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f) 吸湿することによって,部品の燃焼,充電部の露出などの危険が生じるおそれがある部分には,防湿
処理を施す。
g) 通常の使用状態で,人が触れるおそれがある可動部分は,容易に触れるおそれがないように適切な保
護枠又は保護網を取り付ける。ただし,機能上可動部分を露出して用いることがやむを得ないルーム
エアコンの可動部分及び可動部分に触れたときに感電,傷害などの危険が生じるおそれがないものは
除く。
h) 器体の一部を取付け又は取外しするルームエアコンは,その動作が容易に,確実に,かつ,安全にで
きる。
i) 使用者が操作するスイッチには,スイッチの開閉操作又は開閉状態を文字,記号又は色によって見や
すい箇所に表示する。
j) 外郭は,質量が0.25 kgで,ロックウェル硬さHR R100の硬さに表面をポリアミド加工した半径が10
mmの球面をもつおもりを,20 cmの高さから垂直に1回落としたとき,又は図2に示す衝撃試験機
で0.5 N・m±0.05 N・mの衝撃力を1回加えたときに,感電,火災などの危険が生じるおそれがあるひ
び,割れ,その他の異常が生じてはならない。ただし,器体の外面に露出している表示灯,ヒューズ
ホルダ,その他これらに類するもの及びそれらの保護カバーで,表面積が4 cm2以下で,かつ,器体
の外郭の表面から10 mm以上突き出していないものを除く。
k) 器体から分離されている制御装置(通常の使用状態で壁,柱などに固定するものを除く。)は,コンク
リートの床上に置いた厚さが30 mmの表面が平らなラワン板の中央部に70 cmの高さから3回落とし
たとき,感電,火災などの危険が生じるおそれがない。
l) 極性が異なる充電部相互間,又は充電部と人が触れるおそれがある非充電金属部との間の,せん(尖)
頭電圧が600 Vを超える部分は,その近傍又は外郭の見やすい箇所に容易に消えない方法で“高電圧
注意”などの表示を行う。
m) 透光性若しくは透視性を必要とするもの,又は機能上,可とう性,機械的強度などを必要とするもの
を除いて,合成樹脂製の外郭をもつルームエアコンは,その外郭の外面の9 cm2以上の正方形の平面
部分(外郭に9 cm2以上の正方形の平面部分がないものは,原厚のまま一辺の長さが3 cmの正方形に
切り取った試験片)を水平面に対して約45°に傾斜させた状態で,その平面部分の中央部に,ノズル
の内径が0.5 mmのガスバーナの空気口を閉じた状態で燃焼させた長さ約20 mmの炎の先端を,垂直
下から5秒間当て,炎を取り去ったとき,燃焼しない。
n) 電子管,コンデンサ,半導体素子,抵抗器などをもつ回路は,次の試験を行ったとき,その回路に接
続した部品が燃焼しない。ただし,その回路に接続している一つの部品が燃焼した場合に,その他の
部品が燃焼するおそれがないもの,及び7.7.2 b)の規定に適合する場合は除く。
1) 電子管,表示灯などは,ヒータ又はフィラメント端子を開放した状態で,その他の端子相互間を短
絡する。
2) 絶縁変圧器の二次側の回路,整流後の回路などに用いるコンデンサ,変圧器,巻線,その他これに
類するものは,端子相互間を短絡又は開放する。
3) 半導体素子(正特性サーミスタを除く。)は,端子相互間を短絡又は開放する。
4) 抵抗器及び正特性サーミスタは,端子間を開放する。また,端子相互間のせん頭電圧が2.5 kVを超
えるものは,端子間を短絡する。
5) 次の場合を除いて,1)4)の試験で短絡又は開放したとき,直流500 V絶縁抵抗計によって測定し
た充電部と,地絡故障時に充電するおそれがある非充電金属部又は人が触れるおそれがある非金属
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部の表面との絶縁抵抗は,0.1 MΩ以上とする。
− 対地電圧及び線間電圧が,交流の場合は30 V以下,直流の場合は45 V以下。
− 商用周波数以上の周波数において感電の危険が生じるおそれがない場合,1 kΩの抵抗器を大地
との間及び線間に接続したときに,その抵抗に流れる電流が1 mA以下。
o) 電装部の近傍(50 mm未満)に充する保温材,断熱材などは,難燃性でなければならない。ただし,
保温材,断熱材などが燃焼した場合に感電,火災などの危険が生じるおそれがないものは除く。
p) 使用中著しい振動及び騒音がなく,安全に動作する。
q) 圧縮機用電動機及び定格出力が0.2 kWを超える電動機には,電動機焼損防止用の過負荷保護装置を付
ける。
r) 電熱装置によって暖房及び加湿を行うルームエアコンは,送風機回路が開路の状態で,電熱装置回路
を閉路することができない構造とするか,又は送風機及び電熱装置のスイッチが同時に点滅できる構
造とする。ただし,自動的時間遅れ機構をもつもの,及び送風機回路が開路の状態で電熱装置に通電
したとき温度上昇によって火災などの危険が生じるおそれがないものは除く。さらに,加湿装置の容
器に水が入っていない状態で,電熱装置の回路を閉路することができない構造とする。ただし,容器
に水が入っていない状態で,電熱装置に通電したとき温度上昇によって火災などの危険が生じるおそ
れがないものは除く。
s) 危険が生じるおそれがあるルームエアコンは,危険が生じる前に確実に動作する温度過昇防止装置,
過負荷保護装置などを取り付ける。この場合,これらの装置は,通常の使用状態で動作してはならな
い。
t) 冷媒回路から冷凍機油又は冷媒が漏れるおそれがない。
u) 冷媒圧力が加わる圧縮機,容器,熱交換器,弁などの部品は,設計圧力の1.5倍の圧力に耐える。
v) 圧縮機の吐出部には,高圧遮断装置又は安全弁を取り付ける。ただし,空冷式凝縮器の通風装置が圧
縮機と連動されているか,又は自然対流で放熱が十分に行われるように設計されており,過負荷保護
装置によって圧縮機の運転が停止できるルームエアコンは,省略してもよい。
w) 接地線又は接地用端子によって接地できる構造とする。
x) コンデンサをもつルームエアコンで,差込刃によって電源に接続するものは,差込刃を刃受けから引
き抜いたとき,差込刃間の電圧は1秒後に,45 V以下とする。ただし,差込刃側から見た回路の総合
静電容量が0.1 μF以下であるものは除く。
y) 電池を使用するルームエアコンは,電池の液漏れによって変形,絶縁劣化などの変質が生じない。
z) 定格周波数を切り換える機構をもつ二重定格のルームエアコンは,切り換えられている定格周波数が
容易に識別でき,不用意な切換えができない構造で,かつ,定格周波数を誤って切り換えたとき,危
険が生じるおそれがない。
7.7.2 充電部
充電部は,次に適合しなければならない。
a) 充電部には,次の1)3)による場合を除き,容易に取り外すことができる部分を取り外した状態で,
図3に示す試験指が触れない。
この場合,試験指に加える力は,30 Nとする。ただし,次のルームエアコンの外面及び開口部の場
合は,10 Nとする。
− 卓上形の底面。
− 据置形かつ床上形の裏面及び底面。器体の質量が40 kgを超えるルームエアコンで,床面から器
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体の底面までの高さが5 cm以下のものは,その高さの2倍の長さの底面の外縁から内側にわたる
範囲とする。
− 天井取付形。容易に人が触れるおそれがない場所に取り付けるルームエアコンを含む。
1) 取り付けた状態で容易に人が触れるおそれがない取付面の充電部。
2) 質量が40 kgを超える器体の底面の開口部から40 cm以上離れている充電部。
3) 構造上充電部を露出することがやむを得ない器具の露出する充電部で,絶縁変圧器に接続された二
次側の回路の対地電圧及び線間電圧が交流の場合は30 V以下,直流の場合は45 V以下のルームエ
アコン,並びに1 kΩの抵抗器を大地との間及び線間に接続した場合にその抵抗に流れる電流が,商
用周波数以上の周波数で感電の危険が生じるおそれがない場合を除き,1 mA以下のルームエアコン。
b) 極性が異なる充電部相互間の距離,充電部と地絡故障時に充電するおそれがある非充電金属部との間
の距離,及び充電部と人が触れるおそれがある非金属部の表面との間の空間距離(沿面距離を含む。)
は,表4に規定する値以上とする。ただし,使用者が接続するねじ止め端子部を除く,線間電圧又は
対地電圧が15 V以下の充電部間は,表5に規定する値以上とし,密閉形圧縮機用電動機の内部は,表
6に規定する値以上とする。
表4−空間距離(その1)
単位 mm
線間電圧 空間距離(沿面距離を含む。)
又は 電源電線の取付部 その他の部分
対地電圧 使用者が 使用者が接続製造業者 製造業者が接 充電部と地絡故障時に
極性が異なる充電部間
接続する する端子部とが接続す 続する端子部 充電するおそれがある
(開閉機構をもつもの
端子部間 地絡故障時にる端子部 と地絡故障時 非充電金属部との間又
の電線取付端子部を含
充電するおそ間 に充電するお む。) は人が触れるおそれが
れがある非充 それがある非 ある非金属部の表面と
電金属部との 充電金属部と の間
間又は人が触 の間又は人が 固定している その他固定している その他
れるおそれが 触れるおそれ 部分でじんあ の箇所部分でじんあ の箇所
ある非金属部 がある非金属 いが侵入しに いが侵入しに
の表面との間 部の表面との くく,また, くく,また,金
間 金属粉が付着 属粉が付着し
V しにくい箇所 にくい箇所
50以下 − − − − 1.2 1.5 1.2 1.2
50を超え 6 6 3 2.5 1.5 2.5 1.5 2
150以下
150を超え 6 6 4 3 2 3 2 2.5
300以下
300を超え − − − − 4 5 4 5
600以下 (3)a) (4)a)
600を超え − − − − 6 7 6 7
1 000以下
1 000を超え − − − − 20 20 20 20
3 000以下
3 000を超え − − − − 30 30 30 30
7 000以下
7 000を超え − − − − 40 40 40 40
12 000以下
12 000を超える − − − − 50 50 50 50
注a) 括弧内の数値は,ガラス封じ端子に適用する。
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表5−空間距離(その2)
単位 mm
部分 空間距離(沿面距離を含む。)
耐湿性の絶縁被膜をもつもの
線間電圧又は対地電圧が15 V以下の充電部間 0.5
(使用者が接続するねじ止め端子部を除く。)
その他のもの 1
表6−空間距離(その3)
単位 mm
50以下 50を超え 150を超え 300を超え
線間電圧又は対地電圧 V
150以下 300以下 600以下
密閉形圧縮機用電動機の内部 1.2 1.5 1.6 1.6
なお,構造上やむを得ない部分で,次の試験を行ったとき,これに適合するルームエアコンは,表
4,表5及び表6は適用しない。
1) 極性が異なる充電部相互間を短絡した場合に,短絡回路に接続した部品が燃焼しない。
なお,その回路に接続されている一つの部品が燃焼した場合に,その他の部品が燃焼するおそれ
がないものは,燃焼しないものとみなす。
2) 極性が異なる充電部相互間,充電部と地絡故障時に充電するおそれがある非充電金属部との間,及
び充電部と人が触れるおそれがある非金属部の表面との間を接続した場合に,その非充電金属部又
は非金属部の表面並びに露出する充電部の対地電圧及び線間電圧が交流の場合は30 V以下,直流の
場合は45 V以下であるか,又は1 kΩの抵抗器を大地との間及び線間との間に接続したとき,その
抵抗に流れる電流が,商用周波数以上の周波数で感電の危険が生じるおそれがない場合を除き,
1 mA以下である。
3) 次の場合を除いて,1)の試験の後に直流500 V絶縁抵抗計によって測定した充電部と,地絡故障時
に充電するおそれがある非充電金属部又は人が触れるおそれがある非金属部の表面との間の絶縁抵
抗は,0.1 MΩ以上とする。
− 対地電圧及び線間電圧が,交流の場合は30 V以下,直流の場合は45 V以下。
− 商用周波数以上の周波数において感電の危険が生じるおそれがない場合,1 kΩの抵抗器を大地
との間及び線間に接続したときに,その抵抗に流れる電流が1 mA以下。
4) 極性が異なる充電部相互間,及び充電部と非充電金属部との間を短絡した場合で,その短絡回路に
接続した部品が燃焼しない電動機の整流子部で,その定格電圧が交流の場合は30 V以下,直流の場
合は45 V以下のもの。
c) 充電部相互及び充電部と非充電部との接続部分は,通常の使用状態において緩みが生じないで,かつ,
温度に耐える。
7.7.3 電気絶縁物
7.7.2の規定を満足するものを除き,電気絶縁物の厚さは,次に適合しなければならない。
a) 器体の外被の材料が絶縁体を兼ねる場合は,0.8 mm以上で,かつ,ピンホールがない。ただし,質量
が0.25 kgで,ロックウェル硬度R100の硬さに表面をポリアミド加工した半径が10 mmの球面をもつ
おもりを20 cmの高さから垂直に3回落としたとき,又は図2に示す衝撃試験機で0.5 N・m±0.05 N・
mの衝撃力を3回加えたとき,感電,火災などの危険が生じるおそれがあるひび,割れ,その他の異
常が生じないもので,かつ,ピンホールがないものは除く。
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b) )以外のもので外傷を受けるおそれがある部分に用いる絶縁物の厚さは0.3 mm以上で,かつ,ピンホ
ールがあってはならない。ただし,次の1)及び2)の試験を行ったとき,これに適合するもので,かつ,
ピンホールがないものは除く。
1) 表7に規定する交流電圧を加えたとき,連続して1分間これに耐える。
表7−絶縁物の耐電圧値
単位 V
絶縁物が使用する電圧の区分 交流電圧
30以下 500
30を超え 150以下 1 000
150を超え 300以下 1 500
300を超え 1 000以下 絶縁物が用いる電圧の2倍に1 000 Vを加えた値
2) IS K 5600-5-4の試験を行ったとき,試験片の破れが試験板に届かない。この試験で用いる鉛筆は,
JIS S 6006に規定する硬度記号が8Hとする。
c) 外傷を受けるおそれがない部分に用いる絶縁物(変圧器に定格周波数の2倍以上の周波数で定格一次
電圧の2倍に等しい電圧を連続して5分間加えたとき,これに耐える変圧器の巻線部と巻線の立上り
引出線との間の部分,及び電動機の巻線部と巻線の立上り引出線との間の部分を除く。)は,b) 1)の試
験を行ったとき,これに適合するもので,かつ,ピンホールがない。ただし,絶縁物の厚さが0.3 mm
以上で,かつ,ピンホールがないものは除く。
7.7.4 配線
配線は,次に適合しなければならない。
a) 器体の内部配線は,次による。
1) 2 Nの力を加えた場合に,高温部に接触しない。ただし,危険が生じない場合は除く。
2) 2 Nの力を加えた場合に,可動部に接触しない。ただし,危険が生じない場合は除く。
3) 被覆した電線を固定する場合,貫通孔を通す場合又は2 Nの力を電線に加えたときにほかの部分に
接触する場合は,被覆を損傷しないようにする。ただし,危険が生じない場合は除く。
4) 接続器によって接続したものは,抜差しを5回行った後,5 Nの力を接続した部分に加えたとき外
れない。ただし,2 N以上5 N未満の力を加え,外れた場合に危険が生じない部分は除く。
b) 電源電線,口出線,器具間を接続する電線,及び機能上やむを得ず器体の外部に露出する電線(以下,
7.7.4では“電源電線など”という。)の貫通孔は,保護スプリング,保護ブッシング,その他適切な
保護装置を用いている場合を除き,電源電線などを損傷するおそれがないように面取り,その他の適
切な保護加工を施す。ただし,貫通部が金属以外のもので,その部分が滑らかであり,かつ,電源電
線などを損傷しないものは除く。
c) 電源電線など(固定して用いるもので,取り付けた状態で外部に露出しないもの,人が容易に触れな
いもの,及び機能上やむを得ず器体の外部に露出するものを除く。)は,器体の外方に向かって100 N
(リモートコントロール側は30 N)の張力を連続して15秒間加えたとき,及び器体の内部に向かっ
て電源電線などの器体側から5 cmの箇所を保持して押し込んだとき,電源電線などと内部端子との接
続部に張力が加わらず,ブッシングが外れるおそれがない。
d) がい管に収めた導電部が金属部を貫通する箇所は,導電部が金属部に触れない。
e) 接地回路以外の回路に,緑及び黄の配色の電線を用いない。
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JIS C 9612:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.120 : 換気装置.ファン.空調装置
JIS C 9612:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC3306:2000
- ビニルコード
- JISC9335-1:2014
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第1部:通則
- JISC9335-2-40:2004
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第2-40部:エアコンディショナ及び除湿機の個別要求事項
- JISC9815-1:2013
- エアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプの定格音響パワーレベル―第1部:直吹き形室外機
- JISC9815-2:2013
- エアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプの定格音響パワーレベル―第2部:直吹き形室内機
- JISK5600-5-4:1999
- 塗料一般試験方法―第5部:塗膜の機械的性質―第4節:引っかき硬度(鉛筆法)
- JISK8116:2006
- 塩化アンモニウム(試薬)
- JISS6006:2020
- 鉛筆,色鉛筆及びそれらに用いる芯