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5. 測定項目と測定方法 各試験における測定項目と測定方法は,次のとおりとする。
(1) 寸法 寸法は,JIS B 7507,JIS B 7512及びJIS B 7516に規定する巻尺,直尺及びノギスを用いて測
定する。測定精度は,測定対象の±0.2%又は±1mmのいずれか大きい方とする。
(2) 質量 質量は,台はかり,懸垂はかり又は抵抗線ひずみ計式質量計を用いて測定する。測定精度は,
測定対象の±1%又は±10kgのいずれか大きい方とする。
(3) 操作力 操作力は,ばね式懸垂指示力計又は抵抗線ひずみ計式操作力計を用いて測定する。測定精度
は,測定対象の±5%又は±5Nのいずれか大きい方とする。
(4) 角度 角度は,水準器付き角度計,又はJIS B 7510に規定する平形水準器及びJIS B 7516に規定する
直尺を用いて測定する。測定精度は,測定対象の±3%又は±1度のいずれか大きい方とする。
(5) 時間 時間は,ストップウオッチ又は計数形電気式時間計を用いて測定する。測定精度は,±0.1sと
する。
(6) 温度 温度は,JIS Z 8704又はJIS Z 8705によって測定する。計器の最小目盛は,1℃とする。
(7) 回転速度 回転速度は,回転速度計又は電子式カウンタを用いて測定する。測定精度は,測定対象の
±1%とする。
(8) 振動 振動は,JIS A 8304の4.2(加速度変換器)に規定する加速度変換器を用いて測定する。
(9) 騒音 騒音は,JIS C 1502又はJIS C 1505に規定する騒音計を用いて測定する。
6. 試験場所 試験を行う場所は,次のとおりとする。
(1) 定置試験場 定置試験場は,平たんで水平な舗装面で,正確に寸法測定のできる場所とする。
(2) 走行試験場 走行速度及び走行ブレーキ試験場は,平たんな直線舗装路とし,また,最小回転半径試
験場は,平たんに舗装された広場とする。
(3) 登坂試験場 登坂試験場は,一様な坂路の傾斜角度10度以上の舗装路又は十分に締め固められた地盤
とする。
(4) 振動試験場 振動試験場は,十分に締め固められた平たんで水平な地盤とする。
(5) 騒音試験場 騒音試験場は,ロードローラ騒音に対する反射音の影響が少ない広場で,十分に締め固
められた地盤とする。
7. 試験方法
7.1 エンジン性能試験 ロードローラに装備されるエンジンは,各試験に先立ちJIS D 0006の附属書に
規定する作業時負荷試験 (100%) と無負荷最低回転速度試験を行い,試験結果をJIS D 0006の附属書に規
定する様式に従って記入する。
7.2 定置試験 定置試験は,次のとおりとする。
なお,定置試験は,エンジンを停止状態とし,特に指定する場合を除いて運転質量の状態とする。
(1) 主要寸法測定 主要寸法は,附属書付表2の各項目について測定し,附属書付表2に記入する。この
場合,軸距,最低地上高さ及び締固め幅は,次による。
(a) 軸距 前輪及び後輪の中心間の水平距離。
(b) 最低地上高さ 地表面から車体の最低部までの高さ。測定箇所を備考欄に付記する。
(c) 締固め幅 車輪によって締め固められる全幅。
(2) 質量,質量配分及び線圧の測定 質量,質量配分及び線圧は,次の各項目について測定し,附属書付
表3に記入する。
――――― [JIS D 0008 pdf 11] ―――――
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(a) 質量 運転質量及び機械質量。
(b) 質量配分及び線圧 運転質量及び機械質量の状態で,前輪に配分される質量及び後輪に配分される
質量,並びに前輪及び後輪それぞれの輪幅から,本体の3.(3)(e)の式によって算出した線圧。
(3) 重心位置の測定 重心位置の測定は,運転質量から乗車定員を除いた状態及び機械質量の状態で,JIS
A 8915に規定する方法によって行い,測定結果を附属書付表4に記入する。
(4) バラスト及び散水タンク容量測定 バラストの種類ごとにバラストタンクの容量又はバラストの質量
及び散水タンクの容量を測定し,附属書付表5に記入する。
(5) 操縦装置操作力測定 操縦装置操作力は,主クラッチ,ブレーキ,かじ取りハンドル,変速レバーな
どの操作レバー,ペダル類を操作するのに要する力及び全移動距離又は角度を測定し,その配置図と
ともに附属書付表6に記入する。
測定位置は,おおむねこれを操作する中心とする。
なお,かじ取りハンドルの操作力は,停止状態でかじ取りハンドルを回すのに要する力とし,ブレ
ーキ類の操作力は,傾斜角度10度以上の坂路でロードローラを停止できる最小の力とする。
(6) 運転席視界測定 運転席視界測定は,運転員が運転席から楽な運転姿勢で見ることができるロードロ
ーラ周囲地面の範囲を地表面に作図し,附属書付表7に記入する。
なお,運転員の目の地上高さを付記する。
7.3 走行試験 走行試験は,次のとおりとする。
なお,走行試験は,特に指定する場合を除いて運転質量の状態で行う。ただし,燃料はタンク容量の32以
上とする。
(1) 走行速度試験 走行速度試験は,20mの測定区間を設け,その両端に適当な助走区間を設けて行う。
前進及び後進の各速度段において往復走行し,その所要時間の平均値から次の式によって走行速度を
算出し,附属書付表8に記入する。
6.3L
V
t
ここに, V : 走行速度 (km/h)
L : 測定距離 (m)
t : 平均所要時間 (s)
(2) 登坂試験 登坂試験は,坂路に長さ10m以上の測定区間を設け,測定区間の前に発進に適した5m以
上の助走距離をおき,前進及び後進方向について,最低速度段で測定区間を登坂するに要した時間を
測定し,次の式によって登坂所要出力を算出し,附属書付表9に記入する。出力及び滑りに対して余
裕がある場合は,同一坂路において,より高速の速度段で行う。なお,途中で登坂不能となった場合
は,その原因を備考欄に記入する。
gn m L sin
Q
t
ここに, Q : 登坂所要出力 (W)
m : 運転質量 (kg)
L : 測定距離 (m)
t : 所要時間 (s)
燿 坂路の傾斜角度(度)
gn : 自由落下の標準加速度 (9.81m/s)
(3) 最小回転半径試験 最小回転半径試験は,前進及び後進の左右回転について行い,外側車輪最小回転
半径及び外側クリアランス最小回転半径を測定し,附属書付表10に記入する。
――――― [JIS D 0008 pdf 12] ―――――
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外側車輪最小回転半径とは,附属書図1に示すように,ロードローラが最大かじ取り角で徐行した
とき,最も外側になる車輪の最外側が路面との接触面に作る軌跡の半径 (a) であり,外側クリアラン
ス最小回転半径とは,ロードローラが最大かじ取り角で徐行したとき,ロードローラの最外部の描く
軌跡の半径 (b) である。
附属書図1 最小回転半径
(4) ブレーキ試験 ブレーキ試験は,走行ブレーキ試験及び駐車ブレーキ試験を行う。
(4.1) 走行ブレーキ試験 走行ブレーキ試験は,前進,後進及び移動時状態(機械質量に乗員質量を加え
た状態)における前進について,それぞれ3回ずつ次の要領で行い,附属書付表11−1に記入する。
(a) 制動初速度測定 制動初速度測定は,適当な助走の後,制動初速度測定区間 (20m) を指定制動初速
度で走行し,その実走行速度を測定する。この指定制動初速度とは,附属書7.3(1)で測定された走
行速度のうち前進及び後進について,それぞれの最高値とする。
(b) 停止(制動)距離測定 停止距離測定は,初速度測定に引き続き,一定の位置で,合図によって急
ブレーキをかけて停止させ,その合図をしたときのロードローラの位置から停止した位置までの距
離を測定する。
また,ブレーキペダルに足をかけることによって路面に標点を印付けをする装置を用いた場合に
は,標点から停止した位置までの距離も測定し,これを制動距離として記録する。それぞれの測定
時に車輪の路面に対する固着状態を観察し,附属書付表11−1の備考欄に記入する。
なお,各走行ブレーキ試験ごとの測定制動初速度が指定制動初速度の±10%である場合には,測
定した停止(制動)距離を次の式によって補正する。
2
V
Ls Ls
V
ここに, Ls : 補正停止距離又は補正制動距離 (m)
L's : 測定停止距離又は測定制動距離 (m)
V : 指定制動初速度 (km/h)
V' : 測定制動初速度 (km/h)
(c) 平均停止(制動)距離,減速度及びブレーキ効率の計算 平均停止(制動)距離は,前進,後進及
び移動時状態における前進について,それぞれ3回の測定値を平均して計算する。
減速度及びブレーキ効率の計算は,(b)によって停止(制動)距離を測定した場合にだけ次の式に
――――― [JIS D 0008 pdf 13] ―――――
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よって計算する。
V2
b
259.Ls
b
e
.981
ここに, b : 減速度 (m/s2)
e : ブレーキ効率
V : 指定制動初速度
Ls : 平均制動距離
(4.2) 駐車ブレーキ試験 駐車ブレーキ試験は,前進及び後進姿勢について,この附属書の6.(3)に規定す
る登坂試験場に停車させ,制動状態が10分間持続することを観察し,附属書付表11-2に記入する。
7.4 振動及び騒音試験 振動及び騒音試験は,次のとおりとする。
なお,試験は,運転質量の状態で行うが,燃料はタンク容量の32以上とする。
(1) 振動試験 振動の測定箇所は,オペレータシート上及びフロアプレート上とし,ロードローラの停車
時,最低及び最高速度段での走行時について振動レベルを測定し,附属書付表12に記入する。
(2) 騒音試験 騒音の測定は,ロードローラの定置時及び作業時について,運転員の耳もと及び周辺の騒
音レベルをJIS Z 8731に規定する方法によって測定し,附属書付表13に記入する。周辺の騒音レベ
ルを測定する位置は,定置時にあっては,基準平行六面体(3)の前後左右の四面から,各面の中央直角
方向に7m及び30mの地点で地上1.5mの位置とし,作業時にあっては,20mの走行区間の中間点か
ら左右に,進行方向に直角に引いた測線上の基準平行六面体の両側面から7m及び30mの地点で地上
1.5mの位置とする。
注(3) ロードローラの前後左右の車体又は車輪の最外部を通るロードローラの前後及び左右の中心面
に平行な面で囲んだ六面体
――――― [JIS D 0008 pdf 14] ―――――
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附属書付表1 ロードローラ履歴表
備考1. 項目欄には製造,組立,ならし運転の種類,分解点検,調整,修理などの別を年月日順に記入する。
2. 時間欄には,ならし運転及び作業時間を記入する。
3. 記事欄に記入する主な事項は,次による。
製造 : 新製,改造,再生の別
ならし運転 : 走行並びに作業の種類及び主な速度
分解点検 : 所見
調整修理 : 箇所,程度,交換部品など
附属書付表2 主要寸法測定記録表
――――― [JIS D 0008 pdf 15] ―――――
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JIS D 0008:1994の国際規格 ICS 分類一覧
JIS D 0008:1994の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA8304:2001
- 土工機械―運転員の座席の振動評価試験
- JISA8915:1995
- 土工機械の重心位置測定方法
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISB7510:1993
- 精密水準器
- JISB7512:2018
- 鋼製巻尺
- JISB7516:2005
- 金属製直尺
- JISC1502:1990
- 普通騒音計
- JISC1505:1988
- 精密騒音計
- JISD0006:1994
- 建設機械用ディーゼルエンジンの仕様書様式及び性能試験方法
- JISD5301:2019
- 始動用鉛蓄電池
- JISK2202:2012
- 自動車ガソリン
- JISK2204:2007
- 軽油
- JISZ8704:1993
- 温度測定方法―電気的方法
- JISZ8705:1992
- ガラス製温度計による温度測定方法
- JISZ8731:2019
- 環境騒音の表示・測定方法