JIS D 1623:2006 自動車部品―内燃機関用ディーゼルフューエルフィルタ及びガソリンフィルタ―粒子カウント法によるろ過効率試験方法及びコンタミナント捕そく(捉)容量試験方法 | ページ 5

                                                                                             19
D 1623 : 2006 (ISO 19438 : 2003)
附属書C(参考)フィルタ効率計算の例

序文

 この附属書は,フィルタ効率計算の例について記述するものであり,規定の一部ではない。
C.1 一般条件 この例は,86分間の試験時間に16チャンネルで上流及び下流とも1分間隔で粒子カウン
トを行ったものと想定している。これらの計算例は,粒子カウンタのチャンネル20 μm(c)で1分間隔で読
み取ったものを附属書C表 C.1に示す。
附属書C表C.1 1チャンネルでの粒子カウンタの読み
測定時間 粒子数 測定時間 粒子数
(min) 上流 下流 (min) 上流 下流
1 14.4 1.0 16 209.6 77.0
2 171.4 35.3 17 217.8 73.1
3 191.7 53.8 18 193.3 68.9
4 163.7 47.3 19 204.2 84.3
5 190.9 51.5 20 224.4 85.5
6 182.8 54.9 − − −
7 165.2 41.8 − − −
8 191.5 66.7 − − −
9 186.4 57.5 80 382.6 207.8
10 218.4 49.4 81 350.9 198.2
11 190.7 54.9 82 347.7 208.3
12 174.8 59.1 83 308.3 165.2
13 210.6 55.0 84 309.0 157.7
14 242.3 66.9 85 297.5 162.0
15 188.0 82.8 86 295.7 147.4
備考 21分から79分のカウント数は,この計算例で使用しないため省略する。
C.2 フィルタ初期効率の計算 フィルタ初期効率,E6は,6分間で上流側及び下流側の平均粒子カウント
数から,次の式で算出する。
Cu6 Cd6
E=
6 100
Cu6
ここに, Cu6 : 4分,5分及び6分間隔で取得した上流側カウント数の平均値を示し,
次のようになる。
1637. 1909.1828.
179.13
3
Cd6 : 4分,5分及び6分間隔で取得した下流側カウント数の平均値を示し,
次のようになる。
473. 515. 549.
51.23
3
したがって,E6は次のようになる。
179.13 51.23
E6 100 71.40(%)
179.13
C.3 フィルタ中間効率の計算
C.3.1 一般 中間効率は,上流及び下流の平均粒子カウント数から次の時間間隔のいずれかで計算する。
a) 試験時間が1時間を超えなかった場合は5分

――――― [JIS D 1623 pdf 21] ―――――

20
D 1623 : 2006 (ISO 19438 : 2003)
b) 試験時間が1時間を超えた場合は10分
この例では,試験時間は86分である。したがって中間効率は各10分間隔で計算する。
C.3.2 最初の10分間の区間 システムが安定する前に潜在する粒子カウントエラーを排除するために,
最初の3分の試験は無視する。最初の10分間の区間でのフィルタ中間効率E10は,次の式で算出する。
Cu10 Cd10
E10 100
Cu10
ここに, Cu10 : 4分から10分まで取得した上流側カウント数の平均値を示し,
次のようになる。
1637. 1909. 2184.
185.56
7
Cd10 : 4分から10分まで取得した下流側カウント数の平均値を示し,
次のようになる。
473. 515. 494.
52.73
7
したがって,E10は次のようになる。
185.56 52.73
E10 100 71.58(%)
185.56
C.3.3 その後の10分ごとの区間 その後の10分ごとの区間での中間効率の計算は,次の20分後に相当
するE20の計算例によって計算する。
Cu20 Cd20
E20 100
Cu20
ここに, Cu20 : 11分から20分まで取得した上流側カウント数の平均値を示し,
次のようになる。
1907. 1748. 2244.
205.57
10
Cd20 : 11分から20分まで取得した下流側カウント数の平均値を示し,
次のようになる。
549. 591. 855.
70.75
10
したがって,E20は次のようになる。
205.57 70.75
E20 100 65.58(%)
205.57
C.3.4 最終区間 最終区間の6分間(81分から86分まで)での中間効率は,次の式で算出する。
Cu86 Cd86
E86 100
Cu86
ここに, Cu86 : 81分から86分まで取得した上流側カウント数の平均値を示し,
次のようになる。
3509. 3477. 2957.
318.18
6
Cd86 : 81分から86分まで取得した下流側カウント数の平均値を示し,
次のようになる。
1982. 2083. 1474.
173.13
6
したがって,E86は次のようになる。

――――― [JIS D 1623 pdf 22] ―――――

                                                                                             21
D 1623 : 2006 (ISO 19438 : 2003)
318.18173.13
E86 100 45.59 (%)
318.18
C.4 フィルタ全効率の計算 粒径20 μm(c)以上のフィルタ全効率は,次の式で算出する。
Cu020Cd020
E020 100
Cu020
ここに, Cu020 : 4分から86分までの1分間隔で取得した上流側カウント数の平
均値を示し,次のようになる。
1637. 1909. 2957.
287.35
83
Cd020 : 4分から86分までの1分間隔で取得した下流側カウント数の平
均値を示し,次のようになる。
473. 515. 1474.
1425.
83
したがって,E020は次のようになる。
287.35 1425. (%)
E020 100 50.41
287.35

――――― [JIS D 1623 pdf 23] ―――――

22
D 1623 : 2006 (ISO 19438 : 2003)
附属書D(参考)
ISO 19438 (JIS D 1623) を検定するラウンドロビン試験の概要

序文

 この附属書は,この規格を検定するラウンドロビン試験の概要を記述するものであり,規定の一部
ではない。
D.1 経過 ISO 19438(JIS D 1632)は,燃料フィルタに対し,鉱物標準微粒子によるコンタミナントを
用いて,ある一定の圧力損失までのフィルタ効率の変動の測定方法,及びコンタミナント捕そく(捉)容
量の計算方法を規定するために制定した規格である。
効率は,フィルタの上流側及び下流側で測定した粒子の個数を各粒径ごとに比べることによって測定し,
光学的原理を用いた光学的自動粒子カウンタ(APCs)を用いて求める。
ISO/TC22/SC7は,“ラウンドロビン試験”(国際的研究施設間試験)を,次の二つの目的をもって計画
した。
a) PCs校正の影響,試験装置の検定,及び作動条件の変動を含めて試験施設内及び試験施設間の両方
の試験結果について,総合的な変動を定量化する。
b) 試験の最初の6分間に測定した初期ろ過効率を,ISO/TS 13353の測定方法によって60分間に測定し
たろ過効率と比較する。
参加した6試験施設は,次の4段階を含め,同じ試験方法によって試験を行った。
a) SO 11171(JIS B 9932)による粒子カウンタの校正
b) SO 11943(JIS B 9935)によるオンライン希釈及び粒子カウント回路の検定
c) SO 19438(JIS D 1623)及びISO/TS 13353(合意された場合)による試験装置の検定
d) SO 19438(JIS D 1623)及びISO/TS 13353による燃料フィルタ試験
前の段階が完全に検定された場合だけは,次の一つの段階を省略してもよい。
統計的なパラメータを計算するために,ISO 5725-2及びISO 5725-6によって試験結果を処理した。すべ
ての参加試験施設は,平均気孔径が近い2種類のフューエルフィルタに対してそれぞれ2個ずつ試験を行
った。
D.2 試験前校正及び検定試験
D.2.1 粒子カウント回路の校正 すべての試験施設は,ISO 11171(JIS B 9932)の6.によって,センサ付
きの粒子カウンタを,NIST SRM 2806を用いて校正(一次校正)を行い,又は,ISO 11943(JIS B 9935)
の9.によって一次APCで認定したISO MTD(ミディアムテストダスト)浮遊粒子及び検定回路を用いて
校正(二次校正)を行った。2番目のAPCは,この規格(ISO 19438)の本体の10.によって最初のものに
合わせた。
D.2.2 オンライン希釈及び粒子カウント回路の検定 試験に定められたコンタミナント濃度(50 mg/L)
は,APCセンサの飽和濃度より高かった。そのため,試験液は,カウンタで測定する前に,継続的に希釈
した。すべての参加試験施設の希釈回路は,この規格(ISO 19438)の本体の11.によって検定した。

――――― [JIS D 1623 pdf 24] ―――――

                                                                                             23
D 1623 : 2006 (ISO 19438 : 2003)
D.2.3 試験装置の検定 フィルタ試験回路及びコンタミナント注入回路を含め,各試験装置はこの規格
(ISO 19438)の本体の7.及びISO/TS 13353の6.によって検定した。検定基準を附属書D表D.1に示し,
また,この表をすべての試験参加者が作成した。
附属書D表 D.1 検定用データシート
検定シートISO 19438(JIS D 1623による。)
試験施設名称 :
試験日 :
重要パラメータ 該当 記事
表D.1−1) 粒子カウンタの粒径の校正[ISO 11171(JIS B 9932)の6.による。]
1 最初の限界値設定 > 1.5 × 騒音レベル
2 最初のカウント数 > 10.000
3 全カウント数 > 100
4 試験油量 > 10 mL
5 前回校正から6 ヶ月以内
6 計算希釈倍数 < 最大Dq
表D.1−2) オンライン粒子カウンタの校正[ISO 111943(JIS B 9935)の9.19.11による。]
1 試験油量 > 25 mL(オプション)
2 標準偏差 < 許容値
表D.1−3) オンライン粒子カウンタ回路の検定[ISO 11943(JIS B 9935)の9.129.17による。]
1 列3=列2±列4(表D.1−3)
表D.1−4) オンライン粒子カウンタ回路の検定[ISO 11943(JIS B 9935)の10.による。]
1 上流側平均カウント数/μg=列3±1.3列4(表D.1−3)
2 下流側平均カウント数/μg=列3±列4(表D.1−3)
3 上流側カウント数−下流側カウント数 < 列5
表D.1−5a)及び表D.1−5b) オンライン希釈回路の検定[ISO 11943(JIS B 9935)の11.による。]
1 1分ずつ3回測定
2 上流側平均/μg=列3±列4(表D.1−3)
3 下流側平均/μg=列3±列4(表D.1−3)
4 上流側−下流側計測数 < 列5
表D.1−6) 試験装置の検定[フィルタ試験回路 : ISO 19438(JIS D 1623)の7.3による。]
1 C=5 mg/L
2 バッチ4961 F
3 各カウント数=平均の±10 %
4 チャンネル10 μm(c)の平均カウント数7501 000
5 チャンネル20 μm(c)の平均カウント数70120
表D.1−7) 試験装置の検定[注入回路 : ISO 19438(JIS D 1623)の7.4による。]
1 各測定値=平均の±5 %
2 平均値=設定値の±5 %
結論
D.3 試験条件
D.3.1 試験用フィルタ 次の2種類のフューエルフィルタを,それぞれ2個ずつ試験した。
− フィルタ“A” : MFP=5(μm),フィルタ捕そく(捉)質量Cr≒ 10 g12 g・・・2個
− フィルタ“B” : MFP=15(μm),フィルタ捕そく(捉)質量Cr≒ 10 g15 g・・・2個
備考 MFPは,平均気孔径を示す。

――――― [JIS D 1623 pdf 25] ―――――

次のページ PDF 26

JIS D 1623:2006の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 19438:2003(IDT)

JIS D 1623:2006の国際規格 ICS 分類一覧

JIS D 1623:2006の関連規格と引用規格一覧