JIS G 4304:2021 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS G 4304:2021 規格概要

この規格 G4304は、熱間圧延ステンレス鋼板及び熱間圧延ステンレス鋼帯(について規定。

JISG4304 規格全文情報

規格番号
JIS G4304 
規格名称
熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
規格名称英語訳
Hot-rolled stainless steel plate, sheet and strip
制定年月日
1959年12月1日
最新改正日
2021年3月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 16143-1:2014(MOD), ISO 18286:2008(MOD), ISO 9444-1:2009(MOD), ISO 9444-2:2009(MOD)
国際規格分類

ICS

77.140.20, 77.140.50
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1959-12-01 制定日, 1962-12-15 確認日, 1964-09-01 改正日, 1968-04-01 改正日, 1971-01-01 確認日, 1972-05-01 改正日, 1975-09-01 確認日, 1977-03-01 改正日, 1980-03-01 確認日, 1981-03-01 改正日, 1984-12-01 改正日, 1987-09-01 改正日, 1991-11-01 改正日, 1997-04-20 確認日, 1999-04-20 改正日, 2004-03-20 確認日, 2005-12-20 改正日, 2010-05-20 改正日, 2012-09-20 改正日, 2015-09-24 改正日, 2020-10-20 確認日, 2021-03-22 改正
ページ
JIS G 4304:2021 PDF [33]
                                                                                   G 4304 : 2021

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 種類の記号・・・・[2]
  •  4 製造方法・・・・[2]
  •  5 化学成分・・・・[3]
  •  5.1 溶鋼分析値・・・・[3]
  •  5.2 製品分析値・・・・[3]
  •  6 機械的性質・・・・[7]
  •  6.1 一般事項・・・・[7]
  •  6.2 オーステナイト系の機械的性質・・・・[7]
  •  6.3 オーステナイト・フェライト系の機械的性質・・・・[9]
  •  6.4 フェライト系の機械的性質・・・・[9]
  •  6.5 マルテンサイト系の機械的性質・・・・[10]
  •  6.6 析出硬化系の機械的性質・・・・[11]
  •  7 耐食性・・・・[12]
  •  8 表面仕上げ・・・・[13]
  •  9 形状,寸法,質量及び許容差・・・・[13]
  •  9.1 標準寸法・・・・[13]
  •  9.2 板の計算質量・・・・[13]
  •  9.3 寸法の許容差及び形状・・・・[15]
  •  10 外観・・・・[22]
  •  11 試験・・・・[22]
  •  11.1 分析試験・・・・[22]
  •  11.2 機械試験・・・・[22]
  •  11.3 腐食試験・・・・[23]
  •  12 検査・・・・[23]
  •  13 表示・・・・[23]
  •  14 報告・・・・[24]
  •  附属書JA(参考)ステンレス鋼の熱処理条件の例・・・・[25]
  •  附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[27]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS G 4304 pdf 1] ―――――

           G 4304 : 2021

まえがき

  この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,ステンレス協
会(JSSA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を改正すべ
きとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規格である。こ
れによって,JIS G 4304:2015は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,令和4年3月21日までの間は,産業標準化法第30条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS G 4304:2015を適用してもよい。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格に従うことは,次の者の有する特許権等の使用に該当するおそれがあるので,留意する。
種類の記号 特許権者 発明の名称 特許番号 設定の登録の年月日
SUS443J1 JFEスチール株式会社 耐食性に優れたフェライト系ステ第4396676号 2009年10月30日
ンレス鋼板およびその製造方法
SUS821L1 新日鐵住金ステンレス 溶接熱影響部の耐食性と靭性が良第5345070号 2013年8月23日
株式会社 好な省合金二相ステンレス鋼
上記の,特許権等の権利者は,非差別的かつ合理的な条件でいかなる者に対しても当該特許権等の実施
の許諾等をする意思のあることを表明している。ただし,この規格に関連する他の特許権等の権利者に対
しては,同様の条件でその実施が許諾されることを条件としている。
この規格に従うことが,必ずしも,特許権の無償公開を意味するものではないことに注意する必要があ
る。
この規格の一部が,上記に示す以外の特許権等に抵触する可能性がある。経済産業大臣及び日本産業標
準調査会は,このような特許権等に関わる確認について,責任はもたない。
なお,ここで“特許権等”とは,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権をいう。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS G 4304 pdf 2] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
G 4304 : 2021

熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

Hot-rolled stainless steel plate, sheet and strip

序文

  この規格は,2014年に第2版として発行されたISO 16143-1,2009年に第1版として発行されたISO
9444-1及びISO 9444-2,並びに2008年に第2版として発行されたISO 18286を基とし,技術的内容を変
更して作成した日本産業規格である。
なお,この規格で側線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一覧表に
その説明を付けて,附属書JBに示す。

1 適用範囲

  この規格は,熱間圧延ステンレス鋼板(以下,板という。)及び熱間圧延ステンレス鋼帯(以下,帯とい
う。)について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 16143-1:2014,Stainless steels for general purposes−Part 1: Corrosion-resistant flat products
ISO 9444-1:2009,Continuously hot-rolled stainless steel−Tolerances on dimensions and form−Part 1:
Narrow strip and cut lengths
ISO 9444-2:2009,Continuously hot-rolled stainless steel−Tolerances on dimensions and form−Part 2:
Wide strip and sheet/plate
ISO 18286:2008,Hot-rolled stainless steel plates−Tolerances on dimensions and shape(全体評価 :
MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 0320 鋼材の溶鋼分析方法
JIS G 0321 鋼材の製品分析方法及びその許容変動値
JIS G 0404 鋼材の一般受渡し条件
JIS G 0415 鋼及び鋼製品−検査文書
JIS G 0571 ステンレス鋼のしゅう酸エッチング試験方法
JIS G 0572 ステンレス鋼の硫酸·硫酸第二鉄腐食試験方法
JIS G 0573 ステンレス鋼の65 %硝酸腐食試験方法

――――― [JIS G 4304 pdf 3] ―――――

           2
G 4304 : 2021
JIS G 0575 ステンレス鋼の硫酸·硫酸銅腐食試験方法
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
JIS Z 2243-1 ブリネル硬さ試験−第1部 : 試験方法
JIS Z 2244-1 ビッカース硬さ試験−第1部 : 試験方法
JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験−試験方法
JIS Z 2248 金属材料曲げ試験方法
JIS Z 8401 数値の丸め方

3 種類の記号

  板及び帯の種類は66種類とし,その分類及び種類の記号は表1による。
表1−分類及び種類の記号
分類 種類の記号 分類 種類の記号 分類 種類の記号
a), b) a), b) a), b)
オーステナイト系 SUS301 オーステナイト系 SUS316LN フェライト系 SUS410L
SUS301L SUS316Ti SUS429
SUS301J1 SUS316J1 SUS430
SUS302B SUS316J1L SUS430LX
SUS303 SUS317 SUS430J1L
SUS304 SUS317L SUS434
SUS304Cu SUS317LN SUS436L
SUS304L SUS317J1 SUS436J1L
SUS304N1 SUS317J2 SUS443J1
SUS304N2 SUS836L SUS444
SUS304LN SUS890L SUS445J1
SUS304J1 SUS321 SUS445J2
SUS304J2 SUS347 SUS447J1
SUS305 SUSXM7 SUSXM27
SUS309S SUSXM15J1 マルテンサイト系 SUS403
SUS310S SUS821L1
オーステナイト·フ SUS410
SUS312L ェライト系 SUS323L SUS410S
SUS315J1 SUS329J1 SUS420J1
SUS315J2 SUS329J3L SUS420J2
SUS316 SUS329J4L SUS440A
SUS316L SUS327L1 析出硬化系 SUS630
SUS316N フェライト系 SUS405 SUS631
注a) 板であることを記号で表す必要がある場合には,種類の記号の末尾に,“-HP”を付記する。
例 SUS304-HP
b) 帯であることを記号で表す必要がある場合には,種類の記号の末尾に,“-HS”を付記する。
例 SUS304-HS

4 製造方法

  製造方法は,次による。
a) 板及び帯は,熱間圧延後,熱処理を行い,酸洗又はこれに準じる処理を行う。また,必要に応じて,
適切な矯正,研磨若しくは調質圧延又はこれらの組合せによる処理を行ってもよい。ただし,受渡当
事者間の協定によって,熱処理後の酸洗などの処理を省略してもよい。代表的な熱処理条件の例を,

――――― [JIS G 4304 pdf 4] ―――――

                                                                                             3
G 4304 : 2021
参考として附属書JAに示す。
なお,調質圧延とは,形状,寸法,表面仕上げ,機械的性質及び加工性を,用途に応じて適切なも
のにするための軽度の圧延をいう。
b) 熱処理は,受渡当事者間の協定によって,省略してもよい。この場合,“AR”の記号を表示する。
c) 特に注文者の指定がなければ,オーステナイト系,オーステナイト·フェライト系及び析出硬化系の
熱処理は固溶化熱処理とし,フェライト系及びマルテンサイト系の熱処理は焼なましとする。
d) オーステナイト系の熱処理については,特に注文者の承認のもとに,圧延ライン上で熱処理を行い,
直ちに急冷する固溶化熱処理を行ってもよい。この場合,“LS”の記号を表示する。
e) US420J2及びSUS440Aについては,特に注文者の指定がある場合には,焼入焼戻しを行ってもよい。
この場合,“Q”の記号を表示する。
f) 析出硬化系については,特に注文者の指定がある場合には,析出硬化処理を行ってもよい。この場合,
表2による熱処理記号を表示する。
表2−析出硬化系の熱処理記号
種類の記号 熱処理の種類 熱処理記号
SUS630 析出硬化処理 H900,H1025,H1075,H1150
SUS631 析出硬化処理 RH950,TH1050

5 化学成分

5.1 溶鋼分析値

  板及び帯は,11.1によって試験を行い,その溶鋼分析値は,表3表7による。

5.2 製品分析値

  注文者が製品分析を要求する場合,11.1によって試験を行い,その値は,表3表7の値に,JIS G 0321
の表5(ステンレス鋼及び耐熱鋼鋼材の製品分析の許容変動値)による許容変動値を適用する。ただし,
JIS G 0321の表5に規定されていない化学成分の許容変動値については,受渡当事者間で協定してもよい。
表3−オーステナイト系の化学成分
単位 %
種類の記号 C Si Mn P S Ni Cr Mo Cu N その他
SUS301 0.15 1.00 2.00 0.045 0.030 6.00 16.00 − − − −
以下 以下 以下 以下 以下 8.00 18.00
SUS301L 0.030 1.00 2.00 0.045 0.030 6.00 16.00 − − 0.20 −
以下 以下 以下 以下 以下 8.00 18.00 以下
SUS301J1 0.08 1.00 2.00 0.045 0.030 7.00 16.00 − − − −
0.12 以下 以下 以下 以下 9.00 18.00
SUS302B 0.15 2.00 2.00 0.045 0.030 8.00 17.00 − − − −
以下 3.00 以下 以下 以下 10.00 19.00
SUS303a) 0.15 1.00 2.00 0.20 0.15 8.00 17.00 − − − −
以下 以下 以下 以下 以上 10.00 19.00
SUS304 0.08 1.00 2.00 0.045 0.030 8.00 18.00 − − − −
以下 以下 以下 以下 以下 10.50 20.00

――――― [JIS G 4304 pdf 5] ―――――

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  • ISO 16143-1:2014(MOD)
  • ISO 18286:2008(MOD)
  • ISO 9444-1:2009(MOD)
  • ISO 9444-2:2009(MOD)

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