JIS K 0150:2020 表面化学分析―亜鉛及び/又はアルミニウム基金属めっきのグロー放電発光分光分析方法

JIS K 0150:2020 規格概要

この規格 K0150は、亜鉛及び/又はアルミニウム基材料からなる金属めっきの厚さ,単位面積当たりの付着量,及び化学組成の定量のためのグロー放電発光分光分析方法について規定。

JISK0150 規格全文情報

規格番号
JIS K0150 
規格名称
表面化学分析―亜鉛及び/又はアルミニウム基金属めっきのグロー放電発光分光分析方法
規格名称英語訳
Surface chemical analysis -- Analysis of zinc- and/or aluminium-based metallic coatings by glow-discharge optical-emission spectrometry
制定年月日
2009年2月20日
最新改正日
2020年7月20日
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対応国際規格

ISO

ISO 16962:2017(IDT)
国際規格分類

ICS

71.040.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2009-02-20 制定日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認日, 2020-07-20 改正
ページ
JIS K 0150:2020 PDF [41]
                                                                   K 0150 : 2020 (ISO 16962 : 2017)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 原理・・・・[2]
  •  5 装置・・・・[2]
  •  5.1 グロー放電発光分光分析装置・・・・[2]
  •  6 グロー放電発光分光分析装置の調整・・・・[4]
  •  6.1 概要・・・・[4]
  •  6.2 直流放電源の制御パラメータの設定・・・・[4]
  •  6.3 高周波放電源の制御パラメータの設定・・・・[7]
  •  6.4 必要とする装置性能・・・・[9]
  •  7 試料の準備とその調製・・・・[10]
  •  8 検量線の作成・・・・[11]
  •  8.1 概要・・・・[11]
  •  8.2 検量線作成用試料・・・・[11]
  •  8.3 検量線の妥当性確認用試料及び検量線作成用のめっき標準物質・・・・[12]
  •  8.4 検量線作成用試料のスパッタリング速度の測定・・・・[13]
  •  8.5 検量線作成用試料の発光強度の測定・・・・[14]
  •  8.6 検量線定数の計算・・・・[14]
  •  8.7 標準物質を用いた検量線の妥当性確認・・・・[14]
  •  8.8 検量線の検証及びドリフト補正・・・・[15]
  •  9 試験試料の分析・・・・[16]
  •  9.1 放電制御パラメータの調整・・・・[16]
  •  9.2 測定時間及びデータ取得速度(サンプリングレート)の設定・・・・[16]
  •  9.3 試験試料の定量深さ方向プロファイルの定量化・・・・[16]
  •  10 結果の表記・・・・[16]
  •  10.1 定量深さ方向プロファイル・・・・[16]
  •  10.2 単位面積当たりのめっき付着量の定量・・・・[16]
  •  10.3 各元素の平均質量分率の決定・・・・[17]
  •  11 精度・・・・[18]
  •  12 試験報告書・・・・[18]
  •  附属書A(規定)検量線定数の算出及び深さ方向プロファイルの定量化・・・・[19]
  •  附属書B(参考)分析線として使用できるスペクトル線・・・・[29]
  •  附属書C(参考)単位面積当たりのめっき質量(めっき付着量)の定量・・・・[30]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS K 0150 pdf 1] ―――――

           K 0150 : 2020 (ISO 16962 : 2017)

ページ

  •  附属書D(参考)共同実験に関する追加資料・・・・[35]
  •  参考文献・・・・[37]

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS K 0150 pdf 2] ―――――

                                                                  K 0150 : 2020 (ISO 16962 : 2017)

まえがき

  この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人
表面化学分析技術国際標準化委員会(JSCA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案
を添えて日本産業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が
改正した日本産業規格である。これによって,JIS K 0150:2009は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 3)

――――― [JIS K 0150 pdf 3] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
K 0150 : 2020
(ISO 16962 : 2017)

表面化学分析−亜鉛及び/又はアルミニウム基金属めっきのグロー放電発光分光分析方法

Surface chemical analysis-Analysis of zinc- and/or aluminium-based metallic coatings by glow-discharge optical-emission spectrometry

序文

  この規格は,2017年に第2版として発行されたISO 16962を基に,技術的内容及び構成を変更すること
なく作成した日本産業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

1 適用範囲

  この規格は,亜鉛及び/又はアルミニウム基材料からなる金属めっきの厚さ,単位面積当たりの付着量,
及び化学組成の定量のためのグロー放電発光分光分析方法について規定する。合金元素として対象とする
ものは,ニッケル,鉄,けい素,マグネシウム,鉛及びアンチモンである。
この分析方法は,次の質量分率の含有量をもつ元素に適用できる。
− 亜鉛 : 質量分率 0.01 %100 %
− アルミニウム : 質量分率 0.01 %100 %
− ニッケル : 質量分率 0.01 %20 %
−鉄 : 質量分率 0.01 %20 %
− けい素 : 質量分率 0.01 %15 %
− マグネシウム : 質量分率 0.01 %20 %
−鉛 : 質量分率 0.005 %2 %
− アンチモン : 質量分率 0.005 %2 %
注記1 鉛及びアンチモンは,環境汚染及び健康被害の原因となるため最近の素材では添加されない
が,この規格は,これらの元素を含有する古い素材にも適用できる。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 16962:2017,Surface chemical analysis−Analysis of zinc- and/or aluminium-based metallic
coatings by glow-discharge optical-emission spectrometry(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

――――― [JIS K 0150 pdf 4] ―――――

           2
K 0150 : 2020 (ISO 16962 : 2017)
JIS G 0417 鉄及び鋼−化学成分定量用試料の採取及び調製
注記 対応国際規格 : ISO 14284,Steel and iron−Sampling and preparation of samples for the
determination of chemical composition
ISO 17925,Zinc and/or aluminium based coatings on steel−Determination of coating mass per unit area and
chemical composition−Gravimetry, inductively coupled plasma atomic emission spectrometry and flame
atomic absorption spectrometry

3 用語及び定義

  この規格には,定義する用語はない。

4 原理

  この分析方法は,次の過程から構成される。
a) 分析対象となる試料の準備。通常は,平板又は円盤試料を分析装置又は分析目的に合わせて調製する
(幅又は直径が5 mm以上,一般的には20 mm100 mmの円形又は長方形の試料が適している。)。
b) 直流又は高周波のグロー放電による表面めっき層の陰極スパッタリング
c) グロー放電によって生成するプラズマ中の分析対象原子の励起
d) スパッタリングによる,分析対象原子及びイオンの特性発光線の時間経過に伴う強度変化の測定(深
さ方向の定性的な元素分布)
e) 発光強度と時間との測定結果から,検量線を用いた,質量分率と深さ方向分布との関係への変換(定
量的な深さ方向元素分布)。定量のための検量線は,化学組成が既知の標準物質の測定と,スパッタリ
ング速度の測定とをすることによって作成する。

5 装置

5.1 グロー放電発光分光分析装置

5.1.1 概要
必要な分析装置は,グリムタイプ[1]又は類似した構造をもつグロー放電発光源(直流又は高周波電力が
印加される。),及び分析元素の適切なスペクトル線(推奨する線については附属書B参照)を分光検出で
きるJIS K 0144に規定する多元素同時検出型分光器を含む。また,深さ方向元素分析を行う場合,特殊な
スペクトル線を追加できるように,この分光器と別に走査型分光器(モノクロメータ)を用意して測定す
ることも一般的である。さらに,電荷結合型素子(CCD)又は電荷注入型素子(CID)のようなアレイ型
半導体検出器も,広い波長範囲にある複数の分析線を同時測定するために用いることができる。
グロー放電発光源の中空陽極の内径は,2 mm8 mmの範囲とすることが望ましい。試料が薄い場合,
冷却液が循環する金属ブロックのような冷却器具で試料を冷やすことが望ましいが,この分析を行うに当
たっては必須ではない。
定量の原理は,めっき層の連続的スパッタリングに基づいているため,分光器は,発光強度の時間分解
測定のためのデジタル読出し部を備えていなければならない。スペクトル線当たり,少なくとも1秒間当
たり300点のデータ取込みが可能な装置が望ましいが,大多数の分析対象試料では1秒間当たり50点を超
える取込み速度であれば十分である。実際には,スペクトル線当たり10点/秒100点/秒のサンプリン
グ速度が適している。

――――― [JIS K 0150 pdf 5] ―――――

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JIS K 0150:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 16962:2017(IDT)

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