この規格ページの目次
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C 61340-4-4 : 2021
1 ペレット搬送機構
2 輸送パイプ
3 コロナ荷電器
4 絶縁外筒
5 FIBC支持機構
6 FIBC
7 ホッパ
注記 この図は,つ(吊)り具を4個もつFIBC用の試験装置の例を示している。
その他のFIBC[例えば,1点でつ(吊)り上げるFIBC]の場合には,それに対応した構成でよい。
図9−FIBC充装置(概念図)
――――― [JIS C 61340-4-4 pdf 26] ―――――
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1 輸送パイプ
2 高電圧直流電源(負極性)入力端子
3 高抵抗器(約1.0×107 Ω)
4 高電圧絶縁リード線
5 接地金属内筒
6 絶縁棒(例えば,PTFE製)
7 金属棒(針状コロナ電極列保持用)
8 接地金属網[大きな物体に対するコロナ電極列保護用(ペレット径より網の目開きが大きい。)]
9 絶縁外筒(FIBCのコロナ荷電器への接触防止用)
図10−コロナ荷電器(概念図)
9.3.1.5 電荷測定装置
電荷測定装置は二つの主要部分,すなわち,帯電ペレットを集めるファラデーペール及びファラデーペ
ールに流れ込む電荷の測定手段で構成する。導電性FIBC(タイプCなど)をファラデーペールとして用
いるのが便利である。導電性FIBCは,全体が導電性材料で作られたもの,又は完全に相互接続された導
電性糸若しくはテープがストライプ状のものは20 mm以下,格子状のものは50 mm以下の間隔で縫い込
まれたものとする。導電性FIBCの接地可能接続点までの抵抗値は,9.4の規定に従って測定したとき,1.0
×108 Ω未満とする。
導電性FIBCに流れ込む電荷は,エレクトロメータを用いて測定する。エレクトロメータは,平均値,
最大値及び最小値の測定機能をもつもの,又は平均値,最大値及び最小値がデジタル式回路計,オシロス
コープ,データロガーなどの適切な測定装置で確認できるように,適切な信号出力をもつものを用いる。
9.3.2 発生電流の設定方法
ファラデーペールとして用いる導電性FIBC(9.3.1.5参照)を充装置(9.3.1.4参照)に確実に取り付け
たとき,導電性FIBCと充装置との間,及び導電性FIBCとその他の全ての接地接続点との間の抵抗値は,
――――― [JIS C 61340-4-4 pdf 27] ―――――
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1.0×1012 Ω以上とする。
エレクトロメータ(9.3.1.5参照)の高圧側を導電性FIBCの接地可能接続点に接続し,低圧側を接地す
る。単独の平均化測定器(9.3.1.5参照)を用いる場合,これをエレクトロメータの出力端子に接続する。
FIBCにペレットの充を開始(充速度1.1 kg/s±0.1 kg/s)し,必要な電圧をコロナ荷電器に印加する。
ペレットが,FIBCの底部に満ち,かつ,ペレットが持続的に円すい(錐)状に堆積したとき,平均化測
定へ進む。
エレクトロメータの平均化機能又は単独の平均化測定器を用いて,1分間のデータ標本を3回測定し,
各1分間の平均発生電流を記録する。その三つの1分間の平均値を平均し,その平均発生電流及びコロナ
荷電器への印加電圧を記録する。
発生電流3.0 A±0.2 Aを発生するために要するコロナ荷電器への印加電圧が決まるまで操作を繰り返
す。以後の試験においては,この電圧をコロナ荷電器に印加する。
9.3.3 着火試験
注記 この細分箇条で規定する着火試験は,側面が4面あるFIBCを前提に記載する。
9.3.3.1 一般的事項
着火試験は,可燃性ガスを着火プローブ(9.3.1.2参照)に流し,その着火プローブを帯電させた試験用
FIBCの本体側面に向かって接近させることによって行う。9.3.3.2に従う着火試験は,試験用FIBCに対し
て,200回以上行うように計画する。この着火試験で,1回でも確認可能な着火が発生した場合,その試験
用FIBCは,7.3.2に規定する要求事項に適合しないことから,着火試験を終了してもよい。
要求する着火試験の回数を行うためには,試験用FIBCを何度か充及び空にすることが必要になるこ
とがある。排出口をもたないFIBCの場合,底部を適切な大きさに切除する。この場合,全ての試験手順
を終了するためには,同タイプのFIBCが数個必要なことがある。
試験用FIBCの4面の各面に対して均等に各50回,着火試験を行う。4面に明瞭に区分されていないFIBC
では,FIBC表面全体に均等に200回行う。試験用FIBCに取り付けられている全ての部材(例えば,排出
口を覆う押さえ蓋),試験用FIBCのその他の部分と実質的に構造が異なる部材及び面積100 cm2を超える
ラベル又はポケットがある場合,これらのものに対して追加的に着火試験(各部材に10回)を行う。面積
100 cm2以下のラベル及びポケット並びにつ(吊)り具[つ(吊)り部を除く。]に対しては,試験を行う
必要はない。
受渡当事者間の協定に基づき,この規格に規定する事項に追加して,それ以外の箇所に対しても着火試
験を行ってもよい。その場合,追加的に試験を行った箇所を報告書に記載する。この試験中に確認可能な
着火(9.3.3.4参照)が発生した場合,試験用FIBCは7.3.2に規定する要求事項に適合しないとみなす。
9.3.3.2 試験手順
FIBCの排出口を閉じ,ペレットを1.1 kg/s±0.1 kg/sの速度で充し,9.3.2で求めた電圧をコロナ荷電
器に印加する。FIBCの底部にペレットを満たす。FIBC内部の充レベルが上昇を始めたとき,混合ガス
の着火プローブへの供給を開始し,30秒間以上流し続けた後,着火試験を開始する。
FIBCの一つの本体側面の充レベルから100 mm以下の点に着火プローブを接近させて,着火試験を行
う。着火プローブの接近速度は0.75 m/s±0.25 m/sとする。接近が遅すぎるとコロナ放電を生じて電荷を減
らすことがある。接近が速すぎると生成段階の火炎核を消滅させてしまうことがある。
この試験手順においては,充レベルから100 mm以下の点に着火プローブを接近させることによって,
コーン放電の発生の防止が可能である。
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9.3.3.3 着火プローブに着火がない場合の措置
着火がない場合,次の測定点へ移る前に,着火プローブを遠ざけて10秒15秒間待機した後に着火試
験手順を続ける。
FIBCの本体側面高さの4分の3に充レベルが達するまで,端部の継ぎ目を含む本体側面上の様々な点
に対してできるだけ多く,着火試験を行う。
10回の着火試験ごとに目視点検を行い,コロナ荷電器への供給電圧が9.3.2で求めた値であること,並
びにガス流量及びエチレン濃度が9.3.1.3に規定する値であることを確認する。試験装置の調節が必要な場
合,試験を再開する前に,全てのパラメータ(供給電圧,ガス流量及びエチレン濃度)が9.3.2及び9.3.1.3
に規定する許容範囲となるように調節し,かつ,直前の10回の試験結果を取り消す。
FIBCの本体側面高さの4分の3に充レベルが達したとき,ペレットの充及びコロナ荷電を停止する。
FIBCが排出口をもつ場合,排出口を開き,ペレットがFIBCから排出される間に,継ぎ目を含め,本体側
面と排出口との間を移動させながら,できるだけ多くの着火試験を行う。FIBCからのペレット排出中の着
火試験の時間間隔は,2秒間以下とする。FIBCの底全体が開放される構造の場合,FIBCが完全に空とな
る直前にただ一度の着火試験しかできないことがある。
FIBCが内袋を装着し,かつ,ペレット排出中,内袋の排出口がFIBCの排出口からはみ出す構造の場合,
内袋の排出口に対して追加の着火試験を行う。
FIBCに排出口が設けられておらず,真空装置によって吸い込む,又はひっくり返して排出する構造の場
合,ペレット排出中に着火試験を行う必要はない。
FIBCに排出口が設けられておらず,底を切り抜く,又は突起物にFIBCを落下させて排出する構造の場
合,実際に作られるものと大きさが等しくなるように底を切り開き,ペレット排出中できるだけ多くの着
火試験を行う。
有効な着火試験(着火の判定を取り消されなかった着火に限る。9.3.3.4参照)を200回以上行って1回
も着火が起こらなかった場合,そのFIBCは,7.3.2に規定する要求事項に適合するとみなす(有効な着火
試験とは,取り消された着火試験以外の全ての着火試験である。)。
9.3.3.4 着火プローブに着火した場合の措置
着火した場合,着火プローブを遠ざけ,可燃性ガスの供給を停止して火炎を完全に消す。直ちに,エチ
レン濃度,ガス流量及び発生電流を確認する。これらの値が全て9.3.1.3及び9.3.2に規定する許容範囲内
である場合,着火したことを記録し,そのFIBCは7.3.2に規定する要求事項に適合しないことから,着火
試験を終了してもよい。
エチレン濃度,ガス流量又は発生電流が9.3.1.3及び9.3.2に規定する許容範囲にない場合,着火しなか
ったものとし(着火の判定を取り消す。),着火前の直近にこれらの試験パラメータ(エチレン濃度,ガス
流量及び発生電流)を確認した後の全ての試験結果も取り消す。これらの試験パラメータ(エチレン濃度,
ガス流量及び発生電流)の値が全て9.3.1.3及び9.3.2に規定する許容範囲内となるように調節し,着火試
験を再開する。
有効な着火(着火の判定を取り消されなかった着火)があっても,追加的情報を得るために更に着火試
験を継続するという選択をする場合,空気又は酸素·窒素混合ガスだけを60秒間以上流し続けて着火プロ
ーブを冷却及び乾燥させ,可燃性ガスの供給を再開し,30秒間以上待機した後に次の測定点へ移り,着火
試験手順を続ける(有効な着火とは,着火のうち,試験パラメータの不具合によって取り消されなかった
ものである。)。
10回の着火試験ごとに目視点検を行い,コロナ荷電器への供給電圧が9.3.2で求めた値であること,並
――――― [JIS C 61340-4-4 pdf 29] ―――――
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びに,ガス流量及びエチレン濃度が9.3.1.3に規定する値であることを確認する。コロナ荷電器への供給電
圧が9.3.2で求めた値でない場合,並びにガス流量及びエチレン濃度が9.3.1.3で規定する値でない場合,
試験を再開する前に,全ての試験パラメータ(エチレン濃度,ガス流量及び発生電流)の値が9.3.1.3及び
9.3.2に規定する許容範囲となるように調節し,かつ,直前の10回の試験結果を取り消す。
9.3.3.5 試験結果の適合性の判定
有効な着火試験の実行回数及び可燃性混合ガスの確認可能な着火回数を記録する。
9.3.3.2に規定する試験条件において合計200回以上の着火試験を行ったとき,確認可能な着火が1回も
発生しなかった場合,試験用FIBCは,7.3.2に規定する要求事項に適合するとみなす。
9.3.3.2に規定する試験条件でなかったため,1回以上の着火の判定を取り消した場合(9.3.3.4参照),同
じFIBCを用いて行ったその後の試験を含め,9.3.3.2に規定する試験条件による合計200回以上の着火試
験において,確認可能な着火が1回も発生しなかったときは,7.3.2に規定する要求事項に適合するとみな
す。
1回でも確認可能な着火が発生した場合,試験用FIBCは7.3.2に規定する要求事項に適合しないとみな
す。
9.4 接地可能接続点までの抵抗値
9.4.1 装置
9.4.1.1 抵抗測定装置
9.4.1.1.1 一般的事項
抵抗測定装置は,電源内蔵形の抵抗測定器とするか,又は抵抗測定のために適切に配置した電源及び電
流計によって構成し,±10 %の精度をもつもので,9.4.1.1.2及び9.4.1.1.3の要求事項に適合しなければな
らない。
9.4.1.1.2 試験所における評価試験用の場合
試験所における評価試験用の装置は,負荷状態において,次の回路電圧をもたなければならない。
− 抵抗値が1.0×106 Ω未満の場合,10 V±0.5 V
− 抵抗値が1.0×106 Ω以上1.0×1011 Ω以下の場合,100 V±5 V
注記 対応国際規格には,抵抗値が1.0×1011 Ωを超える場合の回路電圧(500 V±25 V)が規定され
ているが,この条件は用いないため削除した。
装置の測定範囲は,抵抗値の予測範囲より両側に1桁以上広い範囲とする。装置は,意図しない接地経
路が測定値に影響しないようにして用いる。
試験所における評価試験は,FIBCの製造業者又はそこから委託を受けた試験機関が適合性評価のために,
試験用FIBCに対して性能試験を行うことであり,試験結果は試験報告書に記載する。
9.4.1.1.3 受入試験用の場合
受入試験用の装置は,試験所における評価試験用の装置(9.4.1.1.2),又は次の開放回路電圧をもつ装置
を用いる。
− 抵抗値が1.0×106 Ω未満の場合は,10 V±0.5 V
− 抵抗値が1.0×106 Ω以上1.0×1011 Ω以下の場合は,100 V±5 V
注記 対応国際規格には,抵抗値が1.0×1011 Ωを超える場合の回路電圧(500 V±25 V)が規定され
ているが,この条件は用いないため削除した。
装置の測定範囲は,抵抗値の予測範囲から両側に1桁以上広い範囲とする。装置は,意図しない接地経
路が測定値に影響しないようにして用いる。
――――― [JIS C 61340-4-4 pdf 30] ―――――
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JIS C 61340-4-4:2021の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61340-4-4:2018(MOD)
JIS C 61340-4-4:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.220 : 電気学.磁気学.電気的及び磁気的測定 > 17.220.99 : 電気及び磁気学に関するその他の規格
JIS C 61340-4-4:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC2110-2:2016
- 固体電気絶縁材料―絶縁破壊の強さの試験方法―第2部:直流電圧印加による試験