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A.3 温度の測定
A.3.1 温度測定装置
温度測定装置は,試験温度の指示,又は指示・記録をするもので,温度センサとしてJIS C 1602のクラ
ス2以上の熱電対を用いる。温度記録計の温度指示の許容差は,フルスケールの0.5 %以内とし,温度記
録の許容差は,フルスケールの1.5 %以内のものとする。
A.3.2 測定位置
温度の測定位置は,試験槽の各壁から内側に70 mm離れた平面で構成される直方体の頂点の8か所及び
試験槽の中心の,合計9か所とする(図A.3参照)。
A.3.3 操作方法
試験片取付枠を取り外し,A.3.2に指定する測定位置に温度センサを固定できるように設計した温度セン
サ取付枠をその場所に設置する。温度センサを試験槽の温度計挿入孔から挿入し,温度センサ取付枠に固
定する。各温度センサのリード線は,熱損失を小さくするため,少なくともその300 mmが試験槽内にあ
るようにする。
次に,試験槽の温度を試験温度に昇温させ,この温度が十分に安定してから測定を開始する。9か所の
温度を24時間測定し,その平均値が試験温度に保持されていることを確認する。24時間中の周囲温度の
変動は,10 ℃以内とする。
試験槽内の温度分布は,各点の平均値の最高値と平均値の最低値との差で示し,試験温度に応じて表A.1
のとおりとする。
注記 横風式の場合は,試験片取付枠の回転によって,各試験片が受ける槽内の温度分布の影響は,
均等となる。
表A.1−温度分布
単位 ℃
試験温度 T 温度分布
T≦100 2以内
100200 ――――― [JIS K 6257 pdf 16] ―――――
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単位 mm
1 試験槽扉 2 測定位置
図A.3−熱老化試験機の温度測定位置(斜視図)
――――― [JIS K 6257 pdf 17] ―――――
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附属書B
(参考)
強制循環形熱老化試験機における縦風式及び横風式試験機の試験精度
B.1 概要
この規格に規定する試験精度を求めるため,試験室間試験プログラム[Interlaboratory Test Program(以
下,ITPという。)]を,実施した。精度を,ISO/TR 9272[1]に従って試験室内繰返し精度(併行精度)及
び試験室間再現精度(再現性)について計算した。1996年1997年にかけて実施したITPは,促進老化試
験のA法(表1のAtA-1又はAtA-2)とB法(表1のAtB-3又はAtB-4)とを比較し(附属書C参照),
2005年に実施したITPは,促進老化試験の中で,強制循環形熱老化試験機(横風式 表1のAtA-1)と強
制循環形熱老化試験機(縦風式 表1のAtA-2)とを比較した。
この附属書は,2005年実施のITPの結果を解析して求めた試験精度について記載する。試験精度の求め
方及び用語については,ISO/TR 9272による。
B.2 試験精度の詳細
B.2.1 3種類の試料(NR,NBR及びEPDM)から作製された試験片を,参加する全ての試験室に送った。
試験を,強制循環形熱老化試験機(縦風式)と強制循環形熱老化試験機(横風式)とに分けて行った(以
下,それぞれ縦風式及び横風式という。)。
試験温度は,NRに対しては85 ℃,NBRに対しては100 ℃,EPDMに対しては125 ℃とし,試験時間
は,全ての試験片に対して72時間及び168時間とした。
2005年実施のITPで用いた試験片の配合及び加硫条件は,表B.1表B.3による。
表B.1−NR試験片の配合及び加硫条件
原料ゴム及び配合剤 配合割合(質量部)
NR(RSS#1) 100
カーボンブラック(N330) 35
酸化亜鉛 5
ステアリン酸 2
老化防止剤(6PPD)a) 2
老化防止剤(TMQ)b) 2
ワックスc) 1
加硫促進剤(TBBS)d) 0.7
硫黄 2.25
加硫条件 150 ℃,10分間
注a) -1,3-ジメチルブチル-N-フェニル-p-フェニレンジアミン
b) 2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン(重合物)
c) 融点65 ℃,密度0.93 Mg/m3
d) -tert-ブチルベンゾチアジル-2-スルフェンアミド
――――― [JIS K 6257 pdf 18] ―――――
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表B.2−NBR試験片の配合及び加硫条件
原料ゴム及び配合剤 配合割合(質量部)
NBR(1042) 100
カーボンブラック(N330) 40
酸化亜鉛 3
ステアリン酸 1
老化防止剤(TMQ)a) 2
加硫促進剤(TMTD)b) 0.7
硫黄 1.5
加硫条件 160 ℃,10分間
注a) 2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン(重合物)
b) テトラメチルチウラムジスルフィド
表B.3−EPDM試験片の配合及び加硫条件
原料ゴム及び配合剤 配合割合(質量部)
EPDM a) 100
カーボンブラック(N330) 80
酸化亜鉛 5
ステアリン酸 1
プロセスオイルb) 50
老化防止剤(TMQ)c) 2
加硫促進剤(TMTD)d) 1
加硫促進剤(MBT)e) 0.5
硫黄 1.5
加硫条件 160 ℃,10分間
注a) ムーニー粘度 ML 1+4(100 ℃) : 65,エチレン質量分率(%) : 54,
ENB ターモノマー質量分率(%) : 4.5
b) 粘度(98.9 ℃) : 11.25 cSt,流動点 : −15 ℃,アニリン点 : 127.7 ℃,
密度 : 0.87 Mg/m3
c) 2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン(重合物)
d) テトラメチルチウラムジスルフィド
e) 2-メルカプトベンゾチアゾール
B.2.2 2005年実施のITPには,総数11の試験室が参加した。そのうち,5か所の試験室が縦風式,6か
所の試験室が横風式によって試験を行った。各試験に対する実際の数は,表B.4表B.9に挙げる。
B.2.3 引張強さ,100 %引張応力及び切断時伸びは,試験前後の5個の試験片についてJIS K 6251に従っ
て測定した。試験片は,JIS K 6251に規定するダンベル状3号形を用いた。硬さは,試験数が不十分であ
ったので,解析から省いた。
B.2.4 このITPでは,試験片を,一括して作製し,全ての試験室に提供した。また,二つの繰返し測定の
期間は,23週間とした。
表中の記号は,次による。
r =測定単位での試験室内繰返し精度
(r) =%で表した試験室内繰返し精度(相対値)
R =測定単位での試験室間再現精度
(R)=%で表した試験室間再現精度(相対値)
――――― [JIS K 6257 pdf 19] ―――――
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(r)及び(R)は,単に全ての材料を一緒にして計算した値である。
B.3 試験精度の結果
B.3.1 試験精度の結果は,縦風式については,表B.4表B.6に,横風式については,表B.7表B.9に
示す。これらの表には,72時間及び168時間の二つの試験時間水準に対する値があるが,1996年実施の
ITPの場合のように,各試験片に対して(r)及び(R)の値は,報告されていない。しかし,これらの全
ての平均に対する相対精度から,縦風式と横風式との比較ができる。
B.3.2 表B.4表B.9で明らかなように,縦風式及び横風式は,ほとんど同一の精度を示しているが,横
風式の方が実際には,僅かに精度がよい。老化特性の変化は,横風式の方が僅かではあるが大きい。
表B.4−引張強さ(Tb)の変化に対する精度(縦風式)
試料及び試験時間 平均変化率 試験室内繰返し精度 試験室間再現精度 試験室数
% r (r) R (R)
NR, 72 h −3.2 4.2 8.7 5
NR, 168 h −11.5 6.7 15.7 5
NBR, 72 h 0.5 6.0 13.8 5
NBR, 168 h −4.0 11.6 11.3 5
EPDM, 72 h −6.0 7.7 10.3 5
EPDM, 168 h −7.8 14.9 19.0 5
絶対値の平均 5.5 8.5 13.1
相対精度 155 238
表B.5−100 %引張応力(S100)の変化に対する精度(縦風式)
試料及び試験時間 平均変化率 試験室内繰返し精度 試験室間再現精度 試験室数
% r (r) R (R)
NR, 72 h 26.6 30.0 30.8 5
NR, 168 h 45.6 54.1 45.7 5
NBR, 72 h 39.5 7.4 48.5 5
NBR, 168 h 52.1 8.2 59.7 5
EPDM, 72 h 78.3 44.5 58.0 5
EPDM, 168 h 102.5 48.0 78.2 5
絶対値の平均 57.4 32.0 53.5
相対精度 56 93
表B.6−切断時伸び(Eb)の変化に対する精度(縦風式)
試料及び試験時間 平均変化率 試験室内繰返し精度 試験室間再現精度 試験室数
% r (r) R (R)
NR, 72 h −12.5 11.9 9.6 5
NR, 168 h −19.3 1.4 13.8 5
NBR, 72 h −23.0 4.7 15.6 5
NBR, 168 h −29.3 9.1 13.1 5
EPDM, 72 h −42.8 5.9 4.2 5
EPDM, 168 h −49.3 13.3 11.4 5
絶対値の平均 29.4 7.7 11.3
相対精度 26 38
――――― [JIS K 6257 pdf 20] ―――――
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JIS K 6257:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 188:2011(MOD)
JIS K 6257:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.060 : ゴム
JIS K 6257:2017の関連規格と引用規格一覧
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- 規格名称
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISK6200:2019
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- ゴム―物理試験方法通則
- JISK6251:2017
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方
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