JIS K 7171:2016 プラスチック―曲げ特性の求め方 | ページ 3

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K 7171 : 2016 (ISO 178 : 2010,Amd.1 : 2013)
L 製品の長さ方向
W 製品の幅方向
b 試験片の幅
h 試験片の厚さ
試験片の位置 製品の方向 力の方向
LN 長さ 直角
WN 幅
LP 長さ 平行
WP 幅
図4−製品の方向及び力の方向に関連した試験片の位置

6.3 試験片の作製

6.3.1  成形材料からの作製
成形材料から作製する場合,試験片は,該当の材料規格によって作製する。規定が存在しない材料の場
合は,JIS K 7151若しくはISO 295に従って圧縮成形するか,又はJIS K 7152-1若しくはJIS K 7154-1に
従って射出成形する。
6.3.2 板からの作製
板から作製する場合,試験片は,JIS K 7144に従って,板,完成品又は半完成品から機械加工する。

6.4 試験片の検査

  試験片は,ねじれがなく,表面及び辺縁部にきず,穴,ひけ又はばりがあってはならない。相互に垂直
な表面をもつことが望ましい(ただし,注記参照)。
試験片は,直線定規,直角定規若しくは定盤を用いた目視又はマイクロメータによって,これらの要求
事項に適合するかを検査する。
これらの要求事項の一つにでも適合しない試験片は,採用しないか又は適合する寸法・形状に更に機械
加工する。

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K 7171 : 2016 (ISO 178 : 2010,Amd.1 : 2013)
注記 射出成形による試験片は,一般に離型のために,12°の角度が付いているため,試験片の側
面は完全には平行でない。また,射出成形試験片は,ひけを完全には避けられない。さらに,
冷却履歴の違いによって,試験片の中心部の厚さは端部より一般的に小さくなる。

6.5 試験片の数

6.5.1  各方向で少なくとも5個を試験する(図4参照)。より精度の高い測定結果を必要とする場合は,6
個以上の試験片で測定を行う。信頼区間[95 %確率(ISO 2602参照)]によって平均値を評価することが
できる。
6.5.2 射出成形によって直接試験片を作製した場合には,少なくとも5個を試験する。試験片は,同じ向
きで試験することが望ましい。すなわち,成形工程で生じる非対称の影響を除くために,支持台に接する
試験片の面は,キャビティ板側又は固定板側(適用する場合,JIS K 7152-1又はJIS K 7154-1参照)のい
ずれかの向きに統一する。
6.5.3 支点間を3等分した中央部分以外で破壊した場合は,その結果は採用せず,新たに試験を行う。

7 状態調節及び試験雰囲気

  試験片は,それぞれの材料規格に規定する方法によって状態調節を行う。その規定がない場合,かつ,
高温又は低温での試験についての受渡当事者間の同意がない場合は,ISO 291から最も適切な条件を選ぶ。
ISO 291のうち推奨する条件は,標準雰囲気の23/50とする。
なお,材料の曲げ特性が湿度に影響を受けないことが分かっている場合には,湿度の制御は必要ない。

8 手順

8.1   試験片の幅を0.1 mmまで,かつ,試験片中央の厚さを0.01 mmまで,図5で示した測定範囲で測定
する。一組の試験片の平均厚さh及び平均幅bを計算する。
厚さを,試験片の端で及び中心で直接測定することは避ける(注記1参照)。直方体又はナイフエッジを
もつマイクロメータを用いる場合には,先端の長い側を,厚さ測定時は幅方向に平行に,幅測定時は長さ
方向に平行にする。
なお,厚さが平均値の±2 %の許容差を超える場合,その試験片を捨てて,任意に選んだ別の試験片に
差し替える。
注記1 通常,試験片の厚さ測定は,射出成形試験片で,端と中心とで通常見られる最大厚さ及び最
小厚さを除いている。JIS K 7152-1によって作製した射出成形試験片では,一般にΔh=hmax
−hmin≦0.1 mmのひけによる厚さの違いがある(図5参照)。厚さ測定の際の測定位置によっ
て,寸法の差が出てくる。図5は,試験片の幅(横方向)及び厚さ(縦方向)の断面図であ
り,この寸法の差を最小にするために,測寸ジグを使用する範囲を示している。
注記2 この規格の目的上,曲げ特性の計算に用いられる試験片寸法は,室温においてだけ測定する
ため,曲げ特性を室温以外で測定する場合の温度膨張の影響は,考慮していない。

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K 7171 : 2016 (ISO 178 : 2010,Amd.1 : 2013)
1 幅測定の測定範囲は,±0.5 mm
2 厚さ測定の測定範囲は,±3.25 mm
3 最小厚さ hmin
4 最大厚さ hmax
図5−射出成形試験片の断面(ひけ及び抜き勾配)の例,及び寸法測定範囲
8.2 支点間距離Lは,次の式(1)に従って,調整する。
L (16 )1h (1)
支点間距離Lは,0.5 %まで測定する。推奨試験片(6.1.2参照)では,支点間距離64 mmである。ただ
し,次の場合は,式(1)は適用しない。
a) 非常に厚い試験片では,せん断による層間離破壊を避けるために,必要ならば,L/hが,より大き
い値の支点間距離を用いる。
注記1 せん断による層間離を避けるには,L/h=60以上の値が,必要な場合がある。
b) 曲げ弾性率が700 MPa未満(3.12参照)の半硬質プラスチックの非常に薄い試験片では,試験機の負
荷能力内での測定が可能になるように,L/hが,より小さい値の支点間距離を用いる。
注記2 L/h=8の値が,必要な場合がある。
c) 曲げ弾性率が700 MPa未満(3.12参照)の半硬質プラスチックについては,支持台の食い込みを防ぐ
ために,必要ならば,L/hが,より大きい値を用いる。
注記3 L/h=32の値が,必要な場合がある。
8.3 試験前には,試験片に過大な力をかけない。ただし,応力−ひずみ曲線の初期曲線部の発生を避け
るためには,小さい力(予備力)を負荷する。弾性率の測定では,この試験開始曲げ応力σf0(図6参照)
は,正であり,かつ,次の式(2)の範囲でなければならない。この式は,試験開始時のひずみεf0≦0.05 %に
対応する。
0 10 4 Ef (2)
σf 0 ≦ 5
曲げ応力σfM,規定たわみ曲げ応力σfC又は曲げ破壊応力σfBを求める場合は,次の式(3)の範囲とする。
0 σf 0 ≦10 2 σfX (3)
ここに,Xは,M,B,Cを表す。
注記 ポリエチレン,ポリプロピレン及びある程度吸湿したポリアミドのような,粘性が大きく,延
性のある材料の場合,曲げ弾性率は,予備力の影響を顕著に受ける。

――――― [JIS K 7171 pdf 13] ―――――

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K 7171 : 2016 (ISO 178 : 2010,Amd.1 : 2013)
a : ≦5×10−4Ef 又は ≦10−2σf
図6−予備力負荷後の応力/ひずみ曲線の例
8.4 圧子及び支持台に直角になるように,二つの支持台に対して左右対称に試験片を置き,図2に示す
とおり支点間中央に予備力(8.3参照)をかける。予備力時のクロスヘッド速度は,1 mm/minが望ましい。
予備力に達したところで,たわみの読みをゼロにする。
8.5 弾性率を求める場合,材料の規定に従って試験速度を設定する。材料規格に試験速度が規定されて
いない場合は,できるだけひずみ速度が1 %/minに近くなるように試験速度を表1から選択する。6.1.2で
規定した推奨試験片の場合は,試験速度を2 mm/minとする。規定した曲げひずみ速度を与える試験速度
は,式(4)を使用して計算できる。
rL2

(pdf 一覧ページ番号 )

                            600h
ここに, ν : 試験速度(mm/min)
r : 曲げひずみ速度(%/min)
L : 支点間距離(mm)
h : 試験片の平均厚さ(mm)
8.6 曲げ弾性率を求めるために規定の試験速度,又は選択した試験速度(8.5参照)を用いて,予備力に
到達後,1分以内に試験を開始する。弾性率を求める領域(0.05 %≦ε≦0.25 %)を超えた後,8.7に規定す
るA法又は8.8に規定するB法で試験を続ける。
8.7 A法(一つの試験速度による,曲げ応力/曲げひずみ曲線の求め方)
弾性率を求める領域で用いた試験速度で,連続的に力及び試験片のたわみを記録する(8.5参照)。
8.8 B法(二つの試験速度による,曲げ応力/曲げひずみ曲線の求め方)
弾性率を求める領域のデータを記録した後に(8.6参照),除荷し,材料に応じたより速い速度で再度開
始するか,又は除荷せずに,より速い速度に変更する。材料規格に規定されている試験速度を,より速い
速度として用いる。この情報がない場合,できるだけ曲げひずみ速度を5 %/min又は50 %/minに近くなる
ように試験速度を表1から選択する。6.1.2で規定した推奨試験片の場合は,試験速度10 mm/min又は100
mm/minとする。明白な最大応力を示さずに破壊する材料では,最大10 mm/minを用い,他の材料では,
100 mm/minを用いる。
注記1 B法の試験速度の選択方法は,引張試験に用いられる手順に相当する。引張弾性率を求める

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K 7171 : 2016 (ISO 178 : 2010,Amd.1 : 2013)
ときの試験速度1 mm/min,及びひずみが0.25 %を超える他の引張特性を求めるときの試験速
度5 mm/min又は50 mm/minに該当する(JIS K 7140-1[5]及びJIS K 7161-2[2]参照)。
注記2 試験速度の変化の曲げ試験への影響を,附属書Bに示す。
8.9 試験中の力及びこれに対応する試験片のたわみを記録する。この場合,曲げ応力−たわみ曲線を全
て得ることができる自動記録装置を使用することが望ましい[9.1の式(5)参照]。力−たわみ曲線,応力−
たわみ曲線又は同等のデータから,箇条3で定義した応力,たわみ及びひずみを求める。

9 計算及び試験結果の表現

9.1 曲げ応力

  次の式(5)を使用して,箇条3に規定する曲げ応力を算出する。
fσ 3FL

(pdf 一覧ページ番号 )

                             2bh2
ここに, σf : 曲げ応力(MPa)
F : 力(N)
L : 支点間距離(mm)
b : 試験片の平均幅(mm)
h : 試験片の平均厚さ(mm)

9.2 曲げひずみ

  次の式(6)又は式(7)のいずれかを使用して,箇条3に規定する曲げひずみを算出する。
f 6sh

(pdf 一覧ページ番号 )

                             L2
f 600sh
2L
% (7)
ここに, εf : 曲げひずみ(無次元数又は%)
s : たわみ(mm)
h : 試験片の平均厚さ(mm)
L : 支点間距離(mm)

9.3 曲げ弾性率

  曲げ弾性率を求めるために,次の式(8)によって,曲げひずみεf1=0.000 5及びεf2=0.002 5に相当するた
わみs1及びs2を算出する。
L2
fi
si i 1 又は (8)
6h
ここに, si : たわみ(mm)
εfi : 上記に挙げたεf1及びεf2に相当する曲げひずみ
L : 支点間距離(mm)
h : 試験片の平均厚さ(mm)
曲げ弾性率(Ef)は,次の式(9)によって算出し,MPaで表す。
σ1f
σf 2
Ef (9)
f2 1f
ここに, σf1 : たわみs1で測定した曲げ応力(MPa)
σf2 : たわみs2で測定した曲げ応力(MPa)
曲げ特性に関係する全ての式は,厳密には線形の応力−ひずみ挙動にだけ適用できる(1.7参照)。
したがって,ほとんどのプラスチック材料については,微小たわみに対してだけこれらの式は有効であ

――――― [JIS K 7171 pdf 15] ―――――

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JIS K 7171:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 178:2010(IDT)
  • ISO 178:2010/AMENDMENT 1:2013(IDT)

JIS K 7171:2016の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 7171:2016の関連規格と引用規格一覧