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H 1288 : 2015
表4−分析線の例
単位 nm
適用分析成分 分析線の波長a) 適用分析成分 分析線の波長a)
けい素 Si I 212.42 銅 Cu II 224.26
Si I 251.61 Cu I 327.40
Si I 288.16
マンガン Mn II 290.02 タングステン W II 220.45
Mn II 293.31
りん P I 177.50 アルミニウム Al I 394.40
P I 178.29 Al I 396.15
P I 214.91
クロム Cr II 265.85 チタン Ti II 324.20
Cr II 267.72 Ti II 337.28
Cr II 298.92
鉄 Fe II 259.94 ほう素 B I 182.58
Fe II 271.44 B I 182.64
Fe I 271.90 B II 206.72
Fe I 302.06 B I 208.96
B I 249.68
モリブデン Mo II 202.03 タンタル Ta II 240.06
Mo II 277.54
コバルト Co II 258.03 ニッケル(内標準元Ni II 227.73
Co I 345.35 素)
注a) 高次線を使用してもよい。
表5−励起条件の例
励起条件
No. 二次電圧 静電容量 自己誘導 二次抵抗 周波数 関連事項
V μF μH Ω Hz
I 3001 000 212 335 残留分5 200600 主に予備放電に適用
(1) 10,140 主にりん,ほう素,アルミニウムの定
II 3001 000 220 残留分10 40500
(2) 20,160 量に適用
III 300700 1.52.5 520 残留分10 40500 上記以外の成分の定量に適用
(1)2,20,140
(1) 4,2,2(2)2,2,150 1パルスの発光強度を時間分割し定量
IV 300500 残留分 40500
(2) 2,2,2(3)2,22,142 するための励起源
(4)8,16,198
V 300500 2,2 198,1 008 残留分 40500 アークライクスパーク
放電エネルギー制御
VI 200500 5 120 残留分 60400 ・二次電圧200 V : 0.1 J
・二次電圧280 V : 0.2 J
対電極先端の付着物を除去するため
VII 300850 0.52.5 5180 残留分10 40500
に適用
――――― [JIS H 1288 pdf 6] ―――――
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表6−放電条件の例
りん,チタン,ア
左記以外の成分 対電極のクリー
適用例 予備放電 ルミニウム及び
の定量 ニング
ほう素の定量
放電順序 1 3 2 4
励起条件a) IVIのいずれか II,III,IV,VI II,III,IV,VI
適用例1
予備放電数 5004 000 5004 000 1004 000 金属ブラシ研摩
測定パルス数 − 1 0002 000 1 0002 000
放電順序 1 2 3 4
励起条件a) II IV III V
適用例2
予備放電数 1 000 200 200 45
測定パルス数 − 1 500 1 500 −
放電順序 − 1 − 2
励起条件a) IV
適用例3
予備放電数 なし 7003 000 なし 金属ブラシ研摩
測定パルス数 1 0002 000
注a) 表5の励起条件No.を示す。
7 検量線作成用試料,検量線校正用試料及び分析試料
7.1 検量線作成用試料
検量線作成用試料は,分析試料と冶金的履歴及び化学組成が近似し,分析試料中の定量元素の含有率を
内挿する範囲で,定量元素の含有率が適切な間隔をもつように最低3個以上の試料を用意して一系列のも
のとして用いる。
検量線作成用試料中の定量元素の含有率は,JIS H 1270に定められた化学分析方法又はその分析所にて
技術的に確認され文書化された化学分析方法を用いて決定する。その場合,十分に均質で一つ以上の成分
に認証の付いた化学分析用の認証標準物質又はJIS Q 0032記載の所内標準物質を含む実用標準物質を併行
分析し,その定量結果と認証標準物質又はJIS Q 0032記載の所内標準物質を含む実用標準物質の認証値又
は標準値との差の絶対値が,その分析方法の対標準物質許容差以下であることを確認する。
7.2 検量線校正用試料
検量線校正用試料は,検量線作成用試料の系列の中から適切なものを選んで用いてもよいが,均質で測
定値の再現性がよいものであれば,検量線作成用試料でなく,冶金的履歴及び化学的組成が近似しなくて
もよい。2点で検量線を校正する場合には,検量線の上限及び下限付近のものをそれぞれ選び,1点で検量
線を校正する場合には,検量線の上限付近のものを選ぶ。
7.3 分析試料
分析試料は,JIS H 1270の5.1(試料の採取方法)に従って採取し,放電可能な分析面の径を,通常,10
mm以上の平面に成形できる塊状又は板状のものであることが必要である。これら試料の分析面は,巣,
ガスホールなどの表面欠陥がないようにする。
8 試料の調製
試料の調製は,切断機械又は切削機械を用いて分析面の径が10 mm以上,厚さ3 mm以上の形状に加工
し,この大きさが確保できない試料の場合は,補助具を用いる。分析面の加工は,放電面が平らに,また,
その粗さが一定に仕上がるように管理された研削機械又は研磨機械で平面状に調製する。研磨による試料
――――― [JIS H 1288 pdf 7] ―――――
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の温度上昇は,発光条件によっては定量値に影響を及ぼす場合があるため,常に一定温度となるような調
製条件にする必要がある。
研磨に研磨ベルトを用いる場合の研磨材は,JIS R 6010に規定する粒度P36P240を用いる。グライン
ダを用いる場合の研磨材は,JIS R 6001に規定する粒度F 36F 240を用いる。
と(砥)粒の材質によっては分析面を汚染し,定量値に影響を与える場合があるため,目的に合わせた
材質の選択を行う。
9 操作
操作は,次のいずれかによる。
a) 発光強度法 発光強度法は,次による。
1) 6.2に従って調整された試料支持台に,箇条8で調製した分析試料,及び対電極[6.1 a)]を設置す
る。
2) 6.4に従って決定した分析条件1) で発光させ,発光強度2) を測定する。
3) 2) で得た発光強度を発光強度測定値とする。
b) 発光強度比法 発光強度比法は,次による。
1) ) の1) 及び2) の手順に従って操作する。
2) ) の2) で得た定量成分の発光強度と内標準元素の発光強度との比を求め,発光強度測定値とする。
注1) 繰返し精度のよい測定条件をあらかじめ選定しておく。測定条件の例を表3表6に示す。
2) 繰返し精度のよい適用分析成分及び内標準元素の分析線をあらかじめ選定しておく。また,
共存元素の影響を考慮して選定する必要がある。分析線の例を,表4に示す。
10 検量線
10.1 検量線の作成
検量線の作成は,次のいずれかによる。ただし,検量線の作成に用いる,検量線作成用試料(7.1)が3
個の場合は,一次回帰式である,式(1)又は式(5)に限定する。
a) 品種別検量線の作成 分析試料と冶金的履歴及び化学組成が近似し,定量成分含有率範囲をほぼ等分
できる検量線作成用試料(7.1)を,箇条9の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行い,定
量元素の発光強度測定値と検量線作成用試料中の定量元素の含有率とから式(1)又は式(2)のいずれか
の関係線を作成して検量線3) とする4)。
Wi a1Ii b1 (1)
2
Wi a2Ii b2Ii c2 (2)
ここに, Wi : 検量線作成用試料の定量成分iの標準値[%(質量分率)]
Ii : 検量線作成用試料の定量成分iの発光強度測定値
a1,b1 : 定数項
a2,b2,c2 : 定数項
注3) 検量線は,適切な含有率範囲で分割して作成してもよい。
4) 検量線をあらかじめ作成してある場合には,1個又は2個の検量線校正用試料(7.2)を検量
線作成用試料(7.1)の代わりに用いて,箇条9の手順に従って発光強度測定値を求め,得た
発光強度測定値を用いて,あらかじめ作成してある検量線の時間変動を校正した検量線を作
成し,それを使用してもよい。
――――― [JIS H 1288 pdf 8] ―――――
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b) 基準検量線5) の作成 基準検量線の作成は,次による。
注5) 共存成分及びニッケル量の影響を,例えば,次に規定するスペクトル重なり補正係数を用い
て補正することによって,検量線作成用試料と冶金的履歴の近似した品種で化学組成が異な
る分析試料中の成分を定量する場合に用いることができる。
1) スペクトル重なり補正係数6) の算出 ニッケル及び定量成分iからなる,一連のNi-i二元系標準物
質7) の定量成分iの発光強度を箇条9の手順によって測定し,この発光強度測定値と定量成分iの
標準値との関係をNi-i二元系検量線とする。次に,ニッケル及び共存成分jからなる一連のNi-j二
元系標準物質を用いて,定量成分iの分析線における発光強度をNi-i二元系標準物質と同一条件で
測定し,その発光強度測定値とNi-i二元系検量線とから定量成分iに相当する見掛けの定量値ΔXi
を求める。
なお,Ni-j二元系標準物質中に含まれる定量成分iの影響が無視できない場合は,定量成分iの含
有率を見掛けの定量値から差し引いた後,補正係数ljを算出する必要がある。
このΔXiと共存成分jの含有率との関係を,最小二乗法によって一次回帰計算を行い,式(3)から
スペクトル重なり補正係数ljを求める。
なお,二元系試料がない場合は検量線定数を含め重回帰法で求めることができる。
Xi lj Wj C (3)
ここに, ΔXi : Ni-j二元系標準物質の定量成分iの見掛けの定量値[質
量分率(%)]
Wj : Ni-j二元系標準物質の共存成分jの定量値[質量分率
(%)]
lj : 定量成分iに対する共存成分jのスペクトル重なり補正
係数
C : 定数
注6) 定量成分の定量値に対する共存成分の影響の割合を示す補正係数。すなわち,定量成分i
のスペクトル線に共存成分jのスペクトル線が重なるとき,定量成分iの見掛けの発光強度
は実際の強度より高い値となる。このような場合に,定量成分iに対する共存成分jの影響
量を補正するための係数。
7) ニッケルを主成分とし,一つの定量成分だけを添加した標準物質で他成分を含むが,その
含有率ができるだけ少ないものをいう。
2) 推定基準値の算出 検量線作成用試料(多元系)の定量成分iの標準値Wi及び共存成分jの標準値
iXを算出し,これを検量線作成用試料(多元
Wj並びに1) で求めた補正係数ljを用いて,式(4)から
系)の定量成分iの推定基準値とする。
i
X Wi ljWj (4)
ただし,ニッケル量補正をする場合は,式(4)の含有率Wi及びWjに代え含有率をニッケル含有率
iXを算出し,これを検
(WNi)の割合で除した値(ニッケル量比)Wi' 及びWj' を用いて,式(4)から
量線作成用試料(多元系)の定量成分iの推定基準値とする。
Wi'=Wi / (WNi / 100)
Wj'=Wj / (WNi / 100)
iXを求めた検量線作成用試料(多元系)について,箇条9の
3) 基準検量線の作成 2) で推定基準値
iXとか
手順に従って分析試料と同一条件で操作し,得た定量成分の発光強度測定値Iiと推定基準値
――――― [JIS H 1288 pdf 9] ―――――
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ら式(5)又は式(6)のいずれかの関係式を求めて基準検量線とする8)。
i
X a1Ii b1 (5)
i 2
X a2Ii b2Ii c2 (6)
iX : 2) で得た検量線作成用試料の定量成分iの推定基準値
ここに,
[質量分率(%)]
Ii : 検量線作成用試料の定量成分iの発光強度測定値
a1,b1 : 定数項
a2,b2,c2 : 定数項
注8) 基準検量線は,検量線の近似などに起因する微小誤差のために,真の二元系検量線とは完
全に一致しないこともある。
c) 品種別基準検量線の作成 a) の品種別検量線及びb) の基準検量線を用いて得た定量値について許容
差以内の精確さが得られない場合に,定量値の誤差が最小となるように共存成分の影響及びニッケル
量変動の影響の補正を分析試料の冶金的履歴ごと又は適切な成分含有率ごとに,b) の手順に従って操
作し,IiとXiとの関係式を求め,品種別基準検量線とする。
10.2 検量線の校正
検量線の校正は,次による。
a) 検量線校正用試料を定期的に定量し,あらかじめ実験的に求めた,室内再現許容差を満足することを
確認する。これは一定の頻度で行う。また,次の1)9) に示すような装置変動要因が発生した場合に
は,検量線の校正を行う。
1) 電源電圧の急激な変化があった場合
2) 分光器内の真空度が劣化した場合
3) 集光レンズ又は保護石英ガラス板を清掃した場合
4) アルゴンガスボンベのロットを変更した場合
5) 試料調製研磨材を取り替えた場合
6) 対電極を取り替えた場合
7) 分光器入射光に対する入口スリットの相対位置を調整した場合
8) 装置の修理調整を行った場合
9) 長期間分析を休止した場合
b) 検量線の校正は,例えば,次の方法による。
検量線作成時からの発光強度測定の変化を,検量線含有率範囲の上限及び下限付近の2個の検量線
校正用試料を用いて式(7)によって補正する9)。この校正結果が妥当かどうかは,認証標準物質又は実
用標準物質を定量し,あらかじめ実験的に求めた室内再現許容差内であることを確認する。
Ii Ii' (7)
ここに, Ii : 分析試料中の定量成分iの補正後強度測定値
IiH IiL
IiH'IiL'
IiH IiH'
Ii' : 分析試料中の定量成分iの未補正強度測定値
IiH : 高濃度側検量線校正試料中の定量成分i検量線作成時の
発光強度測定値
――――― [JIS H 1288 pdf 10] ―――――
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JIS H 1288:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.120 : 非鉄金属 > 77.120.40 : ニッケル,クロム及びそれらの合金
JIS H 1288:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG0203:2009
- 鉄鋼用語(製品及び品質)
- JISH1270:2015
- ニッケル及びニッケル合金―分析用試料採取方法及び分析方法通則
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK0212:2016
- 分析化学用語(光学部門)
- JISK0215:2016
- 分析化学用語(分析機器部門)
- JISQ0032:1998
- 化学分析における校正及び認証標準物質の使い方
- JISR6001:1998
- 研削といし用研磨材の粒度
- JISR6010:2000
- 研磨布紙用研磨材の粒度