも容易に区別できる周波数になっている。
各変調周波数及び各チャネルの出力に現れる可聴周波数範囲内の顕著な相互変調積の出力電圧又は
出力電力を,選択電圧計で測定する。測定には,複合信号の超音波成分による相互変調積も含める。
測定は,各チャネルの変調周波数を逆にして繰り返してもよい。また,±22.5 kHz(±15 kHz)の
偏移で繰り返してもよい。低い変調周波数での相互変調ひずみを測定するためには,900 Hz及び1 100
Hzのようなその他の組を使用してもよい。周波数,周波数偏移などの詳細は結果に付記する。
c) 超音波成分による相互変調のための付加的な測定 受信機を標準測定条件で動作させ,音量調節器を
備えている場合には,5.2.2.3に従って調節する。次に,変調を両チャネルが等振幅で同相となるよう
に変え,周波数偏移を±67.5 kHz(±45 kHz)に調節して各チャネルの出力電圧又は出力電力を1 kHz
で選択的に測定する。測定は,パイロットトーン方式では変調周波数を13 kHz,10 kHz,及び6.67 kHz
に順次に変え,ポーラ変調方式では,変調周波数を15 kHz及び10 kHzに変えて繰り返す。これらの
周波数は,その高調波が複合信号の超音波成分から,前者の方式では1 kHzに,後者の方式では1.25 kHz
の周波数差になるように選ばれている。したがって,出力は,それぞれ1 kHz又は1.25 kHzで選択的
に測定する。結果は,1 kHzで両チャネルを等振幅同相で±67.5 kHz(±45 kHz)偏移の変調を行った
ときの出力を基準とする相互変調出力のデシベル値を表にして示す。
5.3.3 結果の表示
測定結果は,スペクトルとして表の形で示す。基準値は,標準無線周波入力信号で発生した出力(ステ
レオの場合は一つのチャネルの)とする。複合信号の超音波成分による相互変調積は区別して示す。5.3.2
のb)による測定結果の例を図29に示す。

5.4 チャネル間特性

5.4.1  一般
a) ステレオ同一性 総合ステレオ同一性は,変調信号がステレオ変調器に等振幅同相で加えられたとき
の,二つの可聴周波チャネルの出力の代数和の変調信号が,等振幅逆相で加えられたときの,出力の
代数和に対するデシベルで表した比である。
b) チャネル間位相差 総合チャネル間位相差は,変調信号をステレオ変調器に等振幅同相で加えたとき
の,二つのチャネルの出力の位相差である。
5.4.2 測定方法
a) ステレオ同一性 受信機を図22の回路配置によって標準測定条件で動作させ,S1を2の位置に,S2
を1又は3のいずれかの位置に置く。次に,S2を2の位置に切り換え,バランス調節器又は同等の調
節器を備えている場合にはメータの指示が最小になるように調節する。次に,S1が1の位置のときの
メータの指示値とS1が2の位置のときのメータの指示値とを読む。総合ステレオ同一性は次の式で算
出する。

――――― [JIS C 6102-3 pdf 33] ―――――

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S1 が1の位置のときの出力
20 log
S1 が 2 の位置のときの出力
測定は,周波数偏移を一定に保ちながら200 Hzから少なくとも3 kHzまで繰り返す。
通常,選択電圧計を使用する必要はない。しかし,ハム,雑音又はひずみが結果に影響している疑
いがある場合には,選択的測定を使用する。
測定は,その他の周波数偏移値及びその他の入力信号レベルで繰り返してもよい。
b) チャネル間位相差 二つの出力信号の間の位相角は,図22の受信機出力のA点及びB点に位相計の
二つの入力を接続して測定する。スイッチS1は1又は2の位置に置く。
位相計が利用できないときは,次の式からチャネル間の位相差を算出する。
2 2 2
V1 V3 4V2
arccos
2V1V3
ここに,V1,V2及びV3は図22のメータでS1を2の位置に,S2を1,2及び3の位置に置いて測定
した電圧である。この測定では,帯域フィルタを回路から外す必要がある。また,通常位相差 潜
さいので,誤差を最小にするため選択電圧計を使用することが望ましい。
測定は,40 Hzから15 kHzまでの周波数範囲について行う。
5.4.3 結果の表示
変調周波数に対する総合ステレオ同一性を示す曲線は,変調周波数を対数目盛で横軸にとり,ステレオ
同一性をデシベルの等分目盛で縦軸にとって表す。総合チャネル間位相差は,同じ図の上で縦軸に角度を
等分目盛でとって表す。

5.5 音量調節器の特性

5.5.1  一般
可聴周波音量調節特性は,ステレオ受信機の各チャネルについてIEC 60268-3の規定に従えば測定でき
る。しかし,受信機が,可聴周波入力端子を備えていない場合,又はこれらの端子を使用した測定結果が
総合特性とは異なる場合には,総合特性の測定の方がより有用である。
5.5.2 測定方法
受信機を標準測定条件で動作させて,各チャネルの出力電圧又は出力電力を音量調節器の様々な既知の
調節位置で測定する。この間,バランス調節器又はこれと同等な調節器は調節しない。左チャネルの出力
レベルを基準にとり,右チャネルの出力はこれを基準とするデシベルで表す。測定は,音量調節器による
減衰が46 dBになるまで行う。必要があれば,その他の変調周波数で測定してもよい。
5.5.3 結果の表示
測定結果は,図で示す。この図は,角度,ミリメートル,又は全可動範囲に対するパーセントで表した
音量調節位置を等分目盛で横軸にとり,左チャネルの出力電力[dB (mW)]又は電圧[dB (mV)]を等分目
盛で縦軸にとって表す。チャネル間の利得差は,同じ図上で縦軸に利得差をデシベルの等分目盛でとって
表すことが望ましい。
代わりに,左チャネルの音量調節減衰量をデシベルの等分目盛で横軸にとり,チャネル間の利得差をデ
シベルの等分目盛で縦軸にとって表してもよい。
注記 二つの分離した音量調節器を備えているときは,各調節位置で使用者がバランスを聴感的に調
節することを想定している。

5.6 残留出力

5.6.1  一般

――――― [JIS C 6102-3 pdf 34] ―――――

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残留出力は,変調信号又は雑音による可聴周波出力の最小値である。これは,音量調節器が可聴周波出
力を聴取できなくする能力の尺度を示す。
5.6.2 測定方法
受信機を標準測定条件で動作させる。次に,入力信号レベルを100 dB (fW) に増加し,音量調節器を最
小出力の位置に置いて出力を測定する。
5.6.3 結果の表示
測定結果は,マイクロボルトで表す。

5.7 漏話減衰量

5.7.1  一般
ステレオシステムの一つだけのチャネルに信号を加えたとき,受信機のその他方のチャネルの出力に可
聴周波成分が発生すれば,漏話が存在する。漏話減衰量は,一方のチャネルに信号を加えたとき,そのチ
ャネルの出力と,同じ信号による他方のチャネルの出力とのデシベルで表した比である。
注記 チャネルYに加えられた信号によるチャネルXの出力電圧を(Ux) Yで表す。
チャネルAからチャネルBへの漏話減衰量は,次のように定義する。
UA A
20 log
UB
チャネルAのチャネルBからの分離度は,次のように定義する。
UA A
20 log
UA
(IEC 60268-3及びIEC 60098参照)
これらの量は,通常,同程度であるが等しくはない。ある種のステレオ受信機では(UB) Aと(UA) Bとが異
なるため,これらの量はかなり異なる。
次の特性が重要である。
a) 変調周波数対漏話減衰量
b) 入力信号レベル対漏話減衰量
5.7.2 測定方法
図22の回路配置によって,受信機を標準測定条件で動作させる。スイッチS1を3の位置に置いてAチ
ャネルだけを±67.5 kHz(±45 kHz)偏移で変調し,二つのチャネルの出力を測定する。測定は,その他
の変調周波数でも繰り返す。次に,S1を4の位置に置いてBチャネルだけを変調し,再び二つのチャネル
の出力を測定する。測定は,その他の変調周波数でも繰り返す。
雑音の影響を除くため,又は直線漏話を非直線漏話から分離するため選択的測定を行ってもよい。選択
的に測定したときの全漏話量は,個々の漏話成分の実効値和である。
測定は,その他の周波数偏移値,その他のパイロットトーンレベル,及びその他の入力信号電力で繰り
返してもよい。
注記 クロストークの測定において,変調信号にプリエンファシスを与えるか否かに関しては,附属
書Cを参照。
5.7.3 結果の表示
漏話減衰量の曲線は,変調周波数を対数目盛で横軸にとり,デシベルで表した漏話減衰量を等分目盛で
縦軸にとって描く。
注記 5.7.2の方法による結果の最初の組は,(UA) A及び(UB) A,すなわち,チャネルAからチャネルB

――――― [JIS C 6102-3 pdf 35] ―――――

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JIS C 6102-3:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60315-4:1997(MOD)

JIS C 6102-3:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6102-3:2019の関連規格と引用規格一覧