JIS C 8702-1:2009 小形制御弁式鉛蓄電池―第1部:一般要求事項,機能特性及び試験方法 | ページ 2

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C 8702-1 : 2009
JIS C 8704規格群 据置鉛蓄電池
JIS C 60068-1 環境試験方法−電気・電子−通則
JIS D 5301 始動用鉛蓄電池
JIS D 5303規格群 電気車用鉛蓄電池
JIS R 3505 ガラス製体積計
IEC 60417, Graphical symbols for use on equipment, Index, survey and compilation of the single sheets
IEC 61429, Marking of secondary cells and batteries with the international recycling symbol ISO 7000-1135

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
小形制御弁式鉛蓄電池 (small-sized valve regulated lead acid batteries)
蓄電池の内部圧力が高くなると開放する弁構造を備え,負極で酸素を吸収する機能をもつ小形鉛蓄電池。
3.2
単電池 (single cell)
化学エネルギーの直接変換で電気エネルギー源となる基本的な機能単位の蓄電池。蓄電池は,1個又は
複数の単電池から構成され,蓄電池を構成する単電池の数をnと表記する。
3.3
モノブロック電池 (monobloc battery)
正負極板,電解液,端子又は中間接続体,及び適切なセパレータを組み立てて収納するように設計した
独立の単電池室を,複数個電気的に接続した1個の蓄電池。
3.4
公称電圧 (nominal voltage)
蓄電池電圧の表示に用いる電圧。鉛蓄電池の公称電圧は,単電池当たり2 Vである。
3.5
放電終止電圧 (final voltage)
放電を打ち切るときの蓄電池の端子電圧。
3.6
20時間率放電電流,I20 (discharge current at the 20 hour discharge rate)
規定の条件下で単電池当たりの放電終止電圧が,1.75 Vになるまで蓄電池を放電したときの放電持続時
間が,20時間になるような放電電流。I20の単位は,アンペア(A)とする。
3.7
1時間率放電電流,I1 (discharge current at the 1 hour discharge rate)
規定の条件下で単電池当たりの放電終止電圧が,1.60 Vになるまで蓄電池を放電したときの放電持続時
間が,1時間になるような放電電流。I1の単位は,アンペア(A)とする。
3.8
20時間率定格容量,C20 (rated capacity at the 20 hour discharge rate)
規定の条件下で蓄電池をI20の放電電流で,単電池当たりの放電終止電圧が1.75 Vになるまで放電した
ときに取り出せる製造業者によって定められた電気量。C20の単位は,アンペア時(Ah)とする。

――――― [JIS C 8702-1 pdf 6] ―――――

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3.9
1時間率定格容量,C1 (rated capacity at the 1 hour discharge rate)
規定の条件下で蓄電池をI1の放電電流で,単電池当たりの放電終止電圧が1.60 Vになるまで放電したと
きに取り出せる製造業者によって定められた電気量。C1の単位は,アンペア時(Ah)とする。
3.10
実容量,Ca (actual capacity)
蓄電池を決められた放電電流で,決められた放電終止電圧まで放電したときに実際に取り出せる電気量。
Caの単位は,アンペア時(Ah)とする。
3.11
20時間率実容量,Ca20 (actual capacity at the 20 hour discharge rate )
蓄電池をI20の放電電流で,単電池当たりの放電終止電圧が1.75 Vになるまで放電したときに実際に取
り出せる電気量。Ca20の単位は,アンペア時(Ah)とする。
3.12
1時間率実容量,Ca1 (actual capacity at the 1 hour discharge rate )
蓄電池をI1の放電電流で,単電池当たりの放電終止電圧が1.60 Vになるまで放電したときに実際に取り
出せる電気量。Ca1の単位は,アンペア時(Ah)とする。
3.13
満充電
蓄電池が放電するときに化学反応によって電気エネルギーを生成する物質が,十分に充電された状態。
3.14
高率放電特性 (high rate discharge characteristics)
蓄電池の容量に対して比較的大きな電流で放電を行った場合の放電特性。
3.15
密閉反応効率 (gas recombinating efficiency)
水分解によって発生するガスが負極でのガス吸収反応によって,水に戻る効率。
3.16
制御弁 (vent valve)
定められた内圧を超えると作動し,ガスを放出させるとともに,外気が蓄電池内に流入することを防ぐ弁。
3.17
容量保存特性 (storage characteristics)
蓄電池を長期放置した場合の特性。
3.18
深放電 (deep discharge)
電池の容量の大部分に相当する放電。
3.19
サイクル仕様 (cyclic application)
放電・充電を交互に繰り返す使用方法に基づいた蓄電池の仕様。
3.20
トリクル仕様 (trickle application)
自己放電を補うために負荷から切り離した状態で絶えず微少電流で充電し,停電などの不意の放電に備

――――― [JIS C 8702-1 pdf 7] ―――――

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える常時待機形の使用方法に基づいた蓄電池の仕様。
3.21
浮動仕様 (float application)
整流装置の直流出力に蓄電池と負荷とを並列に接続し,常時蓄電池に一定電圧を加え充電状態を保ち,
同時に整流装置から負荷へ電力を供給し,停電時又は負荷変動時に無瞬断で蓄電池から負荷へ電力を供給
する使用方法に基づいた蓄電池の仕様。
3.22
寿命 (life)
規定の条件で放電及び充電を行い,規定の試験方法で測定した容量が,規定の容量以下に低下したとき
までの放電回数又は経過年数。

4 一般的要求事項

4.1 構造

  蓄電池は,1個の単電池又はモノブロック電池で構成する。単電池は,角形電槽に入れた平面状の極板,
又は円筒形電槽に入れ,ら旋状に巻き付けた一対の極板によって構成する。単電池の電解液は,極板及び
隔離板に吸収することによって,又はゲル状にすることによって固定化する。
蓄電池には,制御弁を取り付け,制御弁は,定められた内圧を超えると作動し,ガスを放出するととも
に,外気が蓄電池内に流入することを防止する。
蓄電池は,水及び電解液を再注入できない構造とする。
蓄電池は,上下逆転した位置で1年間20 ℃±5 ℃及び相対湿度最高80 %で漏液が認められてはならな
い構造とする。また,端子,接続かん,電槽などすべての蓄電池部品は,7.5に規定する電流に耐えなけれ
ばならない。

4.2 機械的強度

  蓄電池は,通常の輸送,取扱い及び使用中に起こる機械的な圧力,振動及び衝撃に耐えなければならない。

4.3 表示事項

  蓄電池には,その表面に,適切な方法で次の項目を表示しなければならない。
a) 形式又は品名
b) 公称電圧
c) 20時間率定格容量
d) 供給者名,製造業者名又はそれらの略号
e) 製造年月又はその略号
f) リサイクルマーク(IEC 61429参照)
機能特性値又は規定値が,箇条5に規定する数値と相違する場合は,これらの数値を蓄電池とともに表
示しなければならない。
推奨充電電圧又は充電電流,20時間率定格容量以外の定格容量,蓄電池質量などの追加データを,適切
な方法で蓄電池とともに提供しなければならない。

4.4 極性表示

  蓄電池には,端子に隣接するふたの上に正極記号(+)及び負極記号(−)によって両端子の極性表示を行う
(IEC 60417の図示記号5005及び5006による。)。蓄電池に接続されたリード線の色で両端子の極性表示
を行う場合は,JIS C 0446に従う。

――――― [JIS C 8702-1 pdf 8] ―――――

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なお,正極は赤,負極は黒が望ましい。

5 機能特性及び規定要求事項

5.1 容量

  容量は,次のa)若しくはb)のいずれか又は両方を,受渡当事者間の協議によって選択する。
a) 20時間率実容量Ca20 7.1 a)によって試験を行ったとき,充放電5サイクル以内に20時間率実容量Ca20
は,20時間率定格容量C20以上に達しなければならない。
b) 1時間率実容量Ca1 7.1 b)によって試験を行ったとき,充放電5サイクル以内に1時間率実容量Ca1
は,1時間率定格容量C1以上に達しなければならない。

5.2 高率放電特性

  7.2によって試験を行ったとき,充放電5サイクル以内に,放電持続時間は,27分以上に達しなければ
ならない。

5.3 サイクル寿命

  7.3によって試験を行ったとき,サイクル数は,200回以上とする。

5.4 容量保存特性

  7.4によって試験を行ったとき,保存期間経過後の20時間率実容量は,保存前の20時間率実容量の75 %
以上とする。

5.5 耐電流特性

  製造業者によって指示がない場合,7.5によって試験を行ったとき,放電持続時間は,150秒以上とし,
また,蓄電池に変形,その他の損傷があってはならない。

5.6 深放電後の充電受入れ特性

  7.6によって試験を行ったとき,20時間率実容量Ca20が20時間率定格容量C20の75 %以上とする。

5.7 トリクル寿命

  7.7によって試験を行ったとき,7.7 f)に規定する容量以下に低下するまでの経過期間は,2年以上とす
る。

5.8 40 ℃でのトリクル寿命

  7.8によって試験を行ったとき,7.8 f)に規定する容量以下に低下するまでの経過期間は,260日以上と
する。

5.9 ガス放出特性

  ガス放出特性は,次のa)又はb)のいずれかを受渡当事者間の協議によって選択する。
a) ガス放出特性I 7.9.1によって定電圧試験で試験を行ったとき,単電池及び20時間率定格容量当たり
のガス放出量は,0.05 mL/h以下とする。
b) ガス放出特性II 7.9.2によって定電流充電で試験を行ったとき,密閉反応効率は,90 %以上とする。

5.10 密閉機能特性

  密閉機能特性は,次による。
a) 制御弁作動 7.10.1によって試験を行ったとき,制御弁作動圧は,0.98 kPa196.1 kPaとする。
b) 耐漏液特性 7.10.2によって試験を行ったとき,蓄電池にJIS C 8702-2の表1及び表2に示す寸法範
囲を超えるような変形,ひび割れ又は漏液があってはならない。

5.11 耐振動特性

  蓄電池は,7.11によって試験を行ったとき,蓄電池にJIS C 8702-2の表1及び表2に示す寸法範囲を超

――――― [JIS C 8702-1 pdf 9] ―――――

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えるような変形,ひび割れ又は漏液がなく,蓄電池の電圧は,公称電圧以上とする。

5.12 耐衝撃特性

  蓄電池は,7.12によって試験を行ったとき,蓄電池にJIS C 8702-2の表1及び表2に示す寸法範囲を超
えるような変形,ひび割れ又は漏液がなく,蓄電池の電圧は,公称電圧以上とする。

6 一般試験条件

6.1 抜取り及び供試用蓄電池の準備

  すべての試験は,製造後6か月以内の蓄電池について行う。ただし,長期使用後の劣化を評価するため
の実容量の再測定試験は除く。
蓄電池は,次の方法によって充電したとき,この規格の試験目的に対して満充電されたものとみなす。
a) 定電圧によって充電する場合 次のいずれかの方法で行う。ただし,製造業者が推奨する充電方法が
示されている場合は,それに従う。
1) 周囲温度25 ℃±2 ℃において,式(1)で示す充電電圧によって,16時間,又は電流値が連続2時間
以上0.1×I20を超えて変動しなくなるまで充電する。
Uc .235 (1)
ここに, Uc : 充電電圧 (V)
n : 単電池数
2) 周囲温度25 ℃±2 ℃において,最大充電電流を式(2)で示す値に設定し,式(1)で示す充電電圧によ
って16時間,又は電流値が連続2時間以上0.1×I20を超えて変動しなくなるまで充電する。
Imax 6I20 (2)
ここに, Imax : 最大充電電流 (A)
I20 : 20時間率放電電流 (A)
b) 定電流によって充電する場合 周囲温度25 ℃±2 ℃において,2×I204×I20の一定電流で行う。充
電の完了は,充電電気量が放電電気量の110 %150 %に達したとき,又は充電中の蓄電池の電圧が
n×2.4 Vに達した後,0.25×C200.5×C20の充電電気量になるまで,充電したときとする。ただし,
製造業者が推奨する充電方法が示されている場合は,それに従う。

6.2 計測機器

6.2.1  電気的測定機器
電気的測定機器は,次による。
a) 計測計器の範囲 使用計器は,電圧値及び電流値を計測できるものとする。これらの計器の目盛及び
測定方法は,各試験において定められた精度を保持できるように選択する。
計測計器は,測定値の有効数字3けたが読み取れなければならない。
b) 電圧の測定 電圧の測定には,JIS C 1102-2に規定する階級0.5級又はこれと同等以上の精度をもつ計
器を用いる。使用電圧計の内部抵抗は,10 kΩ/V以上とする。
c) 電流の測定 電流の測定には,JIS C 1102-2に規定する階級0.5級又はこれと同等以上の精度をもつ計
器を用いる。電流計,抵抗及びリード線の全構成部分は,階級0.5級又はそれ以上とする。
6.2.2 温度の測定
温度の測定には,JIS B 7411に規定する許容差が±1 ℃の温度計又はこれと同等以上の精度をもつ温度

――――― [JIS C 8702-1 pdf 10] ―――――

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JIS C 8702-1:2009の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61056-1:2002(MOD)

JIS C 8702-1:2009の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8702-1:2009の関連規格と引用規格一覧