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附属書C
(規定)
キャビネット形分電盤の温度試験
C.1 概要
温度試験は,その形式の分電盤の定格電流を通電し,温度が一定となったとき温度計法によって各部の
温度を測定する。
C.2 試験方法
試験方法の詳細は,次による。
a) 試験電流 各分岐導体に通じる電流は,各過電流遮断器の定格電流の2/3以上とし,その1相の合計
電流が,主過電流遮断器の定格電流以下となるように分岐回路数を算出し,その通電する回路は主過
電流遮断器の直近側から選定する。選定した回路以外の分岐回路には通電しない。温度試験の通電電
流例を,表C.1に示す。
表C.1−温度試験の通電電流例
温度試験の
分電盤の構成内容
ための通電電流
1φ3W 100/200 V
主過電流遮断器
定格電流
定格電流
80 A
100 A
分岐回路への通電電流
2
20 A ≒13 A 12回路
分岐過電流遮断器 3
定格電流
20 A×16回路
通電しない
4回路
b) 試験の継続時間 温度試験は,温度変化が1時間当たり1 K以内になったとき,試験を終了し,測定
した各部の温度と周囲温度との差を各部の温度上昇とする。
c) 接続電線 通電のために接続する電線の接続長さは,1.5 m以上とし,その最小太さは8.7の表7によ
――――― [JIS C 8480 pdf 21] ―――――
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る。
d) 測定箇所 分電盤の温度試験は,分電盤を設置した状態でドアを開閉することなく,分電盤外部に測
定線を引き出して温度を測定する。測定箇所は,次による。
1) 周囲温度の測定点は,図C.1に示す2か所(A点及びB点)とし,周囲温度は,その測定値の平均
とする。
2) 7.4の表3に規定した場所・部材で,最も温度が上がると思われる箇所について測定する。
図C.1−周囲温度の測定点
――――― [JIS C 8480 pdf 22] ―――――
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C 8480 : 2016
附属書D
(参考)
三相4線式回路の中性線電流
三相4線方式で中性線と各ラインとの間に単相負荷を接続している場合,中性線にライン電流よりもか
なり大きな電流が流れる場合がある。これは負荷に半導体(整流器)使用機器を接続した場合,これらの
機器から第3調波を含む高調波電流が著しく流れるために生じる。正弦波電流の場合,中性線の合成電流
は,お互い打ち消し合って,僅かな電流となるが,第3調波電流の場合は,打ち消されず算術和となるた
めこのような現象が起こる。これらの負荷を想定する場合は,あらかじめ中性線のケーブルを太くしてお
くなど対策を考慮する必要がある。
ここで,基本波に対して第3調波電流を60 %含む同様の負荷が,U相,V相及びW相と中性線に接続
されている場合の中性線の電流を求めてみると,次のとおりとなる。
Iu Iv Iw I
2
I I1 6.0 I1
In 3 6.0 I1
ここに, I : 負荷電流
I1 : 基本波電流
In : 中性線電流
1
In 3 0.6 1.543
1.36
求めた結果,負荷電流の154 %に達することになる(図D.1参照)。
Iv
V
Iu+Iv+Iw=In
0
Iw
U W
Iu
図D.1−三相4線式回路の中性線電流
注記 半導体(整流器)使用機器からは,大量の第3次高調波電流が発生し,数学的な位相特性に基
づき,第3次高調波電流によって,中性線電流は相殺されず,逆に大きくなるため,中性線に
は大きな電流が流れる場合がある。理論の上では,中性線の高調波電流だけで,電源ラインに
流れる全定格電流の1.7倍にも達する(JIS C 61000-3-2参照)。
――――― [JIS C 8480 pdf 23] ―――――
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附属書E
(参考)
サージ防護デバイス(SPD)の選定及び適用方法
この附属書は,JIS C 5381-11及びJIS C 5381-12に基づき,キャビネット形分電盤の電源回路に,サー
ジ防護デバイス(以下,SPDという。)を設置する場合の選定及び適用方法についてまとめたものである。
E.1 SPDの選定
E.1.1 電源の種類
SPDの指定がある場合を除き,SPDの最大連続使用電圧(UC)及び電圧防護レベル(Up)は,分電盤の
相数,線式及び定格電圧によって決定し,その関係は,表E.1による。
表E.1−電源の種類に対するSPDのUC及びUp値
相数 線式 定格電圧 V SPDの最大連続使用電圧 UC SPDの電圧防護レベル Up
単相 2線式 100又は200 AC 220 V以上 1 500 V以下
単相 3線式 100/200 AC 220 V以上 1 500 V以下
三相 3線式 200 AC 220 V以上 1 500 V以下
三相 3線式 (400) (AC 440 V以上) (2 500 V以下)
三相 4線式 100/173 AC 220 V以上 1 500 V以下
三相 4線式 (230/400) (AC 440 V以上) (2 500 V以下)
注記 括弧内の300 Vを超える定格電圧は,この規格の適用範囲外である。
E.1.2 SPDの試験クラス
SPDの指定がある場合を除き,分電盤に適用するSPDの試験クラスは,クラスIIとし,公称放電電流
Inは5 kA以上とする。
注記1 SPDの適切な試験クラス及び公称放電電流 In 及び/又はインパルス電流 Iimp は,SPDを設
置する箇所における想定雷サージ電流の検討によって決定することが望ましい。
注記2 雷保護システム(LPS)をもつ建築物内設備の接地がLPSの接地と共通となっており,かつ,
その接地抵抗が比較的高い場合,低圧配電線を引き込む受電盤に適用するSPDの試験クラス
は,クラスIとすることが望ましい。
注記3 落雷頻度の高い地域にある分電盤,又は重要度の高い設備の分電盤には,より大きな公称放
電電流Inを選定することが望ましい。
E.2 SPD分離器
SPDが過大な雷サージなどによって短絡故障となった場合,故障したSPDを電源回路から切り離すため
のSPD分離器をSPDと直列に設置する(図E.1参照)。SPD分離器は,SPD製造業者が推奨するSPDと
の動作協調が確認されたSPD分離器を使用する。SPD分離器は,SPDの一次側遮断器との動作協調,SPD
設置点での推定回路短絡電流に対する遮断容量,SPDの公称放電電流In以上の耐量などを考慮して選定す
る。
注記1 クラスIISPD用のSPD分離器は,例えば,定格電流30 Aのような,定格電流の比較的小さ
いヒューズを用いることが望ましい。
――――― [JIS C 8480 pdf 24] ―――――
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注記2 配線用遮断器は,雷サージ電流によって引き外しコイルに発生した過電圧が分電盤の負荷に
印加すること,及びヒューズに比べて動作時間に遅延があって,SPDの焼損又は波及停電の
リスクが高いことから,ヒューズの使用が望ましい。
E.3 SPDの設置方法
E.3.1 SPDの接続方法
SPDの接続方法は,図E.1に示す接続タイプ1及び接続タイプ2とがあり,どちらを選定してもよい。
また,必要なSPDは,電源の相数,線式及び定格電圧によって異なるため,表E.2から選定,又は,接続
タイプ1若しくは接続タイプ2の接続方法が可能なSPDを選定する。
L1
L1 L2
L2 L3
L3 N
N SPD分離器
SPD分離器
SPD 21 22 23
L1L3 : ライン
SPD 11 12 13 14 N : 中性線
PE : 接地極
SPD 24 1114 : SPD
2123 : SPD
PE PE 24 : SPD (電圧スイッチ
接続タイプ1 接続タイプ2 ング形)
図E.1−SPDの接続方法
表E.2−必要なSPD
相数 線式 定格電圧 V 接続タイプ1 接続タイプ2
SPD11 SPD12 SPD13 SPD14 SPD21 SPD22 SPD23 SPD24
単相 2線式 100 200 ○ − − ○ ○ − − ○
中性線あり
単相 2線式 100 200 ○ ○ − − ○ ○ − ○
中性線なし
単相 3線式 100/200 ○ ○ − ○ ○ ○ − ○
三相 3線式 200 中性線あり ○ ○ − ○ ○ ○ − ○
三相 3線式 200 中性線なし ○ ○ ○ − ○ ○ ○ ○
三相 3線式 (400 中性線あり) ○ ○ − ○ ○ ○ − ○
三相 3線式 (400 中性線なし) ○ ○ ○ − ○ ○ ○ ○
三相 4線式 100/173 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
三相 4線式 (230/400) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
○ : 適用する
注記1 単相2線式及び三相3線式で中性線の有無が不明の場合,中性線なしで接続タイプ1の配線が望ましい。
この配線の場合,中性線の有無に影響なく,雷保護が可能である。
注記2 この表はTT系統及びTN-S系統に適用する。
注記3 括弧内の300 Vを超える定格電圧は,この規格の適用範囲外である。
――――― [JIS C 8480 pdf 25] ―――――
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JIS C 8480:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.130 : 開閉装置及び制御装置 > 29.130.20 : 低電圧開閉用及び制御装置
- 29 : 電気工学 > 29.130 : 開閉装置及び制御装置 > 29.130.01 : 開閉装置及び制御装置一般
JIS C 8480:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC1302:2018
- 絶縁抵抗計
- JISC3307:2000
- 600Vビニル絶縁電線(IV)
- JISC3316:2000
- 電気機器用ビニル絶縁電線
- JISC3317:2000
- 600V二種ビニル絶縁電線(HIV)
- JISC3612:2002
- 600V耐燃性ポリエチレン絶縁電線
- JISC60664-1:2009
- 低圧系統内機器の絶縁協調―第1部:基本原則,要求事項及び試験
- JISC8201-2-1:2011
- 低圧開閉装置及び制御装置―第2-1部:回路遮断器(配線用遮断器及びその他の遮断器)
- JISC8201-2-2:2011
- 低圧開閉装置及び制御装置―第2-2部:漏電遮断器
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態