この規格ページの目次
9
K 0420-71-30 : 2000
附属書A(参考)
ゼブラフィッシュ(Brachydanio rerio Hamilton−Buchanan)
の管理と飼育のための環境要素
序文
この附属書は,ゼブラフィッシュ (Brachydanio rerio Hamilton−Buchanan) の管理と飼育のための環
境要素について参考として示したもので,規定の一部ではない。
A.1 一般 この種は,インドのコロマンデル海岸原産で,水の流れの速いところに生息する。一般的な観
賞魚であるため,その飼育及び養殖の方法に関する情報は,熱帯魚の養殖についての標準的な参考書で得
ることができる。最近,Laale[5]によりその生態がまとめられている。
この魚の体長は45mmを超えることはほとんどない。その体は円筒形で,銀色の地に79本の濃い青
の縦じま(縞)が入る。このしまは尾びれ,しりびれに達する。背は緑がかった紺色である。雄は雌より
も細く,金色の光沢をもつ。雌は雄に比べてより銀色で,腹部が大きく特に産卵前に著しい。
A.2 環境要素
− この魚は,広い範囲の温度,pH,水の硬度に耐える能力をもつ。Axelrod[4]は温度範囲は15.543.3℃
で,pHは6.67.2であると報告している。
− 全硬度300mg/kg(炭酸カルシウムとして),pHが7.78.2の水道水を用いても,この魚を繁殖,飼育
し,管理できる。通常は26±1℃で飼育するが,産卵を誘発するには27±1℃に昇温する。
A.3 材料と方法
− この魚の産卵のためには,ガラス水槽の容量は70Lあれば十分である。後で,し(仔)魚を容量200 L
の水槽に移す。
− 成魚はよく卵を食べるので,産卵されたばかりの卵及びし魚を守る手段が必要とされる。
− 方法は,成魚を水中の網かごの中に隔離するというものである。これによって雌が産んだ卵は網目を
通って成魚が泳いで行けない水槽の底に落ちる。
− 網かごは網目が3mmのプラスチック製で,寸法はおおよそ250×250×80mmのものである。網かご
は水槽の縁にくくりつけ,網を60mm水に浸けてかごの上端は水面から出すようにする。
− 水の浄化に砂ろ過システム(小石を敷いた底面)は,卵を傷つけるかもしれないので,使用しないほ
うがよい。水槽を1日に8時間照射することが望ましい。
A.4 産卵準備期間
− この期間を約2週間続ける。雄と雌を別々の水槽で飼育し,生きえ(餌)であるホワイト・ワーム (white
worms) (ヒメミミズの類),ミジンコ,ブラインシュリンプ (Artemia) を与える。期間中,魚の数は
容量70Lの水槽当たり30尾以下にする。
− 2週間後には,雄は深い金色の光沢をもつようになり,雌は卵で大きく膨張してくる。
A.5 飼育段階 産卵をする水槽は,次のようにして準備する。
――――― [JIS K 0420-71-30 pdf 11] ―――――
10
K 0420-71-30 : 2000
− 水槽を新鮮な水道水で満たして27℃で48時間おき,水槽の縁に,魚が泳ぐ約1Lの大きさの空間をも
ったプラスチック製のかごを下げる。朝,かごに雌6尾を入れ,凍結乾燥したブラインシュリンプを
えさ(餌)として与える。
− 夕方,かごに雄を9尾加えて,消灯する前にもう一度凍結乾燥したブラインシュリンプをえさとして
魚に与える。
− 産卵は朝の照明で誘発され,点灯後,約4時間で完了する。卵は付着しにくく,網目を通って成魚の
泳いでいけないところに達する。
− 雌の産卵が終わった後,成魚を除き卵はふ化するまでそのままにして置く。
A.6 し(仔)魚の発育
− 卵は45日間でふ化し,し魚は水槽のへり近くに集まり,2448時間じっと動かない。し魚が自由
に泳ぐようになったとき,市販されている粉状の魚のえさを与える。3週間後には,新たにふ化した
ばかりのブラインシュリンプをえさとして与えることができ,それからの成長は更に速くなる。1か
月間後には,幼魚を水槽200Lに移し,生えさと人工飼料とを混ぜたものを与えることができる。
− 3か月間で性的にも成熟し,体長は3.5cmになる。ある系統では,幼生の発育途上で,自然発生的な
異常が観察されていることに注意すべきである[9]。
− その後の研究により,給じ(餌)要因が奇形の原因であり,特にゼブラフィッシュは,この要因に影
響されやすいということ(ほかの種では,同じ市販商品である魚のえさを与えても正常に生育したが。)
が明らかとなっている[7]。
――――― [JIS K 0420-71-30 pdf 12] ―――――
11
K 0420-71-30 : 2000
附属書B(参考) データ記録の推奨形式
序文
この附属書は,データ記録の推奨形式を参考として示したもので,規定の一部ではない。
――――― [JIS K 0420-71-30 pdf 13] ―――――
12
K 0420-71-30 : 2000
附属書B表1 データ記録の推奨形式
――――― [JIS K 0420-71-30 pdf 14] ―――――
13
K 0420-71-30 : 2000
附属書C(参考) 参考文献
序文
この附属書は,文献を参考として記述したものであり,規定の一部ではない。
[1] FINNEY, D.J. Statistical Methods in Biological Assay, Wycombe, United Kingdom, Griffin (1978).
[2] LITCHFIELD. J. T.and WILCOXON. F.A simplified method of evaluating dose-effect experiments.
J.Pharmacol. Exp. Ther. 96 (1949), pp.99-113.
[3] STEPHAN, C.E. Methods for calculating an LC 50. Aquatic Toxicology and Hazard Evaluation. ASTM (1977),
ST, p.634.
[4] AXELROD, H. P. Breeding Aquarium Fishes Book 1. T.F.H. Publication, 1967.
[5] LAALE, H. W. The biology and use of zebra fish (Brachydanio rerio) n fisheries research. A literature review.
J. Fish Biol. 10(2) (1977), pp.121-173.
[6] MERTENS, J. Year-round controlled mass reproduction of the zebra fish. Aquaculture 2 (1973), pp.245-249.
[7] NEWSOME, C.S. and PIRON, R.D. Aetiology of skeletal deformities in the Zebra Danio fish (Brachydanio rerio
Hamilton−Buchanan) , J. Fish Biol. 21 (1982), pp.231-237.
[8] NIIMI, A.J. and LAHAM, Q.N. Influence of breeding time interval on egg number, mortality and hatching of
the zebra fish (Brachydanio rerio). Can. J. Zool. 52 (1974), pp.515-517.
[9] PIRON., R.D. Spontaneous skeletal deformities in the zebra fish (Brachydanio rerio) red for fish toxicity tests.
J. Fish Biol. 13 (1978), pp.79-84.
――――― [JIS K 0420-71-30 pdf 15] ―――――
次のページ PDF 16
JIS K 0420-71-30:2000の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 7346-3:1996(MOD)
JIS K 0420-71-30:2000の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.060 : 水質 > 13.060.70 : 生物学的性質による水質の検査
JIS K 0420-71-30:2000の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK8121:2007
- 塩化カリウム(試薬)
- JISK8122:2015
- 塩化カルシウム二水和物(試薬)
- JISK8122:2021
- 塩化カルシウム二水和物(試薬)
- JISK8622:2007
- 炭酸水素ナトリウム(試薬)
- JISK8995:2015
- 硫酸マグネシウム七水和物(試薬)
- JISK8995:2021
- 硫酸マグネシウム七水和物(試薬)