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G 3317 : 2019
附属書JE
(規定)
重量法によるめっき付着量試験方法
JE.1 概要
めっきされた試験片をひょう量した後,試験液でめっき層を溶解除去し,再びひょう量し,その質量の
差からめっきの付着量を求める。
JE.2 試験液
密度1.18 g/cm3[35 %(質量分率)]以上の塩酸500 mLに対し,JIS K 8847に規定するヘキサメチレン
テトラミンを3.5 gの割合で溶かし,その溶液を水で2倍に希釈したものを,試験液とする。
JE.3 試験片の洗浄
必要に応じて,有機溶剤で試験片を脱脂し,乾燥する。使用する有機溶剤は,めっきに害があってはな
らない。
JE.4 操作
操作は,次による。
a) めっき層溶解前に,試験片の質量を測定する。質量の測定精度は,推定する付着量(見込み付着量)
の±1 %以内の精度で測定する。
b) 試験液の量は,試験片のめっき部分(片面)の表面積100 mm2当たり10 mL以上になるように溶液量
を決める。試験液は,めっき層が容易に除去される範囲内で繰り返し用いてよい。
c) 試験片を常温の試験液に完全に浸して,めっき層が完全に溶けるまで放置する。試験液中の水素の盛
んな発生が止まると,溶解が終了したことを示す。次いで,試験片を流水でゆすぎ,綿布などでよく
拭った後,十分に乾燥するか,又は試験片をアルコールに浸してすぐ乾燥させ,再び質量を測定する。
質量の測定精度は,推定する付着量(見込み付着量)の±1 %以内の精度で測定する。
d) ひょう量後,試験片のめっき部分(片面)の表面積S(mm2)を求める。表面積の測定精度は,±1 %
以内の精度で測定する。
なお,打抜きなど表面積が既知の場合には,測定を省略してもよい。
JE.5 めっきの付着量の計算
めっきの付着量は,小数点以下1桁まで算出し,これをJIS Z 8401の規則Aによって整数に丸めて表す。
W1 W2
M 106
S
ここに, M : めっきの付着量(g/m2)
W1 : 試験片のめっき層を除去する前の質量(g)
W2 : 試験片のめっき層を除去した後の質量(g)
S : 試験片のめっき部分(片面)の表面積(mm2)
――――― [JIS G 3317 pdf 31] ―――――
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G 3317 : 2019
参考文献 JIS G 0594 無機被覆鋼板のサイクル腐食促進試験方法
JIS H 8502 めっきの耐食性試験方法
JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門)
JIS K 5600-7-9 塗料一般試験方法−第7部 : 塗膜の長期耐久性−第9節 : サイクル腐食試験方
法−塩水噴霧/乾燥/湿潤
JIS Z 2371 塩水噴霧試験方法
ISO 16539,Corrosion of metals and alloys−Accelerated cyclic corrosion tests with exposure to
synthetic ocean water salt-deposition process−“Dry” and “wet”conditions at constant absolute
humidity
――――― [JIS G 3317 pdf 32] ―――――
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G 3317 : 2019
G3
2
附属書JF
31
(参考)
7 : 2
JISと対応国際規格との対比表
019
JIS G 3317:2019 溶融亜鉛−5 %アルミニウム合金めっき鋼板及び鋼帯 ISO 14788:2017,Steel sheet, zinc-5 % aluminium alloy-coated by the continuous hot-dip
process, of commercial, drawing and structural qualities
(I) JISの規定 (II)国際 (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
規格番号 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 の評価
1 適用範囲 溶融亜鉛−5 %アル 1 溶融亜鉛−5 %アル 追加 JISは,波板を追加している。 JISとISO規格とは,規格体系が
ミニウム合金めっ ミニウム合金めっき 異なる。
きを行った鋼板及 を行った一般用,及
び鋼帯並びに波板 び絞り用の鋼板及び
について規定して 鋼帯について規定し
いる。 ている。
3 種類の記 一般用3種類,絞り 4.1 一般用1種類,絞り 変更 JISは,熱延原板及び冷延原板の区市場の要求の差異に基づくもので
号及び適用 用4種類,及び高強 用4種類及び構造用 分を規定している。JISは,ISO規 ある。
する表示厚 度一般用10種類の 7種類について,種 格より多くの種類を規定しており,
さ 種類の記号及び適 類の記号及び適用厚 適用厚さ範囲はISO規格より狭い。
用する表示厚さを さを規定している。
規定している。
4 化学成分 めっきを行う原板 5.3 原板の化学成分(4 変更 JISとISO規格とは,化学成分が異 JISとISO規格とは,規定する機
の化学成分(4元素) 元素),規定外合金元 なる。 械的性質が異なるため,化学成分
を規定している。 素の上限値及び製品 が異なる。
分析における許容変 JISでは,規定外合金元素の上限値JISは,市場の要求がないため製
動値を規定してい 及び製品分析における許容変動値 品分析を規定していない。
る。 は,規定していない。
――――― [JIS G 3317 pdf 33] ―――――
31
G 3317 : 2019
(I) JISの規定 (II)国際 (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
規格番号 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 の評価
5 めっき 5.1 めっき浴成分 − − 追加 JISは,めっき浴成分の規定を追加ISO規格へのめっき浴成分の追加
している。 提案を検討する。
5.2 めっきの付着量 5.5.1 めっきの付着量を規 変更 JISは,ISO規格より付着量の種類 付着量に対する市場の要求が異な
定している。 が少ない。 る。
5.3 スキンパス処理 8.4 スパングルとスキン 変更 JISとISO規格とは,規格体系が
JISは,スキンパスの有無について,
パスとを組み合わせ 個別の記号を規定している。 異なる。
た記号としている。
5.4 めっき密着性 5.5.2 曲げ試験によるめっ 追加 曲げ試験による評価は,JISとISO JISは,国内で一般的な試験方法
き密着性の評価を規 規格とは同じであるが,JISは,そを追加している。
定している。 の他の評価試験を追加している。
6 化成処理 3種類の化成処理を 5.9.1 化成処理を規定して 追加 JISは,環境規制物質に対応できるクロメートフリー処理について,
規定している。 いるが,化成処理の ISO規格への化成処理の記載追加
化成処理(クロメートフリー処理)
種類は規定がない。 を追加している。 提案を,検討する。
8 機械的性 機械的性質として, 5.4 引張試験特性(降伏 追加 JISは,曲げ性を追加している。 JISの曲げ性の試験は省略可能で
質 曲げ性,及び引張試 点又は耐力,引張強 あり,曲げ性は,将来廃止を検討
験特性(降伏点又は さ及び伸び)を規定 する。
耐力,引張強さ及び している。 変更 JISとISO規格とは,引張試験特性 引張試験特性は,市場の要求の差
伸び)を規定してい が異なる。 異に基づくものである。
る。
9 寸法 9.1 寸法の表し方 4.2 厚さは,製品厚さ又 変更 JISの厚さは,原板厚さを用いる。 JISは,商習慣上,原板厚さを使
附属書A は原板厚さのいずれ 用する。ISO規格は,製品厚さだ
かを使用する。 けであったが,原板厚さの使用を
追加するように提案し,2005年の
改正で採用された。
9.2 標準寸法 − − 追加 JISは,標準寸法を追加している。 JISは,商習慣上,標準寸法が必
要である。
9.3 寸法の許容差 5.11 寸法許容差は,ISO 変更 JISとISO規格とは,寸法許容差が 市場の要求の差異に基づくもので
G3
附属書A 16163を引用してい 異なる。 ある。
31
る。
7 : 2019
2
――――― [JIS G 3317 pdf 34] ―――――
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G 3317 : 2019
G3
2
(I) JISの規定 (II)国際 (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
規格番号 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
317 : 2
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
0
及び題名 の評価
19
10 形状 形状について規定 5.11 形状について規定し 変更 JISでは,熱延原板及び冷延原板のJISとISO規格とは,規格体系が
している。 ている。 異なる。
それぞれについて,規定している。
形状は,ISO 16163 JISとISO規格とは,形状の規定値
を引用している。 が異なる。
11 質量 質量について規定 − − 追加 JISでは,実測質量又は計算質量をJISは,商習慣上,質量の規定が
している。 用いている。 必要である。
13 試験 13.1 化学成分分析 5.3 溶鋼分析は製造業者 追加 ISO規格は,具体的な試料の採り方JISとISO規格とは,規格体系が
試験 が行い,製品分析は 及び分析方法は規定していない。 異なり,JISでは,具体的な規定
必要な場合に購入者 JISは,試料採取方法及び分析方法が必要である。
が行う。 を具体的に規定している。
13.2 めっき浴成分 − − 追加 JISは,めっき浴成分の試験方法をISO規格へのめっき浴成分規定の
の試験 規定している。 追加と合わせ,提案を検討する。
13.3 めっき試験 6.2 付着量試験及び密着 追加 JISは,受渡当事者間の協定によるJISでは,注文者から耐食性のデ
7.2 性試験を規定してい めっきの耐食性試験を追加してい ータを要求されることがあるた
る。 る。 め,追加している。
変更 JISは,ISO規格の付着量試験方法 技術的差異はない。
を,附属書JC附属書JEとして記
載している。
13.4 機械試験 6.1 曲げ試験及び引張試 変更 JISとISO規格とは,引張試験片形 JISでは,JIS独自の引張試験片形
7.1 験について,試験片 状及び試験方法が異なる。 状を使用している。
及び試験方法を規定
している。
14 検査及 14.1 検査 12 検査について規定し 変更 JISは,項目ごとに規定している。 JISとISO規格とは,規格体系が
び再検査 ている。 異なる。
14.2 再検査 9 再検査について規定 変更 技術的差異はない。
JISは,JIS G 0404の9.8(再試験)
している。 によって再試験を行うと規定して
いる。
15 表示 表示について規定 8 表示について規定し 変更 JISは,屋根用,建築外板用及び波JISとISO規格とは,規格体系が
している。 14 ている。 板の記号を追加している。 異なる。
――――― [JIS G 3317 pdf 35] ―――――
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JIS G 3317:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 14788:2017(MOD)
JIS G 3317:2019の国際規格 ICS 分類一覧
JIS G 3317:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG0320:2009
- 鋼材の溶鋼分析方法
- JISG0404:2014
- 鋼材の一般受渡し条件
- JISG0415:2014
- 鋼及び鋼製品―検査文書
- JISG3316:2019
- 鋼板製波板の形状及び寸法
- JISK0119:2008
- 蛍光X線分析通則
- JISK8847:2019
- ヘキサメチレンテトラミン(試薬)
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方