JIS D 6802:2022 無人搬送車及び無人搬送車システム―安全要求事項及び検証 | ページ 4

                                                                                            13
D 6802 : 2022
− 通常の屋内稼動時の車両の最低周囲温度 : +5 ℃
− 通常の屋外稼動時の車両の最低周囲温度 : −20 ℃
− 標高 : 2 000 m以下
注記 個別の製品の保証条件とは異なる。
4.1.3 電気的要求事項
電気的要求事項は,表1による。
表1−電気的要求事項
細分箇条の箇所
EN 1175-1:1998 EN 1175-2:1998 EN 1175-3:1998 JIS B 9960-1:2019
+A1:2010 +A1:2010 +A1:2010
一般 5.1,5.2,5.4,5.5
5.7,5.8,5.10,5.11, 5.1,5.2,5.3,5.5,5.6 次を除く全て。
(電力供給) 5.12,5.13,5.14,5.15, 4.3.2,4.4.5,5.3.5,
6.1,6.2,6.3,6.4,6.5, 6.2.5,6.2.6,6.3.3,
6.1.2,6.1.3 7.2.2,9.1.1,9.4.3.1.2,
9.4.3.1.4,9.4.3.1.5,
11.5,18.2.4
起動 5.3.1
5.9.3,5.9.5,5.9.8, 5.4.1,5.4.2,5.4.37.3.1,7.5,9.2.3.2,
5.12.1 9.3.1
停止 5.13,6.2.2,6.4 5.3.4 5.4.4 なし
電源の故障 5.6,5.9.1,5.9.11 5.3.1,5.3.6 5.4.5 5.4,7.5
機械の保守 7.1,7.2,7.3 6.1,6.2 6.1,6.2 なし
エネルギー源の隔離 5.1.3
5.1.3,5.2,5.5,5.7, 5.1,5.2,5.5 5.3,10.8
5.13,6.2,6.4
バッテリ 5.1,5.3.1
5.1(全体),5.2,5.12, なし なし
5.15.3,6.1,6.2,6.5.3
火気 5.2,5.4,5.5,5.8 5.2,5.4(全体) 5.3,5.5.2,5.5.4,5.5.5 なし
4.1.4 蓄積されたエネルギー要素
エネルギーを蓄積し,除去又は分解中に危険をもたらすコンポーネント(油圧アキュムレータ,キャパ
シタ,ばねブレーキなど)は,除去又は分解前にエネルギーを放出する手段を備えなければならない。
4.1.5 鋭利な部分及び角
次のような範囲には,危険を発生する鋭利な部分及び/又は角があってはならない。
a) 乗員の通常作業位置
b) 操作員の通常作業位置
c) 日常点検の間に出入りする範囲
4.1.6 ガード
ガードの技術的原則は,JIS B 9700:2013に,ガードは,JIS B 9716:2019にそれぞれ適合しなければなら
ない。
安全距離は,JIS B 9718:2013に適合しなければならない。さらに,保護構造物を越えての到達を防止す

――――― [JIS D 6802 pdf 16] ―――――

           14
D 6802 : 2022
るための安全距離は,JIS B 9718:2013の表2に適合しなければならない。加えて,制限区域及び隔離区域
における連続して閉鎖した固定構造物は,高さが2.1 m以上でなければならない。
4.1.7 ガードと共同するインターロック装置
ガードと共同するインターロック装置は,JIS B 9710:2019に適合しなければならない。
4.1.8 両手操作制御装置
両手操作制御装置は,ISO 13851:2019に適合しなければならない。
4.1.9 変速機の部品
ドライブシャフト,カップリング,ドライブベルトなどの変速機の部品が人の手が届くところにある場
合は,固定式ガードで保護しなければならない。
4.1.10 電気的検知保護設備(ESPE)
電気的検知保護設備(ESPE)は,JIS B 9704-2:2017及びIEC 61496-3:2018に適合しなければならない。
4.1.11 圧力検知保護設備
圧力検知保護設備は,ISO 13856-2:2013,及びISO 13856-3:2013の表2の試験片5又は試験片6(いずれ
も,形状及び寸法だけ)に適合しなければならない。
4.1.12 油圧システム
油圧システム及びそのコンポーネントは,JIS B 8361:2013に適合しなければならない。
4.1.13 空気圧システム
空気圧システム及びそのコンポーネントは,JIS B 8370:2013に適合しなければならない。
4.1.14 自動再始動の防止
車両は,次のいずれかが作動した後,自動再始動しないように設計しなければならない。
a) 非常停止機器
b) ストロークの短いバンパ[4.8.2.1のe)参照]
c) 4.9.3に記載する操作員の存在を検知する装置(例えば,シート,タング,握り,フットペダル)
d) 手動で使う操作装置(例えば,スロットル,ステアリング,ジョイスティック)[4.9.3.1のc)参照]
e) 表A.1の注c)にある危険箇所から手が届く範囲に装着された停止装置
車両は,電源遮断の後,自動再始動しないように設計しなければならない。
4.1.15 足の保護
車両付近に立っている人の足の怪我を防止する手段を,設けなければならない。
例えば,次のa) c)のような方策がある。
a) 足の保護のために加算する停止距離の余裕に関しては,ESPEの製造業者の指定による。

――――― [JIS D 6802 pdf 17] ―――――

                                                                                            15
D 6802 : 2022
b) 安全靴を履いている人を考慮して車体隙間を40 mm以下に縮小する。これによって車体の下に足が巻
き込まれるのを防止する。
c) JIS D 6001-1:2016の図5に従った車体下の足の隙間を取る。これによって,駆動輪及び安定輪との接
触を防止する。

4.2 ブレーキシステム

  車両は,次の要求事項を満たすよう設計されたブレーキシステムを装備しなければならない。
a) 電源遮断で動作する。
b) 速度制御又は操だ制御が故障によって行われなかったときに自動的に起動する。
c) 製造業者によって指定された限度内の最悪の状態(例えば,速度,摩擦,床面·地面,勾配及び定格
荷重)で,4.8.2に規定する人検出手段の動作範囲内で車両を停止する。
d) 製造業者によって指定された最大動作勾配において,車両及びその最大許容荷重を静止状態に維持す
る。
ブレーキシステムの安全関連部は,表2の項目1及び項目2にある内容に従わなければならない。
注記 ブレーキシステムは,一つ以上のブレーキ機能で構成可能である(例えば,スプリング式ブレー
キ,サービスブレーキ)。

4.3 速度制御

  速度制御システムの安全関連部は,表2の項目3及び項目8にある内容に従わなければならない。

4.4 バッテリの自動充電

  定格電圧がDC 60 V又はAC 25 Vを超える自動充電の接続は,JIS C 61558-1:2019による通電部との偶
然の接触から生じる感電の危険を防止するように設計しなければならない。
自動充電システムを備えた車両は,車両が充電装置と接続しているときだけ充電電極に通電されるよう
に設計しなければならない。
車両が充電ポイントから切離された場合,車両の充電電極をバッテリから切り離さなければならない。
これらのシステムの安全関連部は,表2の項目9の内容に従わなければならない。

4.5 荷役

  荷の搬送装置は,非常停止及び荷の移載を含む全ての運転モードにおいて,製造業者の定めた位置の制
限範囲内に荷がとどまるように設計しなければならない。これは,固定具,機械的ロック,止め具などを
組み合わせることで実現可能である。
または,代替手段として,荷が製造業者の決定した荷の搬送装置上の指定位置にないことを認識したと
きに車両が移動することを防止する手段を備えなければならない。これは,代替手段として,カメラ,検
知装置,スイッチなどを組み合わせることで実現可能である。
荷役システムはJIS D 6001-1:2016の4.6に適合しなければならない。ただし,JIS D 6001-1:2016の4.6
で“フォークリフト”と記載された部分は“車両”と読み換える。
これらの機能を実行する制御システムの安全関連部は,表2の項目10,項目11及び項目12の内容に従

――――― [JIS D 6802 pdf 18] ―――――

           16
D 6802 : 2022
わなければならない。

4.6 操だ

  操だシステム用制御の安全関連部は,表2の項目13の内容に従わなければならない。

4.7 安定度

4.7.1 一般
車両は,非常停止を含む全ての荷役及び移動中の動作状態で安定を保たれなければならない。
安定度制御の安全関連部は,表2の項目14の内容に従わなければならない。
4.7.2 傾斜床上の安定度試験
揚高500 mmを超える車両の安定度は,次の対応する規格によって試験をしなければならない。
− JIS D 6011-1:2013
− JIS D 6011-2:2013
− JIS D 6011-3:2013
− JIS D 6011-4:2019
− JIS D 6011-5:2013
− JIS D 6011-6:2013
− ISO 22915-7:2016
− ISO 22915-8:2018
− ISO 22915-9:2014
− ISO 22915-10:2008
− ISO 22915-11:2011
− ISO 22915-12:2015
− ISO 22915-13:2012
− ISO 22915-14:2010
− ISO 22915-15:2013
− ISO 22915-20:2008
− ISO 22915-22:2014
最大揚高が500 mm以下の車両の安定度は,マストを装備した類似の車両の安定度のための適切な国際
規格によって走行するように定められた要求事項によって試験しなければならない。または,4.7.3による。
構内運搬車の安定度は,ISO 3691-6:2013の4.7に定められた要求事項に適合しなければならない。
4.7.3 4.7.2でカバーされない車両安定度の要求事項
車両が定められた運転空間及び条件で,特定のあらかじめ決められている自動化された作業用だけに設
計されている場合,その車両は,試験時に5.3.2に適合しなければならない。特定された安定度の値への適
合は,計算によって決定が可能である。計算は,類似の車両の経験的データに基づいていなければならな

――――― [JIS D 6802 pdf 19] ―――――

                                                                                            17
D 6802 : 2022
い。このような計算においては,製造上のばらつき及びマスト,タイヤなどのたわみを考慮しなければな
らない。

4.8 保護装置及び付加保護方策

4.8.1 非常停止
車両は,JIS B 9703:2019に適合した非常停止機能を装備しなければならない。非常停止機器が起動した
ときは,車両の全ての動きを停止しなければならない。
非常停止機器は,車両の前後両端及び両サイドから,明確に視認,識別が可能かつ操作可能でなければ
ならない。車両を制御するための決められた操作員位置がある場合は,非常停止機器をその制御装置の近
くに取り付けなければならない。
ただし,搬送している荷が非常停止機器へのアクセスを妨げるような場合,非常停止機器は,危険区域
から最も近くアクセス可能な車両の剛性部分に取り付けなければならない(例として,図2参照)。
非常停止機能用制御システムの安全関連部は,表2の項目15の内容に従わなければならない。
注記 車両のサイズ及びデザインに応じて,二つ以上の機器が車両の両サイドに必要になることがある。
記号説明
1 : 車両
2 : 荷
3 : 両サイドの非常停止(ボタン)
図2−フォーク側に荷を積んだ場合の車両の非常停止(ボタン)の位置の例
4.8.2 経路内の人検出
4.8.2.1 自動モード中の意図した経路内での人検出
自動モード中に進行しようとする経路内での人検出の安全関連部は,表2の項目4,項目16,項目17及
び項目20の内容に従わなければならない。
車両は,人検出手段を備えていなければならず,次の要求事項が適用される。

――――― [JIS D 6802 pdf 20] ―――――

次のページ PDF 21

JIS D 6802:2022の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO3691-4:2020(MOD)

JIS D 6802:2022の国際規格 ICS 分類一覧

JIS D 6802:2022の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISD6801:2019
無人搬送車システムに関する用語