JIS G 3522:2014 ピアノ線 | ページ 2

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G 3522 : 2014

7.3 ねじり特性

  線のねじり特性は,線径0.70 mm以上6.00 mm以下の線について11.4の試験を行い,そのねじり回数は,
表3による。この場合,破断面は線軸に直角で,きず,割れなどがあってはならない。
ねじれの状況は,全長にわたり均等で,きず及び局部ねじれがなく,著しいらせん状になってはならな
い。
表3−ねじり回数
種類の記号 線径 ねじり回数
SWP-A 0.70 mm以上 2.00 mm以下 25回以上
SWP-B 2.00 mmを超え 3.50 mm以下 20回以上
3.50 mmを超え 6.00 mm以下 15回以上
SWP-V 1.00 mm以上 6.00 mm以下 25回以上

7.4 曲げ性

  線の曲げ性は,線径6.00 mmを超える線について11.5の試験を行い,線の表面に有害なきずを生じたり
破断したりしてはならない。

8 脱炭層

  線の脱炭層は,線径0.70 mm以上の線について11.6の試験を行い,その脱炭層の状況は表4による。
表4−脱炭層の状況
種類の記号 脱炭層の状況
SWP-A 有害な脱炭層を認めてはならない。
SWP-B
SWP-V フェライト脱炭層を認めてはならない。
全脱炭層深さは線径の1.5 %以下とし,その値は
0.05 mmを超えてはならない。

9 線径及び許容差

9.1 標準線径

  標準線径は,表2による。

9.2 線径の許容差及び偏径差

  線径は,11.7の測定を行い,その許容差及び偏径差は,表5による。
なお,最大値及び最小値は,共に許容差内でなければならない。

――――― [JIS G 3522 pdf 6] ―――――

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表5−線径の許容差及び偏径差
単位 mm
線径 許容差 偏径差a)
0.08以上 0.20以下 ±0.004 0.004以下
0.20を超え 0.50以下 ±0.008 0.008以下
0.50を超え 1.00以下 ±0.010 0.010以下
1.00を超え 2.00以下 ±0.015 0.015以下
2.00を超え 3.20以下 ±0.020 0.020以下
3.20を超え 5.50以下 ±0.030 0.030以下
5.50を超え 8.50以下 ±0.040 0.040以下
8.50を超え 10.0以下 ±0.050 0.050以下
注a) 偏径差とは,線の同一断面における径の最大値と最小値との差をいう。

10 表面状態

10.1 外観

  線の外観は,表面が滑らかで,きずを含む有害な欠点があってはならない。ただし,線は,一般に検査
によって全長にわたっての欠点の検出及びその除去は困難であるため,コイル内に発見された使用上有害
と判断される欠点については,必要な場合,その取扱いについては,受渡当事者間の協定による。

10.2 きず深さ

  線のきず深さは,線径1.00 mm以上の線について11.8の試験を行い,きず深さは表6による。
表6−きず深さ
単位 mm
線径 きず深さ
SWP-A,SWP-B SWP-V
1.00以上 2.00以下 0.02以下 0.01以下
2.00を超え 3.00以下 0.03以下 0.02以下
3.00を超え 4.00以下 0.04以下
4.00を超え 5.00以下 0.05以下 0.03以下
5.00を超え 6.00以下 0.06以下
6.00を超え 8.00以下 0.07以下 −
8.00を超え 10.00以下 0.08以下

11 試験

11.1 試験片の採り方

  引張試験片,巻付試験片,ねじり試験片,曲げ試験片,きず検出試験片及びSWP-Vの脱炭層深さ測定
試験片は,線1条ごとに線の一端からそれぞれ1個採る。SWP-A及びSWP-Bの脱炭層深さ測定試験片は,
連続的に同一条件で製造されたロットを代表する線の一端から1個を採る。
なお,SWP-A及びSWP-Bの脱炭層深さ測定試験片については,受渡当事者間の協定によって採り方を
決定することができる。

11.2 引張試験

  引張試験は,JIS Z 2241によって行い,つかみの間隔は,線径1.00 mm未満の線は約100 mm,線径1.00
mm以上の線は約200 mmとする。

――――― [JIS G 3522 pdf 7] ―――――

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なお,試験片がつかみの部分から破断した場合は,その試験を無効とし,更に同一の線から試験片を採
り,試験をやり直す。

11.3 巻付試験

  巻付試験は,試験片を線径と同じ直径の心金に4回以上巻き付け,破断の有無及びきず発生の状況を調
べる。

11.4 ねじり試験

  ねじり試験は,試験片の両端を線径の100倍のつかみの間隔で固くつかみ,たわまない程度に緊張しな
がら,片端を同一方向に破断するまで回転し,そのときのねじり回数,破断面の状況及びねじれの状況を
調べる。
また,つかみの間隔を線径の100倍以外の間隔で試験した場合のねじり回数は,つかみの間隔に正比例
して増減し,線径の100倍の場合の回数に換算する。

11.5 曲げ試験

  曲げ試験は,試験片の2か所を異なった方向に,その線径を半径とする円弧に沿い,曲げ角度90°に曲
げ,破断の有無及びきず発生の状況を調べる。
注記 異なった方向とは,目視で直角程度又はそれ以上の角度を示す。

11.6 脱炭層深さ測定試験

  脱炭層深さ測定試験は,JIS G 0558の箇条4 a)(顕微鏡による測定方法)によって行い,試験片の横断
面を磨き,腐食後100倍から500倍の顕微鏡によって脱炭状況を調べる。

11.7 線径の測定

  線径は,JIS B 7502に規定するマイクロメータ又は同等の測定器を使用して,任意の箇所の同一断面に
おける最大径及び最小径を測定し,その平均値を求める。

11.8 きず検出試験

  きず検出試験は,塩酸を適切な濃度に希釈し,その溶液を煮沸した中に,残留ひずみを除いた試験片を
長さ約200 mm浸せきし,線が点食を起こさずに線径の1 %程度減じた後,きずの有無を調べる。
きずの深さは,通常,きずがなくなるまで削って,削り取られたきずの深さをマイクロメータで測定す
る。

12 検査

12.1 検査

  検査は,次による。
a) 機械的性質は,箇条7に適合しなければならない。
b) 脱炭層は,箇条8に適合しなければならない。
c) 線径は,箇条9に適合しなければならない。
d) 表面状態は,箇条10に適合しなければならない。

12.2 再検査

  引張試験又はねじり試験の結果,規定の値に適合しない場合,再検査を行うことができる。この場合,
試験片はあらためて2個採り,その成績が全て規定に適合しなければならない。

13 表示

  検査に合格した線には,次の事項を表示する。

――――― [JIS G 3522 pdf 8] ―――――

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a) 線の製造に用いた線材の記号
b) 種類の記号
c) 線径
d) 製造業者名又はその略号

14 報告

  製造業者は,検査文書を注文者に提出しなければならない。報告は,JIS G 0404の箇条13(報告)によ
る。ただし,報告する検査文書の種類は,注文時に特に指定がない場合は,JIS G 0415の表1(検査文書
の総括表)の記号2.3(受渡試験報告書)又は3.1.B(検査証明書3.1.B)とする。

――――― [JIS G 3522 pdf 9] ―――――

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G 3522 : 2014
G3
3
附属書JA
522
(参考)
: 20
JISと対応国際規格との対比表
14
JIS G 3522:2014 ピアノ線 ISO 8458-1:2002 Steel wire for mechanical springs−Part 1: General requirements
ISO 8458-2:2002 Steel wire for mechanical springs−Part 2: Patented cold-drawn
non-alloy steel wire
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 の評価
1 適用範 ピアノ線 ISO 1 機械ばねの製造に適用さ 変更 JISは動的負荷を受けるばね用規格体系の違いによるものであ
囲 8458-1 れる円形断面のばね鋼 り,その変更は市場の混乱を招く
を対象とし,静的負荷を受ける
線。 ばね用はJIS G 3521として別 おそれがあるため,旧規格どおり
ISO 1 静的負荷及び動的負荷が に規定している。 とする。
8458-2 課せられる機械構造ばね
の製造に適用される冷間
引抜鋼線。
2 引用規

3 用語及 3.1及び3.2を規定。 ISO 3 用語の定義 変更 JISでは,インラインパテンチ規格体系の違いによるものであ
び定義 8458-1 ング及びオフラインパテンチ り,その変更は市場の混乱を招く
ングの用語を定義している。 おそれがあるため,旧規格どおり
とする。
4 種類,記A種,B種及びV種 ISO 3 静的負荷及び動的負荷に 変更 ISO規格には,静的負荷を受け線径範囲は使用実態に応じて規
号及び適 の3種類並びにその 8458-2 対して引張強度に応じた るばね用を含む。 定しているため支障ないが,今後
用線径 記号及び適用線径。 5種類。 JISには,V種の規定がある。 ISO規格との整合の必要性を検討
線径範囲は,ISO規格が広く規する。
定している。 V種は更に耐疲れ性を高めた用途
として規定しているため,JISの
内容をISOに提案することを検
討する。

――――― [JIS G 3522 pdf 10] ―――――

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JIS G 3522:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 8458-1:2002(MOD)
  • ISO 8458-2:2002(MOD)

JIS G 3522:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 3522:2014の関連規格と引用規格一覧