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K 6933 : 2013 (ISO 307 : 2007)
ここに, C : 溶媒中のポリアミド濃度(g/ml)
mt : 測定試料の実測質量(mg)
w1,w2及びw3 : 式(2)中に記載
また,粘度数VN(ml/g)は,式(4)によって算出する。
ポリアミドの粘度数の計算において,試験溶液と溶媒との粘度比は流下時間の比に置き換えることがで
きることを前提とする。さらに,ポリアミド濃度はg/溶液mlの代わりにg/溶媒mlとしてもよく,ほ
とんど誤差はない。
運動エネルギー補正 :
t−tc 1
VN= −1 (4)
t0−t0 c C
ここに, t : 試験溶液の流下時間(s)
tc : 適用できる場合,試験溶液のハーゲンバッハ補正(s)
t0 : 溶媒の流下時間(s)
t0c : 適用できる場合,溶媒のハーゲンバッハ補正(s)
C : 溶媒中のポリアミド濃度(g/ml)
注記 (自動)試料調整で,正確なポリアミド含量を調整できるなら,相対粘度を生産管理目的とし
て用いることもできる。
12 併行精度及び室間再現精度
(対応国際規格に参考として記載があるがJISでは削除した。)
13 96 %(質量分率)硫酸で測定した粘度数と異なった溶媒で測定した粘度との関係
ポリアミド類(PAs)について,異なった溶媒を用いて測定した粘度数及び附属書Eに示す粘度数の換
算方法の指針を示す。
− PA 6,PA 66,PA 69及びPA 610の96 %(質量分率)硫酸及び90 %(質量分率)ぎ酸の粘度数の換算
方法
− PA 612の96 %(質量分率)硫酸及びm-クレゾールの粘度数の換算方法
− PA 6及びPA 66のASTM D 789によって測定した相対粘度と(この規格に従い)96 %(質量分率)硫
酸で測定した粘度数との換算方法
− PA 6及びPA 66のJIS K 6920-2の附属書JA(相対粘度の求め方)に規定の98 %(質量分率)硫酸で
測定した相対粘度と(この規格に従い)96 %(質量分率)硫酸で測定した粘度数との換算方法
− PA 6及びPA 66の95.7 %(質量分率)硫酸で濃度0.01 g/mlで測定した相対粘度と(この規格に従い)
96 %(質量分率)硫酸で測定した粘度数との換算方法
14 試験報告
試験報告には,次の事項を記載する。
a) この規格の番号
b) 調整段階を含む試験した材料の識別表示
c) 用いた溶媒
d) 95 ℃100 ℃のm-クレゾール中で,試料の溶解時間が2時間以上かかる場合は,溶解時間
e) 粘度数(個々の数値及び二つの測定値の算術平均値)
――――― [JIS K 6933 pdf 11] ―――――
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K 6933 : 2013 (ISO 307 : 2007)
f) 可能であれば,添加物の定量方法
g) この規格の方法から逸脱する事柄
単位 mm
1 容量4 ml±0.2 mlの標線
2 毛細管 ぎ酸用φ=0.58 mm±2 %,硫酸及びm-クレゾール用φ=1.03 mm±0.2 ml±2 %
3 試料採取標線
図1−ウベローデ粘度計
――――― [JIS K 6933 pdf 12] ―――――
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K 6933 : 2013 (ISO 307 : 2007)
附属書A
(参考)
滴定による市販硫酸(95 %98 %)の濃度の定量及び96 %への調製
A.1 一般的方法
利用可能な市販の硫酸の濃度は,95 %98 %である。用いる硫酸の濃度は,96 %±0.20 %に調製する。
その硫酸の濃度は,滴定によって定量する。
A.2 器具及び試薬
A.2.1 校正ビュレット 測定精度0.1 %以上で,呼び容量が50 ml又は望ましくは100 mlのもの。
A.2.2 水酸化ナトリウム 容量分析用の標準水溶液,c(NaOH)=1 mol/lのものを用いる。市販されている
調製済みの溶液又はアンプル液が望ましい。
A.2.3 塩酸 容量分析用の標準水溶液,c(HCl)=1 mol/lのものを用いる。市販されている調製済みの溶液
又はアンプル液が望ましい。
A.2.4 トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン 99.5 %(質量分率)以上で,証明書付きの標準滴定参
照物質を用いる。
A.2.5 無水炭酸ナトリウム 99.5 %(質量分率)以上で,証明書付きの標準滴定参照物質を用いる。トリ
ス(ヒドロキシメチル)アミノメタン,99.5 %(質量分率)以上の代用とすることができる。
A.2.6 フェノールフタレイン 0.1 %(質量分率)メタノール溶液。
A.3 手順
A.3.1 塩酸の力価の確認
塩酸の力価は,トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン又は無水炭酸ナトリウム滴定によって確認す
る。用いる塩酸の量は約20 ml25 mlである。
A.3.2 1 mol/l水酸化ナトリウム水溶液の調製
脱炭酸蒸留水は,フラスコ中,沸騰水に窒素泡を加えながら還流冷却器を用いて,最低2時間処理する。
1 mol/lアンプルから調製された水酸化ナトリウム水溶液は,その脱炭酸蒸留水によって希釈し,二酸化炭
素から保護された瓶に保管する。
固体水酸化ナトリウムから水酸化ナトリウム水溶液を調製するときは,少し過剰量の塩化バリウムで炭
酸塩として沈殿させた後,ろ過除去処理して水酸化ナトリウム水溶液を脱炭酸する。透明溶液の部分は求
める容量まで希釈する。
注記 水酸化ナトリウムは炭酸塩を含まない。例えば調製の際,炭酸ナトリウムがほとんど不溶な1 :
1(質量)水溶液をろ過して得られる。1 mol/l水酸化ナトリウム水溶液は1 : 1(質量)溶液を
脱炭酸水で希釈して調製する。他の方法については,参考文献[11]及び[12]を参照する。
A.3.3 水酸化ナトリウム水溶液の力価の定量
水酸化ナトリウム水溶液の力価は塩酸を用いて定量する。水酸化ナトリウム水溶液の定量において連続
3回の結果の違いが,互いに0.02 %を超えないようにする。その結果の平均値を計算して水酸化ナトリウ
ム水溶液の力価を決定する。
――――― [JIS K 6933 pdf 13] ―――――
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K 6933 : 2013 (ISO 307 : 2007)
水酸化ナトリウム水溶液の力価定量のための標準として,フタル酸一カリウム塩 C6H4COOH(COOK)を
用いてはならない。
A.3.4 最初の硫酸溶液の力価の定量
硫酸2 gを乾燥したひょう量済みの擦りガラス製の蓋付きの瓶に精度0.1 mgではかりとる。硫酸を注意
深く,ごくゆっくりと250 mlのコニカルビーカーに入った約50 mlの蒸留水に注ぐ。ひょう量瓶を蒸留水
ですすぎ,コニカルビーカー中の溶液に加え,合計約100 mlになるようにする。次にA.2.2の水酸化ナト
リウム水溶液でA.2.6のフェノールフタレインを指示薬として,最初に認識可能で恒久的にピンク色が認
められるまで滴定する(そのときに用いる水酸化ナトリウム水溶液の容量は約40 mlとなる。)。
少なくとも3回定量する。その結果の算術平均を求める。個々の定量結果は,互いに平均値の0.15 %を
超えてはならない。
ひょう量瓶をすすぐ際に確認として23滴のフェノールフタレインをその水に加える。硫酸の全部をそ
のコニカルビーカーに移す。
電位差滴定法を用いてもよい。滴定は,二酸化炭素(CO2)の影響を避けるために窒素雰囲気下で行う
ことが望ましい。
A.4 結果の表示
力価は,硫酸の質量分率%として,式(A.1)によって算出する。
ms V
n= (A.1)
m
ここに, V : 用いた水酸化ナトリウム水溶液の容量(ml)
m : テストに用いた硫酸の質量(g)
ms : 硫酸の質量(mg),4.903 9 mg,
1 mol/l水酸化ナトリウム水溶液の0.10 mlに相当する。
n : 力価(mol/l)
A.5 硫酸濃度の調整
A.5.1 96 %未満の硫酸溶液濃度
硫酸に濃度が分かっている,より高濃度の硫酸を,二つの溶液濃度の値から算出した比で混合し,要求
される96.00 %±0.20 %に調製し,混合硫酸の濃度を決定する。
A.5.2 96 %超の濃度の硫酸溶液の濃度
硫酸に濃度が分かっている,より低濃度の硫酸を,二つの溶液濃度の値から算出した比で混合し,要求
される96.00 %±0.20 %に調製し,混合硫酸の濃度を決定する。
注記 水での濃硫酸の希釈は,次の理由から好ましくない。必要な水の量は非常に少ないため,しば
しば希釈エラーにつながる。安全上の理由から,濃硫酸に水を加えて希釈するのは極めて好ま
しくなく,常に水に硫酸を追加するのがよい。水に硫酸を追加するのは,濃硫酸の濃度を希釈
する方法としては,現実的でない。
――――― [JIS K 6933 pdf 14] ―――――
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K 6933 : 2013 (ISO 307 : 2007)
附属書B
(参考)
小形毛細管粘度計での流下時間測定による
硫酸濃度(95 %98 %)の定量及び96 %への調製
B.1 一般
利用可能な市販の硫酸の濃度は,95 %98 %である。用いる硫酸の濃度は,96 %±0.20 %に調製する。
硫酸の濃度は小形毛細管粘度計での流下時間測定によって定量する。
B.2 装置
B.2.1 ウベローデ粘度計 概略定数 0.005 mm2/s2,内径0.46 mmのもの。
B.2.2 恒温槽 25 ℃±0.03 ℃で制御できるもの。
B.2.3 温度計 0.01 ℃の桁まで読み取れるもの。
B.2.4 校正ビュレット 測定精度は0.1 %以内で,呼び容量が50 ml又は望ましくは100 mlのもの。
B.3 較正曲線の作成
おおよそ次の公称濃度で,少なくとも五つの硫酸溶液を作成する(95.50 %,95.75 %,96.00 %,96.25 %,
96.50 %)。附属書Aに記載する方法に従って滴定することによって,正確な濃度を決定する。滴定は濃度
ごとに少なくとも3回実施する。
粘度計で各濃度の流下時間を少なくとも3回測定する。結果の算術平均を計算する。個々の試験結果は,
その平均値から2秒を超えて異なってはならない。
較正曲線の例を,表B.1及び図B.1に示す。
表B.1−流下時間の関数としての硫酸濃度較正曲線の例
公称濃度 流下時間 平均値 硫酸濃度 平均値
%(質量分率) S s %(質量分率) %
95.75 2 316,2 317,2 318 2 317.0 95.38,95.52,95.46 95.453
96.00 2 329,2 327,2 328 2 328.0 95.93,95.91,95.81 95.883
96.25 2 339,2 339,2 340 2 339.3 96.24,96.35,96.29 96.293
96.50 2 350,2 353,2 351 2 351.3 96.46,96.60,96.73 96.596
96.75 2 385,2 384,2 384 2 384.3 96.88,96.89,96.97 96.913
注記 流下時間測定による硫酸の含量測定値の標準偏差は,0.061 %(無水)硫酸と予想される。
――――― [JIS K 6933 pdf 15] ―――――
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JIS K 6933:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 307:2007(IDT)
JIS K 6933:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.080 : プラスチック > 83.080.20 : 熱可塑性材料
JIS K 6933:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK6920-1:2018
- プラスチック―ポリアミド(PA)成形用及び押出用材料―第1部:呼び方のシステム及び仕様表記の基礎
- JISK6920-2:2009
- プラスチック―ポリアミド(PA)成形用及び押出用材料―第2部:試験片の作製方法及び特性の求め方
- JISK7250-4:2002
- プラスチック―灰分の求め方―第4部:ポリアミド
- JISK7251:2002
- プラスチック―水分含有率の求め方
- JISK7367-1:2002
- プラスチック―毛細管形粘度計を用いたポリマー希釈溶液の粘度の求め方―第1部:通則
- JISR3505:1994
- ガラス製体積計