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した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を50 mLの全量フラスコに水を用いて移
し入れ,水で標線まで薄める。
m) 標準鉛溶液(10 mgPb/mL) 鉛[99.9 %(m/m)以上] 500 mgをはかりとってビーカー(50 mL)に移し入れ,
硝酸(1+1) 20 mLを加え,時計皿で覆い,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の
下面を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を50 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線
まで薄める。
n) 標準パラジウム溶液(10 mgPd/mL) パラジウム[99.9 %(m/m)以上] 500 mgをはかりとってビーカー
(50 mL)に移し入れ,王水[a) 20 mLを加え,時計皿で覆い,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷
却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を50 mLの全量フラスコに水を用いて
移し入れ,水で標線まで薄める.
o) 標準ロジウム溶液(10 mgRh/mL) 塩化ロジウム(III)三水和物1 280 mgをはかりとってビーカー(50
mL)に移し入れ,塩酸(1+1) 20 mLを加えて溶解した後,溶液を50 mLの全量フラスコに水を用いて移
し入れ,水で標線まで薄める。
p) 標準ルテニウム溶液(10 mgRu/mL) 塩化ルテニウム(III)三水和物1 300 mgをはかりとってビーカー
(50 mL)に移し入れ,塩酸(1+1) 20 mLを加えて溶解した後,溶液を50 mLの全量フラスコに水を用い
て移し入れ,水で標線まで薄める。
q) 標準すず溶液(10 mgSn/mL) すず[99.9 %(m/m)以上] 500 mgをはかりとってビーカー(50 mL)に移し
入れ,塩酸20 mLを加え,時計皿で覆い,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿
の下面を塩酸(1+1)で洗って時計皿を取り除き,溶液を50 mLの全量フラスコに塩酸(1+1)を用いて移
し入れ,水で標線まで薄める。
r) 標準チタン溶液(10 mgTi/mL) チタン[99.9 %(m/m)以上] 500 mgをはかりとってビーカー(50 mL)に
移し入れ,塩酸(1+1) 30 mLを加え,時計皿で覆い,穏やかに加熱して分解する。硝酸(1+1) 2 mLを加
え, 加熱して溶液の紫色を消失させる。常温まで冷却した後,時計皿の下面を塩酸(1+1)で洗って時
計皿を取り除く。溶液を50 mLの全量フラスコに塩酸(1+1)を用いて移し入れ,塩酸(1+1)で標線まで
薄める。
s) 標準亜鉛溶液(10 mgZn/mL) 亜鉛[99.9 %(m/m)以上] 500 mgをはかりとってビーカー(50 mL)に移し
入れ,塩酸(1+1) 20 mLを加え,時計皿で覆い,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時
計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を50 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水
で標線まで薄める。
t) 混合標準保存溶液A(塩化物) ) s)に規定する標準溶液のうちで塩酸溶液として調製した元素(イリ
ジウム,ロジウム,ルテニウム,マンガン,すず及び亜鉛)の標準溶液を正しく10 mLずつ1 000 mL
の全量フラスコにとり,塩酸160 mLを加えた後,水で標線まで薄める。
u) 混合標準保存溶液B(硝酸塩) ) s)に規定する標準溶液のうちで硝酸溶液として調製した元素(銀,ビ
スマス,カドミウム,コバルト,銅,鉄,ニッケル及び鉛)の標準溶液を正しく10 mLをずつ1 000 mL
の全量フラスコにとり,硝酸130 mLを加えた後,水で標線まで薄める。
v) 混合標準保存溶液C c) s)に規定する標準溶液のうちで硝酸と塩酸との混酸溶液として調製した元
素(白金,パラジウム及びチタン)の標準溶液を正しく10 mLずつ1 000 mLの全量フラスコにとり,塩
酸80 mL及び硝酸65 mLを加えた後,水で標線まで薄める。
8.3 装置
装置は,次による。
a) CP発光分光装置 表3に示す元素を測定できる機能をもち,測定する各元素の光分解能が0.02 nm
――――― [JIS H 6310 pdf 11] ―――――
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以上及び各元素の検出限界が0.05 mg/l以上で,バックグラウンド補正機構を備えているもの。
8.4 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,500 mg±2.5 mgとし,0.01 mgのけたまではかる。
8.5 操作
8.5.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料を2個はかりとって,それぞれ50 mLの全量フラスコ(20)に移し入れ,王水[8.2 a) 30 mLを加え
る。穏やかに加熱して試料が完全に分解した後,引き続き酸化窒素が発生しなくなるまで加熱を続け
る(21)。
b) 放冷した後,水を用いて標線まで薄める。
注(20) 加熱によって全量フラスコの容量が変化するが,この分析方法では許容範囲である。ここで用
いた全量フラスコは,他の分析方法において正しく50 mLにする操作に用いてはならない。
(21) 不溶解物が認められたときは,不溶解物を適切な方法で分析し,その量を不純物に加算する。
8.5.2 発光強度の測定 8.5.1 b)で得た溶液の一部をICP発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,
表3に示す波長(22)における各元素の発光強度を測定する(23)。バックグラウンド補正機構を用いて,積分
時間5秒で5回測定し,その平均値を発光強度の測定値とする。
注(22) 表3に示す波長以外の波長を用いることができる。この場合,分光干渉に注意を払わなくては
ならない。
(23) 試料中に含まれない元素は,測定しなくてよい。
表 3 測定元素及び測定波長
単位 nm
元素 波長 元素 波長 元素 波長
Ag 328.068 Fe 259.940 Pd 340.458355.308
Au(24) 389.789302.920 Ir 215.278 Rh 343.489
Bi 223.061 Mn 257.610 Ru 240.272
Cd 228.802226.502 Ni 352.454231.604 Sn 189.989189.927
Co 228.616238.892 Pb 168.220220.353 Ti 334.941
Cu 324.754 Pt 306.471203.646 Zn 213.856
注(24) 金は, 試料中の金含有率のおおよその値を求め,試料が正しいかを判定するために測定する。
8.6.2の計算には用いない。
8.5.3 検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって行う。
a) 金 [8.2 b) 500 mg±2.5 mgを2個はかりとり,50 mLの全量フラスコ(20)に移し入れ,それぞれ8.5.1 a)
の操作を行った後,放冷する。一方の溶液は水で標線まで薄めて検量溶液1とし,他方の溶液は,混
合標準保存溶液のA[8.2 t) ,B[8.2 u) 及びC[8.2 v) を5 mLずつ加えた後,水で標線まで薄めて検量
溶液2とする。
b) 検量溶液1及び検量溶液2の発光強度を8.5.2によって試料と並行して測定し,得た検量溶液1及び検
量溶液2の発光強度と元素濃度(mg/mL)(25)との関係線を作成し,検量線とする。
注(25) 検量溶液1及び検量溶液2中の目的不純物元素濃度は, a)ではかりとった金[8.2 b) に含まれる
当該不純物元素の量を加えた濃度とする。
8.6 計算
――――― [JIS H 6310 pdf 12] ―――――
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8.6.1 質量比の計算 8.5.2で得た各元素の発光強度と,8.5.3で作成した各元素の検量線とからそれぞれ
不純物元素濃度を求め,試料中の不純物元素の質量比を式(3)によって算出する。
Ci Vs
Wi (3)
ms
ここに, W :
i 不純物元素iの質量比
C : i 試料溶液中の不純物元素iの濃度(mg/l)又は検出下限値
(mg/l)(26)のいずれか大きい方の値
s 試料溶液量(l)
V :
s 試料はかりとり量(mg)
m :
注(26) 検出下限値以下の値は採用しない。検出下限値は,検量溶液1で測定した個々の不純物元素濃
度の標準偏差の3倍とする。
8.6.2 試料中の金含有率の計算 試料中の金含有率を,式(4)によって算出する。
Wsp 1 000 ( Wi 1 000) (4)
ここに, W : sp試料中の金含有率[‰(m/m) ]
i
W : 各不純物元素の質量比の合計
――――― [JIS H 6310 pdf 13] ―――――
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附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
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JIS H 6310 : 0000 ジュエリー用金合金中の金定量方法 ISO 11426 : 1997 金合金中の金定量方法−灰吹法
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(I) ISの規定 (II) 国際 (III) 国際規格の規定 (V) ISと国際規格との技術的差異の
(IV) ISと国際規格との技術的差異の項目ご
規格番号 との評価及びその内容 理由及び今後の対策
表示箇所 : 本体
表示方法 : 側線又は点線の下線
項目 内容 項目 内容 項目ごと 技術的差異の内容
番号 番号 の評価
1. 適用範囲 ジュエリー用合金中の ISO 11426 1 ジュエリー用合金 MOD/追加 JISは,灰吹分離重量法(灰 ISO規格でも差数法による定量方
金の定量方法について 中の金の定量のた 吹法)に加え,ICP発光分光法の規格を現在作成中である。
規定。 めの灰吹法につい 法(差数法)による定量方法
て規定。 を規定。
2. 引用規格 JIS K 0050, JIS K 0116, 2 − MOD/追加 主として規格項目3.を追加したこ
JIS K 8701, JIS Z 8401 とによる。
− ISO 9202 MOD/削除 JISとして不要である。
3. 一般事項 JIS K 0050, JIS K 0116 − 規定なし MOD/追加 化学分析方法通則及び発光分 JISとして必要な規定を追加。
を引用 光分析通則を追加。
4. 分析試料 サンプリング法及び一 6 一般的な注意点の MOD/追加 一般的な注意事項を追加。技 JISとして必要な規定であるため。
のとり方及 般的な注意事項を規定 規定なし 術的差異はない。
び取扱い方
5. 分析値の 5.1 分析個数 7.1 JISと同じ IDT
まとめ方
5.2 分析値の表示 8.2 表示けた数及び数 MOD/追加 表示けた数及び数値の丸め方 ISO規格改訂時に追加を要求。
値の丸め方の規定 を追加。
なし
5.3 許容差 8.2 JISと同じ IDT
6. 定量方法 灰吹分離金重量法及び − − MOD/追加 ICP発光分光法の追加。
の区分 ICP発光分光法の2方法
(いずれの方法による
かは,金含有率の違いに
よる)。
――――― [JIS H 6310 pdf 14] ―――――
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(I) ISの規定 (II) 国際 (III) 国際規格の規定 (V) ISと国際規格との技術的差異の
(IV) ISと国際規格との技術的差異の項目ご
規格番号 との評価及びその内容 理由及び今後の対策
表示箇所 : 本体
表示方法 : 側線又は点線の下線
項目 内容 項目 内容 項目ごと 技術的差異の内容
番号 番号 の評価
7. 灰吹分離金重量法(灰吹法)
7.1要旨 要約を規定 3 JISと同じ IDT
7.2試薬及び 7.2.1 試薬 4 主な試薬について MOD/追加 ISO規格は試薬中の金含有率 JISとして必要であり規定。機会あ
装置 全試薬の調製方法を規 規定 などの限度が明確ではない。るごとにISO規格の修正を提案し
定 JISは銀, パラジウム ニッケ
ているが,そこまで規定する必要
ル, 銅中の金及び銅中の金含
がないとの理由で拒絶されてい
有率の許容量を規定。 る。
照校試験用の金の純度 金含有率999 ‰の 999.99‰の必要がないこと及
は999.9 ‰に統一 ときは999.99 ‰ び999.99‰の確認ができない。
7.2.2 装置 5 装置を規定 MOD/追加 JISは灰皿に骨灰製を追加,ま 日本では古くから骨灰製灰皿が使
た,白金カップ及び白金トレ用されているため。
ーに図を追加。 技術的差異はない。
7.3試料はか Auとして125 mgから 7.1.1 JISと同じ IDT
りとり量 250 mg
7.4操作 7.4.1 準備操作 7.1.1 準備操作を規定 IDT JISは,すべての準備操作をま
準備操作の手順を規定。 7.1.2 とめて7.4.1に規定。
7.2.1 ホワイトゴールド
の特例を規定
7.4 銀の含有率の高い
試料の特例を規定
7.4.2灰吹 7.1. 灰吹操作を規定 MOD/追加 JISは1灰吹条件を詳細に規 スコリフィケーションは多量の鉛
灰吹手順を規定。 7.2.2 スコリフィケーシ MOD/削除 定, 2酸化マグネシウム製キを気化して除去する操作があり
ョン法を規定 ュウペルの他に骨灰製キュウJISに採用しない。
H6
ペルを規定, 3スコリフィケ
3
ーション法は削除。
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7.4.3分金 7.1 7.2 分金操作を規定 MOD/追加 JISは分金操作の注意点を注 技術的差異はない。
: 2
分金手順を規定。 として追加。
00
1
5
3
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JIS H 6310:2005の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11426:1997(MOD)
- ISO/DIS 15093:2001(MOD)
JIS H 6310:2005の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.120 : 非鉄金属 > 77.120.99 : その他の非鉄金属及び合金