9
K 7206 : 2016 (ISO 306 : 2013)
附属書B
(参考)
液体加熱槽及び流動床で得られたVST結果の比較
比較試験では,シリコーン油を用いた液体加熱槽(7種の材料)及び酸化アルミニウム粉末を用いた流
動床(11種の材料)を使用して,ビカット軟化温度(VST)(B50法及びA120法)を測定した。得られた
結果及び試験室の数を表B.1及び図B.1に示す。これらの結果は,全ての値が±2 %の範囲内のあることを
示している。回帰曲線の勾配は,1.015 7(直線回帰の場合の相関係数は0.999 7)である。このことから,
実際上,これら二つの方法では,通常の温度範囲において同じ値が得られると考えられる。
注記 これらのデータは,2009年に行われたラウンドロビンテスト(附属書C参照)で得られた。
表B.1−比較試験の結果,VST(℃)
− B50法 A120法
加熱速度 50 ℃/h 加熱速度 120 ℃/h
50 N 荷重 10 N 荷重
材料 材料の種類 液体加熱槽を使 流動床を使用し 液体加熱槽を使 流動床を使用し
用したときの たときのVST 用したときの たときのVST
VST VST
PS ポリスチレン 91.6 91.5 99.2 98.9
POM 1 ポリオキシメチレン 147.8 149.1 160.7 162.9
PC ポリカーボネート 144.1 144.8 151.7 152.3
POM 2 ポリオキシメチレン 153.9 155.3 163.9 164.6
PPE ポリフェニレンエーテル 193.4 193.4 203.9 205.3
PES ポリエーテルスルホン 217.4 220.8 225.5 227.4
PPS ポリフェニレンスルフィド 260.4 264.6 272.3 273.5
LCP 1 液晶ポリマー − 231.9 − 302.3
LCP 2 液晶ポリマー − 221.8 − 303.2
PEEK ポリエーテルエーテルケトン − 330.3 − 340.0
LCP 4 液晶ポリマー − 269.6 − 361.4
試験室の数 6 2 7 2
材料の数 7 11 7 11
――――― [JIS K 7206 pdf 11] ―――――
10
K 7206 : 2016 (ISO 306 : 2013)
X 液体加熱槽を使用した場合の
VST (℃)
Y 流動床を使用した場合のVST
(℃)
線形回帰
y = −1.508 64 + 1.015 74x
R2 = 0.999 69
図B.1−表B.1のデータ(B50法及びA120法)のプロット
――――― [JIS K 7206 pdf 12] ―――――
11
K 7206 : 2016 (ISO 306 : 2013)
附属書C
(参考)
精度
C.1 一般
この規格に規定した方法の精度を求めるために,2009年に11種の材料を用いて,7試験室で,ISO 5725-2
によってラウンドロビンテストを行った。
C.2 試験条件
個々の材料の試験片は,材料を提供した1試験室で射出成形し,11種類の材料の試験片を,7試験室に
送付した。
その他の試験条件は,次のとおりである。
− 試験方法 : この規格の前版
− 加熱装置 : 液体加熱槽及び流動床
− 試験片 : 6個(3試験片,2回測定)
− 方法 : A120(10N,120 ℃/h)及びB50(50N,50 ℃/h)
全ての材料を,全ての方式の装置を用いて試験した試験室はない。液体加熱槽の試験は,7試験室で7
材料を用いて行い,流動床の試験は,2試験室で11材料を用いて行った。
なお,液体加熱槽については,幾つかの材料は,シリコーン油で測定するにはビカット軟化温度(VST)
が高過ぎたため,試験できなかった。
C.3 精度データ
結果を表C.1表C.4に示す。
表C.1表C.4で使用した統計上の記号は,次による。
sr : 室内標準偏差
sR : 室間標準偏差
r : 95 %併行許容差 = 2.8 sr
R : 95 %再現許容差 = 2.8 sR
――――― [JIS K 7206 pdf 13] ―――――
12
K 7206 : 2016 (ISO 306 : 2013)
表C.1−液体加熱槽での精度データ−A120法,VST(℃)
材料 材料の種類 試験室の数 液体加熱槽
A120法
平均 sr sR r R
PS ポリスチレン 7 99.2 0.1 0.8 0.4 2.3
POM 1 ポリオキシメチレン 7 160.7 0.2 2.0 0.6 5.6
PC ポリカーボネート 7 151.7 0.3 1.6 0.8 4.4
POM 2 ポリオキシメチレン 7 163.9 0.1 0.9 0.3 2.6
PPE ポリフェニレンエーテル 7 203.9 0.3 1.7 0.8 4.6
PES ポリエーテルスルホン 7 225.5 0.9 2.6 2.5 7.2
PPS ポリフェニレンスルフィド 7 272.3 0.5 1.6 1.4 4.4
表C.2−流動床での精度データ−A120法,VST(℃)
材料 材料の種類 試験室の数 流動床
A120法
平均 sr sR r R
PS ポリスチレン 2 98.9 0.1 0.1 0.3 0.3
POM 1 ポリオキシメチレン 2 162.9 0.2 0.2 0.6 0.6
PC ポリカーボネート 2 152.3 0.4 0.8 1.1 2.4
POM 2 ポリオキシメチレン 2 164.6 0.1 0.1 0.2 0.4
PPE ポリフェニレンエーテル 2 205.3 0.5 1.8 1.3 5.1
PES ポリエーテルスルホン 2 227.4 0.3 1.2 0.9 3.3
PPS ポリフェニレンスルフィド 2 273.5 0.7 1.0 2.0 2.9
LCP 1 液晶ポリマー 2 302.3 0.6 4.5 1.6 12.7
LCP 2 液晶ポリマー 2 303.2 0.8 1.0 2.4 2.7
PEEK ポリエーテルエーテルケトン 2 340.0 0.4 1.1 1.2 3.0
LCP 4 液晶ポリマー 2 361.4 1.2 1.3 3.5 3.8
表C.3−液体加熱槽での精度データ−B50法,VST(℃)
材料 材料の種類 試験室の数 液体加熱槽
B50法
平均 sr sR r R
PS ポリスチレン 6 91.6 0.1 0.7 0.3 1.9
POM 1 ポリオキシメチレン 6 147.8 0.2 0.9 0.6 2.5
PC ポリカーボネート 6 144.1 0.5 0.6 1.3 1.7
POM 2 ポリオキシメチレン 6 153.9 0.2 0.8 0.7 2.3
PPE ポリフェニレンエーテル 6 193.4 0.2 1.0 0.5 2.8
PES ポリエーテルスルホン 6 217.4 0.3 3.2 0.9 9.0
PPS ポリフェニレンスルフィド 6 260.4 0.7 2.1 1.9 5.8
――――― [JIS K 7206 pdf 14] ―――――
13
K 7206 : 2016 (ISO 306 : 2013)
表C.4−流動床での精度データ−B50法,VST(℃)
材料 材料の種類 試験室の数 流動床
B50法
平均 sr sR r R
PS ポリスチレン 2 91.5 0.1 0.1 0.2 0.3
POM 1 ポリオキシメチレン 2 149.1 0.3 0.3 1.0 1.0
PC ポリカーボネート 2 144.8 0.4 0.4 1.2 1.2
POM 2 ポリオキシメチレン 2 155.3 0.3 0.3 0.8 0.8
PPE ポリフェニレンエーテル 2 193.4 0.1 0.1 0.3 0.3
PES ポリエーテルスルホン 2 220.8 0.1 1.4 0.2 4.0
PPS ポリフェニレンスルフィド 2 264.6 0.6 0.6 1.8 1.8
LCP 1 液晶ポリマー 2 231.9 1.4 1.4 3.9 3.9
LCP 2 液晶ポリマー 2 221.8 0.3 0.3 0.8 0.8
PEEK ポリエーテルエーテルケトン 2 330.3 0.6 0.6 1.6 1.6
LCP 4 液晶ポリマー 2 269.6 0.8 0.8 2.2 2.2
C.4 併行精度及び室間再現精度の概念
表C.1表C.4のデータは,特定のラウンドロビンテストのデータであり,その他のロット,状態,材
料及び試験室を代表しているわけではないので,材料の受入れ又は受入れ拒否に厳密に適用しない方がよ
い。この試験方法の使用者は,その試験室及び材料に固有のデータ又は特定の試験室間データに対しては,
ISO 5725-2[1]の原則を適用することが望ましい。
併行精度r及び室間再現精度Rの概念は,sr及びsRが十分に大きい母集団から計算されたものであれば,
試験結果を次のように判断することができる。
− 併行精度r その材料について,試験室内の二つの試験結果の差が,rより大きい場合には,二つの試
験結果には差があると判断する。
− 室間再現精度R その材料について,試験室間の二つの試験結果の差が,Rより大きい場合には,二
つの試験結果には,差があると判断する。
r及びRによる判定は,おおむね95 %の確率で精確である。
――――― [JIS K 7206 pdf 15] ―――――
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JIS K 7206:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 306:2013(IDT)
JIS K 7206:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.080 : プラスチック > 83.080.20 : 熱可塑性材料
JIS K 7206:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK7139:2009
- プラスチック―試験片
- JISK7144:1999
- プラスチック―機械加工による試験片の調製
- JISK7151:1995
- プラスチック―熱可塑性プラスチック材料の圧縮成形試験片
- JISK7152-1:1999
- プラスチック―熱可塑性プラスチック材料の射出成形試験片―第1部:通則並びに多目的試験片及び短冊形試験片の成形
- JISK7152-2:1999
- プラスチック―熱可塑性プラスチック材料の射出成形試験片―第2部:小形引張試験片
- JISK7152-3:2006
- プラスチック―熱可塑性プラスチック材料の射出成形試験片―第3部:小形角板