この規格ページの目次
- 6.9 包有物
- 6.10 裏面粗さ
- 6.11 面方位
- 6.12 キュリー温度
- 6.13 格子定数
- 6.14 体積抵抗率
- 7 こん(梱)包,表示及び出荷条件
- 7.1 こん(梱)包
- 7.2 表示
- 7.3 出荷条件
- 8 キュリー温度測定法
- 8.1 一般
- 8.2 示差熱分析法
- 8.3 誘電率測定法
- 9 格子定数測定法(ボンド法)
- 10 X線による面方位測定法
- 10.1 測定原理
- 10.2 測定法
- 10.3 ウェハ主面の面方位測定
- 10.4 OF方位の測定
- 10.5 各材料の主面の基準面
- 11 体積抵抗率の測定
- 11.1 ウェハの抵抗測定
- JIS C 6760:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS C 6760:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS C 6760:2014の関連規格と引用規格一覧
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C 6760 : 2014
6.9 包有物
包有物はウェハ表面からの観察によって行う。検査は散乱光の影響を受けないように黒い背景を置き,
清浄な環境の中で高輝度集光光源を用いて行う。
6.10 裏面粗さ
触針式又は光学式の表面粗さ測定器で,ウェハ裏面の粗さを測定する。断面形状に対応した算術平均粗
さ(Ra)を表2に示す。測定値は,触針径,評価長さ,光学的パラメータなどの測定条件で変化する。
6.11 面方位
ウェハの結晶学的方位は,X線回折法で決定する(10.1及び図9参照)。
6.12 キュリー温度
強誘電体のキュリー温度は,示差熱分析法又は誘電率測定法で決定する(8.1参照)。
6.13 格子定数
結晶の格子定数は,X線回折で決定する(箇条9及び図8参照)。
6.14 体積抵抗率
体積抵抗は,気温25±25 ℃で500 Vの電圧をかけることによって測定する。測定は,電圧を印可して
から1分後に行う。内側の電極の直径は30 50 mmとする(箇条11及び図13参照)。
7 こん(梱)包,表示及び出荷条件
7.1 こん(梱)包
ウェハは,輸送,保管などで損傷及び汚染がないようにこん(梱)包する。
特別な包装が必要な場合は,製造業者と顧客との協定による。
7.2 表示
ウェハは,それぞれの箱又は容器の外側に,適切なラベルで次の事項を表示する。
a) 製造業者名又は商標
b) 単結晶名,又は製造業者と顧客とで協定した品名
c) ウェハ方位
d) 製造ロット番号
e) 数量
7.3 出荷条件
検査データ添付などの添付資料,その他の個別事項は,製造業者と顧客との協定による。
8 キュリー温度測定法
8.1 一般
タンタル酸リチウムとニオブ酸リチウムでは,キュリー温度の測定が行われる。キュリー温度測定には
示差熱分析法(Differential Thermal Analysis)又は誘電率測定法を用いるが,どちらを用いるかは製造業者
と顧客との協定による。
8.2 示差熱分析法
示差熱分析法は,単結晶が強誘電体から常誘電体へ相転移するときの吸発熱反応を利用する。図6のよ
うに試料及び基準物質を加熱炉内に均等に設置して,両者の温度差ΔTを測定しながら一定速度で加熱す
る。LN又はLTのDTA測定では,アルミナ(α-Al2O3)を基準物質として用いる。LN又はLT試料は,相
転移温度で熱を放出するため,アルミナ基準物質の温度上昇と対比して記録する。この温度差が生じる温
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度が,キュリー温度である。
図6−DTA(示差熱分析)の概略図
8.3 誘電率測定法
誘電率測定法とは,強誘電体のZ軸方向での誘電率測定を用いる評価法である。誘電率は,キャパシタ
ンス測定で求め,温度だけに依存し,相転移温度で最大値が得られる。昇温速度又は冷却速度を最適化す
ることで,熱ヒステリシスを小さくすることができる。図7に示すように測定試料にPt又はAg-Pd電極を
当て,Z軸方向に電界を印加する。相転移温度付近で温度変化を与え,キャパシタンス変化をLCRメータ
で測定する。キャパシタンスが最大値となる温度が,キュリー温度である。
図7−誘電率測定
――――― [JIS C 6760 pdf 17] ―――――
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9 格子定数測定法(ボンド法)
SAW伝搬速度と化学組成とは,相関関係がある。そして,化学組成は格子定数に反映される。SAW伝
搬速度を10−4の精度で管理する場合,格子定数は10−5以下の精度で管理する。格子定数測定には10−6以
下の精度が要求される。
格子定数の測定には,X線回折法を利用する。X線回折法におけるブラッグの法則は,次の一般式で表
すことができる。
2d sin
ここに, d : 面間隔
θ : ブラッグ角(単位 : ラジアン)
λ : X線の波長
n : 任意の整数
λが与えられた場合は,測定量θによってd及び格子定数を決定する。
Δd/dは,次のθについてのブラッグ条件の微分形から分かるように,Δθによって決定する。
d
= cot
d
d/dを10−610−7の精度で測定するには,Δθは秒に換算すると1秒以下の精度で測定する。
ボンド法では図8に示すように+側と−側とで対称的な回折を起こさせ,それぞれのロッキングカーブ
のピーク位置ω1及びω2から,θを次の式によって求めることができる。
1
1 2
2
LiTaO3の場合,面指数(60-60)hexを用いてボンド法によって測定する。a軸の格子定数Aは,d660を
次の式で計算する。
A=6×d660
温度補正など各種補正を行い,LiTaO3の格子定数を10−610−7の精度で決定することができる。
図8−ボンド法の原理図
――――― [JIS C 6760 pdf 18] ―――――
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10 X線による面方位測定法
10.1 測定原理
測定は,X線カット面検査装置を用いる。格子面間隔をd,X線の波長をλ,任意の整数をnとすると,
X線は,次の式で示されるブラッグ角で反射する。
n 2d sin
X線源は,平行ビーム及びモノクロメータで構成する。X線検出器は,図9に示すように測定格子面の
ブラッグ角θに対し2θの位置にセットする。ゴニオメータに置いた試料の格子面がブラッグ角θにあると,
検出器にX線最大強度点が得られる。このときの結晶面格子面と結晶面とのなす角度αをゴニオメータで
読み取ることができる。
図9−X線による面方位測定の原理
10.2 測定法
測定前に標準試料でゴニオメータの補正をする。
標準試料及び測定試料の角度差によって,測定試料の角度を求める。
10.3 ウェハ主面の面方位測定
鏡面方位は,次の2方向を測定する。
・ OFに平行な方向 : α(主面と格子面との関係を,図10のOF面からの矢印に示す。)
・ OFに垂直な方向 : β(主面と格子面との関係を,図10に示す。)
ただし,ウェハ主面が基準面から+Z側を,αの正符号(α>0)とする。
――――― [JIS C 6760 pdf 19] ―――――
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図10−切断角度及び格子面の関係
10.4 OF方位の測定
OF方位は,回転方向γを測定することが望ましい(鏡面OF面と格子面との関係を,図10に示す。)。
10.5 各材料の主面の基準面
各材料の主面の基準面は,表3による。
表3−主面及びOF方位測定のための格子面
材料名 カット方位 主面の基準面 主面 切断面 OF基準面 OF面
α β γ
LN 128°Y-X (0−1 1 4) hex 0 0 (2−1−1 0) hex 0
LN Y-Z (0 3−3 0) hex 0 0 (0 0 0 6) hex 0
LN 64°Y-X (0 1−1 8) hex +4°46′ 0 (2−1 1 0) hex 0
LT X−112°Y (2−1−1 0) hex 0 0 (0 1−1 2) hex −79°16′
LT X−112°Y (2−1−1 0) hex 0 0 (0−1 1 10) hex −5°02′
LT X−112°Y (2−1−1 0) hex 0 0 (0 0 0 6) hex −22°12′
LT 36°Y-X (0 1−1 2) hex −3°04′ 0 (2−1−1 0) hex 0
LT 42°Y-X (0 1−1 2) hex −9°04′ 0 (2−1−1 0) hex 0
LBO 45°X-Z (1 1 0) tetra 0 0 (0 0 1) tetra 0
水晶 ST-X (0 1−1 1) hex +4°32′ 0 (2−1−1 0) hex 0
LGS (0 1−1 1) hex
yxlt/48.5°/26.6° −5°45′ 0 (1 1−2 0) hex −26°36′
11 体積抵抗率の測定
11.1 ウェハの抵抗測定
ウェハの抵抗測定には,絶縁抵抗が1.0×1081014 Ωで,環状の電極を備えた抵抗測定装置を用いる。
測定を行う場合,ウェハを装置の電極間に設置する。500 Vの電圧をウェハに印加し,電圧を印加した1
分後に測定値を読み取る。測定の回路及び装置を,図11及び図12に示す。
――――― [JIS C 6760 pdf 20] ―――――
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JIS C 6760:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 62276:2012(MOD)
JIS C 6760:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 31 : エレクトロニクス > 31.140 : 圧電素子及び誘電素子
JIS C 6760:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ9015-1:2006
- 計数値検査に対する抜取検査手順―第1部:ロットごとの検査に対するAQL指標型抜取検査方式