JIS K 0111:1983 規格概要
この規格 K0111は、作用電極の電位を制御し,その電極に流れる電流を測定するポーラログラフを用いて,無機物・有機物の定性及び定量分析を行う場合の通則について規定。
JISK0111 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K0111
- 規格名称
- ポーラログラフ分析のための通則
- 規格名称英語訳
- General rules for polarographic analysis
- 制定年月日
- 1961年1月1日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 71.040.40, 71.040.50
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 化学分析 2021
- 改訂:履歴
- 1961-01-01 制定日, 1964-02-15 確認日, 1967-01-01 確認日, 1969-11-01 確認日, 1972-11-01 確認日, 1976-03-01 確認日, 1979-03-01 改正日, 1983-12-01 改正日, 1989-04-01 確認日, 1996-01-01 確認日, 2001-03-20 確認日, 2006-03-25 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS K 0111:1983 PDF [20]
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K 0111-1983
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 0111-1983
ポーラログラフ分析のための通則
General Rules for Polarographic Analysis
1. 適用範囲 この規格は,作用電極の電位を制御し,その電極に流れる電流を測定するポーラログラフ
を用いて,無機物・有機物の定性及び定量分析を行う場合の通則について規定する。
備考 この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,国際単位系 (SI) によるものであ
って,参考として併記したものである。
引用規格 :
JIS H 2115 水銀地金
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0102 工場排水試験方法
JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門)
JIS K 0213 分析化学用語(電気化学部門)
JIS K 1107 高純度窒素
JIS Z 8805 pH測定用ガラス電極
2. 共通事項 共通事項は,JIS K 0050(化学分析方法通則)による。
3. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,JIS K 0211[分析化学用語(基礎部門)]及びJIS K
0213[分析化学用語(電気化学部門)]によるほか,次のとおりとする。
(1) 作用電極 電位を制御して電流を測定するための微小電極。
(2) 参照電極 作用電極の電位の基準となる電極。
(3) 補助電極 作用電極に流れる電流を導くための補助的な電極。
(4) 前電解 電位掃引に先だって電解液中の被検成分を電極に濃縮する電解。
(5) 時定数 応答の速さを特徴づける定数で,時間の次元をもつもの。
(6) 制動 振動の振幅を抑制すること。
(7) サンプリング 時間的に変動する電流信号のうち,特定の時間の電流信号を取りだすこと。
(8) 振れ係数 測定量の変化の,計測器の指示量の変化に対する比。
(9) 校正 基準試料によって,測定器の既にある目盛の補正を求めること。
(10) 補正 より真に近い値を求めるために,読み取った値又は計算値にある値を加えること。
4. ポーラログラフ分析方法の種類 ポーラログラフ分析方法の種類は,次のとおりとする。
(1) 滴下水銀電極を用いる直流ポーラログラフ法
(2) 回転円板電極を用いる直流ポーラログラフ法
――――― [JIS K 0111 pdf 1] ―――――
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(3) ノルマルパルスポーラログラフ法
(4) 微分パルスポーラログラフ法
(5) 電位掃引法
(6) 溶出法
(7) 膜被覆電極法
5. ポーラログラフ
5.1 構成 ポーラログラフは,電解部,加電圧部及び記録部で構成する。その基本構成を図1に示す。
図1 ポーラログラフの基本構成(一例)
5.2 電解部
5.2.1 作用電極 作用電極は,次の6種類とする。
(1) 滴下水銀電極 滴下水銀電極は,図2に示す毛管を連結管によって水銀だめに連結し,垂直に保持し
た毛管から水銀(1)を電解液中に規則的に滴下する水銀滴の電極とする。
注(1) IS H 2115(水銀地金)に規定する高純度水銀又は蒸留残さ(渣)が0.0001%以下のもの。
――――― [JIS K 0111 pdf 2] ―――――
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K 0111-1983
図2 滴下水銀電極(一例)
(2) 静止水銀滴電極 静止水銀滴電極は,垂直に保持した毛管の先端に形成された一定面積の水銀(1)滴の
電極とする。
(3) 回転円板電極 回転円板電極は,図3に示す,断面が円形であり底面に直角で中心を通る垂直軸の周
りに回転する電極とする。電極円板は,円筒形の絶縁体で緊密に保持され,電極面と絶縁体の切断面
とが同一平面となるように仕上げなければならない。
――――― [JIS K 0111 pdf 3] ―――――
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K 0111-1983
図3 回乾円板電極(一例)
(4) 静止固体電極 静止固体電極は,固体を材料とした静止電極とする。
備考 例えば,図3の電極を静止させて用いる。
(5) フローセル用電極 フローセル用電極は,フローセル中を流れる電解液に接するように装着された電
極とする。
図4 フローセル用電極(一例)
(6) 膜被覆電極 膜被覆電極は,セルロース誘導体,ポリエチレン又はふっ化エチレン樹脂などの薄膜で
覆われた固体電極とする。支持電解質溶液を内蔵し,電極表面はこの電解質溶液に接しなければなら
ない。
図5 膜被覆電極(一例)
――――― [JIS K 0111 pdf 4] ―――――
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K 0111-1983
5.2.2 参照電極 参照電極は,JIS Z 8805(pH測定用ガラス電極)の表3に規定する比較電極の性能をも
つものとする。参照電極を補助電極に兼用する場合は,参照電極の表面積は作用電極の表面積の100倍以
上とし,かつ内部抵抗は500 坎 下でなければならない。
5.2.3 補助電極 補助電極は,白金電極,炭素電極など電気分解によって溶解変質しないものとする。
5.2.4 電解液 電解液は,測定に供する溶液で,次の条件を満たすものでなければならない。
(1) 被検成分のモル濃度は,原則として0.01mol/l [{0.01mol/dm3}] 以下にする。
(2) 支持電解質の濃度は,被検成分の濃度の50倍以上とする。
(3) 電解液の温度は,設定温度に対し±0.5℃以内に保持する。
5.2.5 電解セル 電解セルは,図6に示すもので,電解セル容器の材料は,ガラス,アクリル樹脂など電
解液によって溶解変質しない絶縁性のものとする。
図6 電解セル(一例)
5.3 加電圧部
5.3.1 ポテンシオスタット ポテンシオスタットは,作用電極の電位を制御して電解を行うための装置で,
次の条件を満足するものでなければならない。
(1) 作用電極と参照電極との端子間の電圧が加電圧信号発生器の出力電圧に±1mV以内で一致するよう
に制御すること。
(2) 最大出力電流が1mA以上であること。
(3) 参照電極を流れる電流が,10nA以下であること(2)。
注(2) 参照電極を補助電極に兼用する場合はこの限りでない。
5.3.2 加電圧信号発生器 加電圧信号発生器は,任意の開始加電圧を設定でき,電位制御方式に応じて時
間的に変化する加電圧を発生できるものでなければならない。
5.4 記録部
5.4.1 信号変換器 信号変換器は,ポーラログラフ分析方法の種類に応じて,作用電極を流れる電流を記
録計又はデータ処理装置に適した信号に変換するもので,ポテンシオスタットの電位制御機能を低下させ
ないものでなければならない。
5.4.2 記録計 記録計は,次の性能をもつものとする。ただし,データ処理装置によって,波高値,半波
点などを記録するとともに,電流−電位曲線を描画する場合に用いる記録計はこの限りでない。
(1) 応答速度 フルスケールの95%につき1s以内(3)。
注(3) 信号変換器がメモリー機能をもつ場合はこの限りでない。
――――― [JIS K 0111 pdf 5] ―――――
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JIS K 0111:1983の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 0111:1983の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH2115:1994
- 水銀地金
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0102:2016
- 工場排水試験方法
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK0213:2014
- 分析化学用語(電気化学部門)
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISZ8805:2011
- pH測定用ガラス電極