JIS H 1413:1996 銅ニッケル抵抗材分析方法

JIS H 1413:1996 規格概要

この規格 H1413は、JIS C 2521に規定された化学成分(銅,ニッケル,コバルト,マンガン)の分析方法について規定。

JISH1413 規格全文情報

規格番号
JIS H1413 
規格名称
銅ニッケル抵抗材分析方法
規格名称英語訳
Methods of chemical analysis for copper nickel resistance material
制定年月日
1961年6月1日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

77.120.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1961-06-01 制定日, 1964-06-01 確認日, 1967-02-01 改正日, 1970-03-01 確認日, 1972-11-01 確認日, 1975-09-01 確認日, 1976-03-01 改正日, 1979-02-01 確認日, 1984-06-01 確認日, 1988-12-01 確認日, 1994-10-01 確認日, 1996-03-01 改正日, 2000-09-20 確認日, 2005-10-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS H 1413:1996 PDF [14]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
H 1413-1996

銅ニッケル抵抗材分析方法

Methods of chemical analysis for copper nickel resistance material

1. 適用範囲 この規格は,JIS C 2521に規定された化学成分(銅,ニッケル,コバルト,マンガン)の
分析方法について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 2521 電気抵抗用銅ニッケル線,帯,条及び板
JIS H 0321 非鉄金属材料の検査通則
JIS H 2107 亜鉛地金
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0115 吸光光度分析通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS Z 8401 数値の丸め方
2. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050及びJIS K 0115による。
3. 分析試料の採り方及び取扱い方
3.1 試料の採り方は,JIS H 0321の2.3による。
3.2 鋳込試料を採るときは,その平均品質を代表する試料を得るため,1融解ごとに二つ以上(1融解量
が特に少ないときは一つ)の試料を採る。鋳込試料は,できるだけ完全に製品と同一な品質を得るよう,
特に偏析のないように注意しなければならない。
3.3 試料の削り方は,次による。
(1) 試料の表面に付着物などがある場合は,紙やすりなどを用いて取り除き清浄にする。
(2) きりそのほかの工具類は,アルコールなどを用いて清浄にする。
(3) 鋳込試料から試料を削り取るときは,中央部及び両端に近い部分などの片面から直角にきりもみして
貫通させるか,両面から少なくとも中心部に達するまできりもみするか,又はそのほか適当な方法に
よる。
(4) 線・帯及び板などの製品試料から試料を削り取るには,きり又は適当な工具を用い,分析操作に適当
な大きさに削り取る。
(5) きりもみするときは,発熱のため削り片の表面が酸化することがあるから,酸化させない程度の圧力
と回転数をきりに与えて行う。この際油類そのほかの減摩剤を用いたり,冷却のための水などを注加
したりしてはならない。
また削り片に,きりの摩耗粉が混入しないように注意する。
(6) 削り片の大きさは,あまり厚くならない程度とし,長さを約5mm以下とする。

――――― [JIS H 1413 pdf 1] ―――――

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3.4 試料の取扱い方
(1) 削り取った試料は,その全部(通常50g以上)を集め,強力な磁石を用いて混入した鉄粉などを注意
深く取り除き,最後に良く混ぜ合わせて分析用試料とする。
(2) 分析試料の採取方法が上記規定によりがたい場合は,注文者と製造業者との協定によって別途に定め
ることができる。
(3) 分析用試料はデシケーター中に入れ,1時間以上放置した後はかり取る。
3.5 試料のはかり方 試料のはかり方は,次による。
(1) 分析試料のはかり取りに際しては,試料を良くかき混ぜて平均組成を表すように注意しなければなら
ない。
(2) 分析試料のはかり取りには,原則として化学はかりを用い,規定された量に近い量を分析値の表示け
た数を参考として,必要な位まではかり取る。
4. 分析値の表し方と操作上の注意
4.1 分析値の表し方 分析値は百分率で表し,JIS C 2521に規定された位までにJIS Z 8401によって丸
める。
4.2 分析操作上の注意 分析操作上の注意は,次による。
(1) 分析は同一試料について2回以上行って結果を確かめる。
(2) 分析に当たっては全操作を通じて空試験を行い,測定値を補正しなければならない。
5. 銅定量方法
5.1 方法の区分 銅の定量方法は電解重量法による。
5.2 電解重量法
5.2.1 要旨 試料を硝酸と硫酸の混液で分解した後,白金電極を用いて電解を行い,陰極に銅を析出させ
てその質量をはかる(電解残液は,ニッケルの定量に用いることができる。)。
5.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 混酸 水20mlにかき混ぜながら硫酸5mlを加え,冷却後硝酸5mlを加えて良く混合する。
(2) エチルアルコール (95v/v%)
5.2.3 装置及び器具 装置及び器具は,原則として次のものを用いる。
(1) 電解用ビーカー(図1参照)
(2) 白金電極A(図2参照)
(3) 白金電極B(図3参照)
(4) 半円形時計皿(図4参照)
5.2.4 試料はかり取り量 試料は1gをはかり取る。
5.2.5 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取り,電解用ビーカーに移し入れ時計皿で覆い,混酸30mlを加えてなるべく低温で静
かに分解させる。分解が終われば注意して加熱し完全に溶液とし,酸化窒素を追い出す。時計皿の下
面及びビーカーの内壁を洗った後,水を加えて約150mlとする。
(2) あらかじめ質量をはかった白金電極Aを陰極とし,白金電極Bを陽極に用い,2個の半円形時計皿で
覆い,2030℃の液温(液温が20℃を下がるときは適当な加熱装置でビーカーを熱する)で0.30.4A
の電流を通じて1夜間電解する。

――――― [JIS H 1413 pdf 2] ―――――

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H 1413-1996
(3) 少量の水で時計皿の下面,ビーカーの内壁及び電極の柄の液面に露出した部分を洗い,その洗浄水に
よって電解液面を約5mm上昇させ,更に約30分間電解を続ける。
(4) 新しく電解液中に浸った陰極の柄に,もはや銅が析出しなくなれば,電流を通じたまま水洗しながら
両極を徐々に引き上げ,最後は手早く新たな水中に浸して陰極を外す(電解残液は,ニッケルの定量
に用いることができる。)。
(5) 陰極は数回上下して水洗後,エチルアルコールを用いて十分に洗い,直ちに約80℃の空気浴内で速や
かに乾燥し,デシケーター中で約30分間放冷後その質量をはかる。
5.2.6 計算 試料中の銅含有率を次の式によって算出する。

Cu 100
ここに, Cu : 試料中の銅含有率 [% (m/m) ]
w : 陰極に析出した銅の質量 (g)
W : 試料はかり取り量 (g)
図1 電解用ビーカー 図2 白金電極A

――――― [JIS H 1413 pdf 3] ―――――

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図3 白金電極B 図4 半円形時計皿
6. ニッケル定量方法
6.1 方法の区分 ニッケルの定量方法は,次のいずれかによる。
(1) 滴定法
(2) 重量法
6.2 滴定法
6.2.1 要旨 試料を混酸で分解し,4.に準じて電解を行い,銅などを分離する。電解残液に酒石酸及び塩
化アンモニウムを加えてアンモニア水でアルカリ性とし,ジメチルグリオキシムを加えてニッケルを沈殿
させた後,塩酸で洗い加熱して沈殿を溶解させる。これにEDTA, EBTを加え亜鉛標準溶液で滴定する。
6.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸 (1+1, 1+50)
(2) 混酸 5.2.2(1)による。
(3) アンモニア水
(4) アンモニア水 (1+1)
(5) 塩化アンモニウム溶液 (250g/l)
(6) 酒石酸溶液 (250g/l)
(7) ジメチルグリオキシム溶液 ジメチルグリオキシム1.0gを水酸化ナトリウム溶液 (10g/l) 100mlに溶
解する。
(8) 0.02mol/l亜鉛標準溶液 金属亜鉛[99.99%以上,JIS H 2107の特種相当品]1.308gを正しくはかり取
り,なるべく少量の塩酸 (1+1) で加熱分解し,冷却後1 000mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線
まで薄める。

――――― [JIS H 1413 pdf 4] ―――――

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H 1413-1996
(9) 0.02mol/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム (EDTA) 標準溶液 エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム(2水塩)7.45gを水に溶解して正しく1lとする。力価の標定は,次のように行う。
0.02mol/lEDTA標準溶液を25ml分取し,塩化アンモニウム溶液 (250g/l) 10ml及びEBT指示薬0.1ml
を加え,水で液量を約100mlに薄めた後,溶液が青色になるまでアンモニア水 (1+1) を滴加し,こ
れを0.02mol/l亜鉛標準溶液で滴定し,溶液の青色が赤紫色になった点を終点とし,0.02mol/lEDTA標
準溶液の力価を次の式によって算出する。
V
F
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ここに, F : 0.02mol/lEDTA標準溶液の力価
V : 0.02mol/l亜鉛標準溶液の使用量 (ml)
(10) エリオクロムブラックT (EBT) 溶液 エリオクロムブラックT0.5g及び塩酸ヒドロキシルアミン4.5g
をエチルアルコールに溶解して100mlとする。この溶液は,約6か月間使用することができる。
6.2.3 試料はかり取り量 試料は,1gをはかり取る。
6.2.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取り,電解用ビーカーに移し入れ時計皿で覆い,混酸30mlを加え,加熱分解した後,
5.2銅電解重量法に準じて電解を行い,銅を除去(1)する。
(2) 電解残液は250mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄めた後一定量(2)(3)をビーカー (500ml)
に分取する。
(3) これに酒石酸溶液10ml(4)及び塩化アンモニウム溶液20mlを加え,次に溶液があざやかな青色を呈す
るまでアンモニア水を滴加し,更にその過剰に5mlを加え,水で約250mlとする。
(4) 溶液を約90℃に加熱し,かき混ぜながらジメチルグリオキシム溶液をニッケル予想含有量10mgに付
き7mlの割合で加え,更に5mlを過剰に加えて十分にかき混ぜた後,約20分間放置してニッケルを
沈殿させる。
(5) 沈殿をろ紙(5種A)を用いてこし分け,温水で十分に洗浄する。ろ紙上の沈殿は,温水及び熱塩酸 (1
+1) 10mlを注いで元のビーカーに洗い落とし,ろ紙は温水及び温塩酸 (1+50) で数回洗浄し,静か
に加熱して沈殿を溶解させる。
(6) この溶液にニッケル予想含有量10mgに付き0.02mol/lEDTA標準溶液10mlを正しく加えた後,更にそ
の5mlを過剰に加えて23回振り混ぜ,EBT溶液を指示薬として0.1mlを加え,溶液が青色となるま
でアンモニア水 (1+1) を滴加し(5),直ちに0.02mol/l亜鉛標準溶液で滴定(6)し,溶液が赤紫色を呈す
るに至った点を終点とする。
6.2.5 計算 試料中のニッケル含有率を次の式によって算出する。
V1 F V2 .0001174
Ni= 100
W B
ここに, Ni : 試料中のニッケル含有率 [%(m/m) ]
V1 : 0.02mol/lEDTA標準溶液の使用量 (ml)
F : 0.02mol/lEDTA標準溶液の力価
V2 : 0.02mol/l亜鉛標準溶液の使用量 (ml)
W : 試料はかり取り量 (g)
B : 試料溶液の分取比
注(1) 銅の除去は,次のアルミニウム還元法によることができる。
試料0.1gをはかり取りビーカー (300ml) に移し入れ時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 10mlを加え

――――― [JIS H 1413 pdf 5] ―――――

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