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JIS K 7131:1994 規格概要
この規格 K7131は、プラスチックフィルムの熱刺激電流(TSC)試験方法について規定。
JISK7131 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K7131
- 規格名称
- プラスチックフィルムの熱刺激電流試験方法
- 規格名称英語訳
- Testing method for thermally stimulated current of plastic films
- 制定年月日
- 1994年12月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 83.140.10
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- プラスチック I(試験) 2021, プラスチック II(材料) 2021
- 改訂:履歴
- 1994-12-01 制定日, 2002-01-20 確認日, 2006-10-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS K 7131:1994 PDF [11]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 7131-1994
プラスチックフィルムの熱刺激電流試験方法
Testing method for thermally stimulated current of plastic films
1. 適用範囲 この規格は,プラスチックフィルムの熱刺激電流(以下,TSCという。)試験方法につい
て規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 7503 ダイヤルゲージ
JIS B 7507 ノギス
JIS K 6900 プラスチック−用語
JIS K 7100 プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 6900によるほか,次のとおりとする。
(1) 熱刺激電流 (TSC) プラスチックのような誘電体や絶縁体の試験片に低温で凍結された誘電分極や
トラップされた電荷が,昇温によって解放されて熱平衡に移行するときに,試験片を挟む外部回路に
流れる電流(図1参照)。
(2) ポーリング電界 誘電分極やトラップへの電荷蓄積を起こさせるため,試験片に印加する直流電界。
(3) 緩和時間 緩和に要する時間の目安となる特性的な時間定数。次の式によって示す。
0 H
exp
kT
ここに, 双極子分極の緩和時間 (s)
双極子の振動角周波数に関する定数 (s)
k : ボルツマン定数 [1.380 7×10-23 (J/K) ]
H : 双極子の配向分極の活性化エネルギー (J)
T : 絶対温度 (K)
(4) 双極子分極 有極性分子の双極子モーメントの配向に基づく分極。次の式によって示す。
2
N EP
P0
3kTP
ここに, P0 : 飽和分極量 (C/m2)
N : 双極子の密度 (m-3)
双極子能率 (C・m)
Ep : ポーリング電界 (V/m)
Tp : ポーリング温度 (K)
(5) 誘電率 電束密度Dと電界Eとの関係をD= 攀 湫 例定数
(6) 比誘電率 誘電率と真空誘電率との比 攀爰 湟
――――― [JIS K 7131 pdf 1] ―――――
2
K 7131-1994
r 0
ここに, 攀 比誘電率
誘電率 (F/m)
攀 真空誘電率 [8.854×10-12 (F/m) ]
(7) 比誘電損率 誘電体に交流電界を掛けるとき,電束密度の変化に位相的遅れがある場合,比誘電率は
複素数となり,次の式によって示される虚数部。
攀 攀 i 攀
ここに, 攀 比誘電率
攀 複素比誘電率の実数部
攀 複素比誘電率の虚数部
(8) ポーリング温度 ポーリング電界を掛けているときの温度。
3. 測定の原理 有極性分子を含むプラスチックフィルムの両面に電極を付着させポーリング電界を印加
すると,双極子分極が発生する。この状態で試験片を冷却して,双極子分極を凍結してから,ポーリング
電界を除いて両電極を電流計を通して接続する。次いで,試験片の温度を上昇させていくと双極子分極の
凍結が消滅していくので,分極電荷によって両電極に誘起されていた正負の電荷が電流計を通して流れ,
TSCが測定される(図1参照)。
4. 試験片の状態調節及び試験室の温度・湿度
4.1 試験片の状態調節 試験片は,原則として試験前にJIS K 7100の標準温度状態2級及び標準湿度状
態2級[温度23±2℃及び相対湿度 (50±5) %]において,48時間以上状態調節を行う。
4.2 試験室の温度・湿度 試験は,原則として4.1に規定する温度及び湿度の室内で行う。
5. 試験装置及び器具
5.1 試験装置 TSCの測定に用いる試験装置は,試験片の温度を一定温度に保持,急冷及び一定の速度
で昇温できる温度制御装置付き試験片容器,試験片を分極するための直流電源,TSCを測定するための直
流微小電流計,温度及び電流を同時に記録する装置などで構成される。
また,TSCは試験環境に依存するため,試験片を一定の雰囲気に保つことができる装置を備えていなけ
ればならない。試験装置の構成の一例を,図1に示す。
――――― [JIS K 7131 pdf 2] ―――――
3
K 7131-1994
図1 試験装置の構成の一例
(1) 試験片容器 試験片容器は,温度制御装置によって所定の温度雰囲気に設定でき,試験片にポーリン
グ電圧を印加し,TSCを測定するための上部電極と下部電極が,それぞれの仮想中心線が一致するよ
う備え付けられているものとする。
(2) 温度制御装置 温度制御装置は,試験片容器中の試験片の温度を一定に保つことができ,かつ,一定
の速度で昇温できるものとする。
また,ポーリング温度から急冷することができる装置(例えば,強制空冷,水冷又は液体窒素冷却)
を備えていなければならない。
(3) 直流微小電流計 直流微小電流計は,TSCを測定するためのもので,0.1pA10 囲の直流電流
が測定できるものとする。
5.2 寸法測定器具
(1) 厚さ測定器具 厚さ測定器具は,試験片の厚さを測定するためのもので,JIS B 7503に規定する目盛
0.001mmのダイヤルゲージ又はこれと同等以上の精度のものとする。
(2) ノギス ノギスは,試験片の幅及び長さを測定するためのもので,JIS B 7507に規定する最大測定長
300mm,最小読取値0.05mmのノギス又はこれと同等以上の精度のものとする。
6. 試験片
6.1 試験片の形状及び寸法 試験片の形状は,厚さが均一なフィルム状のもので,大きさは,1100cm2
とする。厚さは数100 下が望ましい。
6.2 試験片の材質 試験片の材質は,試験時において温度が上昇する間,試験片内部の温度が一様に保
ちうるものでなければならない。
6.3 試験片の数 試験片の数は,5個以上とする。
7. 操作
7.1 試験の準備 試験の準備は,次による。
(1) 寸法測定 試験片の厚さ,幅及び長さを測定する。厚さは,試験片の中心を含む数箇所で0.001mmま
で測定し,平均値を求めておく。
――――― [JIS K 7131 pdf 3] ―――――
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K 7131-1994
(2) 上部電極及び下部電極に接触する試験片上下面の前処理 上部電極及び下部電極に接触する試験片
の上下面には,同じ面積だけ金属蒸着を行ったり,導電性塗料を塗布するなどして,上部電極及び下
部電極との接触が十分に行われるようにする。
また,試験前に試験片に金属蒸着を行ったり導電性塗料を塗布した有効面積を測定しておかなけれ
ばならない。
7.2 TSCの測定 TSCの測定は,次による。
(1) 試験片容器内の下部電極上に試験片を載せ,試験片の両面に対向するように上部電極を接触させる。
(2) 所定のポーリング温度に保持する。
(3) 試験片にポーリング電界を所定のポーリング時間印加する。
備考 ポーリング電界は,−108108V/m程度であり,ポーリング電界の印加時間は数十秒から数十
分である。
(4) 所定のポーリング時間を経過後,試験片の温度を所定の低温まで急冷する。
(5) 温度が所定の低温に安定した後,ポーリング電界を取り去る。
(6) 試験片の表面に付いている不要の電荷を取り去るため,両電極を短絡させた後,所定の速度で昇温す
る。
参考 所定の昇温速度は,毎分110℃程度である。
なお,昇温の最高温度は,試験片の形状が変化を起こさない程度とする。
(7) 昇温中のTSCを読み取り記録する。
備考 記録方法は,試験装置によって異なるが,温度に対するTSC値の変化の曲線をX−Y記録計な
どで作図するとよい。
(8) 繰り返し試験を行う場合は,以下の操作[(9)及び(10)]を行う。
(9) SCを測定後,次の電界を印加する温度まで冷却する。
(10) 次いで(1)から(7)までの操作を繰り返す。この場合,ポーリング温度,ポーリング電界,ポーリング時
間,昇温速度などを順次変化させて測定する。
8. 試験結果の表し方 試験結果の表し方は,附属書の3.(計算及び試験結果の表し方)による。
9. 報告 報告には必要に応じて次の事項を記録する。
(1) 試験した材料の種類,等級及び製造業者名
(2) 試料の作製方法
(3) 試験片の形状及び寸法
(4) 試験した試験片の数
(5) 試験片の状態調節の温度,湿度及び時間
(6) 試験装置の型式
(7) 試験片に金属蒸着又は塗布した導電性塗料の種類及び有効面積 (cm2)
(8) ポーリング電圧 (V) , ポーリング温度 (℃) 及びポーリング時間 (min)
(9) 試験条件
(a) 昇温開始温度 (℃)
(b) 最高温度 (℃)
(c) 昇温速度 (℃/min)
――――― [JIS K 7131 pdf 4] ―――――
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K 7131-1994
(10) SC曲線図
(11) 試験年月日
(12) その他特記すべき事項
――――― [JIS K 7131 pdf 5] ―――――
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JIS K 7131:1994の国際規格 ICS 分類一覧
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JIS K 7131:1994の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7503:2017
- ダイヤルゲージ
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISK6900:1994
- プラスチック―用語
- JISK7100:1999
- プラスチック―状態調節及び試験のための標準雰囲気