JIS K 6558-10-2:2018 革試験方法―化学試験―第10-2部:6価クロム含有量の測定―クロマトグラフ法 | ページ 3

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K 6558-10-2 : 2018
附属書B
(参考)
ポストカラム反応法によるクロマトグラフ法の条件
B.1 一般原則
試験研究機関の機器装置は多様であるため,イオンクロマトグラフ分析において,一般的に適用可能な
操作方法を規定することは難しい。次のパラメータは,実際に試験実績及び使用実績がある。
B.2 必要とされるクロマトグラフシステム及び装置
ポストカラム反応によるイオンクロマトグラフ法を,図B.1に要約する。
1 移動相
2 LCポンプ
3 インジェクションループ
4 分析用カラム
5 デッドボリュームがゼロの三方継手
6 ポストカラム反応液
7 ポストカラム反応液ポンプ
8 反応コイル
9 検出器(多波長又はフォトダイオードアレイ)
図B.1−ポストカラム反応付きのイオンクロマトグラフシステムの概略図
6価クロムは,イオン交換固定相を充した分析用カラムを使用して分析する。
ポストカラム反応液は,1,5-ジフェニルカルバジドを含み,カラムと反応コイルとの間に,デッドボリ
ュームがゼロの三方継手を使用して添加する。
反応コイルは,カラムからの溶出液及びポストカラム試薬との適切な混合を保証するもので,溶液中の
6価クロムは,1,5-ジフェニルカルバジドを酸化して,1,5-ジフェニルカルバゾンにする。これは,多波長
検出器,又はフォトダイオードアレイ検出器によって540 nmで定量することが可能である。
B.2.1 液体クロマトグラフ用ポンプ2台 一台は,システムの移動相を送るために,もう一台は,反応コ
イルの前にポストカラム反応液を送るために使用する。

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B.2.2 オートサンプラ又は手動のインジェクションバルブ 試料の注入のために,サンプルループを備え
たもの。
B.2.3 サーモスタット付きカラム恒温槽
B.2.4 分析用カラム イオン交換固定相を充したもの。
B.2.5 デッドボリュームゼロの三方継手
B.2.6 適切な反応コイル
B.2.7 検出器 540 nmで検出可能な多波長検出器又はフォトダイオードアレイ検出器。
注記 構成の不活性化を維持するために,カラム及び全てのキャピラリ(インジェクションループを
含む。)は,ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製とする。
カラムの寿命を延ばすために,ガードカラムを用いるとよい。ポリスチレン−ジビニルベンゼン粒子を
充したPEEK製のガードカラムが適用できる。
B.3 分析条件の例
B.3.1 移動相及びポストカラム反応液
全ての試薬は,特級以上の純度のものを使用することが望ましい。
B.3.1.1 硫酸アンモニウム
B.3.1.2 水酸化アンモニウム 28 %水溶液
B.3.1.3 1,5-ジフェニルカルバジド
B.3.1.4 メタノール
B.3.1.5 硫酸 98 %
B.3.2 移動相の調製
硫酸アンモニウム(B.3.1.1)33.0 g±0.1 gを水に溶解し,水酸化アンモニウム(B.3.1.2)8.0 mLを加え,
全量フラスコで1 000 mLに入れ,蒸留水を加えて1 000 mLとする。
B.3.3 ポストカラム反応液の調製
蒸留水約500 mLを1 000 mLのビーカーに入れ,硫酸(B.3.1.5)25 mLを徐々に加える。また,適切な
ビーカーに1,5-ジフェニルカルバジド(B.3.1.3)0.50 g±0.01 gを入れ,メタノール(B.3.1.4)100 mLで溶
解する。硫酸溶液が冷えた後に,マグネチックスターラでかくはん(撹拌)しながら,ジフェニルカルバ
ジド溶液を加え,混合する。混合溶液を1 000 mLの全量フラスコに入れ,蒸留水(5.7)を標線まで加え1 000
mLとする。
B.3.4 装置の条件
分析カラム : 官能基としてアルキル四級アンモニウムとしてもつアニオン交換カラム。
長さ : 250 mm,内径 : 4 mm
ガードカラム : 長さ35 mm,内径4 mm
反応コイル容量 : 750 μL
インジェクション量 : 100 μL
移動相流速 : 1 mL/min
ポストカラム反応液流速 : 0.33 mL/min
分析時間 : 10 min

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B.4 クロマトグラムの例
図B.2は,5 μg/Lの標準液のクロマトグラムを示す。図B.3は,3 mg/kgの6価クロムを含有する革のク
ロマトグラムを示す。
mAU

1 6価クロムのピークのリテンションタイム
図B.2−5 μg/Lの標準液のクロマトグラム(定量下限3 mg/kgに相当する)
mAU

1 6価クロムのピークのリテンションタイム
図B.3−3 mg/kgの革試料のクロマトグラム

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附属書C
(参考)
比色法(JIS K 6558-10-1)とイオンクロマトグラフ法(この規格)とに
よって得られた結果の比較
13の試験所が参加した,6価クロムの量が未知の試料1点を分析する共同実験(2015年9月)で得られ
た試験結果を,表C.1に示す。
表C.1−比色法とイオンクロマトグラフ法との結果の比較
単位 mg/kg
比色法(JIS K 6558-10-1) イオンクロマトグラフ法(この規格)
平均 標準偏差 平均 標準偏差
3.71 0.93 2.56 1.17

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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
ISO 17075-2:2017,Leather−Chemical determination of chromium (VI) ontent in leather
JIS K 6558-10-2:2018 革試験方法−化学試験−第10-2部 : 6価クロム含有量の
測定−クロマトグラフ法 −Part 2: Chromatographic method
(I) JISの規定 (II)国際 (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
規格番号 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 の評価
1 適用範囲 附属書C 1 附属書D 変更 JISでは,附属書Cとした。 実質的な差異はない。
4 原理 革の抽出マトリッ 8.3 − 変更 実質的な差異はない。
原理についての規定なので,規定す
クスの複雑さにつ る箇所を原理に変更した。
いての記載
5 試薬 5.1,5.2,5.3 各試 5 JISとほぼ同じ 追加 JISでは,試薬名を明確にし,規定実質的な差異はない。
薬にJIS番号記載 内容を明確にした。
5.7 水 5.7 − 変更 JISでは,蒸留水又はこれと同等の実質的な差異はない。
純度の水とした。
5.8 pH標準液 − − 追加 ISO規格には規定がなかったが, 実質的な差異はない。
JISでは,規定に追加した。
6 装置及び 6.1 振とう器 6.1 旋回式を採用 追加 JISでは,往復動式を追加した。 JISでは往復動式を追加した。
器具 6.2 共栓付三角フラ 6.2 容量が250 mL 変更 JISでは,300 mLとした。 我が国の試験事情による。実質的
スコ な差異はない。
6.5 全量フラスコ − − 追加 ISO規格には規定がなかったが, 実質的な差異はない。
JISでは,規定に追加した。
6.6 全量ピペット − − 追加 ISO規格には規定がなかったが, 実質的な差異はない。
JISでは,規定に追加した。
K6
6.11 pH計 − − 追加 ISO規格には規定がなかったが, 実質的な差異はない。
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JISでは,規定に追加した。
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  • ISO 17075-2:2017(MOD)

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JIS K 6558-10-2:2018の関連規格と引用規格一覧