この規格ページの目次
9
K 6257 : 2017
8.2 促進老化試験
試験時間及び試験温度は,JIS K 6250に規定する時間及び温度の中から,製品仕様書の記載によるか又
は受渡当事者間の協定によって選択する。試験は,大気圧の下で行う。
8.3 熱抵抗性試験
試験時間及び試験温度は,JIS K 6250に規定する時間及び温度の中から,試験する材料の製品仕様書に
よるか又は受渡当事者間の協定によって選択する。温度は,実際の使用温度を代表する温度とし,試験は,
大気圧の下で行う。
9 操作方法
試験片を試験温度に設定した試験槽内につるして試験する。セル形熱老化試験機を用いるときは,一つ
のセルに1種類の試料からなる試験片を入れる。試験片は,ひずみがなく,全ての面が空気に自由にさら
され,光が当たらないようにする。規定の試験時間,試験片を老化した後,試験槽から取り出して,関連
の試験方法に規定された雰囲気中に,ひずみを与えない状態で,16時間以上6日間以内の間,状態調節を
行い,その後に物理特性の測定を行う。
10 試験結果の表示
硬さを除く物理特性の変化率は,次の式(1)によって算出する。保持率を求める場合は,次の式(2)によっ
て算出する。
x1 x0
Ac 100 (1)
x0
1
AR 100 (2)
0
ここに, Ac : 老化前の物理特性に対する老化後の変化率(%)
AR : 老化前の物理特性に対する老化後の保持率(%)
x0 : 老化前の物理特性の中央値
x1 : 老化後の物理特性の中央値
試験結果は,3個以上の試験片を用いて得られた測定値及びそれらの測定値の中央値から求めた変化率
及び保持率を,JIS Z 8401によって,丸めの幅1で表す。
硬さの変化は,次の式(3)によって算出する。
AH=H1−H0 (3)
ここに, AH : 硬さの変化
H0 : 老化前の硬さの中央値
H1 : 老化後の硬さの中央値
試験結果は,硬さの変化をそのまま整数位で表す。
なお,データ数は,JIS K 6253-2又はJIS K 6253-3を参照する。
11 試験精度
試験精度は,附属書B及び附属書Cを参照する。
――――― [JIS K 6257 pdf 11] ―――――
10
K 6257 : 2017
12 試験報告書
試験報告書には,次の事項を記録する。
a) 試料の詳細
1) 試料の明細,履歴など
2) 配合の明細,加硫条件など
3) 加硫又は成形から試験までの時間
4) 試験片作製方法(成形,試料からの切取りなど)及び試料中の試験片の位置
b) 試験方法
1) この規格の番号
2) 用いた試験の種類,試験方法及び試験機(又は表1の試験方法の区分の記号)
3) 用いた試験片の種類
c) 試験の詳細
1) 試験室の温度
2) 試験前の状態調節の時間及び温度
3) 老化温度及び老化時間
4) その他この規格の規定と異なった試験方法
d) 試験結果
1) 試験片の数
2) 老化前後の試験片の各物理特性の個々の値
3) 物理特性の変化・変化率(%)・保持率(%)
e) 試験年月日
f) その他の必要事項
――――― [JIS K 6257 pdf 12] ―――――
11
K 6257 : 2017
附属書A
(規定)
強制循環形熱老化試験機内の空気置換率,風速及び温度の測定方法
A.1 空気置換率の測定
空気置換率は,1時間当たりの空気の置換回数で表し,試験槽への送入空気流量と試験槽の容積とから
算出する。その測定は,空気流量を直接測定して求める流量計法又は間接的に空気流量をはかる消費電力
量法による。
A.1.1 流量計法
流量計法は,次による。
a) 送風機を始動し,流量調節弁を調整して試験槽に送入する空気流量を流量計で測定する。空気置換率
は,次の式(A.1)によって算出する。
v
N k (A.1)
V
ここに, N : 空気置換率(回/h)
v : 試験槽への送入空気流量(L/min)
V : 試験槽の全内容積(L)
k : 流量計の温度補正係数
b) 試験槽は,空気導入口に流量計を設け,送入された空気が試験槽を通過後排気口からだけ放出され,
導入口の流量計の指示値に対し,排気口の流量計の指示値が90 %以上であることを確認する。
c) 試験槽密閉の確認は,次の手順で行う。
1) 温度調節器などを調整し,試験槽の温度を一定にし,装置を運転する。
2) 空気置換率を310回/hに調整する。
なお,あらかじめ導入口の流量計の指示値に対し,排気口の流量計の指示値が90 %以上であるこ
とが確認されていない装置では,導入口だけでなく,排気口にも流量計を取り付ける。また,導入
口の流量計の指示値に対し,排気口の流量計の指示値が90 %以上であることを確認する。
d) 流量計の指示精度は,フルスケールの±4 %とする。
e) 流量計の目盛付温度と試験槽周囲温度とが異なる場合には,各流量計の仕様に基づいて流量の補正を
行う。浮き子式流量計の場合,空気導入口側は背圧などの補正をして使用する。
A.1.2 消費電力量法
消費電力量法は,次による。
a) 試験槽内の空気を,外部から完全に遮断するため,導入口及び排気口を閉じ,扉,その他の隙間を粘
着テープ,又は他の適切な方法で密封する。ファンの回転軸の隙間を密封する場合,密封によって回
転速度が,影響されてはならない。試験機に通じる電力線に最小目盛が1 W・h [{3.6 kJ}]の電力量計を
接続する。
b) ファンを始動させ,試験槽内の温度を試験槽周辺の温度に80±2 ℃を加えた温度に昇温し,この温度
に保持する。この温度に試験装置全体が安定した後(約3時間後),一定時間,少なくとも30分間,
消費電力量[(W・h)又は(J)]を1 W・h [{3.6 kJ}]まで測定し,消費電力(W)を求める。
c) 次に密封材を取り除き,導入口及び排気口を開け,b)と同じようにして消費電力量を測定し,消費電
――――― [JIS K 6257 pdf 13] ―――――
12
K 6257 : 2017
力(W)を求める。試験槽周辺の温度は,各消費電力量の測定中に,平均2 ℃以上変動してはならな
い。
d) 試験槽の空気置換率は,次の式(A.2)によって算出する。
.358 (X Y)
N (A.2)
V D T
ここに, N : 空気置換率(回/h)
X : 換気中の消費電力(W)
Y : 無換気中の消費電力(W)
ただし,1 W=1 J/s
V : 試験槽の全内容積(m3)
D : 試験槽の周囲の空気密度(kg/m3)
ΔT : 試験槽内外の温度差(℃)
なお,式(A.2)で用いられている数値3.58は,秒(s)を時間(h)に換算する3 600に空気の比熱1.006
(kJ/kg・K)の逆数を乗じて算出され,単位は,kg・K/Jで表す。
A.2 風速の測定
A.2.1 風速測定装置
風速測定装置は,JIS T 8202に規定する携帯形の風速計を用いることができる。
A.2.2 測定位置
風速の測定位置は,つり下げた試験片の中心部の高さの水平面上の9か所とする。ただし,試験片取付
枠が2段の場合は18か所とする(A.2.4,図A.1及び図A.2参照)。
A.2.3 測定温度
風速を測定するときの試験槽内の温度は,試験室の標準温度とする。
A.2.4 操作方法
操作は,次による。
a) 試験槽の開口部を開き,開口部に風速計挿入孔をあけた厚さ2 mm以上の透明板(開口部と同じ大き
さのポリ塩化ビニル板,ポリメチルメタクリレート板など)を取り付ける。
b) 透明板の風速計挿入孔は,試験槽の左右壁面から70 mm離れた位置2か所及び中央の1か所の合計3
か所で,高さは,つり下げた試験片の中心部の高さとする。したがって,挿入孔の数は,試験片取付
枠が1段の場合は3か所,2段の場合は6か所となる。
c) 測定は,風速計を透明板の挿入孔から直角に挿入し,図A.1に示す測定位置まで移送し,挿入孔との
隙間をなくした後行う。風速計は,指向性があるので,その柄を回しながら最大の風速値を読み取る。
d) 測定値は,取付枠が1段の場合は9か所,2段の場合は18か所の測定値の平均値とする。
――――― [JIS K 6257 pdf 14] ―――――
13
K 6257 : 2017
単位 mm
1 透明板 3 開口部
2 挿入孔 4 測定位置
図A.1−熱老化試験機の風速測定位置(平面図)
単位 mm
a) 試験片取付枠が1段の場合 b) 試験片取付枠が2段の場合
l1 l2
試験槽の天井からつり下 試験槽の床面からつり下
げた試験片の中心部まで げた試験片の中心部まで
の距離 の距離
1 透明板 3 開口部 5 風速計
2 挿入孔 4 測定位置
図A.2−熱老化試験機の風速測定位置(斜視図)
――――― [JIS K 6257 pdf 15] ―――――
次のページ PDF 16
JIS K 6257:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 188:2011(MOD)
JIS K 6257:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.060 : ゴム
JIS K 6257:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISK6200:2019
- ゴム―用語
- JISK6250:2019
- ゴム―物理試験方法通則
- JISK6251:2017
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方
- JISK6253-2:2012
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―硬さの求め方―第2部:国際ゴム硬さ(10 IRHD~100 IRHD)
- JISK6253-3:2012
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―硬さの求め方―第3部:デュロメータ硬さ
- JIST8202:1997
- 一般用風速計
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方