JIS H 1631:2008 チタン合金―蛍光X線分析方法 | ページ 2

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8 分析試料の調製

8.1 切断加工

  分析試料は,切断機械又は切削機械を用いて分析面の直径が15 mm以上,厚さが5 mm以上の形状に分
析用試料を加工する。ただし,厚さが5 mm未満の試料は,補助ジグ,樹脂への埋込みなどによって,安
全に試料調製が可能となるようにする。

8.2 分析面の調製

  分析面の調製は,次のいずれかによる。
a) 切削 8.1によって切断加工した分析試料の分析面を,研削機械又は切削機械を用いて平たんな面に調
製する。
なお,試料表面の粗さが異なる場合は,蛍光X線強度に差が生じるため,粗さが一定に仕上がるよ
うに切削条件を管理しなければならない。また,調製した分析面には,ほこり,手あかなどが付着し
ないようにする。
b) 研磨 8.1によって切断加工した分析試料の分析面を,アルミナ質研磨ベルト(JIS R 6256に規定する
粒度P60以上のもの。)で研磨する。ただし,ジルコニウムの定量が不要の場合は,ジルコニア質研
磨ベルトを,また,けい素の定量が不要の場合は,炭化けい素質研磨ベルトを用いてもよい。
なお,試料表面の粗さが異なる場合は,蛍光X線強度に差が生じるため,粗さが一定に仕上がるよ
うに研磨条件を管理しなければならない。
警告 チタンの研磨粉は発火しやすいため,発火防止を図った装置,設備を使用する。

9 蛍光X線強度の測定

  6.2によって調整し,6.3及び6.4によって測定条件を設定した蛍光X線分析装置に,箇条8で調製した
分析試料を装着し,蛍光X線強度を測定する。

10 検量線の作成

  検量線の作成は,次による。
a) 分析用試料と類似の化学組成をもち,定量範囲をカバーする認証標準物質又は定量成分の標準値が,
日本工業規格(日本産業規格)などの公的に定められた化学分析方法を用いて決定された標準物質を,検量線用試料と
して3個以上用いる。ただし,このような標準物質がない場合は,その分析所において,技術的に確
認され,かつ,文書化された化学分析方法を用いて標準値を決定したチタン合金を検量線用試料とし
て用いる。
b) 検量線用試料の分析面を8.2によって調製した後,各定量成分の蛍光X線強度を,箇条9によって測
定する。
c) 検量線用試料の各定量元素含有率とb) によって得た蛍光X線強度との関係を求め,検量線とする。

11 蛍光X線強度の継時変化の補正

  蛍光X線強度の継時変化の補正は,検量線作成時からの蛍光X線強度の継時変化を補正するために定期
的に行うもので,次による。
a) 各定量成分について,その定量成分含有率が検量線の成分含有率範囲の上限及び下限付近にある2個
の均質な試料を継時変化補正試料(以下,補正試料という。)として用いる。
b) 補正試料の分析面を,8.2によって調製した後,各定量成分の蛍光X線強度を,箇条9によって測定

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する。
c) 検量線作成時からの蛍光X線強度の継時変化を,2個の補正試料の蛍光X線強度測定値を用いて,式
(1) によって補正する。
Ii= 'Ii + (1)
IiH−IiL
=
IiH'−IiL'
=IiH− IiH'
ここに, Ii : 分析試料分析時の定量成分iの補正後蛍光X線強度
Ii' : 分析試料分析時の定量成分iの未補正蛍光X線強度
IiH : 高濃度側補正試料の成分iの検量線作成時の蛍光X線強度
IiL : 低濃度側補正試料の成分iの検量線作成時の蛍光X線強度
IiH' : 高濃度側補正試料の成分iの分析試料分析時の蛍光X線強度
測定値
IiL' : 低濃度側補正試料の成分iの分析試料分析時の蛍光X線強度
測定値

12 計算

  箇条9で得た分析試料中の定量成分の蛍光X線強度又は箇条11で得た定量成分の補正後蛍光X線強度
と,箇条10で作成した検量線とから,分析試料中の定量元素含有率を求める。

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