JIS C 9612:2013 ルームエアコンディショナ | ページ 2

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3.8
補助暖房用電熱装置
ヒートポンプと同時に用いて暖房を行う電熱装置。後取付けが可能なものを含む。
3.9
温度過昇防止装置
異常な温度上昇を生じたとき,自動的に回路を開いたり,機器又はその機器の一部の温度を制御したり
し,かつ,動作設定値が固定の装置。温度ヒューズを含む。
3.10
過負荷保護装置
電動機の焼損防止のために,電流,負荷などが異常に増大したとき,自動的に回路を開いたり,閉じた
りし,かつ,動作設定値が固定の装置。
3.11
自動温度調節器
温度に感応する装置で,動作温度を固定又は調整して通常の使用状態で自動的に回路の開閉を行うこと
によって,回路の電流を減少させ,ルームエアコン又はルームエアコンの一部の温度をある範囲内に保つ
もの。
3.12
回転数制御形ルームエアコン
圧縮機の回転数を負荷の軽重によって一定の範囲で3段階以上又は連続的に変化させることができるル
ームエアコン。
3.13
通年エネルギー消費効率
ルームエアコンが,冷房期間及び暖房期間を通じて室内側空気から除去する熱量及び室内側空気に加え
る熱量の総和と,同期間内に消費する電力量の総和との比。
なお,冷房期間エネルギー消費効率,暖房期間エネルギー消費効率及び通年エネルギー消費効率を総称
して,期間エネルギー消費効率という。

4 種類

  ルームエアコンの種類は,機能,ユニットの構成,凝縮器(冷房運転のとき)の冷却方式,定格冷房能
力,定格暖房能力及び安全性能の要求事項によって区分し,次による。
a) 機能による種類 機能による種類は,次による。
1) 冷房専用
2) 冷房・暖房(ヒートポンプ及びヒートポンプ・補助暖房用電熱装置併用)兼用1) 2)
3) 冷房・電熱装置暖房兼用
注1) 暖房用電熱装置を切り換えて,補助暖房用電熱装置としてヒートポンプと併用して使用す
るものを含む。
2) 暖房がヒートポンプだけのときは,冷房・ヒートポンプ暖房兼用又は冷房・ヒートポンプ
式としてもよい。
b) ユニットの構成による種類 ユニットの構成による種類は,次による。
1) 一体形

――――― [JIS C 9612 pdf 6] ―――――

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2) 分離形
c) 凝縮器(冷房運転のとき)の冷却方式による種類 凝縮器(冷房運転のとき)の冷却方式による種類
は,次による。
1) 空冷式
2) 水冷式
d) 定格冷房能力による種類(単位 : kW) 定格冷房能力による種類は,次による。
1.0 1.1 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.5 2.8
3.2 3.6 4.0 4.5 5.0 5.6 6.3 7.1 8.0 9.0
10.0
e) 定格暖房標準能力による種類(単位 : kW) 定格暖房標準能力による種類は,次による。
1.6 1.8 2.0 2.2 2.5 2.8 3.0 3.2 3.4 3.6
3.8 4.0 4.2 4.5 4.8 5.0 5.3 5.6 6.0 6.3
6.7 7.1 7.5 8.0 8.5 9.0 9.5 10.0 10.6 11.2
11.8 12.5 13.2 14.0 15.0 16.0 17.0 18.0
f) 定格暖房低温能力による種類(単位 : kW) 定格暖房低温能力による種類は,0.1 kW単位とする。
g) 安全性能の要求事項による種類 タイプA及びタイプBは,個別に適用し,部分的に併用してはなら
ない。
安全性能の要求事項による種類は,次による。
1) タイプA この規格の本体及び/又は附属書Eで規定するルームエアコンを,タイプAという。
2) タイプB 安全性能の要求事項としてJIS C 9335-2-40を適用するルームエアコンを,タイプBとい
い,附属書A及び/又は附属書Fに規定する。

5 定格電圧及び定格周波数

  ルームエアコンの定格電圧は,単相交流300 V以下又は三相交流300 V以下とし,定格周波数は50 Hz,
60 Hz又は50/60 Hz共用とする。

6 運転性能

6.1 冷媒漏れ

  冷媒漏れは,8.1.2の方法によって試験を行ったとき,冷媒回路各部に,冷媒漏れがあってはならない。

6.2 冷房能力

  冷房能力は,8.1.3の方法によって試験を行ったとき,製造業者が指定する定格冷房能力の97 %以上と
する。

6.3 冷房消費電力

  冷房消費電力は,8.1.4の方法によって試験を行ったとき,製造業者が指定する定格冷房消費電力の103 %
以下とする。

6.4 暖房能力

  暖房能力は,8.1.5の方法によって試験を行ったとき,製造業者が指定する定格暖房標準能力及び定格暖
房低温能力のそれぞれ97 %以上とする。

6.5 暖房消費電力

  暖房消費電力は,8.1.6の方法によって試験を行ったとき,製造業者が指定する定格暖房標準消費電力及

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び定格暖房低温消費電力のそれぞれ103 %以下とする。

6.6 電熱装置の消費電力

  電熱装置をもつルームエアコンの場合,8.1.7の方法によって試験を行ったとき,8.1.7のa)   d)ごとに電
熱装置が消費する電力の許容差は,それぞれ機器に表示した定格消費電力に対し,次による。
a) 20 W以下のルームエアコンは,+20 %以下。
b) 20 Wを超え100 W以下のルームエアコンは,±15 %。
c) 100 Wを超え1 kW以下のルームエアコンは,±10 %。
d) 1 kWを超えるルームエアコンは,−10 %5 %。

6.7 冷房過負荷性能

  冷房過負荷性能は,8.1.8の方法によって試験を行ったとき,JIS B 8615-1の5.2(冷房過負荷試験)に適
合しなければならない。

6.8 冷房低温性能及び氷結通風妨害

  冷房低温性能及び氷結通風妨害は,8.1.9の方法によって試験を行ったとき,JIS B 8615-1の5.3(冷房低
温試験及び氷結通風妨害試験)に適合しなければならない。

6.9 氷結滴下性能

  氷結滴下性能は,8.1.10の方法によって試験を行ったとき,JIS B 8615-1の5.4(氷結滴下試験)に適合
しなければならない。

6.10 凝縮水処理及び露付き

  凝縮水処理及び露付きは,8.1.11の方法によって試験を行ったとき,JIS B 8615-1の5.5(凝縮水処理及
び露付き試験)に適合しなければならない。また,試験後の絶縁抵抗の値は1 MΩ以上で,かつ,耐電圧
は,7.3の規定に適合しなければならない。

6.11 暖房過負荷性能

  暖房過負荷性能は,8.1.12の方法によって試験を行ったとき,JIS B 8615-1の6.2(暖房過負荷試験)に
適合しなければならない。ただし,補助暖房用電熱装置は,運転を停止しても差し支えない。

6.12 自動除霜性能

  ルームエアコンが自動除霜装置を備え,かつ,空気を熱源としてヒートポンプ暖房を行う場合,自動除
霜性能は,8.1.13の方法によって試験を行ったとき,JIS B 8615-1の6.4(自動除霜試験)に適合しなけれ
ばならない。

6.13 騒音

  騒音[A特性音響パワーレベル(LWA)]は,8.1.14の方法によって試験を行ったとき,その値は,表1
の値以下で,かつ,表示した定格騒音に対し+2 dB以下とする。
表1−騒音(A特性音響パワーレベル)
単位 dB
定格冷房能力 室外側
室内側
kW 一体形 分離形
2.5以下 65 70 65
2.8以上 4.0以下 70 75 70
4.5以上 75 80 75

6.14 通年エネルギー消費効率

  通年エネルギー消費効率は,附属書Bによって試験を行い算出した値が,表10によって表示した通年

――――― [JIS C 9612 pdf 8] ―――――

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エネルギー消費効率の値以上とする。

7 安全性能

7.1 温度

  冷房運転及び暖房運転での各部の温度は,8.2.1の方法によって試験を行ったとき,表2に示す値以下で,
かつ,その他の箇所に異常な熱が生じてはならない。ただし,8.2.1 b)及び8.2.1 c)の試験を行ったとき,表
2の外郭で人が容易に触れるおそれがある箇所(発熱部の保護枠及び温風出口を除く。)の温度は125 ℃以
下で,かつ,試験品を置く木台の表面の温度は80 ℃以下でなければならない。
表2−温度限度
単位 ℃
測定箇所 温度
合成樹脂絶縁のもの 140
全密閉形圧縮機用電動機
その他のもの 130
耐熱クラスAのもの 100

線 耐熱クラスEのもの 115
その他のもの 耐熱クラスBのもの 125(120)a)
耐熱クラスFのもの 150(140)a)
耐熱クラスHのもの 170(165)a)
電動機の外郭 150
セレン製のもの 75
ゲルマニウム製のもの
整流体(電源回路に用いるものに限る。) 60
シリコン製のもの 135
ヒューズクリップとヒューズとの接触部 90
金属製のもの,陶磁器製のもの及びガラス製のもの 55
使用中に人が操作する取っ手
その他のもの 70
金属製のもの,陶磁器製のもの及びガラス製のもの 60
スイッチなどのつまみ及び押しボタン
その他のもの 75
金属製のもの,陶磁器製のもの及びガラス製のもの 55
人が触れて使用するもの
その他のもの 70

郭 金属製のもの,陶磁器製のもの及びガラス製のもの
人が容易に触れるおそれがあるもの(発 85
熱部の保護枠及び温風出口を除く。)
その他のもの 100
人が容易に触れるおそれがないもの 100
試験品を置く木台の表面 95
注a) 括弧内の数値は,回転機の巻線に適用する。

7.2 絶縁抵抗

  絶縁抵抗は,8.2.2の方法によって試験を行ったとき,その値は1 MΩ以上でなければならない。

7.3 耐電圧

  耐電圧は,8.2.3の方法によって試験を行ったとき,これに耐えなければならない。

7.4 始動電流

  単相のルームエアコンの場合,始動電流は,8.2.4の方法によって試験を行ったとき,その値は,箇条11
の規定によって表示した値以下でなければならない。ただし,表示がないルームエアコンは,単相100 V
の場合45 A以下,単相200 Vの場合60 A以下でなければならない。

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7.5 注水絶縁性能

  注水絶縁性能は,ルームエアコンの室外に出る部分について,8.2.5の方法によって試験を行ったとき,
絶縁抵抗の値は1 MΩ以上で,かつ,耐電圧は7.3の規定に適合しなければならない。

7.6 異常

  異常は,8.2.6の各方法によって試験を行ったとき,火災の危険性,及び安全性を損なう機械的損傷がな
く,機能による種類ごとに次に適合し,試験後の絶縁抵抗の値は0.1 MΩ以上で,かつ,耐電圧は7.3の規
定に適合しなければならない。
a) 冷房専用のルームエアコンは,8.2.6 a)の方法によって試験を行ったとき,送風用電動機及び圧縮機の
外郭の表面の温度は150 ℃以下で,かつ,送風用電動機の巻線の耐熱クラス及び温度限度は表3の値
以下とする。
表3−送風用電動機の巻線の耐熱クラス及び温度限度
単位 ℃
送風用電動機の保護装置の種類 巻線の耐熱クラス
A E B F H
インピーダンス保護の場合 150 165 175 190 210
保護装置が付いて 最初の1時間(最大値) 200 215 225 240 260
いる場合 1時間以後(最大値) 175 190 200 215 235
1時間以後(相加平均値) 150 165 175 190 210
b) 冷房・暖房兼用のルームエアコンは,8.2.6 b)の方法によって試験を行ったとき,送風用電動機及び圧
縮機の外郭の表面の温度は150 ℃以下で,かつ,送風用電動機の巻線の温度は表3の値以下とする。
c) 補助暖房用電熱装置をもつ冷房・暖房兼用のルームエアコンは,8.2.6 b)の方法によって試験を行った
とき,b)の規定に適合し,かつ,8.2.6 c)の方法によって試験を行ったとき,発熱部の保護枠及び温風
出口を除くルームエアコンの外郭の表面,及び木台の表面の温度は150 ℃以下とする。
d) 冷房・電熱装置暖房兼用のルームエアコンは,8.2.6 a)の方法によって試験を行ったとき,a)の規定に
適合し,かつ,8.2.6 d)の方法によって試験を行ったとき,発熱部の保護枠及び温風出口を除くルーム
エアコンの外郭の表面,及び木台の表面の温度は150 ℃以下とする。

7.7 構造

7.7.1  構造一般
構造は,次に適合しなければならない。
a) 通常の使用状態で危険が生じるおそれがなく,形状が正しく,組立が良好で,かつ,動作が円滑でな
ければならない。
b) 遠隔操作機構をもつルームエアコンは,器体のスイッチ,コントローラなどの操作以外で回路の閉路
を行えない。
c) 据付工事又は配管工事を伴わないで床に置いて用い,かつ,器体の質量が40 kg以下のルームエアコ
ンは,通常の使用状態で電熱装置を備えていないものは10°,電熱装置を備えているものは15°の角
度で,傾斜させたときに転倒しない。ただし,底面を除く器体のあらゆる位置から,100 Nの力を加
えたときに転倒しないものは除く。
d) 造営材に取り付けて用いるルームエアコンは,容易に,かつ,堅固に取付けができる。
e) 金属製の蓋又は箱のうち,スイッチが開閉したときアークが達するおそれがある場合には,耐アーク
性の電気絶縁物を施す。

――――― [JIS C 9612 pdf 10] ―――――

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