JIS G 1317:1998 フェロモリブデン分析方法 | ページ 3

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附属書3(規定) 炭素定量方法−燃焼−ガス容量法
1. 要旨 試料を酸素気流中で高温に加熱し,炭素を十分に酸化して二酸化炭素とし,これを酸素ととも
にビュレットに捕集してガスの体積を測定し,次に二酸化炭素をアルカリに吸収させて除き,残りのガス
の体積を測定する。
2. 装置 装置は,JIS Z 2615の6.3(ガス容量法)の6.3.2(装置)による。
3. 器具及び材料 器具及び材料は,JIS Z 2615の5.(器具及び材料)による。
4. 試料はかり採り量及び助燃剤添加量 試料はかり採り量は,附属書3表1によって,0.1mgのけたま
で読み取る。
附属書3表1 試料はかり採り量
炭素含有率 試料はかり採り量
% (m/m) g
0.01以上0.1未満 2.0
0.1以上1.0未満 1.0
1.0以上3.0未満 0.50
3.0以上6.0以下 0.25
5. 操作
安全上の警告 燃焼操作においては,高温に加熱された磁器燃焼ボート又は磁器燃焼るつぼの取扱いは
必ずるつぼ挟みなどを使用してやけどをしないように注意しなければならない。
また,過剰の酸素排気の取扱いに留意して火災発生の防止に努めなければならない。
5.1 準備操作 準備操作は,JIS Z 2615の6.3の6.3.3(予備操作)による。
なお,管状電気抵抗加熱炉を用いる場合は,燃焼管内温度を1 3001 400℃(1)に保つ。
また,高周波誘導加熱炉を用いる場合は,高周波誘導加熱に関する条件を設定する(2)。
注(1) 高温計の温度指示と燃焼管内温度との差に注意して補正する。
(2) 例えば,高周波発信機の陽極電流及び格子電流などを使用する装置の仕様に応じて決められた
条件のことである。
5.2 定量操作 定量操作は,次のいずれかの手順によって行う(3)。いずれの場合にも,JIS Z 2615の付
図2(その1)を参照。
注(3) 日常作業にあっては,作業時間の初期,中期及び終期に,必ず炭素含有率既知の試料を用いて
分析試料と同じ操作を行い,装置及びその他が正常に作動しているかどうかを試験しなければ
ならない。
a) 管状電気抵抗加熱炉を使用する場合
1) 試料をはかり採って磁器燃焼ボートに移し入れる(4)。
2) 管状電気抵抗加熱炉の燃焼管の入口部を開いて試料が入っている磁器燃焼ボートを燃焼管内に入れ,

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燃焼管の中央部に挿入して直ちに気密に栓をする。
3) 三方コック(f)を炉側に開いて酸素の送入量を調節しながら約2分間放置する。
4) 以下,JIS Z 2615の6.3の6.3.4(定量操作)の(2)(6)の手順に従って操作する。
注(4) 助燃剤は,JIS Z 2615の5.(13)(助燃剤)に示されたものから最も適したもの(例えば,鉄,す
ず,タングステンなど)を選び,使用する装置に最も適した量を添加する。添加した助燃剤は,
試料とよく混合する。
b) 高周波誘導加熱炉を使用する場合
1) 試料をはかり採って磁器燃焼るつぼに移し入れる(4)。
2) 装置を連結して気密を確認した後,三方コック (m) を閉じ,三方コック (l) を外気側に開く。
3) 1)で得た試料が入っている磁器燃焼るつぼを高周波誘導加熱炉の受台上に置き,操作ハンドルを操
作して加熱コイルの中心部に挿入し,燃焼管を閉じる。
4) 酸素を送入して燃焼管内の空気を置換する。
5) 三方コック (l) を閉じて高周波誘導加熱炉を作動させる。
6) 1020秒間経過してから三方コック (m) を炉側に開き,次に三方コック (l) をわずかに炉側に開
いて燃焼ガスを脱硫管 (j) 及び冷却管 (k) を通して徐々にビュレット (n) に導く。
7) 1分間程度経過して試料の燃焼がほぼ完了した後,混合ガスを急速にビュレット (n) の目盛の下部
近くまで捕集する。
8) 三方コック (l) 及び三方コック (m) を閉じ,高周波誘導加熱を止めて約1分間放置する。
9) 以下,JIS Z 2615の6.3の6.3.4(定量操作)の(4)(6)の手順によって操作する。
6. 空試験 空試験は,JIS Z 2615の6.3の6.3.5(空試験)による。ただし,高周波誘導加熱炉を使用す
る場合には,空の磁器燃焼るつぼだけでは高周波が誘導されないので,炭素含有率が低く,かつ,その含
有率が既知の鉄鋼試料を試料と同量用いて空試験を行い,空試験で得た炭素量から空試験に用いた炭素含
有率既知の鉄鋼試料中の炭素量を差し引いて得られる炭素量を空試験値とする。
7. 計算 計算は,JIS Z 2615の6.3の6.3.6(計算)による。

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附属書4(規定) 炭素定量方法−燃焼−赤外線吸収法
1. 要旨 試料を酸素気流中で高温に加熱し,炭素を酸化して二酸化炭素及び一酸化炭素とする。これを
酸素とともに赤外線吸収セルに送り,二酸化炭素及び一酸化炭素による赤外線吸収量を測定する。
2. 装置 装置は,JIS Z 2615の6.9[赤外線吸収法(積分法)]又は6.10[赤外線吸収法(循環法)]の装
置による。ただし,積分法における試料燃焼部には,管状電気抵抗加熱炉も使用できる。
3. 器具及び材料 器具及び材料は,JIS Z 2615の5.(器具及び材料)による。
4. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,使用する装置に最も適した量とし,0.1mgのけたまで読み
取る。
参考 試料はかり採り量は,一般的には0.50g又は1.0gである。
5. 操作
安全上の警告 燃焼操作においては,高温に加熱された磁器燃焼ボート又は磁器燃焼るつぼの取扱いは
必ずるつぼ挟みなどを使用してやけどをしないように注意しなければならない。
また,過剰の酸素排気の取扱いに留意して火災発生の防止に努めなければならない。
5.1 準備操作 準備操作は,JIS Z 2615の6.9又は6.10の予備操作による。ただし,管状電気抵抗加熱
炉を用いる場合は,燃焼管内温度を1 2001 300℃とする。
5.2 定量操作 定量操作は,次のいずれかの手順によって行う(1)。
注(1) 日常作業にあっては,作業時間の初期,中期及び終期に,必ず炭素含有率既知の試料を用いて
分析試料と同じ操作を行い,装置及びその他が正常に作動しているかどうかを試験しなければ
ならない。
a) 管状電気抵抗加熱炉を使用す積分法の場合
1) 試料をはかり採って磁器燃焼ボートに移し入れる。
2) 助燃剤(2)12gを正確にはかり採って1)の磁器燃焼ボート中の試料の上に載せる。
3) 燃焼管の入口部を開いて試料及び助燃剤の入った磁器燃焼ボートを燃焼管内の適切な部位に挿入し,
直ちに気密に栓をする。
4) 適切な量の酸素を流し,生成した燃焼生成ガスを酸素とともに赤外線検出器に送り込む。
5) 燃焼生成ガス中の二酸化炭素及び一酸化炭素含有量に相当する赤外線吸収量の積分値を指示値とし
て読み取る。
b) 高周波誘導加熱炉を使用する積分法の場合
1) 試料をはかり採って磁器燃焼るつぼに移し入れる。
2) 助燃剤(3)12gを正確にはかり採って1)の磁器燃焼るつぼ中の試料の上に載せる。
3) 試料及び助燃剤の入った磁器燃焼るつぼを高周波誘導加熱炉の受台上に載せ,操作ハンドルを操作
して加熱コイルの中心部に挿入し,燃焼管を閉じる。
4) 以下,JIS Z 2615の6.9の6.9.5(定量操作)の(2)及び(3)の手順によって操作する。

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c) 高周波誘導加熱炉を使用する循環法の場合 循環法による定量操作は,JIS Z 2615の6.10の6.10.4(定
量操作)の手順に従って操作する。
注(2) 助燃剤は,銅又はすずを使用するのがよく,その使用量は,使用する装置に最適な量をあらか
じめ調査しておく。
(3) 助燃剤は,タングステンとすずとの当量混合物又は銅を使用するのがよい。その使用量は,使
用する装置に最適な量をあらかじめ調査しておく。
6. 空試験 空試験は,試料に添加するのと同量の助燃剤だけを用いて,試料と同じ操作を,試料と併行
して行う。
7. 計算 計算は,JIS Z 2615の6.9の6.9.7(計算)又は6.10の6.10.6(計算)による。

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附属書5(規定) けい素定量方法−二酸化けい素重量法
1. 要旨 試料を硝酸と塩酸とで分解し,硫酸を加え加熱し,硫酸の白煙を発生させてけい素を不溶性け
い素とし,こし分けた後,強熱して恒量とし,その質量をはかる。硫酸とふっ化水素酸を加え,加熱して
二酸化けい素を四ふっ化けい素として揮散させ,強熱して恒量とした後,その質量をはかる。
2. 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸
b) 塩酸 (1+4, 1+10)
c) 硝酸 (1+1)
d) ふっ化水素酸
e) 硫酸 (1+1)
f) モリブデン(粉末) できるだけ純度の高いモリブデンで,けい素を含まないか又はけい素含有率が
できるだけ低く,既知であるもの。
g) 鉄 できるだけ純度の高い鉄で,けい素を含まないか又はけい素含有率ができるだけ低く,既知であ
るもの。
3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,1.0gとし,0.1mgのけたまで読み取る。
4. 操作
4.1 試料の分解及び脱水処理 試料の分解及び脱水処理は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり採ってビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆う。
b) 硝酸 (1+1) 20ml及び塩酸5mlを加え,穏やかに加熱して分解する。
c) 放冷した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除く。
d) 硫酸 (1+1) 20mlを加えて加熱し,約15分間硫酸の白煙を発生させた後,放冷する。
4.2 ろ過及び洗浄 ろ過及び洗浄は,次の手順によって行う。
a) 4.1d)で得た塩類に塩酸 (1+4) 50mlを加え,加熱して(1)可溶性塩類を溶解する。
b) 直ちに沈殿をろ紙(5種B)を用いてこし分け,ビーカー内壁に付着した沈殿をゴム付きガラス棒で
こすってろ紙上に移す。
c) 4060℃に加熱した塩酸 (1+10) で鉄 (III) イオンが認められなくなるまで,次に温水で酸が消失す
るまで洗浄する。ろ液及び洗液は捨てる。
注(1) 長時間加熱すると含水二酸化けい素は再び可溶性になるので,可溶性塩類の溶解はなるべく短
時間で行い,直ちにろ過するように注意する。
4.3 灰化及びひょう量 灰化及びひょう量は,次の手順によって行う。
a) 4.2c)で得た沈殿をろ紙とともに白金るつぼ(30番)に移し入れる。
b) 乾燥した後,低温で加熱してろ紙を灰化する。
c) 約1 100℃以上で約30分間強熱し,デシケーター中で室温まで放冷してその質量をはかる。
d) 恒量となるまでc)の操作を繰り返す。

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JIS G 1317:1998の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4173:1980(MOD)

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