この規格ページの目次
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D 1012 : 2005
ここに,Vwは試験路風速の絶対値の平均値(m/s)
T : 試験路の平均気温 (℃)
K0 : 転がり抵抗の補正係数
K0=8.1×10-3 (℃-1)
K2 : 空気抵抗補正係数
T 273 100
K2
293 P
ここに,Pは試験路の平均気圧 (kPa)
2.2.5.2.2 測定点車速幅が狭い場合の補正法 測定点車速幅が50 km/h以下の場合には,通常次の補正法
による。
a) 2.2.4.5のCjma,i,Cjmb,i及び2.2.4.6のVjma,i,Vjmb,iデータによって,走行負荷トルクを次の2項2次
式に回帰する。
Ca ' c2 a 'V 2
ca0 '
Cb ' c2 b 'V2
c0 b '
ここに, Ca',Cb' : 2項回帰式での往復方向それぞれの走行負荷トルク
(N・m)
c0a',c0b' : 2項回帰式での往復方向それぞれの定数項 (N・m)
c2a',c2b' : 2項回帰式での往復方向それぞれの2次項の係数 [N・
m/(km/h)2]
平均の走行抵抗を,次の式によって求める。
2
Cave ' c2 'V
c0 '
ここに, Cave' : 2項回帰式での往復の平均走行抵抗 (N・m)
c0' : 2項回帰式での往復の平均定数項 (N・m)
(c0a c0 b )
c0a
2
c2' : 2項回帰式での往復の2次項の平均係数 [N・m/(km/h)2]
(ca2 c2b )
c2
2
b) 各項係数の大気補正値を求める。
c0 '* w2 )'
(c0 ' 1[{ K0 (T 20)}]
'*
c2 K2c2 '
ここに, c0'* : 修正走行負荷トルク (N・m)
c2'* : 2項回帰式での2次項の係数の標準大気補正値 [N・m/(km/h)2]
w2' : 2項回帰式での風補正値(N)。次の式によって求める。
w2' =3.62×c2'Vw2
c) 大気補正後の走行負荷トルクを,次の式によって求める。
C'*
2
(c0 c0 )'c1V (c2 c2 )'V
ここに, C'* : 2項回帰式での定数項の標準大気補正値 (N・m)
――――― [JIS D 1012 pdf 11] ―――――
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2項回帰式での定数項の補正による変化量 (N・m)
c0 'c0 '*c0 '
2項回帰式での2次項係数の補正による変化量 [N・
m/(km/h)2],c2 'c2 '*c2 '
c0,c1,c2 : 2.2.4.7で定義された,走行抵抗の各項係数 (N・m),
[N・m/(km/h) ],[N・m/(km/h)2]
2.3 ベンチ法による走行抵抗測定
車両を試験路で走行させることなく,試験室において空気抵抗及び
転がり抵抗を別々に測定し,その和を走行抵抗として決定する。
2.3.1 風洞による空気抵抗測定
2.3.1.1 風洞の要求諸元 風洞の諸元,試験法及び補正法は,実路相当の空気抵抗対応値(以下,SCdと
いう。)を得るのに十分なものでなければならない。
2.3.1.2 試験手順 車両の車高,ホイールアライメントなどを車両製造業者の指定する状態に調整し,空
気の流れが車両の走行方向軸と平行になるように,風洞内に適切に設置する。車両のエンジンフード,窓,
空調システム及び前照灯などのカバーは閉じる。空気の流れへの影響が最小になるように,車両を固定す
る。風洞に定められた試験手順によって送風し,SCdを測定する。試験時の風速は,140 km/hを推奨する
が,80 km/h以上であればよい。
連続する2回の測定で測定値の差が1 %を超えた場合,必要に応じて車両又は風洞の状態を点検・修正
した後,再び2回の測定を連続して行う。連続する2回の測定で,測定値の差が1 %以下となるまでこれ
を繰り返す。2回の測定値差が1 %以下になれば,それらの平均値を採用する。空気抵抗値は,次の式に
よって求める。
2
1 0SCdV
Faero
6.3 2 2
ここに, Faero : 空気抵抗値 (N)
標準大気密度 (kg/m3)
S : 前面投影面積 (m2)
Cd : 空気抵抗係数
V : 車速 (km/h)
なお,風洞で測定したSCdは,実路上でのSCdに適切に対応するように,必要に応じて補正を行う。
2.3.2 シャシダイナモメータによる転がり抵抗測定
2.3.2.1 シャシダイナモメータの要求諸元 転がり抵抗を測定するシャシダイナモメータは,シングルロ
ーラ式(四輪駆動の場合は,前後ともシングルローラ)で,かつ,ローラ直径は1.2 m以上でなければな
らない。また,ローラ表面は,平滑なものとする。冷却用の送風機は,開口部ノズル面積が0.4 m2以上で,
かつ,車速に対する風速の精度が±2 km/hのものでなければならない。
2.3.2.2 測定点車速の選定 2.2.3.1.1に準じる。
2.3.2.3 試験手順 試験手順は,次による。転がり抵抗は駆動輪,非駆動輪別々に測定するが,四輪シャ
シダイナモメータの場合には同時に測定してもよい。試験中は,送風機を作動させる。
a) 車両状態を,2.2.2.1.1に示すように調整する。
+6
b) 試験室内温度を20−2 ℃に調整する。シャシダイナモメータを所定の方法によって暖機し,その後,
シャシダイナモメータの機械損失トルク(ローラ表面換算力)を測定する。
c) 非駆動輪をシャシダイナモメータ上に適切に設置する。非駆動輪をシャシダイナモメータ側から駆動
して,車両のフリクションが安定するまで(30分間程度)最も高い測定点車速において暖機し,暖機
――――― [JIS D 1012 pdf 12] ―――――
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終了後,速やかに転がり抵抗を測定する。
試験車速を順次に下げて,最低測定点車速まで各測定点車速での転がり抵抗を測定する。再び,車
速を最高測定点車速に上げて,2回目の測定を行う。連続する2回の測定で測定値の差が4 %を超え
た場合,必要に応じて車両又はシャシダイナモメータの状態を点検・修正した後,再び2回の測定を
連続して行う。連続した2回の測定で,すべての測定点車速において,測定値の差が4 %以下となる
までこれを繰り返す。2回の測定値の差が4 %以下になったとき,それらの平均値を採用する。
d) 駆動輪をシャシダイナモメータ上に適切に設置する。車両の変速機を適切なギヤ位置にし,自走によ
って車両のフリクションが安定するまで(30分間程度)最も高い測定点車速において暖機する。暖機
終了後,速やかに転がり抵抗を測定する。
なお,転がり抵抗測定中は,ギヤ位置はニュートラルとし,手動式変速機付き車両の場合にはクラ
ッチを継合させ,エンジンをアイドリング状態とする。
試験車速を順次下げて,最低測定点車速まで各測定点車速での転がり抵抗を測定する。再び,車速
を最高測定点車速に上げて,2回目の測定を行う。連続する2回の測定で測定値の差が4 %を超えた
場合,必要に応じて車両又はシャシダイナモメータの状態を点検・修正した後,再び2回の測定を連
続して行う。連続した2回の測定で,すべての測定点車速において,測定値の差が4 %以下となるま
でこれを繰り返す。2回の測定値差が4 %以下になったとき,それらの平均値を採用する。
e) シャシダイナモメータで測定した転がり抵抗値は,実路上での転がり抵抗値に適切に対応するように,
必要に応じて補正を行う。
参考 シャシダイナモメータで測定した転がり抵抗の実路相当値への補正法の例を附属書4(参考)
に示す。
2.3.2.4 試験結果 各測定点車速での転がり抵抗を,次の式によって求める。
Rrf, j
Rrt, j Rrr, j Rrlossr, j )
(Rrlossf, j
ここに, Rrt, j : 総転がり抵抗値 (N)
Rrf, j : シャシダイナモメータの損失を含む前輪の転がり抵抗値 (N)
Rrr, j : シャシダイナモメータの損失を含む後輪の転がり抵抗値 (N)
Rrlossf, j : シャシダイナモメータの前軸機械損失 (N)
Rrlossr, j : シャシダイナモメータの後軸機械損失 (N)
備考 表示トルクがシャシダイナモメータの機械損失を補正されている場合には,Rrlossf, j及びRrlossr, j
を0として計算する。
2.3.3 総走行抵抗の計算 ベンチ試験による各車速での総走行抵抗は,次の式によって求める。
2
1 0SCdVj
Fj 2 Rrjt,
6.3 2
ここに, Fj : 総走行抵抗 (N)
標準大気密度 (kg/m3)
S : 前面投影面積 (m2)
Cd : 空気抵抗係数
Vj : 車速 (km/h)
走行抵抗曲線の式は,データ対(Vj,Fj)を用いて2次回帰によって求める。
2
F f0 f1V f2V
――――― [JIS D 1012 pdf 13] ―――――
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3.
3. シャシダイナモメータの走行抵抗設定方法
あああ
3.1 要求測定精度の許容差
試験における測定精度は次のとおりとし,各試験項目を測定する機器は,
当該機器の製造業者の定める取扱要領に基づいて整備・校正されたものでなければならない。
a) ローラの速度 : ±0.5 km/h又は±1 %のいずれか大きい値。
b) ローラ表面換算 : ±10 N又はフルスケールの±0.1 %のいずれか大きい値。
c) 時間(惰行時間) : ±20 ms又は±0.1 %のいずれか大きい値。
d) ホイールトルク : ±3 N・m又は±0.5 %のいずれか大きい値。
e) 室温 : ±1 ℃
f) タイヤ空気圧 : ±5 kPa
3.2 試験準備
3.2.1 設定パラメータ 次のパラメータを試験の前に決定しておく。
a) 目標走行抵抗
b) 基準車速
3.2.2 試験室の設定
3.2.2.1 ローラ シャシダイナモメータのローラ表面は清浄で乾燥しており,タイヤがスリップを起こさ
ない状態でなければならない。ツインローラタイプのシャシダイナモメータの場合,負荷設定時に2本の
ローラが連結状態か非連結状態かは,その後に実施する燃費試験の条件と同一でなければならない。また,
ローラ速度は負荷吸収装置に連結されているローラ側からとる。
3.2.2.2 室温 室温は,25±5 ℃とする。ただし,試験目的に応じ変更してもよい。
3.2.3 シャシダイナモメータの準備
3.2.3.1 等価慣性質量の設定 シャシダイナモメータの等価慣性質量は,試験車両質量と同等の値に設定
する。
参考 10・15モード試験の等価慣性質量の代表値を,附属書11(参考)付表4に示す。
3.2.3.2 シャシダイナモメータの暖機 シャシダイナモメータは,機械損失が安定するように製造業者の
推奨する方法,又はその他の適切な方法で暖機運転を行う。
3.2.4 車両の準備
3.2.4.1 タイヤ空気圧の調整 タイヤ空気圧は,製造業者の推奨する値に設定する。試験の安全上必要な
場合には,空気圧を最大50 %まで上げてもよい。
3.2.4.2 車両のセット 試験車両は,シャシダイナモメータのローラ上にまっすぐな位置で設置し,かつ,
安全に試験ができるように拘束する。シングルローラの場合,タイヤの接地点はローラの頂点から±25 mm,
又はローラ径の±2 %のいずれか小さい値とする。
3.2.4.3 車両の暖機 車両の暖機中に適切な負荷が試験車両に加えられるように,シャシダイナモメータ
の初期負荷を,3.3.1.1.1又は3.3.2.1.1で規定する方法で設定する。最も高い基準車速以下の車速で適切な
暖機走行を行う。通常は,代表的な車速において30分間程度走行する。
3.3 負荷の設定
3.3.1 惰行法による負荷設定 この方法は,2.2又は2.3に規定している惰行法又はベンチ法によって走
行抵抗を決定した場合に適用する。また,ホイールトルク法で求めた負荷に関して,附属書7(参考)に
示した手法によって置換された走行抵抗についても適用可能とする。
3.3.1.1 シャシダイナモメータの負荷設定
――――― [JIS D 1012 pdf 14] ―――――
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D 1012 : 2005
3.3.1.1.1 初期負荷設定 係数設定式シャシダイナモメータに対しては,次の式における任意の初期係数
Ad,Bd及びCdを用いて,シャシダイナモメータの負荷を設定する。
Fd Ad BdV CdV 2
ここに, Fd : シャシダイナモメータへの設定負荷 (N)
Ad : 初期負荷設定の定数項 (N)
Bd : 初期負荷設定の1次項の係数 [N/(km/h) ]
Cd : 初期負荷設定の2次項の係数 [N/(km/h)2]
V : 車速 (km/h)
推奨する初期負荷設定係数をa)及びb)に示す。
a) シングルローラシャシダイナモメータの場合,Ad=0.5×At,Bd=0.2×Bt,Cd=Ct
ツインローラシャシダイナモメータの場合,Ad=0.1×At,Bd=0.2×Bt,Cd=Ct
ここに,At,Bt及びCtは,目標走行抵抗の係数。
b) 同様な型式の車両の負荷設定に使用された経験的なダイナモメータの負荷設定係数(係数設定式)又
は負荷設定値(多点設定式)。
3.3.1.1.2 惰行 2.2.3.1.2で規定する手順によって,惰行試験をシャシダイナモメータ上で実施する。
3.3.1.1.3 検証
3.3.1.1.3.1 目標走行抵抗の算出 それぞれの基準車速Vjに対する目標走行抵抗係数At,Bt及びCtを用い
て,次の式によって求める。
2
At
Ft, j BtVj CtVj
ここに, Ft, j : 基準車速Vjにおける目標走行抵抗 (N)
At : 目標走行抵抗の定数項 (N)
Bt : 目標走行抵抗の1次項の係数 [N/(km/h) ]
Ct : 目標走行抵抗の2次項の係数 [N/(km/h)2]
Vj : j番目の基準車速 (km/h)
3.3.1.1.3.2 設定誤差の算出 次の式によって,それぞれの基準車速Vjにおける目標走行抵抗Ft,jに対し
て,附属書5(規定)の1.で規定している方法で走行抵抗Fs,jを計算し,誤差εjを求める。
Fjt,
Fs, j
εj 100
Fjt,
ここに, εj : 走行抵抗設定誤差 (%)
Fs, j : 回帰された走行抵抗。各基準車速における走行抵抗値を2次
回帰させた式に,基準車速を代入して得られた走行抵抗 (N)
Ft, j : 基準車速Vjにおける目標走行抵抗 (N)
備考 附属書5の1.a)で得られるFm,jを,上の式でFs,jの代わりに使うこともできる。
これらの誤差は,連続した2回の惰行試験において,すべての基準車速で,かつ,基準内でなければな
らない。この基準は,燃費試験法などで定められた基準か,基準がない場合には,次の設定誤差基準を用
いる。
Vj 一 ‰歛地替 εj 3%
20 km/h < Vj < 50 km/hに対して,εj 5%
Vj 20 km/hに対して,εj 10 %
いずれかの基準車速において誤差が基準を満たさない場合には,シャシダイナモメータの設定負荷を調
整するため,3.3.1.1.4を行う。
――――― [JIS D 1012 pdf 15] ―――――
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JIS D 1012:2005の国際規格 ICS 分類一覧
JIS D 1012:2005の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISD0102:1996
- 自動車用語―自動車の寸法,質量,荷重及び性能
- JISD1030:1998
- 自動車―排気ガス中の一酸化炭素,二酸化炭素,全炭化水素及び窒素酸化物の測定方法
- JISK2202:2012
- 自動車ガソリン
- JISK2204:2007
- 軽油
- JISK2240:2013
- 液化石油ガス(LPガス)
- JISK2249:1995
- 原油及び石油製品―密度試験方法及び密度・質量・容量換算表
- JISK2254:2018
- 石油製品―蒸留性状の求め方
- JISK2255:1952
- 石油製品腐食試験方法
- JISK2255:2015
- 石油製品―ガソリン―鉛分の求め方
- JISK2258:1998
- 原油及び燃料油 ― 蒸気圧試験方法 ― リード法
- JISK2261:2000
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- JISK2265:1996
- 原油及び石油製品 ― 引火点試験方法
- JISK2280:1996
- 石油製品―燃料油―オクタン価及びセタン価試験方法並びにセタン指数算出方法
- JISK2283:2000
- 原油及び石油製品―動粘度試験方法及び粘度指数算出方法
- JISK2536:1996
- 石油製品 ― 成分試験方法
- JISK2541:1996
- 原油及び石油製品―硫黄分試験方法