JIS K 6262:2013 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―常温,高温及び低温における圧縮永久ひずみの求め方 | ページ 2

4
K 6262 : 2013
気式のいずれでもよく,図1に示すように,ボルト及びナットの組合せを用いてもよい。
6.1.5 厚さ計
JIS K 6250の10.1(寸法測定 A法)に規定するものを用いる。
6.1.6 試験片つかみ具
高温時に直接試験片に触れないための手袋,トングなどのつかみ具。
6.1.7 恒温槽
恒温槽は,試験片内部の温度を3時間以内に試験温度にすることができるもので,JIS K 6257の箇条5
(試験装置)に規定する空気加熱老化試験機又はこれらと同等の空気循環式のものを用いる。

6.2 試験片

6.2.1  試験片の形状及び寸法
試験片は,大形試験片及び小形試験片の2種類がある。各試験片の形状及び寸法は,表2による。
表2−試験片の形状及び寸法
単位 mm
主要部分の寸法
形状
直径 厚さ
大形試験片 29.0±0.5 12.5±0.5
小形試験片 13.0±0.5 6.3±0.3
大形試験片は,精度の高い結果が得られるため,通常,これを用いることが望ましい。
小形試験片は,製品から試験片を切り出して測定するときに用いるとよい。この場合,試験片の採取に
ついて制約がなければ,製品の中央から試験片を得るとよい。また,試験片は,製品の圧縮面と平行に切
り出すことが望ましい。
なお,大形試験片と小形試験片とでは,必ずしも同じ値の圧縮永久ひずみが得られるとは限らないため,
試験片の形状が異なるときの結果を直接比較するのは,避けた方がよい。
6.2.2 試験片の採取・作製
試験片は,型加硫で準備することが望ましい。1枚の円盤に切り出して試験片を作製するか又は3枚の
円盤を積層して試験片を作製してもよい。ただし,4枚以上の積層枚数の場合は,受渡当事者間の協定に
よる。
試験片を切り出す場合は,JIS K 6250の8.(試験片の採取・作製)による。積層する試験片では,接着
剤を用いてはならない。円盤を積み重ね,数%の圧縮を1分間行い,密着する。その後,積層した全体の
厚さを測定する。
なお,積層した試験片と一体の試験片とでは,同じ結果が得られるとは限らないため,結果を直接比較
するのは,避けた方がよい。

6.3 試験片の数

  試験片は,3個とする。

6.4 試験片の保管

  試験片の保管は,JIS K 6250の7.(試料及び試験片の保管)に規定する条件を用いる。

6.5 試験片の状態調節

  試験片の状態調節は,JIS K 6250の9.(試験片の状態調節)による。
試験片が熱可塑ゴムの場合には,成型時の内部ひずみを取り除くために,試験前に恒温槽を用いて70 ℃,

――――― [JIS K 6262 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
K 6262 : 2013
30分間の熱処理を行うとよい。

6.6 試験条件

6.6.1  試験時間
試験時間は,次の中から選択する。
2420 時間,7220 時間,16820
時間又は168時間の整数倍のいずれかとする。
6.6.2 試験温度
試験温度は,次の中から選択する。
常温[(23±2)℃],(40±1)℃,(55±1)℃,(70±1)℃,(85±1)℃,(100±1)℃,(125±2)℃,
(150±2)℃,(175±2)℃,(200±2)℃,(225±2)℃又は(250±2)℃

6.7 試験方法

6.7.1  圧縮板の前処理
圧縮板は,試験室の標準温度において,試験片との接触面をきれいに清掃する。次に試験片に影響を及
ぼさない潤滑剤を薄く塗る。用いた潤滑剤を試験報告書に記載する。
なお,何らかの理由で潤滑剤を用いない場合も,試験報告書に記載する。
注記 潤滑剤としては,試験室の標準温度における動粘度が0.01 m2/sのシリコーン,フルオロシリコ
ーンなどがある。
6.7.2 厚さの測定
試験室の標準温度において,各試験片の中心を0.01 mmの単位まで測定する。
6.7.3 ひずみの与え方
スペーサ又は保持具のボルトに触れないように,試験片を圧縮板の間に挿入する(図1参照)。その後,
圧縮板がスペーサに密着するまで保持具を締め付け,その状態に固定する。圧縮率は,試験片の硬さによ
って異なり,表1に従う。
6.7.4 試験の開始
圧縮装置によって試験片にひずみを与えた後,次の操作方法によって試験を開始する。
a) 常温試験の場合,試験片を組み込んだ圧縮装置を試験室に保管する。
b) 高温試験の場合,試験片を組み込んだ圧縮装置を直ちに目的とする試験温度の恒温槽に投入する。
6.7.5 試験の終了
規定の時間,規定の試験温度で圧縮装置を放置後,次の操作方法で試験を終了する。
a) 常温試験の場合,圧縮装置から試験片を開放した後,試験室の標準温度に(30±3)分間放置し,厚さ
を測定する。
b) 高温試験の場合,次の操作方法で試験を終了する。
1) 法 試験装置を恒温槽から出し,速やかに試験片を開放する。開放した試験片は,木製の台など
の上に置き,試験室の標準温度に(30±3)分間放置し,厚さを測定する。
なお,特に規定のない場合は,A法を用いる。
2) 法 試験装置を恒温槽から出し,圧縮装置を30分間以上,120分間以下放置して試験室の標準温
度までに冷却する。その後,圧縮装置から試験片を開放し,試験室の標準温度に(30±3)分間放置
した後,厚さを測定する。
3) 法 試験装置を恒温槽に入れたまま,試験片を開放する。開放した試験片は,試験温度の恒温槽
で(30±3)分間放置後,試験室の標準温度に取り出し,更に(30±3)分間放置する。この後に,
厚さを測定する。

――――― [JIS K 6262 pdf 7] ―――――

6
K 6262 : 2013

6.8 試験後の試験片の確認

  試験終了後,試験に用いた試験片を直径に沿って2分割する。このとき,気泡のような内部欠陥が認め
られたときは,再試験を行う。

6.9 圧縮永久ひずみ計算

  圧縮永久ひずみは,次の式(1)によって算出する。
h0 h1
CS 100 (1)
h0 hs
ここに, CS : 圧縮永久ひずみ(%)
h0 : 試験片の元の厚さ(mm)
h1 : 圧縮装置から取り外した試験片の厚さ(mm)
hs : スペーサの厚さ(mm)

6.10 試験結果のまとめ方

  試験結果は,3個の試験片によって得られた値を,JIS Z 8401によって,丸め幅1で表す。

6.11 精度

  この試験の精度は,附属書Aを参照。

6.12 試験報告書

  試験報告書には,次の事項を記録する。
a) 試料
1) 試料の詳細
2) 配合,加硫条件などの情報
3) 試験片を作製したときの情報(切出し,加硫成形など)
b) 試験方法
1) この規格の番号
2) 試験片の情報[大形試験片,小形試験片,積層した試験片(積層枚数)など]
3) 潤滑剤の情報
4) 同時試験の結果又は別々の試験結果
5) 法,B法又はC法(B法においては,冷却時間を記載)。
c) 試験の詳細
1) 試験室の標準温度
2) 試験を準備,回復量測定時の温度及び時間
3) 試験温度及び試験時間
4) 試験片を圧縮した割合
5) 適用規格番号と異なる操作方法を行った場合の情報
d) 試験結果
1) 試験片の数
2) 初期の試験片の厚さ(必要に応じて記載)
3) 試験後の試験片の厚さ(必要に応じて記載)
4) 圧縮永久ひずみの中央値及び個々の値
e) 試験年月日

――――― [JIS K 6262 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
K 6262 : 2013

7 低温試験

7.1 試験装置

7.1.1  圧縮装置の概要
圧縮装置は,6.1.1によるほか,図2又は図3で示す装置を用いてもよい。
1 ねじ
2 厚み計
3 ゴム蓋
4 断熱材
5 アルミニウム蓋
6 リニアベアリング
7 圧縮板
8 スペーサ
9 試験片
10 温度計
図2−低温試験用試験装置の例

――――― [JIS K 6262 pdf 9] ―――――

8
K 6262 : 2013
1 試験片
2 圧縮板
3 スペーサ
4 押さえ
5 位置決めピン
図3−低温試験用ハンドプレスの例
7.1.2 圧縮板
圧縮板は,6.1.2による。
7.1.3 スペーサ
スペーサは,6.1.3による。
7.1.4 保持具
保持具は,6.1.4によるほか,ハンドプレス(図3参照),バイスプライヤなどのような容易に着脱でき
る器具を用いてもよい。
7.1.5 恒温槽
恒温槽は,試験片内部の温度を3時間以内に試験温度にすることができるもので,JIS K 6250の12.3(低
温試験での恒温槽)に規定する冷凍機形,ドライアイス,液体窒素などの冷却方式によって,槽内温度を
7.6.2に規定する試験温度に設定することができるものを用いる。さらに,圧縮した試験片の開放,その後
の試験片の厚さの測定などの操作が,直接手で触れることなく,操作孔及び手袋又は遠隔操作によって行
うことのできる装置(低温槽付グローブボックス)を備えており,かつ,これらの操作が,試験温度の許
容範囲内でできるものを用いる。

7.2 試験片

  試験片は,6.2による。

7.3 試験片の数

  試験片の数は,6.3による。

7.4 試験片の保管

  試験片の保管は,6.4による。

7.5 試験片の状態調節

  試験片の状態調節は,JIS K 6250の9.(試験片の状態調節)による。
試験片が熱可塑ゴムの場合には,成型時の内部ひずみを取り除くために,試験前に恒温槽を用いて70 ℃,
30分間の熱処理を行うとよい。
試験片が結晶性をもつ場合には,結晶性を除くため,試験前に恒温槽を用いて70 ℃,45分間の加熱処
理を行うとよい。

――――― [JIS K 6262 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS K 6262:2013の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 815-1:2008(MOD)
  • ISO 815-2:2008(MOD)

JIS K 6262:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 6262:2013の関連規格と引用規格一覧