JIS K 0462:2008 非競合免疫測定方法(サンドイッチ法)通則 | ページ 3

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K 0462 : 2008
既存測定系による同一の標準品を用いて得られた標準曲線,又は値の異なる幾つかの試料体(通常,3試
料体程度)の既存測定系での測定結果との比較を行い,その相関性を明らかにしておくことが望ましい。

11 計算

11.1 繰返し

  測定の目的によって異なるが,繰返し測定を実施する場合,変動係数(CV)が10 %以下となるように行
うのがよい。望ましいCVによって繰返し数も規定される。各濃度のCVは,図3の精度プロファイルか
ら求め,これから繰返し数を決定する。

11.2 検量線

  通常,4-パラメーターロジステイック(4-parameter logistic)回帰を使用するが,市販のキットには計算方
法の選択の指針が付いているのでその方法に従う。
次の式は,検量線の関数を得るのによく用いられ,4-parameter logistic回帰といわれる(参考文献[2]参照)。
また,その他の方法も利用可能である。例を,図5に示す。
a d
y d b
1
IC50
ここに, y : 測定値
d : 曲線における下方漸近値
a : 曲線における上方漸近値
分析対象成分の質量濃度
: IC50における分析対象成分の質量濃度
IC50
b : IC50における曲線の傾き
図5−検量線の例

12 精度

  免疫測定方法の性能の例を,附属書Bに示す。これは,異なった試料における試験室間の実験結果であ
る。

13 検査報告書

  検査報告書には,次の事項を詳細に記載する。

――――― [JIS K 0462 pdf 11] ―――――

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a) この規格の規格番号
b) 試料を特定するために必要な情報
c) 試料の前処理方法(必要な場合)
d) 9.8に規定する標準溶液(ゼロ標準を含む。)の検量線
e) 11.2の計算方法
f) 箇条10に規定する妥当性確認の表明
g) この手順からの逸脱及び結果に影響を及ぼし得るすべての状況の記述
h) 検査に用いた抗体の交差反応性
i) JISなどで既に定められた分析方法がある場合は,その分析方法との比較結果

――――― [JIS K 0462 pdf 12] ―――――

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K 0462 : 2008
附属書A
(参考)
フローチャート

序文

  この附属書は,非競合免疫測定方法(サンドイッチ法)におけるフローチャートを示すものであって,
規定の一部ではない。
A.1 フローチャート
非競合免疫測定方法(サンドイッチ法)におけるフローチャートを,図A.1及び図A.2に例示する。
抗体固相化担体(例 マイクロプレート)

固相化抗体結合反応 : 試料(又は標準物質)を加え一定時間反応させる

洗浄1 : 結合していない試料(又は標準物質)を除去する

標識抗体結合反応 : 標識抗体を加え一定時間反応させる

洗浄2 : 結合していない標識抗体を除去する

酵素反応 : 酵素基質を加え一定時間反応させる

(終末点法の場合)停止液を加える

検出 : シグナル強度を読み取る

結果を計算する
図A.1−非競合免疫測定方法(サンドイッチ法)(2ステップ法)のフローチャートの例

――――― [JIS K 0462 pdf 13] ―――――

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抗体固相化担体(例 磁性ビーズ)及び酵素標識抗体

固相化抗体結合反応 : 試料(又は標準物質)及び標識抗体を加え一定時間反応させる

洗浄 : 結合していない試料(又は標準物質),標識抗体を除去する

酵素反応 : 酵素基質を加え一定時間反応させる

(終末点法の場合)停止液を加える

検出 : シグナル強度を読み取る

結果を計算する
図A.2−非競合免疫測定方法(サンドイッチ法)(1ステップ法)のフローチャートの例

――――― [JIS K 0462 pdf 14] ―――――

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附属書B
(参考)
試験室間試験から得られた精度データの例

序文

  この附属書は,異なった試料における試験室間の実験結果を示すものであって,規定の一部ではない。
B.1 試験室間試験から得られた精度データ
表B.1に,めだか12個体からそれぞれ肝臓ホモジネートを調製し,非競合免疫測定方法を用いてビテロ
ジェニンの濃度を測定した試験室間試験から得られた精度データを示す(参考文献[3]参照)。
表B.1−試験室間試験から得られた精度データ
試料 l n X σR CVR σr CVr
ng/mg % %
1 5 10 0.57 0.12 21.1 0.069 12.1
2 5 10 3.3 1.24 37.7 0.094 2.8
3 5 10 3.3 1.29 38.6 0.15 4.6
4 5 10 15 2.32 15.8 1.00 6.8
5 5 10 19 3.04 16.0 0.85 4.5
6 5 10 55 15.5 28.2 5.85 10.6
7 5 10 69 22.9 33.2 5.41 7.8
8 5 10 111 24.6 22.2 6.88 6.2
9 5 10 125 14.4 11.5 15.3 12.2
10 5 10 180 45.1 25.1 9.37 5.2
11 5 10 210 25.6 12.5 26.5 12.9
12 5 10 810 229 28.3 45.5 5.6
l 試験室数
n 測定値の数
X 全平均値
σR 室間再現精度の標準偏差
CVR 室間再現精度の変動係数
σr 併行精度の標準偏差
CVr 併行精度の変動係数
試料 : メダカ肝臓ホモジネート
参考文献
[1] Y. Hayashi, R. Matsuda, T. Maitani, K. Ito, W. Nishimura, K. Imai and M. Maeda; An expression of within-plate
uncertainty in sandwich ELISA., J. Pharm. Biomed. Anal., 36 (2004) 225-229.
[2] DUDLEY R.A.,EDWARDS P.,EKINS R.P.,FINNEY D.J., MCKENZIE I.G.M., RAAB G.M., RODBARD
D. and RODGERS R.P.C. ; Guidelines for immunoassay data processing. Clin. Chem., 31, 1995, pp. 1264-1271
[3] Tatarazako N., et al. Validation of an Enzyme-Linked Immunosorbent Assay Method for Vitellogenin in the
Medaka., Journal of Health Science., 50 (3), 2004, pp. 301-308
[4] JIS K 0127 イオンクロマトグラフ分析通則
[5] ISO/TR 13530 Water quality−Guide to analytical quality control for water analysis

JIS K 0462:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 0462:2008の関連規格と引用規格一覧