この規格ページの目次
- 4.4 亜鉛付着量による区分
- 5 材料
- 6 製造方法
- 7 機械的性質
- 7.1 鋼より線の引張荷重
- 7.2 素線の引張荷重及び伸び
- 7.3 素線のねじり特性
- 8 亜鉛めっき特性
- 8.1 素線の亜鉛付着量
- 8.2 素線の巻付性
- 9 形状,寸法及びその許容差
- 10 表面状態
- 11 試験
- 11.1 試験片の採り方
- 11.2 鋼より線の引張試験
- 11.3 鋼より線のよりの長さの試験
- 11.4 素線の引張試験
- 11.5 素線のねじり試験
- 11.6 素線の付着量試験
- 11.7 素線の巻付試験
- 11.8 素線の線径の測定
- 12 検査
- 13 製品の呼び方
- 14 表示
- 15 報告
- JIS G 3537:2011の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS G 3537:2011の関連規格と引用規格一覧
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G 3537 : 2011
表4−素線の引張強さによる区分
単位 N/mm2
種類 1種 2種 3種
素線の引張強さ 1 230 880 690
注記 引張強さは,表6に示す引張荷重の算出基礎とする素線の
引張強さを示す。
4.4 亜鉛付着量による区分
鋼より線は,素線の亜鉛付着量によって表5に示す特A,A及びB級に級別し,区分する。
表5−亜鉛付着量による区分
級別 特A級 A級 B級
亜鉛付着量 特厚めっき 厚めっき 薄めっき
5 材料
鋼より線の製造に用いる材料は,JIS G 3505又はJIS G 3506に適合した線材とする。
6 製造方法
鋼より線の製造方法は,次による。
a) 鋼より線を構成する素線は,熱処理(パテンチング,焼きなましなど)を行った後,冷間加工し,こ
れに均一な亜鉛めっきを行う。めっきは,溶融亜鉛めっき又は電気亜鉛めっきとする。
なお,線材製造時に直接熱処理(インラインパテンチングなど)を施した線材は,鋼より線を製造
する場合,熱処理の必要はない。
b) 鋼より線は,全長を通じて径,よりの度合い,よりの長さなどが均一になるようにし,また,特に指
定のない限り,切断してもばらけないようにより合わせる。
c) 鋼より線のより方向は,最外層素線のより方向で表し,特に指定のない限り,図1 a) に示すSよりと
し,1×19の内層のより方向は,最外層素線のより方向と逆方向とし,この場合,図1 b) に示すZよ
りとする。
a) より b) より
図1−より方向
d) 鋼より線を構成する素線の接続は,表2による。
――――― [JIS G 3537 pdf 6] ―――――
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e) 鋼より線には,特に指定のない限り,保存上必要な程度に適切なさび止め油を塗布しなければならな
い。
7 機械的性質
7.1 鋼より線の引張荷重
鋼より線の引張荷重は,表3による。
7.2 素線の引張荷重及び伸び
素線の引張荷重及び伸びは,表6による。
7.3 素線のねじり特性
素線のねじり特性は,ねじり回数によるものとする。素線のねじり回数は,表6による。ただし,3種
については,ねじり特性を規定しない。
8 亜鉛めっき特性
8.1 素線の亜鉛付着量
素線の亜鉛付着量は,表6による。
8.2 素線の巻付性
素線は,6回以上巻き付けた部分に実用上有害な亀裂又は離を生じてはならない。
9 形状,寸法及びその許容差
形状,寸法及びその許容差は,次による。
a) 鋼より線のよりの長さ1) は,表7による。
+6
b) 鋼より線1条の長さの許容差は,ケーブル用については 0 %,その他については±3 %とする。
c) 鋼より線を構成する素線径及びその許容差は,表6による。
注1) よりの長さとは,素線がより線の中心軸に対して1回転する長さをいう。
――――― [JIS G 3537 pdf 7] ―――――
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表6−線径許容差,引張荷重,伸び,ねじり特性及び亜鉛付着量
素線径 線径 引張荷重 伸び ねじり特性 亜鉛付着量
許容差 kN % ねじり回数 g/m2
mm mm 1種 2種 3種 1種 2種 3種 1種 2種 特A級 A級 B級
80以上
1.00 ±0.05 0.961 以上 0.696 以上 0.539 以上 2.0以上 2.0以上 2.0以上 18以上 14以上 160以上 110以上
80以上
1.20 ±0.05 1.38 以上 1.00 以上 0.775 以上 2.0以上 2.0以上 2.0以上 18以上 14以上 160以上 110以上
90以上
1.40 ±0.05 1.88 以上 1.36 以上 1.06 以上 2.0以上 2.0以上 2.0以上 18以上 14以上 160以上 130以上
90以上
1.60 ±0.05 2.46 以上 1.78 以上 1.38 以上 2.0以上 2.0以上 2.0以上 18以上 14以上 180以上 130以上
1.80 ±0.06 3.12 以上 2.25 以上 1.75 以上 3.0以上 3.0以上 3.0以上 16以上 12以上 180以上 160以上 110以上
2.00 ±0.06 3.85 以上 2.78 以上 2.16 以上 3.0以上 4.0以上 4.0以上 16以上 12以上 200以上 160以上 110以上
2.30 ±0.06 5.09 以上 3.67 以上 2.85 以上 3.0以上 4.0以上 4.0以上 16以上 12以上 220以上 200以上 140以上
2.60 ±0.08 6.51 以上 4.69 以上 3.65 以上 3.0以上 4.0以上 4.0以上 16以上 12以上 220以上 200以上 140以上
−a)
2.90 ±0.08 8.10 以上 5.83 以上 4.53 以上 3.0以上 4.0以上 4.0以上 14以上 10以上 230以上 160以上
−a)
3.20 ±0.08 9.90 以上 7.10 以上 5.52 以上 4.0以上 5.0以上 5.0以上 14以上 10以上 230以上 160以上
3.50 ±0.10 11.8 −a)
以上 8.49 以上 6.60 以上 4.0以上 5.0以上 5.0以上 14以上 10以上 250以上 175以上
3.80 ±0.10 13.9 以上 10.0 −a)
以上 7.79 以上 4.0以上 5.0以上 5.0以上 14以上 10以上 250以上 175以上
4.00 ±0.10 15.4 以上 11.1 −a)
以上 8.63 以上 4.0以上 5.0以上 5.0以上 14以上 10以上 250以上 175以上
4.30 ±0.10 17.8 以上 12.8 以上 10.0 −a)
以上 4.0以上 5.0以上 5.0以上 12以上 10以上 270以上 190以上
4.50 ±0.10 19.5 以上 14.0 以上 10.9 −a)
以上 4.0以上 5.0以上 5.0以上 12以上 10以上 270以上 190以上
5.00 ±0.10 24.0 以上 17.4 以上 13.4 −a)
以上 4.0以上 5.0以上 5.0以上 12以上 10以上 270以上 190以上
注a) 製品がないため,規定しないこととする。
表7−よりの長さ
号別 よりの長さ
1号 素線径の30± 5倍
2号(a)及び2号(b) 素線径の40± 5倍
3号(a)及び3号(b) 素線径の70±10倍
10 表面状態
鋼より線の表面状態は,次による。
a) 素線は表面滑らかで,さび,きず,裂け目,その他使用上有害な欠点があってはならない。
b) 鋼より線は,素線が密接して同心円上により合わされ,全長を通じて均等でなければならない。
11 試験
11.1 試験片の採り方
11.1.1 鋼より線の試験片の採り方
引張試験及びより長さの試験の試験片は,より線加工後の鋼より線コイルから採る。
また,その数は受渡当事者間の協定による。
11.1.2 素線の試験片の採り方
引張試験,ねじり試験,付着量試験,巻付試験及び線径の測定の試験片は,より線後の素線から採る。
ただし,試験片で曲がりを矯正する必要がある場合は,加熱することなく,かつ,試験片をきずつけない
ような適切な方法で行わなければならない。試験片の数は,受渡当事者間の協定による。
11.2 鋼より線の引張試験
鋼より線の引張試験は,試験片の両端を適切な方法で試験機のつかみに固定し,徐々に引っ張り破断し,
――――― [JIS G 3537 pdf 8] ―――――
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そのときの引張荷重を調べる。つかみ間隔は,鋼より線の計算外径の40倍以上とする。
この試験において,規定の引張荷重に達しないで試験片がつかみの部分から破断した場合は,その試験
を無効とし,更に試験片を採って試験をやり直す。
11.3 鋼より線のよりの長さの試験
鋼より線のよりの長さの試験は,鋼より線を直線状とし,そのよりの長さを適切な用紙上に写図して測
る。
11.4 素線の引張試験
素線の引張試験は,次による。
a) 試験片は,JIS Z 2241の附属書C(径又は辺が4 mm未満の線及び棒に使用される線状又は棒状試験
片の種類)又は附属書D(厚さ3 mm以上の板及び径又は対辺距離が4 mm以上の線及び棒の試験片
の種類)の9B号試験片を用いる。
b) 試験方法は,JIS Z 2241による。
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c) 引張試験において,試験片が標点間の中心から標点距離の 4 以外で破断し,規定に適合しない場合に
は,その試験を無効とし,更に同一のコイルから11.1.2の試験片を採り,試験をやり直す。
11.5 素線のねじり試験
素線のねじり試験は,次による。
a) 試験片は,素線径の100倍のつかみ間隔が得られる長さとすることが望ましい。
b) 試験方法は,試験片の両端を素線径の100倍の間隔で固くつかみ,たわまない程度に緊張させながら
その一方を破断するまで回転させる。ただし,規定されたつかみ間隔以外で試験した場合のねじり回
数は,つかみ間隔に正比例して増減し,素線径の100倍のつかみ間隔の場合の回数に換算する。
c) 試験片がつかみの部分から破断し,規定に適合しない場合には,その試験を無効とし,更に同一コイ
ルから試験片を採り,試験をやり直す。
11.6 素線の付着量試験
素線の付着量試験は,次による。
a) 試験片は,めっきを施した製品から採り,その長さは300 mm600 mmとする。
b) 試験液は,JIS H 0401の5.2.3(試験液)による。
c) 試験片の清浄は,JIS H 0401の5.2.4(試験片の清浄)による。
d) 清浄にした試験片の質量を0.01 gの桁まではかる。容器に比べて長すぎるときは,線を適切に曲げる
か,巻くかして,試験片が完全に試験液2) に浸るようにする。水素の発生が少なくなり,めっき皮膜
が除去されたならば取り出し,水洗し,綿布でよく拭った後,十分に乾燥する。再び0.01 gの桁まで
はかった後,その径を同一箇所で互いに直角の方面に0.01 mmの桁まで測定し,その平均値を求める。
e) 付着量は,次の式によって算出する。算出結果は,JIS Z 8401によって丸める。
なお,丸めの幅は,1とする。
W1 W2
A d 1 960
W2
ここに, A : 付着量(g/m2)
W1 : 試験片のめっき皮膜を除去する前の質量(g)
W2 : 試験片のめっき皮膜を除去した後の質量(g)
d : 試験片のめっき皮膜を除去した後の径(mm)
1 960 : 定数[g/(mm・m2)]
注2) 試験液は,めっき皮膜が容易に除去される範囲内で繰り返し用いてよい。
――――― [JIS G 3537 pdf 9] ―――――
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11.7 素線の巻付試験
素線の巻付試験は,所定の径の円筒に所定の回数を密着して巻き付けたときのめっき皮膜の表面状態を
調べる。巻付試験に用いる円筒の直径は,素線径の15倍とするが,注文者側から特に要求があるときは受
渡当事者間の協定で変更してもよい。また,巻付回数は6回以上とする。
11.8 素線の線径の測定
素線の線径の測定は,任意の箇所の同一断面における最大径及び最小径を測定する。
12 検査
検査は,次による。
a) 機械的性質は,箇条7に適合しなければならない。
b) 亜鉛めっき特性は,箇条8に適合しなければならない。
c) 形状及び寸法は,箇条9に適合しなければならない。
d) 表面状態は,箇条10に適合しなければならない。
13 製品の呼び方
製品の呼び方は,この規格の名称,素線径,構成記号,種類及び級別による。
例 亜鉛めっき鋼より線 3.50 mm 1×7(a) 1種A級
[1種A級で素線径が3.50 mm,構成記号が1×7(a)の場合]
14 表示
検査に合格した鋼より線には,1条ごとに,次の項目を適切な方法で表示する。ただし,注文者の承認
を得て,項目の一部を省略することができる。
a) この規格の名称
b) 素線径
c) 構成記号
d) 種類
e) 級別
f) 長さ
g) 製造業者名又はその略号
h) 製造年月又はその略号
15 報告
注文者からの要求があった場合は,製造業者は,鋼より線の寸法,長さ,鋼より線引張試験及び素線試
験の成績を記載した成績表を提出する。
JIS G 3537:2011の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.140 : 鉄及び鋼製品 > 77.140.65 : 鋼線,ワイヤロープ及びリンクチェーン
JIS G 3537:2011の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG3505:2017
- 軟鋼線材
- JISG3506:2017
- 硬鋼線材
- JISH0401:2013
- 溶融亜鉛めっき試験方法
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方