JIS C 6870-1-22:2019 光ファイバケーブル―第1-22部:光ファイバケーブル特性試験方法―環境特性試験方法 | ページ 2

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C 6870-1-22 : 2019
注記 対応国際規格 : IEC 60794-1-1,Optical fibre cables−Part 1-1: Generic specification−General
JIS C 6870-1-2 光ファイバケーブル−第1-2部 : 光ファイバケーブル特性試験方法−総則及び定義
注記 IEC 60794-1-2,Optical fibre cables−Part 1-2: Generic specification−Basic optical cable test
procedures−General guidance
JIS C 6870-1-21 光ファイバケーブル−第1-21部 : 光ファイバケーブル特性試験方法−機械特性試験
方法
注記 IEC 60794-1-21,Optical fibre cables−Part 1-21: Generic specification−Basic optical cable test
procedures−Mechanical tests methods
JIS C 60068-2-14 環境試験方法−電気・電子−第2-14部 : 温度変化試験方法(試験記号 : N)
注記 対応国際規格 : IEC 60068-2-14:2009,Environmental testing−Part 2-14: Tests−Test N: Change of
temperature
IEC 60304,Standard colours for insulation for low-frequency cables and wires
IEC 60544-1,Electrical insulating materials−Determination of the effects of ionizing radiation−Part 1:
Radiation interaction and dosimetry
IEC 60793-1-54,Optical fibres−Part 1-54: Measurement methods and test procedures−Gamma irradiation
IEC 60811-503,Electric and optical fibre cables−Test methods for non-metallic materials−Part 503:
Mechanical tests−Shrinkage test for sheaths
ISO 4892-2,Plastics−Methods of exposure to laboratory light sources−Part 2: Xenon-arc lamps
ISO 4892-3,Plastics−Methods of exposure to laboratory light sources−Part 3: Fluorescent UV lamps

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 6870-1-2による。

4 F1 : 温度サイクル

4.1 目的

  この試験方法は,温度変化にさら(晒)されるケーブルの損失の安定性を測定するため,温度サイクル
によって試験される光ファイバケーブルに適用する。この方法は,個別仕様書で規定されるようにバッフ
ァチューブ又はケーブル構造に依存しない他のケーブルエレメントの評価に使用してもよい。
温度変化に伴って生じる光ファイバケーブルの損失変動は,一般に光ファイバの熱膨張係数とケーブル
の抗張力部材及び被覆部材の熱膨張係数との違いに起因する座屈又は引張りの結果である。温度依存性測
定の条件は,最も過酷な条件を模擬する。
この試験は,ケーブルの保管,輸送及び使用中に起こる温度範囲におけるケーブル特性をモニタするた
め,又は選択された温度範囲(通常,上記の場合に要求される範囲より広範囲)において,ケーブル内で
基本的にマイクロベンドの影響のない状態の光ファイバの損失安定性をモニタするために使用される。
注記1 方法F12は,この方法F1の一部を使用した試験方法であり,具体的にはパッチコードに使
用するケーブルを扱っている。
注記2 方法F9のエージングは,試験前又は試験後の温度サイクルとして方法F1を使用する。多く
の場合,これらの試験は一緒に行われる。
注記3 方法F17のケーブル収縮試験は,温度サイクルとして方法F1を使用する。これらの試験は
一緒に行うことができる。

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4.2 サンプル

  サンプルは,工場で製造された長さ又は個別仕様書で示される十分な長さとするが,いずれにしても損
失測定の所要の精度を達成するのに適切な長さのものとする。このサンプルを試験に用いるケーブルサン
プルとする。
再現性のある値を得るため,ケーブルサンプルは恒温槽に搬入しなければならない。ケーブルサンプル
の配置状態が測定に影響しないように,ケーブルサンプルを緩いコイル巻き状態にするか,大きな胴径の
ドラムに巻いた状態にするか,軟質層をもつクッション付きドラムに巻いた状態にするか,又は張力解放
機能装置付きのドラムに巻いた状態にする必要がある。伸び及び収縮に対する光ファイバの適応能力(例
えば,ケーブル内での滑りによる。)は,ケーブルの曲げ半径に影響されるので,サンプルの状態はできる
限り通常の使用条件に近い状態とすることが望ましい。ケーブルサンプルの曲げ径は,個別仕様書で規定
されるケーブル,チューブ及びその他ユニットの最小の曲げ径よりも小さく曲げてはならない。
試験サンプルとサンプルホルダ(例えば,ドラム,バスケット,基板)との間の実効的な熱膨張係数の
差に起因する影響が完全に取り除かれていなければ,試験結果に有意な影響を与えることが潜在的な問題
である。その理由は,この試験では,サンプルの大部分を真っすぐ布設したケーブル状態を想定している
ためである。
影響するパラメータは,主に,サンプル前処理の詳細,支持具のタイプ及び材質,サンプルのコイル径
又はドラム直径などである。
一般的な推奨事項は,次のとおりである。
a) サンプルの巻き径は,伸び及び収縮に対する光ファイバの適応能力を保つのに十分な大きさとする。
必要な巻き径としてはケーブル出荷巻き径より十分大きいこととしてもよい。
b) 前処理によって生じる,ケーブル伸び(又は収縮)を制限するようないかなるリスクも抑えなければ
ならない。特に,試験中ケーブルに張力が残留しないように特別な注意を払わなければならない。例
えば,ドラムにきつく巻くことは,低温でのケーブル収縮を制限してしまうので推奨しない。一方,
きつく多層に巻いた状態は高温での膨張を制限してしまう。
c) 大きな直径のコイル巻き,柔らかい緩衝層又は張力解放機能装置付きのドラムなどの緩い巻き状態の
使用を推奨する。
d) 試験した光ファイバの数は,JIS C 6850に適合しなければならない。
e) 装置への接続だけでなく,固定されたケーブル端末は,悪影響を避けるために恒温槽の外になければ
ならない。
試験するケーブルの長さを制限するため,必要な場合には,ケーブル内の幾つかの光ファイバを接続し
てそれを測定することが可能である。接続の数は制限されなければならず,それらは恒温槽の外部に設置
することが望ましい。

4.3 装置

  装置は,次のもので構成する。
a) 損失変化を測定するための伝送損失測定装置(JIS C 6823の測定方法を参照)。
b) サンプルを収容できる適切なサイズで,指定の試験温度の±3 ℃で維持される恒温槽。適切な恒温槽
の一例は,JIS C 60068-2-14の箇条8(試験Nb : 定速温度変化試験)に示す。
c) 適用可能ならば,サンプルの温度を測定するための温度検知装置。熱容量が大きいサンプルでは,指
定の均熱時間t1(表1参照)を利用するのではなく,温度の安定性を検証する装置を適用してもよい。

――――― [JIS C 6870-1-22 pdf 7] ―――――

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4.4 手順

4.4.1  初期測定
サンプルを目視で検査し,初期温度における損失の基準値を測定する。
4.4.2 予備的前処理
予備的前処理の条件は,受渡当事者間で合意する。
4.4.3 前処理
図1及び図2は,初期サイクル及び最終サイクルのグラフを示す。併せて,使用される温度サイクルの
傾向を示す。一つの高い温度及び低い温度だけが指定されるならば図1を使用し,複数の高温及び/又は
低温ステップのあるサイクルならば図2を使用する。
注記1 前処理の手順の説明は,分かりやすくするため図1に関して行う。複数の高温及び低温のあ
る図2が使用されることがあるならば,適切な手順が温度ごとに繰り返されなければならな
い。つまり,追加する一つ一つの低温には手順b) から手順d) までが繰り返され,それぞれ
の高温に対しては手順e) から手順g) までが繰り返される。
a) 外気温度にあるサンプルを同温度の恒温槽内に搬入する。
b) 恒温槽の温度を,指定がなければ毎時60 ℃を超えない降温速度で適切な温度TA2まで下げる。
注記2 初期サイクルは,図1又は図2が使用されているかどうかにかかわらず,最低温度TA2及
び最高温度TB2を使用する。
c) 恒温槽温度が安定に達した後,サンプルを適切な時間t1[次のd) 参照]の間,低温状態にさら(晒)
す。
d) 最小均熱時間は,表1に示す。均熱時間t1は,ケーブル全長を規定した温度に平衡にするのに十分で
なければならない。
e) 恒温槽温度は規定がなければ,毎時60 ℃を超えない昇温速度で適切な高い温度TB2まで上げなければ
ならない。
f) 恒温槽温度が安定に達した後,サンプルを適切な時間t1の間,高温状態にさら(晒)す。
g) 恒温槽の温度を適切な降温速度で外気温度まで下げる。この手順をもって1サイクルとする(図1又
は図2参照)。これが一連のサイクルの途中の手順ならば,均熱は必要なく,測定もされない。
h) 手順b) g) を使用し,次のサイクルを繰り返す。特に関連仕様書による要求がなければ,少なくとも
2サイクルを実施する。図1に示すように初期サイクルは,一つの低温及び一つの高温を含む。最終
サイクルは,図1のように,関連仕様書によって要求されるような一つの低温及び一つの高温を含む。
複数の温度が規定されている場合,図2のように最終サイクルは二つ以上の低温及び二つ以上の高温
で構成される。複数の温度が規定される場合,最後のサイクルではサンプルはt1の適切な時間を各々
の中間の温度(TA1又はTB1)で保持する。一連のサイクルの終わりで,サンプルを外気温度でt1時間,
保持する。
i) 伝送損失を,外気温度の下で第1サイクルの始め,最終サイクルの規定された各温度ステップ(TA1,
TA2,TB1,TB2)での均熱時間t1の終わり,及び外気温度の下で最終サイクルの終わり,に測定する。
個別仕様書によって中間サイクルでの測定が要求される場合,同様に測定を行わなければならない。
j) 恒温槽から取り出す前に,被測定サンプルは,外気温度に達して安定していなければならない。

――――― [JIS C 6870-1-22 pdf 8] ―――――

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C 6870-1-22 : 2019
表1−最小均熱時間t1
サンプル質量に対する最小均熱時間
質量(kg) 最小均熱時間t1(h)
0.35以下 0.5
0.360.7 1
0.81.5 2
1.615 4
16100 8
101250 12
251500 14
501以上 16
注記 均熱時間がケーブルを規定された温度に平衡にさせるため
に十分であることを確認するのは,試験者の責任である。
図1−初期サイクル手順

――――― [JIS C 6870-1-22 pdf 9] ―――――

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図2−最終サイクル手順
4.4.4 後処理
恒温槽から取り出した後に外気温度が試験に使用する標準状態でない場合には,サンプルをこの標準状
態で安定温度に到達させなければならない。
サンプルのタイプによって関連仕様書で後処理時間を規定してもよい。

4.5 要求事項

  試験の合否判定基準は,個別仕様書に記載する。典型的な不良モードとしては,光ファイバ断線,伝送
特性の劣化又はケーブルの物理的損傷がある。特に規定されていない場合,損失変動は,温度サイクル試
験の開始(4.4.1)に先立って外気状態での伝送損失から計算されなければならない。

4.6 規定する詳細事項

  個別仕様書には,次の事項を規定する。
a) ケーブルサンプル長
b) 4.2とは異なる場合,光ファイバ心数
c) 被測定光ファイバ長
d) 光ファイバの接続方法(実施した場合)
e) 次のいずれかの温度規格
1) A2及びTB2(図1)
2) A1,TA2,TB1及びTB2(図2)
f) 温度サイクル数
g) 各温度における湿度(実施した場合)
h) 温度サイクルの関数としての規定された波長における最大損失変動(4.5参照)

――――― [JIS C 6870-1-22 pdf 10] ―――――

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JIS C 6870-1-22:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60794-1-22:2017(MOD)

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