JIS K 2518:2017 潤滑油―泡立ち試験方法 | ページ 5

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を切断する場合には,微細研磨又は研削によって切り口を滑らかにしなければならない。試験容器は,
この試験方法の温度条件に耐えられるものを用いる。
注記 注ぎ口付きの容器は,注ぎ口直下で切断して上部を円形にすることができる。
c) 流量計及び調節器 校正済みで,乾燥空気の流量を毎分200 mL±5 mLに保持できるもの。
d) 試料かき混ぜ機 回転速度500 min−1±100 min−1で試料をかき混ぜることができるもの。
e) ディフューザ 5 孔質ステンレス鋼製ディフューザは,附属書Aに規定する方法で測定し
たとき,孔径が1560 析 気性が毎分3 0006 000 mLに適合するもの。適切な形状,寸法の例
を図JA.2に示す。
注記 ディフューザは,金属製のもの及び非金属製のものがあるが,この試験方法で用いるディフ
ューザは,焼結多孔質ステンレス鋼製である。
単位 mm
図JA.2−ディフューザ及び空気導入管の寸法の例
f) 温度計 JIS B 7410に規定する温度計番号54(DIST)のもの。又は,これと同等の性能をもつ温度測
定装置。
g) タイマー 15分間に1秒間以内の誤差で測定できるもの。
JA.3.2 乾燥器 49 ℃±1 ℃に保持でき,空気循環式ではないもの。
JA.3.3 ホモジナイザー 回転速度22 000 min−1±2 000 min−1を維持できるもの。
JA.4 試料の採取方法
試料は,JIS K 2251に規定する一次試料の採取及び二次試料の調製方法,又はそれに準じた方法による。

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JA.5 試験器の準備
試験器の準備は,次による。ただし,試験容器及び空気導入管付きディフューザは,前の試験の試料が
付着物として残留している場合,後の試験に著しい影響を与えるおそれがあるので,試験ごとに十分に洗
浄する。
a) 試験容器 試験容器は,溶剤としてトルエン及びヘプタンを用い,トルエン,ヘプタンの順ですすぎ
洗いし,適切な洗剤で洗浄する。次に,水,アセトンの順ですすぎ,最後に清浄な乾燥空気を吹き込
んで乾燥する。試験容器の内壁は,水気をきれいに取り去り,水滴が付着していない状態にする。
注記 洗剤の種類によっては,ガラス表面に残り,試験結果に影響を及ぼすおそれがある。水及び
アセトンによるすすぎを数回行うとよい。
b) 空気導入管付きディフューザ 空気導入管付きディフューザの内部は,溶剤としてトルエン及びヘプ
タンを用い,トルエン,ヘプタンの順で洗浄する。この場合,溶剤約300 mL中にディフューザを浸
し,空気導入管から溶剤の吸引及び吹き出しを少なくとも5回繰り返して洗浄する。最後に,清浄な
乾燥空気を吹き込んで乾燥する。空気導入管の外面は,トルエン,次いでヘプタンで湿した清浄な布
で拭った後,更に清浄な乾布で十分に拭き取る。ディフューザは,拭ってはならない。
c) 試験器の組立 図JA.1に示すように試験器を組み立てる。栓を完全に差し込んだとき,ディフューザ
が断面のほぼ中心で試験容器の底に接触するように,空気導入管の位置を調節する。試験器の測定部
に漏れがないことを確認する。
JA.6 試験の手順
高温の泡立ち度及び泡安定度は,次のa) j)の手順によって求める。
a) 試料を入れた容器を1分間手で激しく振り混ぜ,試料約200 mLを適切な容器に静かに注ぎ入れる。
試料かき混ぜ機を用いて,60秒間±10秒間試料を混合する[保存試料については,j)のオプションA
を参照]。
b) 49 ℃±3 ℃に設定した乾燥器で試料を30分間加熱し,23 ℃±4 ℃まで放冷する。試験は,加熱冷却
後,3時間以内に終了しなければならない。
c) 試料を試験容器の目盛180 mLまで注ぐ。この試験容器を150 ℃±1 ℃に保持することができる液浴
に入れ,少なくとも試験容器の目盛900 mLまで浸し,1時間以内にf)を開始する。恒温槽に試験容器
を入れるときには,試験容器の底が割れないように注意して試験容器をゆっくり入れる。
d) 試料温度を測定するため,温度計を一時的に浸す。試料温度が150 ℃±1 ℃に暖まるまで十分な時間
放置する。
e) 試料の中に,空気供給口を外した状態で,ディフューザを入れ,試験容器底面の中心に接するように,
ディフューザの位置を調節する。ディフューザを少なくとも5分間浸し,試料温度が150 ℃±1 ℃に
達した後,次に進む。
f) 初期全体積(V1)の高さを10 mL単位で記録し,空気供給口をディフューザに接続して流入流量を毎
分200 mL±5 mLに調節する。この流量でディフューザに乾燥空気を5分間±10秒間吹き込む。
g) 空気供給源を遮断する直前に,図1に示す最終全体積(V2),静的泡まつの体積及び動的泡まつの体積
を10 mL単位で記録する。
h) 空気の吹き込みを止めた後,次のオプションから選んだ時間経過後の図1に示す静的泡まつの体積
(mL)を記録する。
オプション1 5秒間(±1.0秒間)

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オプション2 15秒間(±1.0秒間)
オプション3 1分間(±1.0秒間)
オプション4 5分間(±1.0秒間)
オプション5 10分間(±1.0秒間)
注記 油の種類によっては,泡まつの崩壊が速いため,オプション1及びオプション2の読取りが
困難な場合がある。
i) 5分間空気を吹き込んだ後,泡まつが消失して無泡まつになるまでに要した時間[秒数(±1秒)]を
記録する。
j) 試料の均質化(オプションA) ある種の試料は,保存中に消泡剤の分散状態の変化によって,泡立ち
水準が上昇することがある。このような現象が起きたことが疑われる場合は,次の手順を用いてもよ
い。
1) 箇条8のa)に規定する手順を用いて,ホモジナイザーの容器を洗浄する。
2) 1832 ℃で試料500 mLをはかりとって容器に入れ,ホモジナイザーで1分間かき混ぜる。
3) 通常,かき混ぜ中にかなりの量の空気が巻き込まれるため,巻き込まれた気泡がなくなり,試料の
温度が24 ℃±3 ℃になるまで静置する。2)のかき混ぜ操作終了後,3時間以内にb)の試験手順から
試験を開始する。ただし,高粘度試料の場合,巻き込まれた気泡がなくなるのに3時間では不十分
な場合がある。更に時間を必要とする場合は,その時間を記録し,結果とともに報告する。
JA.7 計算及び結果の表し方
試験結果は,泡立ち度(静的泡まつ,mL),空気吹き込みを止める直前の動的泡まつの体積(mL),空
気吹き込みを止める直前の全体積(mL),泡安定度(空気吹き込みを止めた後,選んだ時間経過後の静的
泡まつの体積,mL)を10 mL単位で表し,次のa) 及びb) によって全体積増加Va(mL)及び全体積増加
率Vb(%)を算出する。
a) 全体積増加
Va V2 V1
ここに, Va : 全体積増加(mL)
V1 : 初期全体積(mL)
V2 : 最終全体積(mL)
b) 全体積増加率
(V2−V1 )
Vb= 100
V1
ここに, Vb : 全体積増加率(%)
V1 : 初期全体積(mL)
V2 : 最終全体積(mL)
JA.8 試験結果の報告
試験結果には,次の事項を記載する。
a) 試料名,採取場所及び採取年月日
b) この規格の番号(JIS K 2518)
c) 結果(JA.7の表し方による。)
結果は,受渡当事者間の合意などによって必要な項目を報告する。

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− 泡立ち度(静的泡まつ)(mL)
− 空気吹き込みを止める直前の動的泡まつの体積(mL)
− 空気吹き込みを止める直前の全体積(mL)
− 泡安定度(空気吹き込みを止めた後,オプション15によって選択した時間経過後の静的泡まつの
体積)(mL)
− 消失時間(s)
− 全体積増加(mL)
− 全体積増加率(%)
− オプションAを適用した場合は,その旨を記載。
d) 試験年月日
e) 特記事項

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附属書JB
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS K 2518:2017 潤滑油−泡立ち試験方法 ISO 6247:1998,Petroleum products−Determination of foaming characteristics of
lubricating oils
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと(V) JISと国際規格との技術的差異の
国際 の評価及びその内容 理由及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 150 ℃における潤滑 1 − 追加 ISO規格にはない高温泡立ち試験方 国内で適用されている試験方法を追
油の泡立ち特性 法(参考)を追加した。 加した。
3 用語及び 主な用語の定義 3 JISとほぼ同じ 追加 泡立ち度,泡安定度,シーケンスをこの試験方法の基本的用語を追加し
定義 定義(3.13.3)に追加した。 た。
また,高温泡立ち試験方法(参考)
に関係する用語を定義(3.93.19)
に追加した。
4 試験の原 試験のシーケンス 4 JISとほぼ同じ 追加 試験のシーケンス表を追加した。 試験条件を分かりやすくするために
理 追加した。
5 試薬 試薬を規定 5 フタル酸ジブチル 削除 フタル酸ジブチルは,催奇形・内分泌
フタル酸ジブチルを削除した。また,
を規定 a) 水を追加した。 かく乱物質の疑いがあるため削除し
た。また,水は,国内の実状に合わせ
て追加した。実質的な差異はない。
6 試験器及 図3 試験容器 6 a) JISとほぼ同じ 追加 ISO規格にはない試験容器の形状及 試験容器の詳細を分かりやすくする
び器具 び寸法を示した図3を追加した。 ために追加した。実質的な差異はな
い。
図4 焼結多孔質ステ 6.1.3 JISとほぼ同じ 追加 焼結多孔質ステンレス鋼製ディフュ形状及び寸法を分かりやすくするた
ンレス鋼製ディフュ ーザ(ステンレスディフューザ)のめの例を図示した。実質的な差異はな
K2
ーザ(ステンレスディ 形状及び寸法を示した図4を追加し い。
5
フューザ) た。
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5

――――― [JIS K 2518 pdf 25] ―――――

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JIS K 2518:2017の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6247:1998(MOD)

JIS K 2518:2017の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 2518:2017の関連規格と引用規格一覧