JIS H 1414:1996 規格概要
この規格 H1414は、JIS C 2522に規定された化学成分(銅,ニッケル,マンガン)の分析方法について規定。
JISH1414 規格全文情報
- 規格番号
- JIS H1414
- 規格名称
- 銅マンガン分析方法
- 規格名称英語訳
- Methods of chemical analysis for copper-manganese alloy
- 制定年月日
- 1961年6月1日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 77.120.20
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1961-06-01 制定日, 1964-06-01 確認日, 1967-02-01 改正日, 1970-03-01 確認日, 1972-11-01 確認日, 1975-09-01 確認日, 1976-03-01 改正日, 1979-02-01 確認日, 1984-06-01 確認日, 1988-12-01 確認日, 1994-10-01 確認日, 1996-03-01 改正日, 2000-09-20 確認日, 2005-10-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS H 1414:1996 PDF [10]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
H 1414-1996
銅マンガン分析方法
Methods of chemical analysis for copper-manganese alloy
1. 適用範囲 この規格は,JIS C 2522に規定された化学成分(銅,ニッケル,マンガン)の分析方法に
ついて規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 2522 電気抵抗用銅マンガン線,棒及び板
JIS H 0321 非鉄金属材料の検査通則
JIS H 2107 亜鉛地金
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0115 吸光光度分析通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS Z 8401 数値の丸め方
2. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050及びJIS K 0115による。
3. 分析試料の採り方及び取扱い方
3.1 試料の採り方は,JIS H 0321の2.3による。
3.2 鋳込試料を採るときは,その平均品質を代表する試料を得るため,1融解ごとに二つ以上(1融解量
が特に少ないときは一つ)の試料を採る。鋳込試料は,できるだけ完全に製品と同一な品質を得るよう,
特に偏析のないように注意しなければならない。
3.3 試料の削り方は,次による。
(1) 試料の表面に付着物などがある場合は,紙やすりなどを用いて取り除き清浄にする。
(2) きりそのほかの工具類は,アルコールなどを用いて清浄にする。
(3) 鋳込試料から試料を削り取るときは,中央部及び両端に近い部分などの片面から直角にきりもみして
貫通させるか,両面から少なくとも中心部に達するまできりもみするか,又はそのほか適当な方法に
よる。
(4) 線・帯及び板などの製品試料から試料を削りとるには,きり又は適当な工具を用い,分析操作に適当
な大きさに削りとる。
(5) きりもみするときは,発熱のため削り片の表面が酸化することがあるから,酸化させない程度の圧力
と回転数をきりに与えて行う。この際油類そのほかの減摩剤を用いたり,冷却のための水などを注加
したりしてはならない。
また削り片に,きりの摩耗粉が混入しないように注意する。
(6) 削り片の大きさは,あまり厚くならない程度とし,長さを約5mm以下とする。
――――― [JIS H 1414 pdf 1] ―――――
2
H 1414-1996
3.4 試料の取扱い方
(1) 削り取った試料は,その全部(通常50g以上)を集め,強力な磁石を用いて混入した鉄粉などを注意
深く取り除き,最後に良く混ぜ合わせて分析用試料とする。
(2) 分析試料の採取方法が上記規定によりがたい場合は,注文者と製造業者との協定によって別途に定め
ることができる。
(3) 分析用試料はデシケーター中に入れ,1時間以上放置した後はかり取る。
3.5 試料のはかり方 試料のはかり方は,次による。
(1) 分析試料のはかり取りに際しては,試料を良くかき混ぜて平均組成を表すように注意しなければなら
ない。
(2) 分析試料のはかり取りには,原則として化学はかりを用い,規定された量に近い量を分析値の表示け
た数を参考として,必要な位まではかり取る。
4. 分析値の表し方と操作上の注意
4.1 分析値の表し方 分析値は百分率で表し,JIS C 2522に規定された位までにJIS Z 8401によって丸
める。
4.2 分析操作上の注意 分析操作上の注意は,次による。
(1) 分析は同一試料について2回以上行って結果を確かめる。
(2) 分析に当たっては全操作を通じて空試験を行い,測定値を補正しなければならない。
5. 銅定量方法
5.1 方法の区分 銅の定量方法は電解重量法による。
5.2 電解重量法
5.2.1 要旨 試料を硝酸と硫酸の混液で分解した後,白金電極を用いて電解を行い,陰極に銅を析出させ
てその質量をはかる(電解残液は,ニッケルの定量に用いることができる。)。
5.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 混酸 水20mlにかき混ぜながら硫酸5mlを加え,冷却後硝酸5mlを加えて良く混合する。
(2) エチルアルコール ( 95%)
v
v
5.2.3 装置及び器具 装置及び器具は,原則として次のものを用いる。
(1) 電解用ビーカー(図1参照)
(2) 白金電極A(図2参照)
(3) 白金電極B(図3参照)
(4) 半円形時計皿(図4参照)
5.2.4 試料はかり取り量 試料は1gをはかり取る。
5.2.5 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取り,電解用ビーカーに移し入れ時計皿で覆い,混酸30mlを加えてなるべく低温で静
かに分解させる分解が終われば注意して加熱し完全に溶液とし,酸化窒素を追い出す。時計皿の下面
及びビーカーの内壁を洗った後,水を加えて約150mlとする。
(2) あらかじめ質量をはかった白金電極Aを陰極とし,白金電極Bを陽極に用い,2個の半円形時計皿で
覆い,2030℃の液温(液温が20℃を下がるときは適当な加熱装置でビーカーを熱する)で0.30.4A
の電流を通じて1夜間電解する。
――――― [JIS H 1414 pdf 2] ―――――
3
H 1414-1996
(3) 少量の水で時計皿の下面,ビーカーの内壁及び電極の柄の液面に露出した部分を洗い,その洗浄水に
よって電解液面を約5mm上昇させ,更に約30分間電解を続ける。
(4) 新しく電解液中に浸った陰極の柄に,もはや銅が析出しなくなれば,電流を通じたまま水洗しながら
両極を徐々に引き上げ,最後は手早く新たな水中に浸して陰極をはずす(電解残液は,ニッケルの定
量に用いることができる。)。
(5) 陰極は数回上下して水洗後,エチルアルコールを用いて十分に洗い,直ちに約80℃の空気浴内で速や
かに乾燥し,デシケーター中で約30分間放冷後その質量をはかる。
5.2.6 計算 試料中の銅含有率を次の式によって算出する。
圀
Cu 100
ここに, Cu : 試料中の銅含有率 [% (m/m)
w : 陰極に析出した銅の質量 (g)
W : 試料はかり取り量 (g)
図1 電解用ビーカー 図2 白金電極A
――――― [JIS H 1414 pdf 3] ―――――
4
H 1414-1996
図3 白金電極B 図4 半円形時計皿
6. ニッケル定量方法
6.1 方法の区分 ニッケルの定量方法は,次のいずれかによる。
(1) 重量法
(2) 滴定法
6.2 重量法
6.2.1 要旨 試料を混酸で分解し,5.に準じて電解を行い,銅などを除去する。電解残液に過酸化水素を
加えて二酸化マンガンなどを分解し,酒石酸に塩化アンモニウムを加え,アンモニア水でアルカリ性とし,
ジメチルグリオキシムを加えてニッケルを沈殿させた後,こし分け,その質量をはかる。
6.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 硝酸 (1+1)
(2) 過塩素酸
(3) アンモニア水
(4) 過酸化水素水(約3%)
(5) 酒石酸溶液 (250g/l)
(6) 塩化アンモニウム溶液 (250g/l)
(7) アルミニウム(99.5%以上)
(8) ジメチルグリオキシム溶液 ジメチルグリオキシム1.0gをエチルアルコール100mlに溶解するか,又
は水酸化ナトリウム溶液 (10g/l) 100mlに溶解する。
(9) メチルレッド溶液 メチルレッド0.1gをアルコール ( 90%)
v
v
に溶かし,100mlとする。
6.2.3 試料はかり取り量 試料は,1gをはかり取る。
――――― [JIS H 1414 pdf 4] ―――――
5
H 1414-1996
6.2.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取り,電解用ビーカーに移し入れ以下5.2.5(1)(4)に準じて電解を行い,銅などを除去
する(1)。
(2) 電解液[5.2.5(4)の電解残液を用いてもよい]は,ビーカー (500ml) に移し入れ,過酸化水素水を少量
ずつ加えて析出した酸化マンガンなどを分解し,次に約10分間煮沸して過酸化水素を完全に分解する。
(3) この溶液に酒石酸溶液10ml及び塩化アンモニウム溶液20mlを加え,メチルレッド溶液を指示薬とし
てアンモニア水で中和した後,その3mlを過剰に加えて液量を約300mlに薄める。
(4) この溶液を約90℃に加熱し,かき混ぜながらジメチルグリオキシム溶液をニッケル予想含有量10mg
につき7mlの割合で加えてニッケルを沈殿させ,更にその5mlを過剰に加え,十分にかき混ぜた後約
30分間放置してニッケルを沈殿させる。
(5) 沈殿をあらかじめ恒量としたガラスろ過器(G3形)を用いてこし分け,温水で十分に洗浄した後120
130℃で約1時間乾燥し,デシケーター中で室温になるまで放冷し,その質量をはかり,恒量となる
までこの操作を繰り返す。
6.2.5 計算 試料中のニッケル含有率を次の式によって算出する。
w .0203 2
Ni 100
W
ここに, Ni : 試料中のニッケル含有率 [ % (m/m)
w : ニッケルジメチルグリオキシムの質量 (g)
W : 試料はかり取り量 (g)
注(1) 電解法の代わりに次のようにアルミニウム還元法によって,銅を分離することができる。
試料をビーカー (500ml) にはかり取り,硝酸 (1+1) 20mlを加え,加熱して分解する。これ
に過塩素酸10mlを加え,加熱蒸発して白煙を発生させる。放冷後,水約150mlを加えて可溶性
塩類を溶解した後,アルミニウムの削片約3gを加えて静かに煮沸し,銅を析出させる。直ちに
ろ紙(5種A)を用いてろ過し,温水で十分に洗浄する。
6.3 滴定法
6.3.1 要旨 試料を混酸で分解し,5.に準じて電解を行い,銅などを除去する。電解残液に過酸化水素を
加えて二酸化マンガンなどを分解し,酒石酸に塩化アンモニウムを加え,アンモニア水でアルカリ性とし,
ジメチルグリオキシムを加えてニッケルを沈殿させた後,沈殿をろ過,洗浄し,EDTA,EBTを加え,亜
鉛標準溶液で滴定する。
6.3.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 6.2.2(1)(9)を用いる。
(2) 塩酸 (1+1,1+50)
(3) アンモニア水 (1+1)
(4) エリオクロムブラックT (EBT) 指示薬 エリオクロムブラックT0.5g及び塩酸ヒドロキシルアミン
4.5gをエチルアルコールに溶解して100mlとする。この指示薬は,約6か月間使用することができる。
(5) 0.02mol/l亜鉛標準溶液 金属亜鉛(99.99 %以上,JIS H 2107特種相当品)1.308gを正しくはかり取り,
なるべく少量の塩酸 (1+1) で加熱分解し,冷却後1 000mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで
薄める。
(6) 0.02mol/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム (EDTA) 標準溶液 エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム(2水塩)7.45gを水に溶解して正しく1lとする。力価の標定は,次のように行う。
――――― [JIS H 1414 pdf 5] ―――――
次のページ PDF 6
JIS H 1414:1996の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.120 : 非鉄金属 > 77.120.20 : マグネシウム及びマグネシウム合金
JIS H 1414:1996の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC2522:1999
- 電気抵抗用銅マンガン線,棒及び板
- JISH0321:1973
- 非鉄金属材料の検査通則
- JISH2107:2015
- 亜鉛地金
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK8005:2014
- 容量分析用標準物質
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方