JIS K 7244-10:2005 プラスチック―動的機械特性の試験方法―第10部:平行平板振動レオメータによる複素せん断粘度 | ページ 3

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K 7244-10 : 2005 (ISO 6721-10 : 1999)
ポリエチレン,G (190℃)
角周波数 平均値 m 併行精度 再現精度
rs(%)
rad・s-1 Pa r(%) s(%)
R R(%)
1 8320 1.6 4.5 8.5 23.9
10 28900 1.3 3.7 8.4 23.4
100 79600 1.2 4.3 7.5 21.0
ポリプロピレン,G (210℃)
角周波数 平均値 m 併行精度 再現精度
rs(%)
rad・s-1 Pa r(%) s(%)
R R(%)
1 1590 3.4 9.4 11.3 31.7
10 12000 2.5 6.9 10.5 29.3
100 47800 2.5 7.1 9.3 26.1
ポリプロピレン,G (210℃)
角周波数 平均値 m 併行精度 再現精度
rs(%)
rad・s-1 Pa r(%) s(%)
R R(%)
1 3880 2.4 6.6 10.3 28.8
10 15400 2.4 6.8 9.5 26.7
100 36000 2.7 7.7 9.1 25.6
この規格に従って実施した測定の不確かさは,附属書Aに詳細に記載している。

10. 試験報告

 試験報告には,次の事項を含めなければならない。
a) この規格の番号
b) 試験参照番号
c) 測定日
d) 測定者の特定に必要なすべての事項
e) 試験材料の特定に必要なすべての事項
f) 試験片の調製及び円板間充てん状態の詳細
g) 試験機に関する記載 : 円板の直径,円板間距離及び円板表面の材質を含む。
h) 試験温度(℃)
i) 予熱時間(s)
j) 力学的平衡状態になるまでの時間及びあらかじめせん断をかけた場合には,その条件の詳細
k) 熱平衡時間(s)
l) 測定時間(s)
m) 応力制御方式の試験では,円板周端部の応力値(Pa)
又は,ひずみ制御方式の試験では,円板周端部のひずみ

――――― [JIS K 7244-10 pdf 11] ―――――

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K 7244-10 : 2005 (ISO 6721-10 : 1999)
n) 必要に応じて,ひずみ振幅,角周波数,温度又は時間の関数として,次の事項による。
− せん断貯蔵弾性率 G (Pa)
− せん断損失弾性率 G (Pa)
− 複素せん断弾性率 G(Pa)
− 動的せん断粘度 (Pa・s)
− 複素せん断粘度の異相成分 (Pa・s)
− 複素せん断粘度 Pa・s)
− 位相差又は損失角 rad)
− tan
o) 何らかの補正を加えた場合には,その詳細
p) 試験片にメルトフラクチャ又は劣化が見られる場合には,その観察結果
q) 受渡当事者間の協定によって,測定条件がこの規格と異なる場合には,その条件

――――― [JIS K 7244-10 pdf 12] ―――――

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K 7244-10 : 2005 (ISO 6721-10 : 1999)
附属書A(参考)不確かさ
この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
せん断貯蔵弾性率及びせん断損失弾性率は,それぞれ次の式によって算出する。
32dT0cos
G (A.1)
0 D4
32dT0sin
G (A.2)
o
D4
で表すと,対応する不確かさは,次の式で求められる。
2 2 2 2 2
G d T0 cos 0 4D (A.3)
2 2 2 2 2
G d T0 sin 0 4D (A.4)
ここで,下線は各々の成分の不確かさを示す。成分の不確かさは,各項の数値に対し,例えば,校正,
及び/又は分解能の不確かさの比として決定される。例えば,20×10−4radの角度変位の測定に対し,
±20×10−6radの確度であれば,測定値の成分の不確かさは,0.01になる。
角周波数の測定,温度依存性及び劣化と非線形粘弾性との効果による不確かさの寄与を含めると,G 及
びG の不確かさは,次の式のように書き換えられる。
2 2 2 2 2 2 2 2 2
G d T0 cos 0 4D F DE SL (A.5)
2 2 2 2 2 2 2 2 2
G d T0 sin 0 4D F DE SL (A.6)
ここに, F : 角周波数の誤差による成分の不確かさ
替 温度変動による粘度の成分の不確かさ
DE : 試料の劣化による成分の不確かさ
SL : 非線形粘弾性効果による成分の不確かさ
これら各々の項の不確かさは,次に示すパラメータ及び許容差を用いて算出される。
円板の直径, D 25 mm
試験片の厚さ, d 1.5 mm
周端部のひずみ 5%
トルク 測定値の±2 %
角度変位 ±20×10−6rad
円板の直径 ±0.01 mm
円板間距離 ±0.01 mm
円板の偏心 ±0.01 mm
角周波数 測定値の±2 %

――――― [JIS K 7244-10 pdf 13] ―――――

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K 7244-10 : 2005 (ISO 6721-10 : 1999)
温度, ‡ ±0.5 ℃
200℃< ‡ ±1.0 ℃
‡ ±1.5 ℃
G 及びG の測定値の不確かさを決定するために,次のような仮定がおかれる。
− 損失角 から73度の範囲では,cos びsin 3 %の最大不確かさをもつ[4]。
− 角周波数の2 %の誤差は,G 及びG の測定値に2 %の誤差を生じる。すなわち,log(G )及び
log(G )は,log( の線形関数であり,その傾きは1である。
− 試料の劣化と,(線形粘弾性領域が成り立つ限界のひずみ決定に関係する。)非線形粘弾性による誤
差は,極端な場合には,G 及びG の測定値に0 %から5 %の誤差を生じる。
これらの仮定に基づいて,粘度の温度依存性と温度との誤差を考慮した場合のG 及びG の測定値の不
確かさを見積もって,附属書A表.1に示した。
なお,ラウンドロビン試験で使用されたPE−HD試料及びPP試料では,温度走査の試験結果から,弾
性率の温度依存性は,およそ1 %/℃であった。
附属書A表.1 せん断貯蔵弾性率G 及びせん断損失弾性率G の測定における不確かさ
G 及びG の測定値の不確かさ
%
粘度の温度依存性 温度の誤差
劣化と非線形粘弾性との 劣化と非線形粘弾性との
%/℃ ±℃
影響が共に0 %と仮定し 影響が共に5 %と仮定し
た場合 た場合
0 − 4.2 8.2
1 0.5 4.2 8.2
1 1.0 4.3 8.3
3 1.0 5.2 8.8
これらの不確かさには,試験片の慣性効果及び装置固有の要因,すなわち,平板の非平行性と偏心,周
端部効果,装置の慣性効果及び装置のコンプライアンスは,考慮されていない。
これらの要因は,測定値の不確かさを大きくする。

――――― [JIS K 7244-10 pdf 14] ―――――

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K 7244-10 : 2005 (ISO 6721-10 : 1999)
参考文献
[1] MARIN, G.: Rheological Measurement, edited by COLLYER, A.A and CLEGG, D.W., Elsevier
Applied Science, London,1988.
[2] WALTERS, K.: Rheometry, Chapman and Hall Ltd, London,1975.
[3] WHORLOW, R.W.: Rheological Techniques, Second Edition, Ellis Horwood series in physics and
its applications, 1992.
[4] RIDES, M. and ALLEN, C.R.G.: Round robin for parallel plate oscillatory rheometry using
Physical
polyethylene and polypropylene melts, NPL Report CMMT(A)11, January 1996(National
Laboratory, Teddington, Middlesex, TW110LW, United Kingdom).
[5] DEALY,J.M. and WISBRUN, K.: Melt rheology and its role in plastics processing, Chapman and
Ha11, 1995.
[6] MACOSKO, C.: Rheology ― Principles, Measurements and Applications, VCH Publishers, NY,
1994.

JIS K 7244-10:2005の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6721-10:1999(IDT)

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