JIS G 4109:2019 ボイラ及び圧力容器用クロムモリブデン鋼鋼板 | ページ 3

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b) 引張試験片及び曲げ試験片の採取位置 試験片の中心は,板幅の1/4又はそれに近い位置とする。引
張試験片に10号試験片を用いる場合は,試験片の軸は,鋼板の表面から厚さの1/4とする。ただし,
厚さの1/4の位置に採れない場合には,それに近い位置とする。
10.2.2 試験片
引張試験片及び曲げ試験片は,次による。
a) 引張試験片は,JIS Z 2241の1A号又は10号試験片による。
b) 曲げ試験片は,JIS Z 2248の1号試験片による。
10.2.3 試験方法
引張試験及び曲げ試験の方法は,次による。
a) 引張試験の方法は,JIS Z 2241による。
b) 曲げ試験の方法は,JIS Z 2248による。曲げ角度及び内側半径は,表5及び表6による。

10.3 オーステナイト結晶粒度試験

  オーステナイト結晶粒度試験は,次による。
a) 試験片は,溶鋼ごとに1個とし,引張試験片に隣接した位置から採取する。
b) 試験方法は,JIS G 0551の6.3.2(浸炭粒度試験方法)による。結晶粒度の評価法には,粒度番号によ
る評価法又は切断法による評価法のいずれを適用してもよい。
注記 この規格に規定する以外の試験として,受渡当事者間の協定によってJIS G 0560のサルファプ
リント試験,JIS G 0801などの非破壊試験が行われることがある。この場合,事前に試験片の
採り方,試験方法,合否判定基準などについて,受渡当事者間で協定される。

11 検査

  検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS G 0404による。
b) 化学成分は,箇条5に適合しなければならない。
c) 機械的性質は,箇条6に適合しなければならない。
d) オーステナイト結晶粒度は,箇条7に適合しなければならない。
e) 形状,寸法,質量及びその許容差は,箇条8に適合しなければならない。
f) 外観は,箇条9に適合しなければならない。

12 再検査

  再検査は,次による。
a) 引張試験又は曲げ試験で合格にならなかった鋼板は,JIS G 0404の9.8(再試験)によって再試験を行
って,合否を決定してもよい。
b) 試験で合格とならなかった鋼板は,熱処理又は再熱処理を行った後,改めて試験を行い,合否を決定
してもよい。

13 表示

  検査に合格した鋼板は,鋼板ごとに次の項目を適切な方法で表示する。ただし,受渡当事者間の協定に
よって,製品識別が可能な範囲で項目の一部を省略してもよい。

――――― [JIS G 4109 pdf 11] ―――――

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a) 種類の記号及び強度区分並びに4.2.2の熱処理の記号
b) 溶鋼番号又は検査番号
c) 寸法。寸法の表示は,JIS G 3193の箇条3(寸法の表し方)による。
d) 製造業者名又はその略号

14 報告

  製造業者は,検査文書を注文者に提出しなければならない。報告は,JIS G 0404の箇条13(報告)によ
る。ただし,注文時に特に指定がない場合,検査文書の種類は,JIS G 0415の5.1(検査証明書3.1)によ
る。
なお,化学成分は,表3及び表4に規定する全ての元素について報告しなければならない。
参考文献 JIS G 0560 鋼のサルファプリント試験方法
JIS G 0801 圧力容器用鋼板の超音波探傷検査方法

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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS G 4109:2019 ボイラ及び圧力容器用クロムモリブデン鋼鋼板 ISO 9328-1:2018,Steel flat products for pressure purposes−Technical delivery
conditions−Part 1: General requirements
ISO 9328-2:2018,Steel flat products for pressure purposes−Technical delivery
conditions−Part 2: Non-alloy and alloy steels with specified elevated temperature
properties
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 の評価
1 適用範 ボイラ及び圧力容 ISO 9328-1 1 常温から高温用の圧力容 変更 JISは,圧力容器用の他にボイ 規格体系の相違であり,本質的な
囲 器用クロムモリブ ISO 9328-2 器用炭素鋼及び合金鋼鋼 ラ用を含む。適用鋼種として,問題ではないこと,また,この体
デン鋼鋼板 板 JISはクロムモリブデン鋼を規 系の変更は,強制法規・技術基準
定しているが,ISO規格は,そ に大きく影響するため,静観す
れ以外にも多くの鋼種を合金鋼る。
として規定している。
2 引用規

3 種類の 6種類を規定 ISO 9328-2 4.1 欧州タイプ17種類,日米 変更 ISO規格は,JISの鋼種を含む 圧力容器の技術基準は,世界的に
記号,強 タイプ15種類を規定 32種類を規定している。 みて,ASME規格と欧州基準の2
度区分及 種類が主流である。ISO規格は,
び適用厚 双方に対応できるように双方の
さ 鋼材規格を含む共存規格にして
既に対応している。
4 製造方 キルド鋼とし,焼なISO 9328-1 6.1 キルド鋼 一致 JISとISO規格対応鋼種とは, 製造方法は,キルド鋼を明記して
法及び熱 まし,焼ならし焼戻ISO 9328-2 同等である。 ISO規格と整合している。熱処理
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処理 し又は圧延のまま。 は,JISでは熱処理を示す記号を
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6.2 圧延のまま又は焼ならし 追加 JISは,熱処理を示す記号を規 規定するなど,より明確な規定と
9 : 2
を選択 定している。 なっている。
019
2

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G4
2
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
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箇条番号 内容 番号 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
: 2
及び題名 の評価
01
5 化学成 溶鋼分析値及び製 ISO 9328-2 6.3 溶鋼分析値及び製品分析 変更 ISO規格は,JISを包含する規 JISは,ボイラ用途にも対応した
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分 品分析値を規定 値を規定 定内容になっている。 成分規制。現行を踏襲する。
6 機械的 常温引張特性及び ISO 9328-2 6.4 欧州タイプの鋼材は,常 追加 JISは,従来から規定している曲
対応する鋼種で比較すると,JIS
性質 曲げ特性について 温引張特性,高温引張特 は,曲げ特性も規定している。げ特性要求も保持している。要求
規定 性及び衝撃特性を規定 性能として規定し,試験は省略で
し,日米タイプの鋼材は, きるとした現行を踏襲する。
常温引張特性を規定。
7 オース オーステナイト結 ISO 9328-2 − − 追加 ISO規格では規定していない JISは,ボイラ用途にも対応した
テナイト 晶粒度を規定 規定であり,当面は静観する。
が,オーステナイト結晶粒度は,
結晶粒度 高温特性と関連するためJIS及
びASTM規格では規定してい
る。
8 形状, JIS G 3193による。ISO 9328-1 4 受渡当事者間で協定。協 変更 JIS G 3193とISO 7452とは,整厚さのマイナス側許容差は,国内
寸法,質 ただし,厚さのマイ 定の際,ISO 7452を参照。 合している。ただし,厚さのマ実績,法規・技術基準に基づいた
量及びそ ナス許容差は,0.25 イナス側許容差は,ISO規格で ものであり,静観する。
の許容差 mm。 は0.30 mm,JISでは0.25 mm
で相違がある。
9 外観 JIS G 3193による ISO 9328-1 6.5 ISO 7788による。 変更 ISO規格は,選択肢として表面 強制法規要求から現行の板厚不
として規定 きず除去部の局部的な板厚不足足を認めない規定を踏襲する。
を認めているが,JISは認めて
いない。
10 試験 分析試験及び機械 ISO 9328-1 9 分析試験,機械試験及び 変更 ISO規格は,高温引張試験につ ISO規格は,JISとの共存規格と
試験を規定 高温引張試験を規定 いても規定している。JISは, なっており,現行どおりとする。
高温引張試験を適用しない
Annex Bの鋼材と整合してい
る。
11 検査 規定した試験項目 ISO 9328-1 7 規格に規定した試験項目 変更 JISは,高温引張試験の検査を ISO規格は,JISとの共存規格と
について検査。 について検査。 規定していない。 なっており,現行どおりとする。
12 再検 JIS G 0404による。 ISO 9328-1 7.3 ISO 404による。 追加 再検査について,JIS G 0404とJISは,従来から規定している曲
査 ISO 404とは整合している。JISげ特性要求も保持している。
は,曲げ試験を追加している。

――――― [JIS G 4109 pdf 14] ―――――

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(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
箇条番号 内容 番号 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 の評価
13 表示 種類の記号,溶鋼番ISO 9328-1 10 追加
種類の記号,製造業者名, JISは,溶鋼番号及び熱処理の ISO規格は,JISとの共存規格と
号,寸法,製造業者 寸法などを表示。これ以 記号も表示するように規定してなっており,現行どおりとする。
名など表示 外は協定又は製造業者の いる。
任意。
14 報告 注文時に指定がな ISO 9328-1 9.1 購入者の指定に基づく検 変更 JISは,3.2を削除しているが,基本は同じ考え方であり,大きな
ければ,JIS G 0415 査文書(3.1 又は 3.2)。 いずれも基本は,注文者の指定差異はないため現行どおりとす
の記号3.1。 が基本である。 る。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : (ISO 9328-1:2018,ISO 9328-2:2018,MOD)
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致·················· 技術的差異がない。
− 追加·················· 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更·················· 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD··············· 国際規格を修正している。
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JIS G 4109:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 9328-1:2018(MOD)
  • ISO 9328-2:2018(MOD)

JIS G 4109:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 4109:2019の関連規格と引用規格一覧