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K 6231-2 : 2007
AST a MST b
ABD c MBD d
AIP e MIP f
ここに, MST : 既知試料中のスチレンの質量分率 (%)
MBD : 既知試料中のブタジエンの質量分率 (%)
MIP : 既知試料中のイソプレンの質量分率 (%)
a,c,e : スチレン,ブタジエン,イソプレン各々の検量線の
直線の傾き
b,d,f : スチレン,ブタジエン,イソプレン各々の検量線の
直線の切片
ブタジエンの検量線の一例を,図4に示す。スチレン及びイソプレンについても同様となる。
注記 長さ30 mのキャピラリーカラムを用いる場合,ブタジエンとイソブテンとを完全に分離するこ
とは難しい。これは,イソプレン単位を含むゴムの分解生成物であるイソブテンが,ブタジエ
ンの保持時間の近くに検出されるためである。しかし,検量線法を用いることで,完全に分離
できていなくてもブタジエンの質量分率を求めることが可能である。
より厚い膜厚及び/又は長い(60 m)キャピラリーカラムを用いることで,これらの成分を
よりよく分離することができる。
6.2 未知試料の分析
6.2.1 試料に応じて適切な溶媒を用い,JIS K 6229によって試料から添加物を取り除く。油展物について
は,パイログラムに影響を及ぼすことがあるため,伸展油の抽出が重要である。選択した溶媒は,ポリマ
ーに影響を及ぼさず,かつ可能な限り添加物を除去するものでなければならない。残留溶媒は分析を妨害
するため,抽出後の試料は,充分乾燥させる。
既知試料を用いて検量線を作成したときと同一条件で未知試料の熱分解を行い,パイログラムを測定す
る。
6.2.2 得られたパイログラム中の,スチレン,ブタジエン及びイソプレンの各々のピーク面積X,Y及び
Zを求め,6.1.4と同様に,各成分のピーク面積百分率を算出する。次いで6.1.5で求めたスチレン,ブタ
ジエン及びイソプレン各々の検量線を用いて,未知試料の各成分の質量分率を次の式によって算出する。
AunST b
MunST
a
AunBD d
MunBD
c
AunIP f
MunIP
e
ここに, MunST : 未知試料中のスチレンの質量分率 (%)
AunST : 未知試料のスチレンのピーク面積百分率 (%)
MunBD : 未知試料中のブタジエンの質量分率 (%)
AunBD : 未知試料のブタジエンのピーク面積百分率 (%)
MunIP : 未知試料中のイソプレンの質量分率 (%)
AunIP : 未知試料のイソプレンのピーク面積百分率 (%)
7 結果の解析
分析者は,抽出されない添加物があるかどうか,さらに,ある場合には,パイログラムに影響するかど
うか配慮しなければならない。
8 精度
――――― [JIS K 6231-2 pdf 6] ―――――
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K 6231-2 : 2007
対応国際規格では,この箇条において,精度について規定しているが,この規格では不要であり不採用
とし附属書(参考)に移した(内容は附属書JA参照。)。
9 試験報告書
試験報告書には,次の事項を記載する。
a) この規格の名称及び番号
b) 試料を特定するための詳細情報
c) 測定結果[質量分率 (%) で示し,丸めの幅1で表す(整数で表す)。]
d) 測定条件(熱分解装置の形式,分解温度,ガスクロマトグラフの条件など)
e) 測定日
表1−小形加熱炉形熱分解装置及び30 mキャピラリーカラムを用いた
ガスクロマトグラフでの測定条件の一例
熱分解装置
形式 小形加熱炉形
熱分解温度 550 ℃
カラム
液相 5 % ジフェニルジメチルポリシロキサン
膜厚 1.0 μm
カラム内径,材質 0.25 mm,ステンレス鋼
カラム長 30 m
ガスクロマトグラフ
キャリヤーガス,流量 ヘリウム,0.8 ml/分
注入口温度 250 ℃
検出器 FID
検出器温度 300 ℃
温度プログラム 50 ℃で2分間保持
→20 ℃/分で50 ℃から280 ℃まで昇温
→280 ℃で10分間保持
――――― [JIS K 6231-2 pdf 7] ―――――
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K 6231-2 : 2007
表2−小形加熱炉形熱分解装置及び60 mキャピラリーカラムを用いた
ガスクロマトグラフでの測定条件の一例
熱分解装置
形式 小形加熱炉形
熱分解温度 550 ℃
カラム
液相 5 % ジフェニルジメチルポリシロキサン
膜厚 1.0 μm
カラム内径,材質 0.25 mm,ステンレス鋼
カラム長 60 m
ガスクロマトグラフ
キャリヤーガス,流量 ヘリウム,0.8 ml/分
注入口温度 250 ℃
検出器 FID
検出器温度 300 ℃
温度プログラム 50 ℃で7分間保持
→10 ℃/分で50 ℃から280 ℃まで昇温
→280 ℃で10分間保持
表3−高周波誘導熱分解装置及びパックドカラムを用いたガスクロマトグラフでの測定条件の一例
熱分解装置
形式 キュリーポイント形
熱分解温度 590 ℃(3秒)
カラム
液相 20 % シリコーン710/クロモソルブW(60-80メッシュ)
カラム内径,材質 3 mm,ステンレス鋼
カラム長 3m
ガスクロマトグラフ
キャリヤーガス ヘリウム
検出器形式 FID
温度プログラム 50 ℃で2 分間保持
→10 ℃/分で50 ℃から220 ℃まで昇温
→220 ℃で10分間保持
――――― [JIS K 6231-2 pdf 8] ―――――
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K 6231-2 : 2007
T 時間(分)
1 ブタジエン
2 イソプレン
3 スチレン
図1−表1の測定条件で得られたパイログラムの例
T 時間(分)
1 ブタジエン
2 イソプレン
3 スチレン
図2−表2の測定条件で得られたパイログラムの例
――――― [JIS K 6231-2 pdf 9] ―――――
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K 6231-2 : 2007
T 時間(分)
1 ブタジエン
2 イソプレン
3 スチレン
図3−表3の測定条件で得られたパイログラムの例
MBD 既知試料中のブタジエンの質量分率(%)
ABD ブタジエンのピーク面積百分率(%)
ABD c MBD d
図4−ブタジエンの検量線
――――― [JIS K 6231-2 pdf 10] ―――――
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JIS K 6231-2:2007の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 7270-2:2005(MOD)
JIS K 6231-2:2007の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.060 : ゴム
JIS K 6231-2:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0114:2012
- ガスクロマトグラフィー通則
- JISK0512:1995
- 水素
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISK6229:2015
- ゴム―溶剤抽出物の求め方(定量)
- JISK8034:2006
- アセトン(試薬)
- JISK8891:2006
- メタノール(試薬)
- JISK8900:2012
- 2-ブタノン(試薬)