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C 9300-1 : 2020
表1−過電圧カテゴリーIIIに対する最小空間距離
公称交流実効値 基礎絶縁又は補助絶縁 強化絶縁
電圧又は直流電 定格インパル 交流試験 汚染度 定格インパル 交流試験 汚染度
圧から得られる ス試験電圧 電圧 2 3 4 ス試験電圧 電圧 2 3 4
電源ラインと中 (ピーク値)(実効値) 空間距離 (ピーク値)(実効値) 空間距離
性点との間の電 V V mm V V mm
圧(実効値)a)
V
50以下 800 566 0.2 0.8 1.6 1 500 1 061 0.5 0.8 1.6
50超 100以下 1 500 1 061 0.5 2 500 1 768 1.5
100超 150以下 2 500 1 768 1.5 4 000 2 828 3
150超 300以下 4 000 2 828 3 6 000 4 243 5.5
300超 600以下 6 000 4 243 5.5 8 000 5 657 8
600超 1 000以下 8 000 5 657 8 12 000 8 485 14
注記1 表示値は,JIS C 60664-1:2009の表F.1及び表F.2に示す。
注記2 他の汚染度及び過電圧カテゴリについては,JIS C 60664-1参照。
注記3 単巻変圧器が入力回路に接続される場合及び溶接電源の一部として使用する場合,入力電圧によって空間
距離を決める。
注a) 附属書A参照。
接触可能な非導電性表面の空間距離の決定において,このような表面,つまりJIS C 0920で規定する検
査プローブが触れることができる箇所は,全て金属はくで覆われているとみなす。
空間距離に,補間は認めない。
一次入力端子は,E.2による。
過電圧制限素子(例えば,金属酸化バリスタ)で保護された溶接電源の部品(例えば,電気回路又は部
材)の間の空間距離は,過電圧カテゴリIに従って定格を定めてもよい(JIS C 60664-1参照)。
表1の値は,変圧器などによって入力回路から分離されている溶接電源内の溶接回路及び制御回路にも
適用する。
制御回路が直接入力回路に接続されている場合は,入力電圧に対する値を適用する。
適合性は,JIS C 60664-1:2009の6.2の測定,又はそれが不可能な場合,表1に示す電圧を使用したイン
パルス試験によって確認する。
インパルス試験においては,出力波形が1.2/50 μsで,出力インピーダンスが500 Ω未満のインパルス発
生器を使用し,表1に示す定格電圧で,各々の極性に対して3回以上のインパルス電圧を,1秒以上の間
隔で印加する。
代替試験として,表1に示す交流試験電圧を使用し,3サイクルの間電圧を印加するか,又は,定格イ
ンパルス電圧に等しいリップルのない直流電圧を10 msの間に3回,各々の極性に印加してもよい。
6.1.3 沿面距離
基礎絶縁又は補助絶縁の最小沿面距離は,表2による。
二重絶縁の沿面距離は,二重絶縁を構成する基礎絶縁及び補助絶縁の合計の値とする。
強化絶縁の沿面距離は,基礎絶縁で決められた値の2倍にしなければならない。
絶縁材料の接近可能な表面,すなわち,JIS C 0920による検査プローブで触れることができる部分まで
の沿面距離を決める場合に,その部分は全て金属はくで覆われているとみなす。
沿面距離は,表2の各行の最大定格電圧に対して示される。これより低い中間の定格電圧の場合は,沿
面距離の補間が認められる。
――――― [JIS C 9300-1 pdf 21] ―――――
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一次入力端子は,E.2による。
表2の値は,変圧器などによって入力回路から分離している溶接電源内の溶接回路及び制御回路にも適
用する。
沿面距離は,その沿面距離に伴って存在する空間距離未満にはできない。したがって,許容最短沿面距
離は,要求される空間距離に等しくなる。
制御回路が直接入力回路に接続されている場合は,入力電圧に対する値を適用する。
適合性は,JIS C 60664-1:2009の6.2に従う距離の測定によって確認する。
表2−最小沿面距離
動作電圧 基礎絶縁又は補助絶縁
(実効値) mm
V プリント配線材料 汚染度
汚染度
1 2 1 2 3
a) b) a)
材料グループ 材料グループ
I II III I II III
10 0.025 0.04 0.08 0.4 1
12.5 0.09 0.42 1.05
16 0.1 0.45 1.1
20 0.11 0.48 1.2
25 0.125 0.5 1.25
32 0.14 0.53 1.3
40 0.16 0.56 0.8 1.1 1.4 1.6 1.8
50 0.18 0.6 0.85 1.2 1.5 1.7 1.9
63 0.04 0.063 0.2 0.63 0.9 1.25 1.6 1.8 2
80 0.063 0.1 0.22 0.67 0.95 1.3 1.7 1.9 2.1
100 0.1 0.16 0.25 0.71 1 1.4 1.8 2 2.2
125 0.16 0.25 0.28 0.75 1.05 1.5 1.9 2.1 2.4
160 0.25 0.4 0.32 0.8 1.1 1.6 2 2.2 2.5
200 0.4 0.63 0.42 1 1.4 2 2.5 2.8 3.2
250 0.56 1 0.56 1.25 1.8 2.5 3.2 3.6 4
320 0.75 1.6 0.75 1.6 2.2 3.2 4 4.5 5
400 1 2 1 2 2.8 4 5 5.6 6.3
500 1.3 2.5 1.3 2.5 3.6 5 6.3 7.1 8
630 1.8 3.2 1.8 3.2 4.5 6.3 8 9 10
800 2.4 4 2.4 4 5.6 8 10 11 12.5
1 000 3.2 5 3.2 5 7.1 10 12.5 14 16
1 250 − 4.2 6.3 9 12.5 16 18 20
1 600 5.6 8 11 16 20 22 25
2 000 7.5 10 14 20 25 28 32
2 500 − 10 12.5 18 25 32 36 40
3 200 12.5 16 22 32 40 45 50
4 000 16 20 28 40 50 56 63
5 000 20 25 36 50 63 71 80
6 300 25 32 45 63 80 90 100
8 000 32 40 56 80 100 110 125
10 000 40 50 71 100 125 140 160
――――― [JIS C 9300-1 pdf 22] ―――――
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表2−最小沿面距離(続き)
注記 恒久的に導電性の汚染が存在する場合(汚染度4),JIS C 60664-1によって沿面距離の寸法を規定することは
できない。
注a) 材料グループI,II,IIIa及びIIIb
b) 材料グループI,II及びIIIa
6.1.4 絶縁抵抗
絶縁抵抗は,表3で示す値以上でなければならない。
表3−絶縁抵抗
測定箇所a) 抵抗値 絶縁種別
入力回路と溶接回路との間 5.0 MΩ 二重絶縁又は強化絶縁
溶接回路と保護回路との間 2.5 MΩ 基礎絶縁
入力回路と保護回路との間 2.5 MΩ 基礎絶縁
クラスIIの装置の入力回路と接近可能な表面との間b) 5.0 MΩ 二重絶縁又は強化絶縁
注a) 制御回路は,制御回路が電気的に接続されている回路と一緒に試験する。他の全ての回路から分離された接
近可能な制御回路は,製造業者の指示に従って試験する。
b) 接近可能な非導体表面に対する測定においては,このような表面は,金属はくで覆われているとみなす。
保護導体端子に接続した全ての制御回路又は補助回路は,この試験においては露出導体部分とみなす。
適合性は,室温で,JIS C 1302に規定する500 V絶縁抵抗計又はこれと同等の性能をもつ絶縁抵抗計で,
絶縁抵抗が安定した値を測定することによって確認する。
計測中,トーチは取り外し,半導体電子部品及びそれらの保護装置は短絡してもよい。また,液体冷却
装置は液体なしで試験する。
6.1.5 絶縁耐力
絶縁は,いかなるフラッシオーバ及び絶縁破壊を起こすことなく,次の試験電圧に耐えなければならな
い。
a) 溶接電源の1回目の試験は,表4に示す試験電圧。
b) 同一溶接電源での2回目の試験は,表4に示す値の80 %の試験電圧。
――――― [JIS C 9300-1 pdf 23] ―――――
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表4−絶縁耐力試験電圧
最大定格電圧 交流絶縁耐力試験電圧(実効値)
(実効値)a) V
V
入力a),溶接b) 溶接回路と入力回路
露出導電部と全ての回路との間,及び入力回 溶接回路と入力回路
又は制御b) 回路 路と溶接回路を除く全ての回路との間 を除く全ての回路と との間
保護クラスI 保護クラスII の間
50以下 500 1 000 500 1 000
50超え 220以下 1 100 2 200 1 100 2 200
220超え 450以下 1 875 3 750 1 875 3 750
450超え 700以下 2 500 5 000 2 500 5 000
700超え 1 000以下 2 750 5 500 2 750 5 500
注記1 最大定格電圧は,接地及び非接地の給電システムいずれにも適用する。
注記2 この規格では,制御回路の絶縁耐力試験は,入力回路及び溶接回路は別として,きょう体(外箱)に出入
する全ての回路に適用する。
注a) 中間の値に対しては,220 V450 Vを除き,全ての入力電源系統(入力回路)において,試験電圧の補間が
認められる。また,三相3線式一相接地の全ての装置も補間が認められる(附属書A参照)。
b) 中間の値に対しては,溶接回路及び制御回路は補間が認められる。
交流試験電圧は,周波数がほぼ50 Hz又は60 Hzで,最大値が実効値の1.45倍を超えない適正な正弦波
とする。
絶縁耐力試験装置の過負荷トリップの最大許容設定電流は,100 mAとする。試験装置の高電圧変圧器は,
トリップ電流までの規定電圧を印加できるものとする。トリップは,フラッシオーバ又は絶縁破壊とみな
す。
注記 作業者の安全のため,絶縁耐力試験装置の過負荷トリップ電流のセット値は,10 mA以下が一
般的である。
代替試験として,実効試験電圧の1.4倍の直流試験電圧を印加してもよい。
構成部材又は部分組立品が,次のa),b) 又はc) のいずれかを満足する場合は,切り離し又は短絡をし
てもよい。
a) 構成部材又は部分組立品がこの規格の試験電圧よりも低い電圧に規定する関連規格によって設計さ
れ,かつ,試験される場合。これらの構成部材又は部分組立品が,入力回路と溶接回路との間に接続
されておらず,かつ,それらの分離及び短絡によって回路の試験を妨げない場合。
例 ファンモータ及びポンプモータ。
b) 構成部材又は部分組立品が入力回路又は溶接回路に完全に組み込まれており,かつ,それらの部品の
分離が回路の試験を妨げない場合。
例 電気回路
c) 入力回路又は溶接回路とあらゆる露出導電性部品との間に接続されている干渉抑制回路網又は保護コ
ンデンサが,関連規格に適合している場合。
保護導体端子に接続する制御回路は,試験中外してはならない。それらは露出導電性部品として試験す
る。
試験電圧は,製造業者の裁量によって最大値まで徐々に上昇させてもよい。
入力回路と溶接回路との間の試験電圧の替わりに,入力回路,露出導電部及び溶接回路の間に,試験電
圧を同時に加えてもよい。附属書Bに,その例を示す。
――――― [JIS C 9300-1 pdf 24] ―――――
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C 9300-1 : 2020
エンジン駆動式の溶接電源は,これと同じ試験に耐えなければならない。
適合性は,次の時間,試験電圧を印加することによって確認する。
d) 60秒間(形式試験)
e) 5秒間(定常試験)
f) 1秒間(試験電圧を20 %増加した定常試験)
6.2 定常作業における電撃からの保護(直接接触)
6.2.1 きょう体(外箱)による保護
室内使用として設計した溶接電源は,最小限,JIS C 0920の試験手順及び条件を用いたIP21Sの保護等
級をもたなければならない。
屋外使用として設計した溶接電源は,最小限,JIS C 0920の試験手順及び条件を用いたIP23Sの保護等
級をもたなければならない。
保護等級IP23Sの溶接電源は屋外に設置できるが,降雨保護が施されていない限り降雨中の使用は意図
していない。
きょう体(外箱)は,適切な排水処理のできる構造でなければならない。水が入った場合でも,装置の
正しい動作を妨げたり,安全性を損なってはならない。きょう体(外箱)に入った水の量は制限しない。
溶接回路の接続は,11.4.1に規定するように保護しなければならない。
溶接電源の遠隔制御は,JIS C 0920の試験手順及び条件を用いたIP2Xの最小限の保護等級をもたなけ
ればならない。
適合性は,次の試験によって確認する。
溶接電源は,通電しないで適切な防水試験を行う。試験後すぐに,溶接電源を安全な場所に移動して,
5.4 g) に示す絶縁抵抗試験及び5.4 h) に示す絶縁耐力試験を行う。
6.2.2 コンデンサ
溶接電源の部品として,入力線又は溶接電流を供給する変圧器の巻線間に接続する個々のコンデンサは,
次を満足しなければならない。
a) 1個当たり1リットル以上の可燃液体を含まない。
b) 通常の使用中に,内部の液体が漏えいしない。
c) 溶接電源のきょう体(外箱)内,又はこの規格の関連要求事項を満足する他のきょう体(外箱)内に
収める。
適合性は,目視検査によって確認する。
コンデンサは,短絡などの故障によって,溶接電源に危険な電気的破壊を起こす又は火災を起こす原因
になってはならない。
適合性は,次の試験によって確認する。
溶接電源は,無負荷,定格入力電圧で,最大定格入力の200 %以下の定格をもつ入力ヒューズ又は遮断
器を溶接電源の入力側に外付けして,次のいずれかの状態になるまで,全部又は一部のコンデンサを短絡
して運転する。
d) 溶接電源内のヒューズ又は過電流装置が動作する(働く)。
e) 入力回路ヒューズ又は遮断器が開放する。
f) 溶接電源の入力回路構成部品が,7.3で許容する値よりも高くない定常温度になる。
過度の加熱又は溶融が生じたときは,溶接電源が,9.1のa) の試験条件において,9.1のc) 及びd) の
要求事項を満足しなければならない。
――――― [JIS C 9300-1 pdf 25] ―――――
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JIS C 9300-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60974-1:2017(MOD)
JIS C 9300-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.160 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け > 25.160.30 : 溶接設備
JIS C 9300-1:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0365:2007
- 感電保護―設備及び機器の共通事項
- JISC0445:1999
- 文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC0922:2002
- 電気機械器具の外郭による人体及び内部機器の保護―検査プローブ
- JISC1102-2:1997
- 直動式指示電気計器 第2部:電流計及び電圧計に対する要求事項
- JISC1302:2018
- 絶縁抵抗計
- JISC3663-6:2007
- 定格電圧450/750V以下のゴム絶縁ケーブル―第6部:アーク溶接電極ケーブル
- JISC60664-3:2019
- 低圧系統内機器の絶縁協調―第3部:汚損保護のためのコーティング,ポッティング及びモールディングの使用
- JISC60695-11-10:2015
- 耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
- JISC61558-1:2019
- 変圧器,リアクトル,電源装置及びこれらの組合せの安全性―第1部:通則及び試験
- JISC61558-2-4:2012
- 入力電圧1 100V以下の変圧器,リアクトル,電源装置及びこれに類する装置の安全性―第2-4部:絶縁変圧器及び絶縁変圧器を組み込んだ電源装置の個別要求事項及び試験
- JISC61558-2-6:2012
- 入力電圧1 100V以下の変圧器,リアクトル,電源装置及びこれに類する装置の安全性―第2-6部:安全絶縁変圧器及び安全絶縁変圧器を組み込んだ電源装置の個別要求事項及び試験
- JISC9300-7:2017
- アーク溶接装置―第7部:トーチ
- JISZ8210:2017
- 案内用図記号