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4. 操作
安全上の警告 過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有磯物が存在すると爆発する危険があ
る。蒸気は,過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければなら
ない。
4.1 試料の分解 試料の分解は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり採って白金皿(100番)に移し入れ,ふたをする。
b) 硝酸 (1+1) 10mlを加え,ふっ化水素酸を滴加し,反応が激しければ,水で冷却しながら分解する。
c) 激しい反応が終わった後,さらにふっ化水素酸5mlを加え,ふたの下面を水で洗ってふたを取り除く。
d) 硫酸 (1+1) 10mlを加え,加熱して硫酸の白煙がほとんど出なくなるまで加熱を続ける。
e) 放冷した後,塩酸 (1+2) 35mlを加え,加熱して可溶性塩類を溶解する。
f) 温水で液量を約50mlとし,ろ紙(5種B)を用いてろ過し,4060℃に加熱した塩酸 (1+50) で鉄 (III)
イオンが認められなくなるまで洗浄する。温水で3,4回洗浄してろ液及び洗液をビーカー (300ml) に
集め,水で液量を約100mlとする。
4.2 りんの分離 りんの分離は,次の手順によって行う。
a) 4.1f)で得た溶液にEDTA2Na4.0gを加え,時計皿で覆って穏やかに加熱して溶解する。
b) 冷却した後,硫酸ベリリウム溶液 [2.k) ] 5mlを加え,pHメーターを用いてアンモニア水を加え,溶液
のpHを10として,水酸化ベリリウムの沈殿を生成させる。
c) 加熱して2分間沸騰させた後,室温まで冷却して時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除く。
d) 沈殿をろ紙(5種B)を用いてこし分け,温水で4,5回洗浄する。
e) ろ紙上の沈殿を射水して先のビーカーに洗い落とし,このビーカーを漏斗の下に置き,ろ紙に付着し
た沈殿に4060℃に加熱した硝酸 (1+2) 20mlを少量ずつ滴加して溶解する。
f) ろ紙を4060℃に加熱した硝酸 (1+50) で洗浄する。
g) 溶液に過塩素酸10mlを加え,時計皿で覆い,加熱して過塩素酸の蒸気がビーカーの内壁を逆流する
状態で約10分間加熱を続ける(1)。
h) 放冷した後,温水約50mlを加え,加熱して可溶性塩類を溶解し,時計皿の下面を水で洗って時計皿
を取り除く。
i) 溶液をろ紙(5種A)を用いてろ過し,温水で十分に洗浄し,ろ液と洗液を合わせる。
j) 常温まで冷却した後,水を用いて250mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。
注(1) 溶液中にひ素が0.5mg以上共存する場合は,放冷した後,塩酸 (1+1) 及び臭化水素酸5mlを加
え,再び過塩素酸の白煙を発生させてh)の手順に移る。
4.3 呈色 呈色は,次の手順によって行う。
a) 4.2j)で得た溶液から25mlを分取して100mlの全量フラスコに移し入れる。
b) 亜硫酸水素ナトリウム溶液10mlを加え,溶液が無色になるまで沸騰した水浴中で加熱し,直ちに呈
色試薬溶液 [2.m) ] 25mlを加え,再び沸騰した水浴中で約15分間加熱する。
c) 溶液を流水中で常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。
4.4 吸光度の測定 吸光度の測定は,4.3c)で得た呈色溶液の一部を光度計の吸収セル (10mm) に移して,
波長825nm付近における吸光度を測定する。
――――― [JIS G 1317 pdf 21] ―――――
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5. 空試験 空試験は,試料の代わりにモリブデン [2.h) ] 0.30g及び鉄 [2.i) ] 0.20gをはかり採って白金皿
(100番)に移し入れ,ふたで覆う。以下,4.1b)4.4の手順に従って,試料と同じ操作を試料と併行して
行う。
6. 検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって行う。
a) 標準りん溶液 [2.n) ] 05.0ml(りんとして00.5mgに相当する。)を段階的に正確に数個のビーカー
(100ml) に加える。
b) 過塩素酸5mlをそれぞれに加え,加熱して過塩素酸の白煙を発生させる。
c) 放冷した後,温水約30mlを加えて可溶性塩類を溶解する。
d) 水を用いて250mlの全量フラスコに移し入れて,常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。
e) 以下,4.3及び4.4の手順に従って試料と同じ操作を行う。
f) 吸光度と標準りん溶液として添加したりん量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平
行移動して検量線とする。
7. 計算 計算は,試料中のりん含有率を,次の式によって算出する。
A B
P 100 C
1
m
10
ここに, P : 試料中のりん含有率 [% (m/m) ]
A : 分取した試料溶液中のりん検出量 (g)
B : 分取した空試験液中のりん検出量 (g)
m : 試料はかり採り量 (g)
C : 空試験において使用したモリブデン [2.h) ] 及び鉄 [2.i) ] 中
に含まれるりん含有率 [% (m/m) ] の加重合計で,次の式によ
って算出する。
C=a×0.30+b×0.20
ここに, a : モリブデン [2.h) ] 中に含まれるりん含有率 [% (m/m) ]
b : 鉄 [2.i) ] 中に含まれるりん含有率 [% (m/m) ]
――――― [JIS G 1317 pdf 22] ―――――
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附属書8(規定) りん定量方法−
水酸化ベリリウム共沈分離ICP発光分光法
1. 要旨 試料を硝酸とふっ化水素酸とで分解し,硫酸を加え,加熱して硫酸の白煙を発生させた後,塩
酸に溶解し,硫酸ベリリウムを加え,アンモニア水を加え,水酸化ベリリウムとともにりんを共沈させて
こし分け,沈殿を硝酸に溶解する。溶液をICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発
光強度を測定する。
2. 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸 (1+1, 1+50)
b) 硝酸 (1+1)
c) 過塩素酸
d) ふっ化水素酸
e) 硫酸 (1+1)
f) アンモニア水
g) モリブデン(粉末) できるだけ純度の高いモリブデンで,りんを含まないか又はりん含有率ができ
るだけ低く,既知であるもの。
h) 鉄 できるだけ純度の高い鉄で,りんを含まないか又はりん含有率ができるだけ低く,既知であるも
の。
i) エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(以下,EDTA2Naという。)
j) 硫酸ベリリウム溶液 硫酸ベリリウム四水和物19.7gを硫酸 (1+3) 20mlに溶解し,水で液量を1
000mlとする。
安全上の警告 硫酸ベリリウムは,猛毒であるので,この試薬とその溶液並びにそれらを添加した溶液
の取扱いについては注意しなければならない。
k) イットリウム溶液 (1mgY/ml) 酸化イットリウム (III) [99.9% (m/m) 以上]1.269 9gに塩酸 (1+1)
50mlを加え,加熱して分解し,常温まで冷却した後,溶液を水を用いて1 000mlの全量フラスコに移
し入れ,水で標線まで薄める。
l) 標準りん溶液 (0.10mgP/ml) あらかじめりん酸二水素カリウムを110℃で恒量となるまで乾燥した
後,デシケーター中で放冷して保存したものから0.439 4gをはかり採って水に溶解し,水を用いて1
000mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。
3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,1.0gとし,0.1mgのけたまで読み取る。
4. 操作
安全上の警告 過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険があ
る。蒸気は,過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければなら
ない。
――――― [JIS G 1317 pdf 23] ―――――
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G 1317 : 1998
4.1 試料の分解 試料の分解は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり採って白金皿(100番)に移し入れ,ふたをする。
b) 硝酸 (1+1) 20mlを加え,ふっ化水素酸を滴加する。反応が激しければ,水で冷却しながら分解する。
c) 激しい反応が終わった後,さらにふっ化水素酸5mlを加える。
d) ふたの下面を水で洗ってふたを取り除く。
e) 硫酸 (1+1) 10mlを加え,加熱して硫酸の白煙がほとんど出なくなるまで蒸発する。
f) 放冷した後,塩酸 (1+2) 35mlを加え,加熱して可溶性塩類を溶解する。
g) 温水で液量を約50mlとし,溶液をろ紙(5種B)を用いてろ過し,4060℃に加熱した塩酸 (1+50) で
鉄 (III) イオンが認められなくなるまで洗浄する。温水で3,4回洗浄してろ液及び洗液をビーカー
(300ml) に集め,水で液量を約100mlとする。
4.2 りんの分離 りんの分離は,次の手順によって行う。
a) 4.1のg)で得た溶液にEDTA2Na4.0gを加え,時計皿で覆って穏やかに加熱して溶解する。
b) 冷却した後,硫酸ベリリウム溶液 [2.j) ] 5mlを加え,pHメーターを用いてアンモニア水を加え,溶液
のpHを10として,水酸化ベリリウムの沈殿を生成させる。
c) 加熱して2分間沸騰させた後,室温まで冷却して時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除く。
d) 沈殿をろ紙(5種B)を用いてこし分け,温水で4,5回洗浄する。
e) ろ紙上の沈殿を射水して先のビーカーに洗い落とし,このビーカーを漏斗の下に置き,ろ紙に付着し
た沈殿に4060℃に加熱した硝酸 (1+2) 20mlを少量ずつ滴加して溶解する。
f) ろ紙を4060℃に加熱した硝酸 (1+50) で洗浄する。
g) 溶液に過塩素酸10mlを加え,時計皿で覆う。
h) 加熱して過塩素酸の蒸気がビーカーの内壁を逆流する状態で約10分間加熱を続ける(1)。
i) 放冷した後,温水約50mlを加え,加熱して可溶性塩類を溶解し,時計皿の下面を水で洗って時計皿
を取り除く。
j) 溶液をろ紙(5種A)を用いてろ過し,温水で十分に洗浄し,ろ液及び洗液を合わせる。
k) ろ液及び洗液を常温まで冷却した後,水を用いて100mlの全量フラスコに移し入れる。
注(1) 溶液中にひ素が0.5mg以上共存する場合は,放冷した後,塩酸 (1+1) 及び臭化水素酸5mlを加
え,再び過塩素酸の白煙を発生させてからi)の手順に移る。
4.3 発光強度測定用溶液の調製 発光強度測定用溶液の調製は,次のいずれかによる。
a) 発光強度法を適用する場合 4.2h)で得た溶液に水を加えて標線まで薄める。
b) 強度比法を適用する場合 4.2h)で得た溶液にイットリウム溶液 [2.k) ] を正確に10ml加えた後,水で
標線まで薄める。
4.4 発光強度の測定 発光強度の測定は,次のいずれかによる(2)。
a) 発光強度法を適用する場合 4.3a)で得た溶液の一部をICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に
噴霧し,波長213.62nmにおけるりんの発光強度を測定する。
b) 強度比法を適用する場合 4.3b)で得た溶液の一部をICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴
霧し,波長213.62nmにおけるりんの発光強度と波長371.03nmにおけるイットリウムの発光強度を測
定し,イットリウムの発光強度に対するりんの発光強度の比を求める。
注(2) 基本的な測定操作は,JIS K 0116の5.(ICP発光分光分析)による。
――――― [JIS G 1317 pdf 24] ―――――
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G 1317 : 1998
5. 空試験 空試験は,6.の検量線の作成において得られる標準りん溶液を添加しない溶液の発光強度又
は強度比を,空試験の発光強度又は強度比とする。
6. 検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって試料と併行して行う。
a) モリブデン [2.g) ] 0.60g及び鉄 [2.h) ] 0.40gをはかり採って数個の白金皿(100番)に移し入れ,ふた
で覆う。
b) 4.1b)4.2k)の手順に従って操作した後,標準りん溶液 [2.l) ] 020ml(りんとして01.0mgに相当す
る。)を段階的に正確に加える。
c) 4.3及び4.4の手順に従って操作する。
d) 得た発光強度又は強度比とで標準りん溶液として添加したりん量及びモリブデン並びに鉄中のりん量
の合計量との関係線を作成して検量線とする。
7. 計算 計算は,試料中のりん含有率を,次の式によって算出する。
A B
P 100 C
m
ここに, P : 試料中のりん含有率 [% (m/m) ]
A : 試料溶液中のりん検出量 (g)
B : 空試験液中のりん検出量 (g)
m : 試料はかり採り量 (g)
C : 空試験において使用したモリブデン [2.g) ] 及び鉄 [2.h) ] 中
に含まれるりん含有率 [% (m/m) ] の加重合計で,次の式によ
って算出する。
C=a×0.60+b×0.40
ここに, a : モリブデン [2.g) ] 中に含まれるりん含有率 [% (m/m) ]
b : 鉄 [2.h) ] 中に含まれるりん含有率 [% (m/m) ]
――――― [JIS G 1317 pdf 25] ―――――
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JIS G 1317:1998の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4173:1980(MOD)
JIS G 1317:1998の国際規格 ICS 分類一覧
JIS G 1317:1998の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG1301:2016
- フェロアロイ―分析方法通則
- JISK0116:2014
- 発光分光分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISZ2615:2015
- 金属材料の炭素定量方法通則
- JISZ2616:2015
- 金属材料の硫黄定量方法通則
- JISZ8402:1991
- 分析・試験の許容差通則