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JIS K 3805:1990 規格概要
この規格 K3805は、塩化ナトリウム,硫酸マグネシウム及びイソプロパノール(イソプロピルアルコール)の3種類及びの水溶液を用いて,逆浸透エレメント及びモジュールの溶質除去性能及び透過水量を試験する方法について規定。
JISK3805 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K3805
- 規格名称
- 逆浸透エレメント及びモジュールの性能試験方法
- 規格名称英語訳
- Testing methods for solute rejection and water flux of reverse osmosis membrane element and module using aqueous solution of various solutes
- 制定年月日
- 1990年1月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 71.040.20
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1990-01-01 制定日, 1996-01-01 確認日, 2002-05-20 確認日, 2006-10-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS K 3805:1990 PDF [16]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 3805-1990
逆浸透エレメント及びモジュールの性能試験方法
Testing Methods for Solute Rejection and Water Flux of Reverse Osmosis Membrane Element and Module using Aqeous Solution of Various Solutes
1. 適用範囲 この規格は,塩化ナトリウム,硫酸マグネシウム及びイソプロパノール(イソプロピルア
ルコール)の3種類の水溶液(以下,水溶液という。)を用いて,逆浸透エレメント及びモジュールの溶質
除去性能及び透過水量を試験する方法について規定する。
備考 この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,規
格値である。2
2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,JIS K 3802(膜用語)によるほか,次による。
ブラインシール(1)供給水と濃縮水を分離するためのシール材でスパイラル形エレメント及びプリーツ形
エレメントの試験をするとき使用する。
注(1) ブラインシールはUパッキンとも呼ばれる。
3. 試験条件
3.1 濃度及び操作圧力 試験に使用する水溶液の濃度(2)及び操作圧力は,製造業者の取扱説明書に記載
されている値とする。一例を(1)(3)に示す。
注(2) 水溶液の濃度は,指定濃度の±5%とする。
(1) 塩化ナトリウム水溶液の場合
表1 各モジュールの種類と塩化ナトリウム水溶液の濃度及び操作圧力(一例)
モジュール
塩化ナトリウム 操作圧力
水溶液の濃度 備考
の種類 (mg/l) (kPa [{kgf/cm2}])
高 圧 形 30 00035 000 5 0006 000 [{5060}] 海水淡水化に使用される。
中圧形 2 0004 500 [{2045}] かん水処理及び超純水製造
低圧形 500 2 000 1 0002 000 [{1020}] に使用される。
超低圧形 1 000 [{ 10}] 超純水製造に使用される。
引用規格 : 8ページに示す。
――――― [JIS K 3805 pdf 1] ―――――
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(2) 硫酸マグネシウム水溶液の場合
表2 各モジュールの種類と硫酸マグネシウム水溶液の濃度及び操作圧力(一例)
モジュール
硫酸マグネシウム 操作圧力
水溶液の濃度 備考
の種類 (mg/l) (kPa [{kgf/cm2}])
中圧形 − − かん水処理及び超純水製造
低圧形 1 0002 000 [{1020}]に使用される。
5002 000
超低圧形 1 000 [{ 10}]超純水製造に使用される。
引用規格 : 7ページに示す。
(3) イソプロパノール(イソプロピルアルコール)水溶液の場合
表3 各モジュールの種類とイソプロパノール(イソプロピルアルコール)
水溶液の濃度及び操作圧力(一例)
モジュールイソプロパノール
(イソプロピルア 操作圧力
の種類 ルコール) 備考
水溶液の濃度 (kPa [{kgf/cm2}])
(mg/l)
中圧形 2 0004 500 [{2045}]かん水処理及び超純水製造
低圧形 1001 500 1 0002 000 [{1020}]に使用される。
超低圧形 1 000 [{ 10}]超純水製造に使用される。
3.2 供給水の温度及びpH値 供給水の温度及びpH値は,次のとおりとする。
(1) 温度 1040℃の任意の温度で,試験中の温度変化を±1℃とする。
(2) H値 製造業者の取扱説明書に記載されたpHとし,試験期間中一定でなければならない(3)。
注(3) 一般的には,pH値6.5±0.5で使用することが多い。
3.3 濃縮水流量又は回収率 モジュールの種類ごとの濃縮水流量(4)又は回収率は,製造業者の取扱説明
書に記載された値とする。濃縮水流量の一例を表4に,回収率の一例を表5に示す。
注(4) 濃縮水流量は,指定流量の±5%とする。
表4 各モジュールの種類ごとの濃縮水流量(一例)
単位mm
濃縮水流量 (l/min)
モジュール呼称寸法
モジュールの種類
直径×長さ
65×1 000 100×1 000 200×1 000
高圧形
5
中圧形 10 40
低圧形
10
超低圧形 20 80
備考 モジュールの呼称寸法は,インチ表示の場合,65
×1 000は2.5×40,100×1 000は4×40,200×1
000は8×40である。
――――― [JIS K 3805 pdf 2] ―――――
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K 3805-1990
表5 各モジュールの種類ごとの回収率(一例)
モジュールの種類 回収率(5)(%)
高圧形 1035
中圧形
低圧形 1075
超低圧形
注(5) モジュールの形式によって異なる。
4. 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
4.1 性能試験装置 性能試験装置(以下,装置という。)は,配管類,弁類,原水タンク,ポンプ,プレ
フィルタ,逆浸透モジュール,流量計,圧力計,温度調節装置などで構成する。構成例を図に示す。
図 溶質除去性能試験装置(一例)
(1) 配管類 一般にJIS G 4304(熱間圧延ステンレス鋼板)又はJIS G 4305(冷間圧延ステンレス鋼板)
に規定するSUS 316などのステンレス製又はプラスチック製で,腐食,さびの発生などがなく,運転
圧力に耐えるもの。
(2) 弁類 ダイアフラム弁,ボール弁及び三方弁などで腐食に耐えるもの。
(3) 原水タンク 試験に使用する水溶液を調製し,モジュールに供給する原水を貯留するもので,腐食に
耐え,かくはん機を備えているか又はタンク内で透過水と濃縮水が十分混合される構造となっている
もの。
(4) ポンプ モジュールに供給する原水を圧送するもので,腐食に耐えるもの。
(5) プレフィルタ モジュールに供給する原水中の懸濁物を,高圧ポンプの上流で除去するもの。
(6) 流量計 JIS B 7551(フロート形面積流量計)に規定する流量計のうち,最小目盛が測定流量の510%
のもので,最大目盛が測定流量の1.52倍程度を測定可能なもの。
(7) 圧力計 JIS B 7505(ブルドン管圧力計)に規定するブルドン管圧力計と同級以上の精度をもつ圧力
計で,最大圧力が測定圧力の1.52倍程度を測定可能なものとする。精度等級は1.5級以上のもの(6)。
注(6) 圧力振動などによって指示値に誤差が生じる場合があるので,制振機構付きの圧力計を用い,
標準圧力計による定期的な校正を行うことが望ましい。
(8) 温度調節装置 加熱及び冷却の装置を含めた自動温度調節装置。
4.2 機器
(1) 温度計 JIS B 7413(浸没線付ガラス製水銀棒状温度計)に規定する100Pのガラス製棒状温度計,半
――――― [JIS K 3805 pdf 3] ―――――
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導体センサー方式によるデジタル温度計及びその他の方式による温度計をあらかじめ標準温度計で校
正したもの。
(2) H計 JIS Z 8802(pH測定方法)の4.2に規定する型式IIのpH計(7)。
注(7) IS K 0101(工業用水試験方法)の11.(4)に規定する方法で校正しておく。
(3) 電気伝導度計 JIS K 0101の12.に規定する電気伝導度計(8)。
注(8) 用いる測定セルごとに,質量法によって作った溶質の標準液を用いて,あらかじめ溶質濃度と
電気伝導率との関係を調べておく。
また,材料の電気伝導率が10 一 下の場合,JIS K 0552(超純水の電気伝導率試験方法)
の5.に規定する電気伝導度計を使用すると誤差が少なくなる。
(4) 有機体炭素 (TOC) 自動計測器 JIS K 0805[有機体炭素 (TOC) 自動計測器]に規定する一般用のも
の。
(5) ガスクロマトグラフ JIS K 0114(ガスクロマトグラフ分析のための通則)に規定するガスクロマト
グラフ。
5. 試薬 この規格で用いる主な試薬は,次のとおりとする。
(1) 塩化ナトリウム JIS K 8150[塩化ナトリウム(試薬)]に規定するもの。
(2) 硫酸マグネシウム JIS K 8995[硫酸マグネシウム(試薬)]に規定するもの。
(3) イソプロパノール(イソプロピルアルコール) JIS K 1522[イソプロピルアルコール(イソプロパ
ノール)]に規定するもの。
(4) 純水 溶質の種類によって表6の純水を使用する。
表6 溶質の種類と純水の種類
溶質の種類 純水の種類
塩化ナトリウム
イソプロパノール 一
電気伝導率が10 下のもの。
(イソプロピルアルコール)
硫酸マグネシウム 水道水又は工業用水を脱塩素処理後,純水化処理(9)し
たもので,金属イオンが1mg/l以下のもの。
注(9) 純水化処理の方式としては,イオン交換方式,蒸留方式,逆浸透方
式などがある。
6. 準備操作 溶質除去性能試験の準備操作は,次のとおりとする。
(1) 装置の洗浄 モジュール取付前の装置の洗浄は,次のとおり行う(10)。
注(10) 装置の汚れが少ない場合には,省略することができる。
(a) 原水タンクに純水を入れる(11)。
注(11) 汚染物と装置の材質に応じて,洗浄用の酸,アルカリ,界面活性剤又は殺菌剤を用いることが
できる。
(b) 循環ポンプ (BP) を用いて,すべての配管中の汚れを洗浄する。
(c) 一定時間洗浄の後に洗浄液を排出し,次いで新たに純水を用いて,装置のすすぎ洗いをする。
(2) モジュールの取付け及び洗浄 モジュールの取付け及び洗浄(12)は,次のとおり行う。
注(12) モジュールの汚れが少ない場合には,省略することができる。
(a) 製造業者の取扱説明書に従って,モジュールの取付けを行う。
――――― [JIS K 3805 pdf 4] ―――――
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(b) 原水タンクに純水を入れる。
(c) 循環ポンプ (BP) を用いて,モジュールの保存液を排出する(13)。
注(13) 洗浄開始後一定時間は,透過水,濃縮水ともに原水タンクには戻さない。
(d) 製造業者の指定する洗浄剤又は殺菌剤を用いて,洗浄を行う。
(e) 一定時間洗浄の後に洗浄液を排出し,次いで新たに純水を用いて,モジュールのすすぎ洗いをする。
7. 操作 操作は,次のとおり行う。
(1) 装置の運転操作
(a) 原水タンクに純水を入れる。
(b) モジュールにつながる配管に設置したバルブ (V1) を閉じて循環ポンプ (BP) を運転し,原水タン
ク中の純水を循環させる。
(c) 温度調節装置を運転して,水温が一定になるように,原水温度を調節する。
(d) 3.1に規定する溶質の必要量よりやや少量を原水タンクに入れ完全に溶解させる。
(e) H計を使用し,水溶液のpHを測定する。その場合,測定されたpHが所定のpH値から±0.5を超
える場合には,表7に示す水溶液を用いて所定のpH値の範囲に調整する。
表7 溶質の種類とpH調整用の水溶液の種類
溶質の種類 pH調整用の水溶液の種類
塩化ナトリウム 塩酸水溶液 水酸化ナトリウム水溶液
硫酸マグネシウム 硫酸水溶液 水酸化ナトリウム水溶液(14)
イソプロパノール 塩酸水溶液 水酸化ナトリウム水溶液
(イソプロピルアルコール)
注(14) 水酸化ナトリウムの添加量は,原水中の濃度として2mg/lを超えては
ならない。
2mg/lを超える場合には,原水の再調整が必要である。
(f) 4.2の(3),(4)又は(5)を用いて,水溶液中の溶質濃度を測定し,所定の濃度になるように調整する。
使用する機器の種類は,溶質の種類によって,表8のとおりとする。
表8 溶質の種類と濃度測定計器の種類
溶質の種類 濃度測定計器の種類
塩化ナトリウム 電気伝導度計
硫酸マグネシウム 電気伝導度計
イソプロパノール 有機体炭素 (TOC) 自動計測器又はガスクロマトグラ
(イソプロピルアルコール) フ
(g) 循環ポンプ (BP) を運転したまま,モジュールにつながる配管に設置したバルブ (V1) を開けて,
原水タンク中の水溶液をモジュールに供給し,モジュール内及び濃縮水ライン中の空気を完全に抜
く。
(h) モジュールに急激な圧力及び流量がかからないように,高圧ポンプ (HP) を作動させる。
(i) 3.1及び3.3に規定する圧力及び流量に調節する(15)。
注(15) 昇圧速度は50kPa/s [{0.5kgf/cm2/s}] 程度とする。
(2) 測定操作 測定操作は,次のとおり行う。
(a) 試験条件設定後20分以上(16)の経過後に,供給水圧力及び濃縮水圧力を圧力計 (P1), (P2) で,濃
縮水流量を流量計で読み記録する。
注(16) 測定値が安定するまで延長してもよい。性能の安定化を図るため,あらかじめモジュールを水
――――― [JIS K 3805 pdf 5] ―――――
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JIS K 3805:1990の国際規格 ICS 分類一覧
- 71 : 化学技術 > 71.040 : 分析化学 > 71.040.20 : 実験用器具及び関連装置
JIS K 3805:1990の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7413:1977
- 浸没線付ガラス製水銀棒状温度計
- JISB7505:1999
- ブルドン管圧力計
- JISB7551:1999
- フロート形面積流量計
- JISG4304:2012
- 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4304:2021
- 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4305:2012
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4305:2021
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISK0101:1998
- 工業用水試験方法
- JISK0114:2012
- ガスクロマトグラフィー通則
- JISK0552:1994
- 超純水の電気伝導率試験方法
- JISK0805:1988
- 有機体炭素(TOC)自動計測器
- JISK1522:2012
- イソプロピルアルコール(イソプロパノール)
- JISK3802:2015
- 膜用語
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8995:2015
- 硫酸マグネシウム七水和物(試薬)
- JISK8995:2021
- 硫酸マグネシウム七水和物(試薬)
- JISZ8802:2011
- pH測定方法