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(3) 過塩素酸
(4) 硫酸 (1+9, 2+100)
(5) アンモニア水 (1+1)
(6) ナトリウム溶液 (100g/l, 10g/l)
(7) 炭酸ナトリウム
(8) 過酸化水素水
(9) 飽和亜硫酸水
(10) 塩化ナトリウム
(11) ピロ硫酸カリウム
(12) 酢酸アンモニウム溶液 (50g/l)
(13) メチルイソブチルケトン
(14) 0.02mol/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム (EDTA) 標準溶液 エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム(2水塩)7.45gを水に溶解して正しく1lとする。この溶液の力価は,0.02mol/lアルミニウム
標準溶液を用いて標定する。すなわち,0.02mol/lアルミニウム標準溶液10mlを正確にビーカー (300ml)
に取り,水100ml及び酢酸アンモニウム溶液 (50g/l) を加えてpHを3.0±0.2とする。以下6.2.4(7)の
操作に準じて操作し,0.02mol/lEDTA標準溶液1ml当たりのアルミニウム相当量を次の式によって求
める。
V1
f G
V2
ここに, f : 0.02mol/lEDTA標準溶液1ml当たりのアルミニウム相当量
(g)
G : 0.02 mol/lアルミニウム標準溶液1ml当たりのアルミニウム
含有量 (g)
V1 : 0.02 mol/lアルミニウム標準溶液の使用量 (ml)
V2 : 滴定に要したM/50EDTA標準溶液量 (ml)
(15) /50アルミニウム標準溶液 金属アルミニウム(99.9%以上)0.5396gに塩酸 (1+1) 50mlを加えて加
熱分解し,冷却後1000mlの全量フラスコに移し入れて水で標線まで薄める。
(16) u−PAN溶液 1−ピリジルアゾ−2−ナフトール (PAN) 0.1gとCu−EDTAl.3gをジオキサン
V
( 50V V
% ) 100mlに溶解する。又は,市販の混合製剤1gをジオキサン ( 50V % ) 100mlに溶解する。
6.2.3 試料はかり取り量 試料はアルミニウム含有率に応じ,原則として表1に従ってはかり取る。
表1
アルミニウム含有率% 試料はかり取り量g
2以上 5未満 0.5
5以上 0.25
6.2.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取りビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸 (1+1) 20mlを加えて加熱分解
した後硝酸2mlを加え,煮沸して鉄などを酸化し(8),次に過塩素酸3mlを加えて加熱を続け,濃厚な
白煙が発生してクロムが赤色のクロム酸になるまで加熱する(9)。
(2) 冷却後,硝酸0.5mlを加えた後,塩酸 (1+1) (10)20mlを少量ずつ用いて分液漏斗に移す。メチルイソ
ブチルケトン20mlを加え,約30秒間激しく振り混ぜ(11),鉄,クロムなどを抽出分離する。静置して
2層に分離後,下層の塩酸溶液を別の分液漏斗に移す。更にメチルイソブチルケトン20mlを加えて同
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様に抽出する。2層に分離後,下層の酸溶液を注意してビーカー (300ml) に移す。
(3) これに硝酸5ml及び過塩素酸10mlを加えて加熱蒸発し,濃厚な白煙が発生してクロムが赤色のクロ
ム酸になるまで加熱する。これに塩化ナトリウムを少量ずつ加えてクロムを揮散させる(12)。
(4) これに温水80ml及び水酸化ナトリウム溶液 (100g/l) 10mlを加え,引き続き加熱し,約5分間煮沸し
て,残存する鉄その他を沈殿させる。
(5) 冷却後ろ紙(5種A)を用いてビーカー (500ml) 中にろ過し,水酸化ナトリウム溶液 (10g/l) で洗浄
する。ろ液及び洗液に塩酸 (1+1) を加えて中和し,更にその過剰約5mlを加える。
(6) これに水を加えて液量を約200mlとした後,アンモニア水 (1+1) を加えてpHを約1とする。次に酢
酸アンモニウム溶液を加えてpHを3.0±0.2に調節する。
(7) この溶液を加熱して煮沸する。これにCu−PAN溶液を指示薬として約5滴加え,0.02mol/lEDTA標準
溶液で滴定し,溶液の色が赤紫色から黄色に変化したならば更に加熱し,煮沸する。この間再び赤紫
色を呈したならば,引き続き0.02mol/lEDTA標準溶液で滴定する。この操作を繰り返し,滴定後煮沸
しても赤紫色を呈しなくなった点を終点とする。
6.2.5 計算 試料中のアルミニウム含有率を,次の式によって算出する。
V 圀
Al 100
ここに, Al : 試料中のアルミニウム含有率 [% (m/m) ]
V : 0.02mol/lEDTA標準溶液の使用量 (ml)
f : 0.02mol/lEDTA標準溶液1mlのアルミニウム相当量 (g)
W : 試料はかり取り量 (g)
注(8) 酸による分解不完全な試料では,塩酸及び硝酸で処理した後,水約20mlを加えてろ過し,塩酸
(2+100) で洗い,残さをろ紙とともに白金るつぼに移し,乾燥後強熱灰化した後,約10倍量の
炭酸ナトリウムを混ぜて融解する。冷却後,これを塩酸 (1+1) 及び水に溶解して主溶液に合わ
せ,過塩素酸3mlを加え,加熱蒸発して濃厚な白煙を発生させて,クロムが赤色のクロム酸に
なるまで加熱する。以下,本文に準じてアルミニウムを定量する。
(9) クロムを酸化してクロム酸とし,鉄とともにメチルイソブチルケトンで抽出するために酸化す
る。
(10) 鉄だけを抽出するためには塩酸の濃度が高い方が抽出の速度がほぼ早いが,クロム酸とともに
抽出するためには塩酸の濃度が高いとクロム酸のクロムへの還元が早くなり,抽出率が落ちる。
したがって,鉄の抽出が低下せずに,なるべく塩酸の濃度を低くするため6mol/l程度とする。
(11) 抽出操作は手早く行わないとクロムが還元されるので,できるだけ手早く行う。30秒以上の振
り混ぜは,かえって良くない。2液層に分離後も,できるだけ早く酸溶液を取り出すことが必
要である。
(12) 抽出されずに残ったクロムを除去する。
備考 鉄,クロムの分離は,磁気水銀陰極電解法によって行ってもよい。この場合には試料をビーカ
ー (300ml) にはかり取り,硫酸 (1+9) 20mlを加えて加熱分解し,溶液を4050℃に冷却後,
過酸化水素水12mlを滴加して鉄塩その他を酸化又は分解し,過剰の過酸化水素を分解する
ため数分間煮沸した後ろ過し,温硫酸 (2+100) で洗浄する(13)。常温に冷却後,水を加えて
100mlとし,磁気水銀陰極電解装置に移し,1015Aの電解電流で電解を行う。電解終了後,
溶液を他のビーカー (300ml) に移し,電解槽内を水で十分洗浄して主溶液に合わせる。この溶
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液に硝酸約1mlを加えて煮沸し,残存する鉄などを酸化する。常温まで冷却後,水酸化ナトリ
ウム溶液 (100g/l) で中和し,更にその過剰10mlを加えて約5分間煮沸して沈殿を完成させる。
以下6.2.4 (5)以降に従って操作し,アルミニウムを定量する。
注(13) 酸による分解不完全な試料では,残さをろ紙と共に白金るつぼに移し,乾燥後,強熱灰化
し,冷却後ピロ硫酸カリウム2gを加えて融解し,主溶液を用いて融解物を溶解し,なるべ
く少量の水でるつぼを洗って主溶液に合わせる。
6.3 オキシン滴定法
6.3.1 要旨 試料を塩酸で分解し,硝酸と過塩素酸でクロムと鉄などを酸化し,塩酸酸性としてメチルイ
ソブチルケトンで鉄及びクロムの大部分を抽出分離する。分離後の酸溶液中の有機物を分解し,水酸化ナ
トリウムを加えて鉄,クロムなどを水酸化物として沈殿分離後,オキシンでアルミニウムを沈殿させ,そ
の沈殿をろ過し,塩酸で溶解する。これに過剰の臭素酸カリウム標準溶液を加え,チオ硫酸ナトリウム標
準溶液で逆滴定する。
6.3.2 試薬 試薬は,次による。
(1)(3) 6.2.2(1)(3)と同じ。
(4) アンモニア水 (1+1, 1+100)
(5) 水酸化ナトリウム溶液 (100g/l, 10g/l)
(6) 融解合剤(炭酸カリウム1,炭酸ナトリウム1)
(7) 亜硫酸溶液(飽和)
(8) 塩化ナトリウム
(9) よう化カリウム溶液 (100g/l)
(10) 酒石酸溶液 (100g/l)
(11) オキシン酢酸溶液 オキシン(8−オキシキノリン)10gに酢酸30mlを加えて加温溶解し,水で500ml
に薄める。不溶解残さがあればこし分け,褐色瓶に保存する。
(12) メチルイソブチルケトン
(13) 601mol/l臭素酸カリウム標準溶液 臭素酸カリウム2.7837g,臭化カリウム12g及び水酸化カリウム1g
を適量の水に溶かし,これを1 000mlの全量フラスコに移し,水で標線まで薄める。この標準溶液1ml
は,0.225mgのアルミニウムに相当する。
(14) 0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム標準溶液 結晶チオ硫酸ナトリウム25gを水に溶解して1lとする。この
溶液は,次のように標定する。
1mol/l臭素酸カリウム標準溶液25mlを正確に100ml共栓三角フラスコに取り,よう化カリウム3g
60
及び塩酸 (2+1) 5mlを加え,直ちに栓をして静かに振り混ぜ,暗所に23分間放置してから,でん
ぷん溶液を指示薬として0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム標準溶液で滴定し,チオ硫酸ナトリウム標準溶
液の0.1mol/lに対する力価を次の式から求める。
25
F
V
ここに, F : チオ硫酸ナトリウム標準溶液の0.1mol/lにする力価
V : チオ硫酸ナトリウム標準溶液の滴定消費量 (ml)
(15) インジゴカルミン溶液 インジゴカルミン0.25gを熱水100mlに溶解する。冷却後もし不溶解残さが
あれば,これをろ過して使用する。
(16) でんぷん溶液 可溶性でんぷん1gを少量の水で練り,1lの熱水中にかき混ぜながら注入した後,約1
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分間煮沸して放冷する。この溶液は使用の都度調製する。
なお,よう素のため赤褐色を呈するものは,これを使用してはならない。
6.3.3 試料はかり取り量 試料はアルミニウム含有率に応じ,原則として表2に従ってはかり取る。
表2
アルミニウム含有率% 試料はかり取り量g
2以上 5未満 0.2
5以上 0.1
6.3.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1)(3) 6.2.4(1)(3)に従う。
(4) 冷却後水100mlを加え,数分間煮沸した後ろ過し,温水で洗浄する。ろ液は亜硫酸溶液(飽和)20ml
を加え,煮沸して過剰の亜硫酸ガスを除去した後,硝酸23mlを加えて更に煮沸する。溶液を冷却
後,水酸化ナトリウム溶液 (100g/l) を加えて中和し,更にその過剰10mlを加えて,しばらく煮沸し
て沈殿を完成させる。
(5) 冷却後ろ過し,沈殿を水酸化ナトリウム溶液 (10g/l) で十分に洗浄する。ろ液及び洗液は合わせてビ
ーカー (300ml) に入れ,塩酸 (1+1) で中和し,更にその5mlを過剰に加える。
(6) これに酒石酸溶液5mlを加えた後,アンモニア水 (1+1) を加えて微アルカリ性とし,5060℃に加
温し,溶液をかき混ぜながらオキシン酢酸溶液を少過剰に滴加する。再びアンモニア水 (1+1) を滴
加して微アルカリ性とし,5060℃に約20分間保ち,アルミニウムオキシン塩の沈殿を完成させる。
(7) この沈殿をろ紙(5種B)を用いてこし分けし,温アンモニア水 (1+100) で洗液に黄色のなくなるま
で洗浄する。ろ紙及び洗液は捨て,ろ紙上のアルミニウムオキシン塩の沈殿は,温塩酸 (1+1) 50ml
をろ紙上から注いで溶解し,熱水で洗浄する。これにインジゴカルミン溶液23滴を加え,かき混ぜ
ながら601 mol/l臭素酸カリウム標準溶液を青色が消失するまで滴加し,更にインジゴカルミン溶液1
滴を加えて標準溶液の過剰の存在を確かめる。これによう化カリウム溶液10mlを加え,遊離したよ
う素を0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム標準溶液で滴定する。よう素の褐色が薄くなったときでんぷん溶
液5mlを加え,よう素でんぷんの青色が消失するまで滴定する。
6.3.5 計算 試料中のアルミニウム含有率を次の式によって算出する。
V1 V2 F .0000225
Al 100
W
ここに, Al : 試料中のアルミニウム含有率 [% (m/m) ]
1mol/l臭素酸カリウム標準溶液の使用量(ml)
V1 : 60
V2 : 0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム標準溶液の使用量 (ml)
F : 0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム標準溶液の力価
W : 試料はかり取り量 (g)
備考 アルミニウムオキシン塩の沈殿を生成後,重量法によって定量してもよい。この沈殿をあらか
じめ乾燥してひょう量したガラスろ過器 (G4) で吸引ろ過し,温水で洗浄した後,107.5±2.5℃
で恒量となるまで乾燥ひょう量し,アルミニウムの含有率を次の式によって算出する。
w .00587
Al 100
W
ここに, Al : 試料中のアルミニウム含有率 [% (m/m) ]
w : アルミニウムオキシン塩 [Al (C9H6ON) 3] の質量 (g)
W : 試料はかり取り量 (g)
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7. マンガン定量方法
7.1 方法の区分 マンガンの定量方法は,次のいずれかによる。
(1) 滴定法
(2) 吸光光度法
7.2 滴定法
7.2.1 要旨 試料を過塩素酸で分解し,更に加熱を続けてクロムを酸化した後,塩化ナトリウムを加えて
クロムを塩化クロミルとして除去する。これに混酸及び過硫酸アンモニウムを加えてマンガンを過マンガ
ン酸に酸化し,亜ひ酸ナトリウム標準溶液で滴定する。
7.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 硝酸
(2) 硝酸 (2+100)
(3) 過塩素酸
(4) 王水 塩酸3,硝酸1の割合で混合する。
(5) 混酸 水435ml中に硫酸150mlを加えて冷却した後,硝酸250ml,りん酸150mlと硝酸銀溶液 (200g/l)
15mlを混合する。
(6) 塩化ナトリウム
(7) 過硫酸アンモニウム溶液 (200g/l)この溶液は,使用の都度調製する。
(8) ピロ硫酸ナトリウム
(9) 標準マンガン溶液 電解マンガン(99.9%以上)0.100gをビーカー (200ml) にはかり取り,硫酸 (1+
4) 50mlを加えて加熱分解し,冷却後500mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。この溶
液1mlは,0.2mgのマンガンを含有する。
(10) 亜ひ酸ナトリウム標準溶液 三酸化ひ素 (As2O3) (JIS K 8005の標準試薬)0.5gをビーカー (200ml)
に正しくはかり取り,水酸化ナトリウム溶液 (40g /l) 20mlと水約100mlを加えて加熱溶解し,冷却し
た後,1 000mlの全量フラスコに移す。フェノールフタレインを指示薬として硫酸 (1+35) を加えて
微酸性とし,これに炭酸水素ナトリウム溶液 (50g /l) 20mlを加え,水で標線まで薄める。この標準溶
液のマンガン相当量の決定方法は,次のとおりとする。
試料中に含まれている鉄と同量の純鉄を三角フラスコ (500ml) にはかり取り,混酸を加えて加熱し
て分解した後,これに標準マンガン溶液の一定量を正しく加え,以下,7.2.4(3)以降に従って滴定を行
い,亜ひ酸ナトリウム標準溶液1ml当たりのマンガン相当量を次の式によって算出する。
V1
f .00002
V2
ここに, f : 亜ひ酸ナトリウム標準溶液1mlのマンガン相当量 (g)
V1 : 標準マンガン溶液の使用量 (ml)
V2 : 亜ひ酸ナトリウム標準溶液の使用量 (ml)
7.2.3 試料はかり取り量 試料はマンガン含有率に応じ,原則として表3に従ってはかり取る。
表3
マンガン含有率% 試料はかり取り量g
0.05未満 1.0
0.05以上 0.5未満 0.5
0.5以上 0.2
7.2.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
――――― [JIS H 1411 pdf 10] ―――――
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JIS H 1411:1996の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.120 : 非鉄金属 > 77.120.40 : ニッケル,クロム及びそれらの合金