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f) 電線の取付部は,電線を確実に取り付けることができる構造とする。
g) 2本以上の電線を一つの取付部に締め付ける場合は,それぞれの電線の間にナット又は座金を用いる。
ただし,圧着端子,その他の器具によって確実に取り付けることができるものは除く。
h) 電源電線の取付端子のねじは,電源電線以外のものの取付けに兼用しない。ただし,電源電線を取付
け又は取外しする場合に,電源電線以外のものが脱落するおそれがないものは除く。
7.7.5 接地用端子及び接地用口出線
外郭の見やすい箇所に,次に適合する接地用端子又は接地用口出線を設けなければならない。ただし,
器体の外部に金属が露出していないもの,及び電源プラグの接地用の刃で接地できる構造のものは除く。
a) 接地用端子は,接地線を容易に,かつ,確実に取り付けることができる。
b) 接地用端子又は接地用口出線は,人が触れるおそれがある金属部と電気的に完全に接続してあり,か
つ,容易に緩まないように堅固に取り付ける。
c) 接地用端子ねじの呼び径は4 mm以上(押締めねじ形のものは,3.5 mm以上)で,はめ合う有効ねじ
山は2山以上とする。
d) 接地用端子は,接地線以外のものの取付けに兼用しない。ただし,接地線以外のものを取り付けた又
は取り外した場合に,接地線が緩むおそれがないものは除く。
e) 接地用口出線は,次のいずれかによる。
1) 直径が1.6 mmの軟銅線,公称断面積が2.0 mm2以上の軟銅線,又はこれと同等以上の強さ及び太さ
をもつ容易に腐食しにくい金属線。
2) 公称断面積が1.25 mm2以上の単心コード又は単心キャブタイヤケーブル。
3) 公称断面積が0.75 mm2以上の多心コード(より合わせコードを除く。)又は多心キャブタイヤケー
ブルの線心の一つ。
f) 接地の表示は,次による。
1) 接地用端子,接地用口出線を接続する端子,及び電源プラグの接地用の刃に接続する線心を器体内
に接続する端子には,そのもの(容易に取り外せる端子ねじを除く。)又はその近傍に,容易に消え
ない方法で,接地用である旨の表示を付ける。ただし,器体の内部にあるもので接地線を容易に取
り換えることができないものは除く。
2) 接地線,接地用口出線,及び電源プラグの接地用の刃に接続する電線には,そのものに容易に消え
ない方法で接地用である旨の表示を付ける。ただし,これらに緑及び黄の配色の電線を使用した場
合は除く。
7.7.6 電熱装置
電熱装置は,次に適合しなければならない。
a) 発熱体は,堅ろうに取り付け,かつ,発熱線が断線した場合に,人が容易に触れるおそれがある非充
電金属部,又はこれと電気的に接続している非充電金属部に触れるおそれがないように取り付ける。
ただし,非充電金属部に発熱体が触れて接地した場合に電源回路を遮断する漏電遮断器,又はこれと
同等以上の性能の装置が取り付けてある場合は除く。
b) 発熱体の取付面は,重力又は振動によって容易に動かない。
c) 温度上昇によって危険が生じるおそれがあるものは,温度過昇防止装置(温度ヒューズを含む。)を取
り付ける。
7.7.7 ヒューズ及びヒューズ取付部
ヒューズ及びヒューズ取付部は,次に適合しなければならない。
――――― [JIS C 9612 pdf 16] ―――――
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a) ヒューズが溶断したとき,その回路を完全に遮断する。
b) ヒューズが溶断する場合に,アークによって短絡せず,また,地絡するおそれがない。
c) ヒューズが溶断する場合に,ヒューズを収めている蓋,箱又は台が損傷しない。
d) ヒューズの取付端子は,ヒューズを容易に,かつ,確実に取り付けることができ,締め付けるときヒ
ューズのつめが回らない。
e) 皿形座金を用いるものは,ヒューズ取付面の大きさが,皿形座金の底面の大きさ以上とする。
f) 非包装ヒューズを取り付けたものは,ヒューズと器体との間の空間距離が4 mm以上とする。
g) ヒューズの取付端子のねじは,ヒューズ以外の部品の取付けに兼用しない。ただし,ヒューズを取り
付けた又は取り外した場合に,ヒューズ以外の部品の取付けが緩むおそれがないものは除く。
h) 銘板又はヒューズの取付部に,電流ヒューズには定格電流を,温度ヒューズには定格動作温度を,そ
れぞれ容易に消えない方法で表示する。ただし,取り換えることができないヒューズは除く。
7.7.8 電源電線
電源電線は,次に適合しなければならない。
a) 電源電線は,JIS C 3306に規定するビニルコード又はこれと同等以上のものを用い,その公称断面積
は,0.75 mm2以上とする。
b) 電源電線の許容電流は,その電源電線に接続する負荷の最大使用電流以上とする。
c) 温度試験で,温度が100 ℃を超える部分に触れるおそれがある電源電線には,ビニルコード,ビニル
キャブタイヤコード及びビニルキャブタイヤケーブル以外のものを用いる。
d) 器体内部の電源電線の被覆の温度が,その被覆の材料の温度限度を超える場合には,有効な耐熱保護
を施す。
7.8 雑音の強さ
雑音の強さは,次に適合しなければならない。
a) 雑音電力は,吸収クランプで測定したとき,周波数が30 MHz以上300 MHz以下の範囲で,準せん頭
値で55 dB以下とする。デシベル(dB)は,1 pWを0 dBとして算出した値とする。
b) 雑音端子電圧は,一線対地間を測定したとき,次による。
1) 連続性雑音端子電圧は,表8に示す値以下とする。dBは,1 μVを0 dBとして算出した値とする。
表8−連続性雑音端子電圧
単位 dB(μV)
周波数範囲 電源端子 負荷端子又は補助端子
526.5 kHz以上 5 MHz以下 56 74
5 MHzを超え 30 MHz以下 60 74
2) 不連続性雑音端子電圧は,表8に示す値に表9に示す補正値を加えた値以下とする。dBは,1 μV
を0 dBとして算出した値とする。
――――― [JIS C 9612 pdf 17] ―――――
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表9−補正値
クリック率 補正値
n
回/分 dB(μV)
0.2未満 44
0.2以上 30以下 30 n
a)
20 log10
30を超える 0
注a) は,クリック率とする。
7.9 材料
7.9.1 材料一般
ルームエアコンに用いる材料は,次に適合しなければならない。
a) 主要部分は,金属,その他の適切な材料で作り,耐久性が大きい。
b) 各部の材料は,通常の使用状態における温度に耐える。
c) 電気絶縁物及び熱絶縁物は,これに接触又は近接する部分の温度に十分耐え,かつ,吸湿性が少ない。
ただし,吸湿性の熱絶縁物で,通常の使用状態で危険が生じるおそれがないものは除く。
d) アークが達するおそれがある部分に用いる電気絶縁物は,アークによって有害な変形及び有害な絶縁
低下が生じない。
e) 鋼(ステンレス鋼を除く。)には,めっき,塗装,油焼きなどの適切なさび止めを施す。ただし,酸化
することによって危険が生じるおそれがない部分に用いるものは除く。
f) 屋外(屋側を含む。)で用いる外郭の材料は,さびにくい金属,さび止めを施した金属,合成ゴム,陶
磁器など,又は温度80 ℃±3 ℃の空気中に1時間放置した後に自然冷却したとき,膨れ,ひび,割
れ,その他の異常が生じない合成樹脂とする。ただし,構造上直接日光にさらされないで,かつ,雨
水が浸入するおそれがない外郭は除く。
g) 電源電線用端子の材料は,銅,銅合金若しくはステンレス鋼,又は次の試験をしたときこれに適合す
るめっきを施した鋼とする。
1) 油分を全て取り除く。
2) 1)の後,JIS K 8116に規定する温度20 ℃±5 ℃の塩化アンモニウムの10 %水溶液に10分間浸せき
した後に取り出し,乾燥しないで水滴を振り切ってから温度20 ℃±5 ℃の飽和水蒸気を含む容器
中に10分間入れる。
3) 2)の後,100 ℃±5 ℃の温度の空気中で10分間乾燥したとき,表面に腐食の徴候がない。
h) 接地用端子の材料は,銅,銅合金若しくはステンレス鋼,又はこれらと同等以上の機械的強度をもつ
さびにくいものとする。
i) 器体又はその部品の材料は,人体に有害なものでない。
j) 電熱装置の周囲に用いる断熱材又は吸音材は,難燃性のものとする。
7.9.2 導電材料
導電材料は,次に適合しなければならない。
a) 接続器及び開閉器の刃及び刃受けの部分は,銅又は銅合金とする。
b) )以外の部分は,銅,銅合金,ステンレス鋼若しくは7.9.1 g)に規定する試験を行ったときこれに適合
するめっきを施した鋼(ステンレス鋼を除く。),又はこれらと同等以上の電気的,熱的及び機械的な
安定性をもつものとする。ただし,めっきを施さない鋼,弾性を必要とする部分,その他の構造上や
――――― [JIS C 9612 pdf 18] ―――――
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むを得ない部分に用いるもので,危険が生じるおそれがないときは除く。
7.9.3 ヒューズ及びヒューズ取付部
ヒューズ及びヒューズ取付部は,次に適合しなければならない。
a) 可溶体の材料は,容易に変質しない。
b) 取付端子の材料は,取付けに支障がない硬さとする。
7.9.4 冷媒回路
冷媒回路は,次に適合しなければならない。
a) 圧縮機,熱交換器,冷媒の圧力を受けるその他の容器,弁,配管などの材料は,冷媒,潤滑油又はこ
れらの混合物の作用によって劣化しない。
b) 冷媒圧力が加わり,また,水に触れる部分の材料には,純度が99.7 %未満のアルミニウムを用いない。
ただし,適切な耐食処理を施したときは除く。
8 試験
8.1 運転性能の試験
8.1.1 一般条件
能力試験に用いる計器の確度は,JIS B 8615-1の箇条7(試験法及び測定の不確かさ)に適合しなければ
ならない。ただし,冷房能力試験,冷房消費電力試験,暖房能力試験及び暖房消費電力試験で,JIS B 8615-1
の附属書D(室内側空気エンタルピー試験法)に規定する室内側空気エンタルピー測定装置は,JIS B 8615-1
の附属書C(室形熱量計試験法)に規定する平衡式室形熱量計によって校正したものを用いる。
8.1.2 冷媒漏れ試験
冷媒漏れ試験は,所要の冷媒が充された状態で,電子管式ハロゲンタイプの検出器,これと同等以上
の検出感度をもつ検知器など,感度が高い検知器によって行う。
8.1.3 冷房能力試験
冷房能力試験は,JIS B 8615-1の5.1(冷房能力試験)による。
なお,試験時の風量は,使用者が容易に設定できる範囲でなければならない。
8.1.4 冷房消費電力試験
冷房消費電力試験は,8.1.3による冷房能力測定中にルームエアコンが消費する電力及び電流を測定する。
なお,供給電源が2種類以上ある場合は,それぞれの電源ごとに測定する。また,三相電源のルームエ
アコンは,運転力率を算出する。
8.1.5 暖房能力試験
暖房能力試験は,JIS B 8615-1の6.1(暖房能力試験)による。
なお,試験時の風量は,使用者が容易に設定できる範囲でなければならない。
8.1.6 暖房消費電力試験
暖房消費電力試験は,8.1.5による暖房能力測定中にルームエアコンが消費する電力及び電流(電流につ
いては,暖房低温能力試験を除く。)を測定する。
なお,供給電源が2種類以上ある場合は,それぞれの電源ごとに測定する。また,三相電源のルームエ
アコンは,運転力率を算出する。
8.1.7 電熱装置の消費電力試験
電熱装置の消費電力試験は,次によって行う。
a) 8.1.3の試験で冷房能力の測定値が安定したとき,ルームエアコンの操作スイッチなどを電熱装置が消
――――― [JIS C 9612 pdf 19] ―――――
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費する電力が最大となる状態にして消費する電力を測定する。
b) 8.1.5の試験で暖房能力の測定値が安定したとき,ルームエアコンの操作スイッチなどを電熱装置が消
費する電力が最大となる状態にして消費する電力を測定する。
なお,暖房用電熱装置と兼用する補助暖房用電熱装置をもつもので,暖房用電熱装置として用いる
場合に消費する電力の方が大きいときは,c)によって行う。
c) 暖房用電熱装置をもつものは,ルームエアコンの操作スイッチなどを電熱装置が消費する電力が最大
となる状態にして,定格電圧・定格周波数で器体各部の温度が一定となるまで運転した後,消費する
電力を測定する。
なお,この場合の基準周囲温度は20 ℃とする。
d) ),b)又はc)で動作しない電熱装置をもつものは,それらの電熱装置が動作する条件の状態にルーム
エアコンを設定して,定格電圧・定格周波数で器体各部の温度が一定となるまで運転した後,消費す
る電力を測定する。
8.1.8 冷房過負荷試験
冷房過負荷試験は,JIS B 8615-1の5.2(冷房過負荷試験)による。
8.1.9 冷房低温試験及び氷結通風妨害試験
冷房低温試験及び氷結通風妨害試験は,JIS B 8615-1の5.3(冷房低温試験及び氷結通風妨害試験)によ
る。
8.1.10 氷結滴下試験
氷結滴下試験は,JIS B 8615-1の5.4(氷結滴下試験)による。
8.1.11 凝縮水処理及び露付き試験
凝縮水処理及び露付き試験は,JIS B 8615-1の5.5(凝縮水処理及び露付き試験)による。
8.1.12 暖房過負荷試験
暖房過負荷試験は,JIS B 8615-1の6.2(暖房過負荷試験)による。
8.1.13 自動除霜試験
自動除霜試験は,JIS B 8615-1の6.4(自動除霜試験)による。
8.1.14 騒音試験
騒音試験は,JIS C 9815-1[箇条6(表示)を除く。]及びJIS C 9815-2[箇条6(表示)を除く。]によ
る。
運転状態は,次による。
− 冷房騒音試験の場合は,冷房能力試験と同じ運転状態になるようにルームエアコンの操作スイッチな
どを設定する。
− 暖房騒音試験の場合は,暖房標準能力試験と同じ運転状態になるようにルームエアコンの操作スイッ
チなどを設定する。
− 冷房専用及び冷房・電熱装置暖房兼用のルームエアコンの場合は,定格電圧・定格周波数の条件でJIS
B 8615-1の表1(冷房能力試験条件)の冷房能力試験条件でのT1温度条件で運転する。
− 冷房・暖房兼用のルームエアコンの場合は,JIS B 8615-1の表1の冷房能力試験条件でのT1温度条件
及びJIS B 8615-1の表6(暖房能力試験の標準定格条件)の暖房能力試験の標準定格条件(H1温度条
件)で運転する。
定格試験条件からの許容差は,JIS B 8615-1の表12(運転性能試験における試験条件の許容差)による。
ただし,乾球温度及び湿球温度の許容差は±3 ℃とする。
――――― [JIS C 9612 pdf 20] ―――――
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JIS C 9612:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.120 : 換気装置.ファン.空調装置
JIS C 9612:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC3306:2000
- ビニルコード
- JISC9335-1:2014
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第1部:通則
- JISC9335-2-40:2004
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第2-40部:エアコンディショナ及び除湿機の個別要求事項
- JISC9815-1:2013
- エアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプの定格音響パワーレベル―第1部:直吹き形室外機
- JISC9815-2:2013
- エアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプの定格音響パワーレベル―第2部:直吹き形室内機
- JISK5600-5-4:1999
- 塗料一般試験方法―第5部:塗膜の機械的性質―第4節:引っかき硬度(鉛筆法)
- JISK8116:2006
- 塩化アンモニウム(試薬)
- JISS6006:2020
- 鉛筆,色鉛筆及びそれらに用いる芯